【概要】
(分野)経営、失敗
(頁数)序文&目次頁 + 本文頁 + 後書&索引頁
(出版日)2016/2/18
本書は、シャープが液晶で世界を席巻し、価格崩壊の波に飲み込まれ、そして鴻海に買収される直前までの出来事を、経営陣の変遷と共にドキュメンタリー形式で書いています。
特に、ニュースで連日取り上げられた鴻海による買収劇の裏側で、シャープ経営陣と銀行、産業革新機構、そして鴻海のテリー・ゴウ会長がどのような交渉をしていたかに関する記述は、シャープ経営陣がいかに迷走していたかを明示しています。
本書で一番興味深いのは、町田氏、片山氏、奥田氏とシャープが液晶にひた走った時期に、社長・会長人事でもめにもめ、柔軟な経営を失ってしまったために、結果として液晶を取り巻く市場の劇的変化に会社が耐えられなかったという事実です。
「液晶に対する過大な投資」ばかりが原因としてやり玉に挙がるシャープですが、本書からは経営危機を起こした本当の原因は、お互いの足を引っ張り合い、変なところで頑固になり、そして失敗をリカバリーできなくしてしまった経営陣にこそあると映ります。
【感想】
シャープが「世界の亀山モデル」で世界に覇を唱えた2000年代、そこから価格崩壊の波にのまれるまでに5年もかかっていないのです。
この時代の、トレンドの移り変わりの凄まじさを象徴するようなシャープの事件は、生き残るためには、即断即決が必要であることを明示しているように感じました。
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シャープ崩壊: 名門企業を壊したのは誰か 単行本 – 2016/2/1
日本経済新聞社
(編集)
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購入オプションとあわせ買い
鴻海は救世主になり得るのか? 転落劇のすべてを活写!
ついに鴻海精密工業による買収が決定したシャープ。なぜこのような事態に陥ってしまったのか。鴻海のもとで名門企業はどのように変わるのか。一筋縄ではいかない台湾企業とシャープはどのように対峙してきたのか?
「キングギドラ経営」「会長主導のクーデター」「1社長1工場」--。シャープは権力者の人事抗争の末に悲劇が起きた。堺工場に代表される液晶事業への身の丈にあわない巨額投資の失敗はもちろんだが、経営危機に陥った後に内紛が激化し、効果的な打開策を打ち出せず、傷口が広がったのだ。その一方で鴻海には様々な局面で翻弄され、シャープにとって鴻海が真の救世主となり得るのか予断を許さない。
液晶主導の成功から赤字転落、鴻海精密工業による買収提案まで、日本経済新聞大阪本社・経済部が総力を挙げて名門企業が瞬く間に転落する姿を描く緊急出版。シャープ危機を活写し、危機の本質をいち早く解明し、多くの読者に評価されているベストセラー
ついに鴻海精密工業による買収が決定したシャープ。なぜこのような事態に陥ってしまったのか。鴻海のもとで名門企業はどのように変わるのか。一筋縄ではいかない台湾企業とシャープはどのように対峙してきたのか?
「キングギドラ経営」「会長主導のクーデター」「1社長1工場」--。シャープは権力者の人事抗争の末に悲劇が起きた。堺工場に代表される液晶事業への身の丈にあわない巨額投資の失敗はもちろんだが、経営危機に陥った後に内紛が激化し、効果的な打開策を打ち出せず、傷口が広がったのだ。その一方で鴻海には様々な局面で翻弄され、シャープにとって鴻海が真の救世主となり得るのか予断を許さない。
液晶主導の成功から赤字転落、鴻海精密工業による買収提案まで、日本経済新聞大阪本社・経済部が総力を挙げて名門企業が瞬く間に転落する姿を描く緊急出版。シャープ危機を活写し、危機の本質をいち早く解明し、多くの読者に評価されているベストセラー
- 本の長さ255ページ
- 言語日本語
- 出版社日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
- 発売日2016/2/1
- 寸法12.9 x 1.8 x 18.8 cm
- ISBN-104532320569
- ISBN-13978-4532320560
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登録情報
- 出版社 : 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版; New版 (2016/2/1)
- 発売日 : 2016/2/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 255ページ
- ISBN-10 : 4532320569
- ISBN-13 : 978-4532320560
- 寸法 : 12.9 x 1.8 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 57,053位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,040位産業研究 (本)
- - 5,261位投資・金融・会社経営 (本)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年5月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2016年7月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
SMAPの香取の宣伝で最高の液晶テレビと言えば「AQUOS」と言われたシャープが2012年に奈落の底に落ち、連結最終赤字が3760億円となり、創業以来の最大の赤字を記録した。
4代目社長の町田は、一流メーカーへの仲間入りをしたい、そのためには液晶テレビでリーダーとしての地位をとろうと執念を燃やしていた。
5代目社長の片山と町田の対立があったようだ。
液晶パネルで次々と成果を上げてきた片山を社長に任命したときの町田の発言が、「社長と会長の境目は明確にせず、二人体制でやる」というものだったらしいが、どんな組織でもリーダーが二人いる場合で成功した事例を自分は知らない。この院政だけは絶対に日本の企業文化からは根絶させないと同じ問題が今後も発生するだろう。パナソニックでも幸之助が辞めさせようとして失敗した松下正治が99歳まで院政に居座って社長の裏で経営と人事を操ったというが、引退しても潔く身を引けないでいつまでも権力欲に取りつかれた老害が日本経済を蝕んでいる構図が、規模こそ違えどシャープにもあった。
反対意見を押し切って作り上げた亀山工場の大成功で勢いづいた町田は、トヨタのように装置会社などを周辺に配置した「21世紀のコンビナート」にするという気運で2007年、堺工場建設の発表を行ったが、この強気の目論見の失敗が会社を傾かせる決定打となってしまった。
液晶テレビの価格下落については我々一般人にも奇異に感じるほどだった。「安くなってうれしい」というよりも「なんでこんなに安いの?」と思った。まさかここまで下落が進むとはどの会社も予想できなかっただろうし、日本メーカーがこだわる画質の差は一般人の目には違いがわからなかった。そもそも毎日のテレビ番組にそこまでの画質にこだわる必要などまったくない。堺工場の稼働率は悪化し、円高を受けてソニーなど他の日本メーカーは海外からパネルを買い付ける。「オンリーワンになるはずがロンリーワンになった」。
2011年から液晶ビジネスの斜陽が明らかになると会長の片山が町田の経営手腕に疑いを持ち始め、社長会長の間に亀裂が生じる。片山は腹心である副社長の浜野を対町田として使い、この、片山、町田、浜野がそれぞれ好きなことを言うものだから「キングギドラ経営」と言われた。三本の首から重力破壊光線をそれぞれ吐き出しながら日本の空を飛びまわり地上を破壊しつくす。実にうまいこと言ったものだ。
片山退任後は、浜野は子飼いの奥田を次期社長に町田に勧めた。町田、浜野が院政を存続できるようにという構図がここにもある。さらに事態を悪化させたのは取り引き銀行が介入してきたこと。これは三洋の例も同じでますます社長の判断権限をブレさせる大きな要因。
結果的にシャープを買い取ったホンハイ(鴻海)の社長、郭はシャープの経営難を知ってシャープのブランド力を取り込むことに興味を示すが、院政のおかげで奥田は社長でありながら意思決定ができない。一代で大帝国を築き上げた郭のバイタリティ、決断力、リーダーシップとは極めて対照的だ。ややこしいのは経営提携のためにサムソンにも接近したことで、サムソンは当然宿敵アップルの最大供給会社のホンハイを敵視しているため、シャープの救済戦略は極めて政治的なかけひきとなり、何が何だかわからなくなってしまった。
ニュースで話題になったが、液晶テレビなどという日本の技術的根幹を資金だけの理由でホンハイに売ってしまうのは人財の流出も含めて日本の産業自体の大きなリスクであると感じた。しかしながらJDIの力ではシャープを救うことはできなかった。皮肉なことに、従業員の雇用を救ったのはホンハイで、JDIになっていたら大量のリストラが発生していたと思われる。三洋の白物がハイアールに変われたシナリオとよく似ている。
落ちぶれたシャープはジャンクと呼ばれる投資不適格企業と同列の評価となりハゲタカファンドすら相手にしなくなり、銀行はトップの人事にも口をだし、ついに本社ビルもニトリに売却させられることとなった。社員にとって本社ビルの売却の心理的インパクトははてしなく大きかっただろうと思う。東京大空襲みたいなもの。
また自分もニュースでみて驚いたのが、大減資を行い資本金を一億円まで減らし、シャープを中小企業化させて税金を減らそうという計画だ。「こんなことが可能なのか?」とも思ったし、「こんなことになっていてもはや会社としての体をなしていないのでは?」とも感じた。「あまりにも下品」という表現はズバリだと思う。
社員にシャープ商品を買ってくださいというお願いのメールもなんだか情けない。一般職5万円、部長10万円って強制でもないのに値段を言って何か意味があるのか?もうこうなったら末期症状だ。
三洋のケースと非常によく似ていると思ったが、シャープの場合は内部に対しても外部に対しても極めてみっともない形で終焉をむかえたと言えるだろう。三洋と違ってホンハイの元々の思いもあってブランドは残っているが、果たしてお店でシャープの製品をみた消費者はどう感じるのだろう。
4代目社長の町田は、一流メーカーへの仲間入りをしたい、そのためには液晶テレビでリーダーとしての地位をとろうと執念を燃やしていた。
5代目社長の片山と町田の対立があったようだ。
液晶パネルで次々と成果を上げてきた片山を社長に任命したときの町田の発言が、「社長と会長の境目は明確にせず、二人体制でやる」というものだったらしいが、どんな組織でもリーダーが二人いる場合で成功した事例を自分は知らない。この院政だけは絶対に日本の企業文化からは根絶させないと同じ問題が今後も発生するだろう。パナソニックでも幸之助が辞めさせようとして失敗した松下正治が99歳まで院政に居座って社長の裏で経営と人事を操ったというが、引退しても潔く身を引けないでいつまでも権力欲に取りつかれた老害が日本経済を蝕んでいる構図が、規模こそ違えどシャープにもあった。
反対意見を押し切って作り上げた亀山工場の大成功で勢いづいた町田は、トヨタのように装置会社などを周辺に配置した「21世紀のコンビナート」にするという気運で2007年、堺工場建設の発表を行ったが、この強気の目論見の失敗が会社を傾かせる決定打となってしまった。
液晶テレビの価格下落については我々一般人にも奇異に感じるほどだった。「安くなってうれしい」というよりも「なんでこんなに安いの?」と思った。まさかここまで下落が進むとはどの会社も予想できなかっただろうし、日本メーカーがこだわる画質の差は一般人の目には違いがわからなかった。そもそも毎日のテレビ番組にそこまでの画質にこだわる必要などまったくない。堺工場の稼働率は悪化し、円高を受けてソニーなど他の日本メーカーは海外からパネルを買い付ける。「オンリーワンになるはずがロンリーワンになった」。
2011年から液晶ビジネスの斜陽が明らかになると会長の片山が町田の経営手腕に疑いを持ち始め、社長会長の間に亀裂が生じる。片山は腹心である副社長の浜野を対町田として使い、この、片山、町田、浜野がそれぞれ好きなことを言うものだから「キングギドラ経営」と言われた。三本の首から重力破壊光線をそれぞれ吐き出しながら日本の空を飛びまわり地上を破壊しつくす。実にうまいこと言ったものだ。
片山退任後は、浜野は子飼いの奥田を次期社長に町田に勧めた。町田、浜野が院政を存続できるようにという構図がここにもある。さらに事態を悪化させたのは取り引き銀行が介入してきたこと。これは三洋の例も同じでますます社長の判断権限をブレさせる大きな要因。
結果的にシャープを買い取ったホンハイ(鴻海)の社長、郭はシャープの経営難を知ってシャープのブランド力を取り込むことに興味を示すが、院政のおかげで奥田は社長でありながら意思決定ができない。一代で大帝国を築き上げた郭のバイタリティ、決断力、リーダーシップとは極めて対照的だ。ややこしいのは経営提携のためにサムソンにも接近したことで、サムソンは当然宿敵アップルの最大供給会社のホンハイを敵視しているため、シャープの救済戦略は極めて政治的なかけひきとなり、何が何だかわからなくなってしまった。
ニュースで話題になったが、液晶テレビなどという日本の技術的根幹を資金だけの理由でホンハイに売ってしまうのは人財の流出も含めて日本の産業自体の大きなリスクであると感じた。しかしながらJDIの力ではシャープを救うことはできなかった。皮肉なことに、従業員の雇用を救ったのはホンハイで、JDIになっていたら大量のリストラが発生していたと思われる。三洋の白物がハイアールに変われたシナリオとよく似ている。
落ちぶれたシャープはジャンクと呼ばれる投資不適格企業と同列の評価となりハゲタカファンドすら相手にしなくなり、銀行はトップの人事にも口をだし、ついに本社ビルもニトリに売却させられることとなった。社員にとって本社ビルの売却の心理的インパクトははてしなく大きかっただろうと思う。東京大空襲みたいなもの。
また自分もニュースでみて驚いたのが、大減資を行い資本金を一億円まで減らし、シャープを中小企業化させて税金を減らそうという計画だ。「こんなことが可能なのか?」とも思ったし、「こんなことになっていてもはや会社としての体をなしていないのでは?」とも感じた。「あまりにも下品」という表現はズバリだと思う。
社員にシャープ商品を買ってくださいというお願いのメールもなんだか情けない。一般職5万円、部長10万円って強制でもないのに値段を言って何か意味があるのか?もうこうなったら末期症状だ。
三洋のケースと非常によく似ていると思ったが、シャープの場合は内部に対しても外部に対しても極めてみっともない形で終焉をむかえたと言えるだろう。三洋と違ってホンハイの元々の思いもあってブランドは残っているが、果たしてお店でシャープの製品をみた消費者はどう感じるのだろう。
2024年3月1日に日本でレビュー済み
経営層が迷走したのは、崩壊の大きな原因だろう。
しかし、自分がシャープに来客として招かれた時に、ゲストのストラップを付けているのに、トイレで他の社員から「お前」呼ばわりされたのに驚いた。調べてみると、シャープは部品を納入する会社にも横柄な態度を取ることで有名らしい。
接客すらまともにできない会社が、電機大手を名乗っていることに、大きな疑問を持った。シャープの迷走は、他者に対する傲岸不遜の土壌から生まれたものではないのか?
しかし、自分がシャープに来客として招かれた時に、ゲストのストラップを付けているのに、トイレで他の社員から「お前」呼ばわりされたのに驚いた。調べてみると、シャープは部品を納入する会社にも横柄な態度を取ることで有名らしい。
接客すらまともにできない会社が、電機大手を名乗っていることに、大きな疑問を持った。シャープの迷走は、他者に対する傲岸不遜の土壌から生まれたものではないのか?
2016年3月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
関西にいたらそれほど名門企業とも思っていなかった「シャープ」が目立ちだしたのは何時頃からだったかな?
橋爪さんの「液晶ビューカム」あたりかなと思います。それまでは個人的には電卓のシャープという印象が強かった。
それで「液晶」でソニーのトリニトロンやパナソニックのプラズマ方式に打ち勝って吉永小百合の「亀山モデル」を出したころまでが
絶頂期ですね。冷静に考えたら「一発勝負」にでたらこけたということだと思います。
ただテレビで頂点に立つというのは当時の電機メーカーの悲願だったように思います。
今から考えたら、追ってくる台湾、韓国、中国の動向の分析や資源を一つに集中することのリスク等々
ちゃんと検討されていたのかなと・・・後になって言えることですが。
ややこしい内輪もめはどこの会社にもある話なのでしょうが、シャープさんの場合は有名でした。
そういえばサンヨーもあんまり評判は良くなかったですね。なんか同じような匂いがします。
視点をかえればやる気満々で入社した方々はほんまに残酷な話です(周りに何人かおります)。
立ち直るのでしょうか。
あと一つ思ったのは、辞めた元役員に別室、車、秘書・・・絶対に勝ち残れないです。あほかいな。
橋爪さんの「液晶ビューカム」あたりかなと思います。それまでは個人的には電卓のシャープという印象が強かった。
それで「液晶」でソニーのトリニトロンやパナソニックのプラズマ方式に打ち勝って吉永小百合の「亀山モデル」を出したころまでが
絶頂期ですね。冷静に考えたら「一発勝負」にでたらこけたということだと思います。
ただテレビで頂点に立つというのは当時の電機メーカーの悲願だったように思います。
今から考えたら、追ってくる台湾、韓国、中国の動向の分析や資源を一つに集中することのリスク等々
ちゃんと検討されていたのかなと・・・後になって言えることですが。
ややこしい内輪もめはどこの会社にもある話なのでしょうが、シャープさんの場合は有名でした。
そういえばサンヨーもあんまり評判は良くなかったですね。なんか同じような匂いがします。
視点をかえればやる気満々で入社した方々はほんまに残酷な話です(周りに何人かおります)。
立ち直るのでしょうか。
あと一つ思ったのは、辞めた元役員に別室、車、秘書・・・絶対に勝ち残れないです。あほかいな。
2016年4月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最初にカミングアウトしておきますが、シャープOBです。片山さんが社長になったのと同じ年に「卒業」しました。
リーマン・ショックが始まった頃で、濱野副社長が「危機的な状況だ。売れる物は全部売れ!と大号令をかけていました。
その後リーマン・ショックは何とかくぐり抜けることができたと認識していたのに、なぜホンハイなどという会社の軍門に降るまでに堕ちてしまったのか。
本書でそのプロセスが手に取るように分かり、「そういうことだったのか」と納得しました。
社是に「いたずらに規模を追わず・・・」とある通り、もともと身の丈に合った経営をする会社でした。換言すれば身の丈に合うことしか取り組まず、慎重に慎重にコトを進める会社でした。そのためもあって管理指向が凄く強く、ハッキリ言ってケチでした。キャッシュフローを重視し、できるだけ借金はしないようにしてきた会社でした。
液晶テレビが大成功を収めた辺りから様相が変わり始めました。
確かに液晶を使った大型商品はテレビであり、「アクオス」が薄型テレビの一般名詞化してしまった頃もありました。
しかし、液晶テレビが売れに売れたのは、「地デジ化」が迫る中で、やむなく買う人が殆どだったということが殆どの理由。そう。それだけに過ぎない。テレビなどは殆どの人は「あれば良い」程度のものになりつつありました。映画なんかを見る分には大きいに越したことはないが、大きいといっても程度問題で、たちまち設置するスペースに困ることになる。
けれども、こうした真実を見抜こうとせず、技術力を含めて自分の力によるものと過信したのが元々の誤りの源。その意味で片山さんがシャープを崩壊に導いた張本人であるというのは私を含めてかなりの人が指摘している通りです。
しかしそれだけではない。崩壊の過程の説明に人事抗史を持ち出すのは、理解はしやすいのだが一面的に過ぎると思う。
銀行出身の取締役の発言力が強くなりすぎ、生え抜きの取締役の思惑通りにコトが進まなくなってしまった。これはWBSなどでは報道されたが本書では触れられていない。結局、銀行出身の取締役の賛成多数でホンハイの参加になる道を選んでしまった。
そして、もっと基本的なことは、「お客様が欲しいと思って下さる商品」が創り出せなくなってしまったこと。これはシャープだけではない。そしてこの基本的なことに触れていないのは日経ならではの書き方だ。
尚本書が上梓された段階では、ホンハイ傘下に・・・という寸前までは行っていたとはいうものの、まだ決定はしていなかった段階であった。
その後傘下に入り、そのあとで出資額を値切られ、銀行出身の取締役の思惑とは全く異なる方向に進んでしまうこととなったのはご存じの通りである。しかし、なぜこうなることが分からなかったのか。ホンハイには遠くない過去に散々裏切られたか。なぜその記憶を活かすことをしなかったのか。
よりによって最悪の選択をしてしまい、シャープファンの多くを喪ったはずだ。
リーマン・ショックが始まった頃で、濱野副社長が「危機的な状況だ。売れる物は全部売れ!と大号令をかけていました。
その後リーマン・ショックは何とかくぐり抜けることができたと認識していたのに、なぜホンハイなどという会社の軍門に降るまでに堕ちてしまったのか。
本書でそのプロセスが手に取るように分かり、「そういうことだったのか」と納得しました。
社是に「いたずらに規模を追わず・・・」とある通り、もともと身の丈に合った経営をする会社でした。換言すれば身の丈に合うことしか取り組まず、慎重に慎重にコトを進める会社でした。そのためもあって管理指向が凄く強く、ハッキリ言ってケチでした。キャッシュフローを重視し、できるだけ借金はしないようにしてきた会社でした。
液晶テレビが大成功を収めた辺りから様相が変わり始めました。
確かに液晶を使った大型商品はテレビであり、「アクオス」が薄型テレビの一般名詞化してしまった頃もありました。
しかし、液晶テレビが売れに売れたのは、「地デジ化」が迫る中で、やむなく買う人が殆どだったということが殆どの理由。そう。それだけに過ぎない。テレビなどは殆どの人は「あれば良い」程度のものになりつつありました。映画なんかを見る分には大きいに越したことはないが、大きいといっても程度問題で、たちまち設置するスペースに困ることになる。
けれども、こうした真実を見抜こうとせず、技術力を含めて自分の力によるものと過信したのが元々の誤りの源。その意味で片山さんがシャープを崩壊に導いた張本人であるというのは私を含めてかなりの人が指摘している通りです。
しかしそれだけではない。崩壊の過程の説明に人事抗史を持ち出すのは、理解はしやすいのだが一面的に過ぎると思う。
銀行出身の取締役の発言力が強くなりすぎ、生え抜きの取締役の思惑通りにコトが進まなくなってしまった。これはWBSなどでは報道されたが本書では触れられていない。結局、銀行出身の取締役の賛成多数でホンハイの参加になる道を選んでしまった。
そして、もっと基本的なことは、「お客様が欲しいと思って下さる商品」が創り出せなくなってしまったこと。これはシャープだけではない。そしてこの基本的なことに触れていないのは日経ならではの書き方だ。
尚本書が上梓された段階では、ホンハイ傘下に・・・という寸前までは行っていたとはいうものの、まだ決定はしていなかった段階であった。
その後傘下に入り、そのあとで出資額を値切られ、銀行出身の取締役の思惑とは全く異なる方向に進んでしまうこととなったのはご存じの通りである。しかし、なぜこうなることが分からなかったのか。ホンハイには遠くない過去に散々裏切られたか。なぜその記憶を活かすことをしなかったのか。
よりによって最悪の選択をしてしまい、シャープファンの多くを喪ったはずだ。
2018年6月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この書は、経営者の権力抗争で描かれている。
でも、シャープの崩壊は、旬が無くなったものと捉えた方が良いのでは思う。
企業や産業には、旬というものがあるように私は思っている。
戦後直ぐは、石炭産業、そして、石油化学、重工業、家電などの製造業 それぞれに旬があった時期があった。
其々に、旬があり、旬が過ぎ去ると魅力がなくなり注目されなくなると思う。
将に、シャープの目覚ましい発展があった、電卓、ワープロ、液晶テレビ、太陽光発電は、家電メーカーのシャープを二流から一流にした。
が、それも束の間、旬が失せてしまったのだ。シャープに限らず家電業界自体の旬が失せたのだと私は理解したい。
でも、シャープの崩壊は、旬が無くなったものと捉えた方が良いのでは思う。
企業や産業には、旬というものがあるように私は思っている。
戦後直ぐは、石炭産業、そして、石油化学、重工業、家電などの製造業 それぞれに旬があった時期があった。
其々に、旬があり、旬が過ぎ去ると魅力がなくなり注目されなくなると思う。
将に、シャープの目覚ましい発展があった、電卓、ワープロ、液晶テレビ、太陽光発電は、家電メーカーのシャープを二流から一流にした。
が、それも束の間、旬が失せてしまったのだ。シャープに限らず家電業界自体の旬が失せたのだと私は理解したい。