タイトルに激論とあるが、掲げられた15人のエコノミストが円卓で議論したというのではない。日銀がマイナス金利政策を実施した2016年に、十二回にわたって日本経済研究センターが緊急セミナーを開いた講演録とそれに解説を付したものである。
実質的にディベートしたのは第三回(第三章)の若田部昌澄と河野龍太郎、第八回(第八章)の加藤出・平野英治・正直知哉の鼎談のみである。結果として日銀関係者か政府に近い者らからは肯定する立場の話が講じられているのに対して、関係のない学者研究者、民間人たちからは意表をつかれたかたちで一様に否定的で早々と出口政策までが講じられるものになっている。
まあ、そもそも批判がなければ聴くまでもないとも云えるのでそれはそれでよい。しかし、翻って今の時点でこのマイナス金利がなかりせば、日銀はいまだ不作為の罪を問われていたとも考えられるのであり、アベノミクスの一環としてというよりやはり日銀の日銀たる、ということは独自の金融政策としてこの政策は、高度の判断、高度の技術、高度の妥当性があるものになっていると考えておきたい。
ヨーロッパ、スイス、スウェーデン、そして日本と、それは何も珍奇な政策というものなどではなく、今後の中央銀行が為すべき最後とまでは言わないまでも奥の手の有効な政策ということになるのではないか。
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激論マイナス金利政策 単行本 – 2016/11/1
日本経済研究センター
(編集)
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購入オプションとあわせ買い
異次元緩和の是非、功罪、展望
量的・質的緩和からヘリコプターマネーまで
日本銀行幹部、日銀OB、日本を代表する経済学者、エコノミストら15人の識者が日銀による実験的政策を徹底的に論じます。
これほど激しい論争を引き起こした金融政策が過去にあっただろうか。金融政策当局は未踏の領域への実験と語り、批判的なエコノミストは危険な賭けであると分析する。
日本銀行は2013年春に「デフレからの脱却」の旗を掲げ、黒田新総裁体制のもとで量的・質的緩和(QQE)を核とする異次元金融緩和政策を開始した。2016年1月には日銀の当座預金の一部にマイナス金利を適用するマイナス金利政策に踏み切った。続いて長期金利をもコントロールする新たな挑戦に踏み出した。しかし、残念ながら安定的な揺るぎない効果が生まれているとはとてもいえない。一連の試みをどう判定すべきだろうか。
本書では、日本銀行の幹部をはじめ、日銀OBや日本を代表する経済学者、エコノミストら15人の識者が、マイナス金利政策の是非を中心に金融政策をめぐって熱い議論を繰り広げる。議論は、1)異次元緩和政策・マイナス金利政策の成否、2)インフレ期待の引き上げに関する政策の論理の一貫性、3)財政危機と隣り合わせの「出口問題」、4)マイナス金利政策特有の直接的な政策コスト・副作用の問題、5)国債購入、マイナス金利深掘りなど金融政策技術上の限界、6)異次元金融緩和政策の代替案、そして、マイナス金利政策以上に過激とみられるヘリコプターマネー政策へと及ぶ。
本書全体を通して浮かび上がるのは、試行錯誤を続けながら苦闘する日本銀行の姿と、それに対するさまざまな批判や不安、警戒の声である。議論の前提となる経済モデルの考え方や経済政策をめぐる本源的な問いかけ、金融政策の役割と限界をめぐる本質的な議論が縦横に展開される本書は、政策担当者、エコノミスト、マーケット関係者はじめ、日本経済の行方に関心のあるすべての人にとっての必読書。
量的・質的緩和からヘリコプターマネーまで
日本銀行幹部、日銀OB、日本を代表する経済学者、エコノミストら15人の識者が日銀による実験的政策を徹底的に論じます。
これほど激しい論争を引き起こした金融政策が過去にあっただろうか。金融政策当局は未踏の領域への実験と語り、批判的なエコノミストは危険な賭けであると分析する。
日本銀行は2013年春に「デフレからの脱却」の旗を掲げ、黒田新総裁体制のもとで量的・質的緩和(QQE)を核とする異次元金融緩和政策を開始した。2016年1月には日銀の当座預金の一部にマイナス金利を適用するマイナス金利政策に踏み切った。続いて長期金利をもコントロールする新たな挑戦に踏み出した。しかし、残念ながら安定的な揺るぎない効果が生まれているとはとてもいえない。一連の試みをどう判定すべきだろうか。
本書では、日本銀行の幹部をはじめ、日銀OBや日本を代表する経済学者、エコノミストら15人の識者が、マイナス金利政策の是非を中心に金融政策をめぐって熱い議論を繰り広げる。議論は、1)異次元緩和政策・マイナス金利政策の成否、2)インフレ期待の引き上げに関する政策の論理の一貫性、3)財政危機と隣り合わせの「出口問題」、4)マイナス金利政策特有の直接的な政策コスト・副作用の問題、5)国債購入、マイナス金利深掘りなど金融政策技術上の限界、6)異次元金融緩和政策の代替案、そして、マイナス金利政策以上に過激とみられるヘリコプターマネー政策へと及ぶ。
本書全体を通して浮かび上がるのは、試行錯誤を続けながら苦闘する日本銀行の姿と、それに対するさまざまな批判や不安、警戒の声である。議論の前提となる経済モデルの考え方や経済政策をめぐる本源的な問いかけ、金融政策の役割と限界をめぐる本質的な議論が縦横に展開される本書は、政策担当者、エコノミスト、マーケット関係者はじめ、日本経済の行方に関心のあるすべての人にとっての必読書。
- 本の長さ401ページ
- 言語日本語
- 出版社日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
- 発売日2016/11/1
- 寸法13.9 x 3.3 x 19.5 cm
- ISBN-104532357179
- ISBN-13978-4532357177
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商品の説明
著者について
日本経済研究センター
日本を代表する経済シンクタンク。1963年に日本経済の発展に寄与することを目的に事業を開始した非営利の民間研究機関。学界、官界、産業界との幅広いネットワークを持ち、内外の財政・金融・経済・産業・経営などの諸問題について、調査・研究をしています。
会員制の公益社団法人で、普通会員には日本の有力企業、官庁、団体が、アカデミー会員には大学や学校法人が、また 特別会員には経済学者、エコノミストが多数参加。質の高い講座、講演や委託研修制度、完備した図書情報などを通じて、多様な研修・交流・研究の場を提供しています。
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登録情報
- 出版社 : 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版; New版 (2016/11/1)
- 発売日 : 2016/11/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 401ページ
- ISBN-10 : 4532357179
- ISBN-13 : 978-4532357177
- 寸法 : 13.9 x 3.3 x 19.5 cm
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