端的に言って、経済指標の読み方を解説した本である。
「ボクは日経を読んでこんなに賢くなったんだぜぇ！」ということが書かれている。まるで今までテストでいい点数を取ることだけが求められていた優等生が、言葉や数値の実際の意味を知って感動したようである。よかったですね。
個人的な意見として、日経を読むんだったらもっと目的を明確にしたほうがいいと思う。自分の会社の立ち位置が知りたいとか、業界の動向把握とか、株や金融商品で一儲けしたいとか、他業界の下調べをしたいとか。要するにこの本には5W1Hのうち、最も重要なwhyについてほとんど触れられていないのである。「データが読めれば、わかってきます」とは、また随分と無責任な話ではないか。日経の読み方を指南するとすれば、戦略的な目的設定と方法論の実践例について述べたほうがいいんじゃないかと思う。
経営コンサルタントって、ちょろい商売だ。第三者が客観的にその企業を分析するのは、それなりに意味があるのかもしれないが。
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