・サノーさん一言コメント
「丸い地球に国境という垣根を張り巡らせた人類が向かう、平らな世界。コミュニケーション、経済から始まる収束への道程」
【サノーさんおすすめ度★★★★★】
・ウノーさん一言コメント
「情報技術の革新がもたらしたのは、地球民として歩むきっかけでした。この先にある「国境なき未来」を夢想することができる一冊です」
【ウノーさんおすすめ度★★★★★】
・サノーさん、ウノーさん読書会
サノーさん(以下サ):著者は報道畑の人なんだが、書かれているのは、超情報化が実現してきた足跡と、その先にある経済を軸とした「人間社会の大転換」だ。
ウノーさん(以下ウ):報道者として、事実を見つめる目、現場からその背景にあるものを追跡する手腕が、ぞんぶんに活かされていると思います。
サ:上巻の構成としては「いつのまにか」国境や制約が薄くなっていく国際社会の現状と、その要素の追求、そして、その追求を土台とした「収束された世界」と、そこで新しく生じる「ミドルクラス」の仕事の魅力についてだ。
ウ:それぞれの考察が、大小、硬軟、遠近、遅速、それぞの両面からの事例、引用が織り込まれているので、退屈せずに読み進められます。
サ:「ベルリンの壁の崩壊」が世界的な創造性を導き出したとは、いままで考えたこともなかった。
ウ:インターネットの普及、フンフラの整備、関連するテクノロジーの進歩は、意外と身近に感じられました。
サ:国境や物理的距離のない「コミュニティー」の誕生と進化についても、納得がいく考察だった。テクノロジーが新しいコミュニケーションを生み、そこから新しいテクノロジーが生まれる。そのサイクルが開放していくのは、旧世代にある「垣根」だ。
ウ:垣根が消えていく世界が「フラット化」なんですか?
サ:いや、世界中の人間の情報がつながり「サプライチェーン」が成立することによって起きる「全体性をもった世界の実現」がフラット化なんだと思う。
ウ:そこには、世界でもっとも人口が多い「中国」と二番目に多い「インド」の要素が不可欠というわけですね。
サ:「いまは過激な資本主義者の金メダリスト」の思惑が効いているかもしれないが、人間の欲求、人間の幸福を目指す前進力により、その垣根をベルリンの壁のように崩壊する日がくるのかもしれない。
ウ:その世界において「ヒエラルキー」はどのように変容するのか、現代社会をリードする「アメリカ」がどう変わるのか、注目したいところです。
サ:新しい階層「無敵の民・ミドルクラスの人々」もだな。人と人をつなぎ、国と国を超えていくフラットな人材こそ、イノベーターと呼ぶに相応しい。
【了】
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フラット化する世界 上 増補改訂版: 経済の大転換と人間の未来 単行本 – 2008/1/1
トーマス フリードマン
(著),
伏見 威蕃
(翻訳)
ダブルポイント 詳細
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世界的ベストセラーがアップデート&大幅加筆で登場! 世界経済を呑みこむ「フラット化」という巨大な潮流に、個人はどうやって対応すべきかを示す新章が追加され、さらに結論部分も最新事例をとりいれて全面改稿。
- ISBN-104532313775
- ISBN-13978-4532313777
- 版増補改訂
- 出版社日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
- 発売日2008/1/1
- 言語日本語
- 本の長さ441ページ
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商品の説明
著者について
1953年ミネソタ州生まれ。ブランダイス大学を首席で卒業後、オックスフォード大学で修士号を取得(現代中東研究)。UPI通信に入社し、79年から81年までベイルート特派員。その後ニューヨーク・タイムズ社に移り、ベイルートとエルサレムの両支局長を歴任。その間、ピュリツァー賞を2度受賞。89年に帰国。95年からニューヨーク・タイムズ紙の外交問題コラムニスト。02年にテロ問題に関する執筆活動により3度目のピュリツァー賞。
登録情報
- 出版社 : 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版; 増補改訂版 (2008/1/1)
- 発売日 : 2008/1/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 441ページ
- ISBN-10 : 4532313775
- ISBN-13 : 978-4532313777
- Amazon 売れ筋ランキング: - 278,655位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,468位経済学 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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ニューヨーク・タイムズ紙コラムニスト。1953年ミネソタ州ミネアポリス生まれ。ブランダイス大学を首席で卒業後、オックスフォード大学で修士号を取得 (現代中東研究)。UPI通信に入社し、1年間ロンドン支局で勤務した後、ベイルートに派遣される。1979年から81年まで特派員生活を送った後、 ニューヨーク・タイムズ社に移り、1982年ベイルート支局長を命じられた。赴任直後にイスラエルによるレバノン侵攻が起こり、この戦争、とくにサブラ・ シャティーラ虐殺事件を取材したことで1983年のピュリツァー賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 グリーン革命〔増補改訂版〕(上) (ISBN-13: 978-4532316228 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年6月13日に日本でレビュー済み
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2017年10月2日に日本でレビュー済み
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公平な視点・思考で記述しようと、様々な見地から努力し書かれた本だと思いますが、一方で、豊かな国に生まれた著者の分析には、偏りを感じざるを得ない感がします。
最も豊かな1%の人々が世界の資産の40%を所有している事に対し、著者自身がその1%に含まれるとなると、イマイチ説得に欠ける。
しかしながら、視点を変え、その豊かな国に住んでいる人々、或いはその予備軍国家の人々には、警笛を鳴らす本かも知れません。
最も豊かな1%の人々が世界の資産の40%を所有している事に対し、著者自身がその1%に含まれるとなると、イマイチ説得に欠ける。
しかしながら、視点を変え、その豊かな国に住んでいる人々、或いはその予備軍国家の人々には、警笛を鳴らす本かも知れません。
2009年5月25日に日本でレビュー済み
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書かれていることはとても参考になります。
ただ、文中に「どうすることがアメリカにとって一番良いのか」という表現があったので、
やっぱりそういう立場で書いてるのね、ということがよく分かりました。
ただ、文中に「どうすることがアメリカにとって一番良いのか」という表現があったので、
やっぱりそういう立場で書いてるのね、ということがよく分かりました。
2018年5月13日に日本でレビュー済み
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世界各地へのアウトソーシング事例など面白いビジネスケースが学べる。ただ、出版から10年が経っていることから、自身でのケース毎の最新状況を掘り下げて、勉強する余地がある
2012年9月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
漫然と暮らしていると、グーグルやスマホの普及で便利になった
で終わってしまいますが、こういったテクノロジーの進歩とともに
世界では大変革が今まさに起こっています。
それは、地理的、経済的、言語的障壁を超えて世界の中で
最適化が行われつつあります。
つまり、人件費が安いインドや中国でモノは作られ、それが消費大国である
アメリカに送られる。
今までも似たような形態のビジネスはもちろんありましたが、
様々なテクノロジーの進歩とともに、そのスピード、量が加速度的に増加しています。
こういった変化の結果にもたらされるのは、
これまで低水準な生活をしてきた人々にとっては、上昇であり、
これまで高水準な生活をしてきた人々にとっては、下降となります。
それが本当の意味でのグローバル化の結果にもたらされるフラット化です。
本書は、これらの変化をとても分かりやすく、
具体的な事例をふんだんに取り入れながら解説してくれています。
世界を知るのにお勧めの一冊です。
で終わってしまいますが、こういったテクノロジーの進歩とともに
世界では大変革が今まさに起こっています。
それは、地理的、経済的、言語的障壁を超えて世界の中で
最適化が行われつつあります。
つまり、人件費が安いインドや中国でモノは作られ、それが消費大国である
アメリカに送られる。
今までも似たような形態のビジネスはもちろんありましたが、
様々なテクノロジーの進歩とともに、そのスピード、量が加速度的に増加しています。
こういった変化の結果にもたらされるのは、
これまで低水準な生活をしてきた人々にとっては、上昇であり、
これまで高水準な生活をしてきた人々にとっては、下降となります。
それが本当の意味でのグローバル化の結果にもたらされるフラット化です。
本書は、これらの変化をとても分かりやすく、
具体的な事例をふんだんに取り入れながら解説してくれています。
世界を知るのにお勧めの一冊です。
2015年10月5日に日本でレビュー済み
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情報化時代。なるほどという感じる点はあるし、参考になるエピソードもあるが、何となく表面的な感じがしないでもなく、心に深く残らない。個人の感想です。
2014年10月26日に日本でレビュー済み
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外国の評論を読んでいると、時代やムーブメントを、一つの観点から本当にうまく捉えているものに出会うことがある。本書は竹中平蔵の講演で紹介されたので読んでみたが、タイトルも含め、少し前の時代から現代までについてよく書けていると思う。