2006年に出版された本だが、今年10月に文庫本版が出たので書店で手にした。著者はニッセイ基礎研究所のチーフ・エコノミストである。
内容、メッセージはとてもわかり易く明解。その通りになるかどうかは疑問、異論もあるが、日本経済の10年後の起こり得そうなシナリオを提示している。そのメッセージを要約すると以下の通り。
日本の家計の貯蓄率は80年代までは高かったが、90年代以降趨勢的な低下を辿っている(家計調査と国民所得統計が示す家計貯蓄率は、水準も傾向も乖離しており、それについては幾つかの理由があるが、マクロ経済的には国民所得統計の示す低下傾向の妥当性を著者は重視しているようだ)。
2000年代には企業部門の貯蓄・投資バランスが、それまでの投資超過から貯蓄超過に変わった結果、家計貯蓄の低下にもかかわらず、膨大な国債の発行が低金利で消化されてきたが、この企業部門の貯蓄超過というやや異常な事態は長期的には持続しない。
家計貯蓄率は今後趨勢的に日本の高齢化により低下し、現役世代のプラスの貯蓄と引退世代のマイナスの貯蓄が均衡する貯蓄ゼロ時代が到来する。ニッケイ基礎研究所の試算では2018年にはそうした貯蓄ゼロ時代が到来する。
その結果、経常収支黒字、ディスインフレあるいはデフレ、低金利、円高という80年代以降の傾向は全部逆転し、経常収支赤字、インフレ、高金利、円安が日本経済の新たな基調となるだろう。
ざっと以上の変化の到来が提示されている。その論理は、「経常収支=国内の貯蓄・投資バランス」、並びに「企業部門、家計部門、政府部門、海外部門の貯蓄・投資バランスは合計するとゼロになる」という恒等式をベースに展開している。
もちろん著者が語る「経常収支赤字、インフレ、高金利、円安基調への転換」は、それ自体では望ましい拡大再生産への転換を意味しない。たとえるなら、低血圧症の人が高血圧体質に転換するようなもので、そのこと自体は別の一連の諸問題に転換するだけだ。ベターな高齢化社会を実現するための政策的処方箋は4章、5章に書かれている。
日本経済の長期的な基調転換を考える上で必読の1冊と思う。
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貯蓄率ゼロ経済: 円安・インフレ・高金利時代がやってくる 単行本 – 2006/1/1
櫨 浩一
(著)
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- 本の長さ242ページ
- 言語日本語
- 出版社日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
- 発売日2006/1/1
- ISBN-10453235191X
- ISBN-13978-4532351915
登録情報
- 出版社 : 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版; New版 (2006/1/1)
- 発売日 : 2006/1/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 242ページ
- ISBN-10 : 453235191X
- ISBN-13 : 978-4532351915
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,505,104位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 4,830位経済学 (本)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2011年10月9日に日本でレビュー済み
2006年1月31日に日本でレビュー済み
この本は『人口減少経済の新しい公式』、『下流社会』などと同様、これまでの日本の方程式が当てはまらない、と社会に警笛を鳴らしている点では良書である。
しかし、現代日本経済の本質を十分に反映していない点で悪書である。
まず、貯蓄率ゼロ→日本経済の減退と決め付けるにはあまりにも早い。現代の格差社会・日本で、マクロで測られる貯蓄率が日本を反映しきれないという点を重視すべきで、「貯蓄率」と「家計の貯蓄」を分けた設定をすべきである。
また、学者たちからは、「貯蓄率の低下は、銀行偏重の日本経済構造を変え、効率的な社会になる」という批判も聞かれるだろう。この点を考察していないので、日本経済を論じる際の重要な点を無視していると言わざるを得ない。
最後に、学問的につたない分析手法、唐突な前提を置いている点が散見され、論理的に薄いとの印象を受けた。
可能性論としては、筆者の指摘も正しいが、本書を信じるには考慮すべき点が多々あり、週刊誌の記事を脱したレベルに過ぎない、と評すのが妥当だろう。
しかし、現代日本経済の本質を十分に反映していない点で悪書である。
まず、貯蓄率ゼロ→日本経済の減退と決め付けるにはあまりにも早い。現代の格差社会・日本で、マクロで測られる貯蓄率が日本を反映しきれないという点を重視すべきで、「貯蓄率」と「家計の貯蓄」を分けた設定をすべきである。
また、学者たちからは、「貯蓄率の低下は、銀行偏重の日本経済構造を変え、効率的な社会になる」という批判も聞かれるだろう。この点を考察していないので、日本経済を論じる際の重要な点を無視していると言わざるを得ない。
最後に、学問的につたない分析手法、唐突な前提を置いている点が散見され、論理的に薄いとの印象を受けた。
可能性論としては、筆者の指摘も正しいが、本書を信じるには考慮すべき点が多々あり、週刊誌の記事を脱したレベルに過ぎない、と評すのが妥当だろう。
2006年2月21日に日本でレビュー済み
経済や市場を真剣に考える人なら、高齢化等により貯蓄率が
低下すると思い至るだろう。しかしその時どうなるか?
いろいろな前提がありすぎて、詰めて考え難いのが現実。
その問題に、ズバリ答えている。面白くてためになる。
ただし本書が実現するのが2050年か2020年かで、
私たちの行動は全く違う。時間軸をしっかり考えながら
読むと大いに啓発されるだろう。
また前提がずれれば別の結果になる点も留意すべきである。
低下すると思い至るだろう。しかしその時どうなるか?
いろいろな前提がありすぎて、詰めて考え難いのが現実。
その問題に、ズバリ答えている。面白くてためになる。
ただし本書が実現するのが2050年か2020年かで、
私たちの行動は全く違う。時間軸をしっかり考えながら
読むと大いに啓発されるだろう。
また前提がずれれば別の結果になる点も留意すべきである。
2006年2月16日に日本でレビュー済み
変革期の日本経済について「貯蓄」をキーワードにして大胆に立論したスゴイ本である。
エコノミストの目から見て、この本を短く表現すれば、「動学的非効率性に陥った第1次石油危機以降の日本経済が動学的効率性を取り戻す過程の経済分析と予測」であろう。しかし、直感的にせよ、動学的効率性について余りに無理解だと「トンデモ経済学」に見えるかもしれないが、それこそトンデモナイ意見であろう。
では、動学的効率性(dynamic efficiency)に欠ける経済には何が起こるか?
第1に、資本の過剰蓄積が生じて、黄金律成長に戻るためには過剰資本の取崩しが合理的となる。第2に、政府債務が永遠にサステイナブルとなり、ポンジーゲームに陥ることがない。ただし、第2点目は国債金利と資本収益率を同一としたら、との前提。
動学的効率性を取り戻す過程で、貯蓄ゼロのために円安、インフレ、高金利、経常収支赤字を招来するとの著者の見方は卓見で、まさしくその通り。しかし、動学的非効率な現状を見慣れすぎた人々にはショッキングかもしれない。また、投資が成長を牽引する経済から、豊かな消費が経済の主役になる経済を描き切れていないのはやや惜しい。それから、終章がさえないので読後感が悪い。
最大の疑問は、著者がエコノミスト的に「動学的効率性」を理解してこの本を書いているかどうか。一度聞いてみたい気がする。しかし、エコノミスト的に理解していなくても、直感的にここまで立論できるのはすばらしいと思うので、著者の理解云々は無用の議論かもしれない。
細かい論点を取り上げるカミソリの議論ではなく、斧でバッサリと日本経済の将来を切るような、長期的で大局的な方向観を知りたい人にお勧めする。また、30年余りの動学的非効率経済に慣れ親しんできた中年以降の人にもお勧めするが、特に貯蓄ゼロ経済に直面する若い読者にお読みいただきたい。
エコノミストの目から見て、この本を短く表現すれば、「動学的非効率性に陥った第1次石油危機以降の日本経済が動学的効率性を取り戻す過程の経済分析と予測」であろう。しかし、直感的にせよ、動学的効率性について余りに無理解だと「トンデモ経済学」に見えるかもしれないが、それこそトンデモナイ意見であろう。
では、動学的効率性(dynamic efficiency)に欠ける経済には何が起こるか?
第1に、資本の過剰蓄積が生じて、黄金律成長に戻るためには過剰資本の取崩しが合理的となる。第2に、政府債務が永遠にサステイナブルとなり、ポンジーゲームに陥ることがない。ただし、第2点目は国債金利と資本収益率を同一としたら、との前提。
動学的効率性を取り戻す過程で、貯蓄ゼロのために円安、インフレ、高金利、経常収支赤字を招来するとの著者の見方は卓見で、まさしくその通り。しかし、動学的非効率な現状を見慣れすぎた人々にはショッキングかもしれない。また、投資が成長を牽引する経済から、豊かな消費が経済の主役になる経済を描き切れていないのはやや惜しい。それから、終章がさえないので読後感が悪い。
最大の疑問は、著者がエコノミスト的に「動学的効率性」を理解してこの本を書いているかどうか。一度聞いてみたい気がする。しかし、エコノミスト的に理解していなくても、直感的にここまで立論できるのはすばらしいと思うので、著者の理解云々は無用の議論かもしれない。
細かい論点を取り上げるカミソリの議論ではなく、斧でバッサリと日本経済の将来を切るような、長期的で大局的な方向観を知りたい人にお勧めする。また、30年余りの動学的非効率経済に慣れ親しんできた中年以降の人にもお勧めするが、特に貯蓄ゼロ経済に直面する若い読者にお読みいただきたい。
2006年5月8日に日本でレビュー済み
ライフスタイルや消費性向の変化により貯蓄率が低下する話かと思って読み始めたが,実にシリアスな問題であった.
少子化,団塊の世代リタイヤにより,これまで高いとされてきた日本の貯蓄率は確実に低下する.壮年期の蓄えによってを過ごそうという老年期の人々が増え,またサービスの提供側の人狽ェ減り,サービスの単価の高騰が予想される.その結果,日本全体で企業が設備投資に回せる資金が枯渇し,生産活動の低下をもたらし,経常収支と財政の双子の赤字をもたらし,さらには円安に陥るとともに金利が上昇する.そこまでの論理に破綻は見出せないように思う.
これまでの,設備投資の大きさによって経済の動きを計るような人々,いや豊かな日々の生活に慣れきった我々にとって,恐ろしい社会となるように思える.
一生懸命働いて貯蓄したところで,目減りは避けられないという事実は,年金の問題で薄々は感じてはいたが,本書のように喝破されるとかえって心地良い.
解決手段としては,老年期の人々の勤労であったり,ワークシェアリング的な方法,雇用の流動化などが挙げられているが,勤労構造の変化から入らねばならないということもわかる.
一度読んでおいて損は無い.
少子化,団塊の世代リタイヤにより,これまで高いとされてきた日本の貯蓄率は確実に低下する.壮年期の蓄えによってを過ごそうという老年期の人々が増え,またサービスの提供側の人狽ェ減り,サービスの単価の高騰が予想される.その結果,日本全体で企業が設備投資に回せる資金が枯渇し,生産活動の低下をもたらし,経常収支と財政の双子の赤字をもたらし,さらには円安に陥るとともに金利が上昇する.そこまでの論理に破綻は見出せないように思う.
これまでの,設備投資の大きさによって経済の動きを計るような人々,いや豊かな日々の生活に慣れきった我々にとって,恐ろしい社会となるように思える.
一生懸命働いて貯蓄したところで,目減りは避けられないという事実は,年金の問題で薄々は感じてはいたが,本書のように喝破されるとかえって心地良い.
解決手段としては,老年期の人々の勤労であったり,ワークシェアリング的な方法,雇用の流動化などが挙げられているが,勤労構造の変化から入らねばならないということもわかる.
一度読んでおいて損は無い.
2006年8月15日に日本でレビュー済み
ニッセイ基礎研究所…
彼らの投資スタンスは当然に超長期的なのだろう。
そこに所属する著者の視点は、この国で超長期投資をするために必要な羅針盤を与えてくれる。
高い貯蓄率と積みあがった残高が日本経済の特異性の多くを説明できることに異論はない。
ドラッカーは見えざる改革の中で、人口動態から今日の多くの変化を予測した。我々はこの本から、長期投資戦略のためのヒントをもらった。
彼らの投資スタンスは当然に超長期的なのだろう。
そこに所属する著者の視点は、この国で超長期投資をするために必要な羅針盤を与えてくれる。
高い貯蓄率と積みあがった残高が日本経済の特異性の多くを説明できることに異論はない。
ドラッカーは見えざる改革の中で、人口動態から今日の多くの変化を予測した。我々はこの本から、長期投資戦略のためのヒントをもらった。
2012年12月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大学生の息子がレポートを書くために購入しました。内容をよく理解できたみたいです。
2007年7月30日に日本でレビュー済み
かつて1980年代から90年代の始めまで無類の強さを誇った日本経済の強さの秘密のひとつに、国民の高い貯蓄率に裏付けられ家計から企業経済への資金供給があったことは有名。
ところがこの貯蓄率は年々低下しており、貯蓄率マイナスの米国は別格として、先進国諸国の中ではもはや高くもない平凡な数字になっている(つい先日も海外の有名経済雑誌には「もはや日本経済は特別ではない」という記事が掲載され、その記事でも貯蓄率の件が触れられていた)。
さらに今後急速に進む高齢化の中で、勤労者人口が減っていくと、ますます貯蓄率は低下し、やがて、国全体としてはマイナスになることは必然だろうと、貯蓄率マイナスという経済でどのような事が起こるかを描いたのが本書だ。
貯蓄率マイナスになると、従来、家計から企業経済に流れていた潤沢な資金が細り、国内においては金利の上昇を招き、企業は資金調達を海外資金に頼らざるを得なくなる。が、その他の要因も含め世界経済の中における日本の地位が低下していく中では資金調達までも海外に頼るという状況は、経済の脆弱性をさらに促しかねない。そう、これは従来、わたしたちがが遭遇してない新しい経済環境だと言えるだろう。
ここ1年の間に軒並み海外通貨に対する円安が進んでいることは、本書で描かれる経済の前触れなのだろうかと冷や冷やした思いを感じた。
ところがこの貯蓄率は年々低下しており、貯蓄率マイナスの米国は別格として、先進国諸国の中ではもはや高くもない平凡な数字になっている(つい先日も海外の有名経済雑誌には「もはや日本経済は特別ではない」という記事が掲載され、その記事でも貯蓄率の件が触れられていた)。
さらに今後急速に進む高齢化の中で、勤労者人口が減っていくと、ますます貯蓄率は低下し、やがて、国全体としてはマイナスになることは必然だろうと、貯蓄率マイナスという経済でどのような事が起こるかを描いたのが本書だ。
貯蓄率マイナスになると、従来、家計から企業経済に流れていた潤沢な資金が細り、国内においては金利の上昇を招き、企業は資金調達を海外資金に頼らざるを得なくなる。が、その他の要因も含め世界経済の中における日本の地位が低下していく中では資金調達までも海外に頼るという状況は、経済の脆弱性をさらに促しかねない。そう、これは従来、わたしたちがが遭遇してない新しい経済環境だと言えるだろう。
ここ1年の間に軒並み海外通貨に対する円安が進んでいることは、本書で描かれる経済の前触れなのだろうかと冷や冷やした思いを感じた。