かつてメガバンクに勤めていたので、表題に惹かれ、どんな論旨なのだろうと読んでみた。
大前提としてあるのは、そもそも銀行に入れること自体が優秀であることの証明であり、さらに法人営業を中心として銀行独特の人事部によるキャリアコントロールで様々な仕事を経験し鍛えられるから、市場価値は更に増す、という著者の銀行員観である。銀行員に温かいエールを送っている感じある。
私にとっては、その立脚点に対して違和感を禁じ得なかった。そもそも、銀行でひと括りにしているが、著者が銀行と呼ぶのは、昔で言う都市銀行の上位行と長信銀、今ならメガバンクと住友信託銀行ぐらいという感じである。地銀は恐らく想定していない。さらに、銀行員であるだけで、優秀というトーンは、銀行員が喜びこそすれ、それは違うのではないかと感じた。有名な20対80のパレートの法則があるが、僕が経験した銀行でも、2割の優秀な人と8割の一生懸命頑張る人に分かれていたと思う。一般企業と違うのは、残り8割も、出世の階段をほとんどブラインドにされて期待を抱かせるような作り込みにしているので、かなり頑張っていて相当な底上げがなされていることだ。少なくとも、私がいた三和銀行はそうであった。支店に行くと死ぬほど緊張感が漲っていて、この勢いで受験勉強させたら、1年後には全員東大に合格すると確信したほどである。それが、横浜の外れの最初に配属された支店でもそうであったので、中央の支店などは、呼吸することもままならないほどの緊迫した雰囲気であった。
私は今事業会社にいるが、銀行員と聞くとプライドが高いが、企画力・発想力・自主性は失われているという感じだ。これからこの本を読んで転職などと意気込んでしまう気になってしまった銀行員の方は、この本を読んでいい気持になってしまわないで、冷静な自己分析を施してしっかりと自分の市場価値を見極めた上で、行動されるのが良い。
参考になった箇所は以下の通り、
→面接官は、会話のパーツや話し方を通して、人柄や人物を見る
人柄の良さは、目に見えない相手へのいたわりの気持ちだろうが、会話をしていると如実にそれがわかる
→相手の言葉をよく聞く、その意図をきちんと理解する。自分の考えをまとめる。簡潔に言葉にして発する。そして今度は自分の問題意識を伝える。面接はその繰り返しだ。その循環の中で、双方の適切な距離感が定まってきて信頼感ある関係が生まれる。
私は社会人として最も大切なのはコミュニケーション能力だと思っている
人間関係としての上手な間合いの取り方。
時には最後までゆっくり相手の話を聞いてみるといい。こちらが言葉を発する何倍もの意思の疎通が図れるだろう。
→市場価値の最大の根拠は人格でも人柄でもない。自分の過去であり、キャリアなのだ。
→職務経歴書のポイントは、「より具体的に」「極力数字」で示す
→退職希望の理由は「新たな仕事にチャレンジしたい。自分をここまで育ててくれた銀行には感謝しているが、ここはわがままを聞いてほしい」これしかない。
→結論から言うと、転職は惜しまれてするのがベストだ。惜しまれるほどの人物や評価でない限り、満足できる転職先は見つからない。
各職場において自分が評価・信頼されているか否かについては、結構わかるものだ。
高く評価されているタイミングこそが、恐らく第三者から見ても「脂の乗っている」と感じられる時期なのだ
自ずと余裕もあり、面接でもそれが人間の幅や高いポテンシャルと認識される。好循環を生む。
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銀行員の転職力 単行本(ソフトカバー) – 2010/5/11
渡部 昭彦
(著)
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購入オプションとあわせ買い
銀行の統廃合や金融危機を経て、銀行員は最も転職をする職業の1つとなった。
もともと、40代以降は関連会社への転籍という形で転職が強制されていたのに加え、現在では30歳を待たずして、同期の半分以上が辞めてしまう年代もごく普通にみられるようになっている。
本書は、そうした銀行員のバイブルとなる1冊。
◎行内での自分の評価を知る方法
◎転職のリスク&リターンの徹底考察
◎銀行員に向く仕事とは?
◎転職に役立つスキルとその磨き方
◎人材紹介会社とはどう付きあう?
◎履歴書・職務経歴書の書き方
など、銀行員の転職について、プランニングからゴールまでを余すところなく解説した。
【収録された転職の成功事例】
◎投資ファンド
◎コンサルティングファーム
◎情報通信企業
◎メディカル系中堅企業
◎大手運輸会社
◎ネット系金融機関 など
もともと、40代以降は関連会社への転籍という形で転職が強制されていたのに加え、現在では30歳を待たずして、同期の半分以上が辞めてしまう年代もごく普通にみられるようになっている。
本書は、そうした銀行員のバイブルとなる1冊。
◎行内での自分の評価を知る方法
◎転職のリスク&リターンの徹底考察
◎銀行員に向く仕事とは?
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など、銀行員の転職について、プランニングからゴールまでを余すところなく解説した。
【収録された転職の成功事例】
◎投資ファンド
◎コンサルティングファーム
◎情報通信企業
◎メディカル系中堅企業
◎大手運輸会社
◎ネット系金融機関 など
- 本の長さ240ページ
- 言語日本語
- 出版社日本実業出版社
- 発売日2010/5/11
- ISBN-104534047088
- ISBN-13978-4534047083
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商品の説明
著者について
HAグループ及びヒューマン・アソシエイツ代表取締役社長。
1956年生まれ。1979年東京大学経済学部卒業。同年、日本長期信用銀行(現新生銀行)入行。首都圏支店、地方支店、中央官庁出向、国際金融部、本店営業部を経て、1994年から2000年まで人事部に勤務。その後、四度転職をするが、セブン−イレブン・ジャパンでは、人事セクションの部長として、毎年1,000人近い採用と5,000人の社員の人事制度の構築に従事。楽天グループでは、財務担当の執行役員の他、楽天証券において人事を含む管理部門の担当役員を歴任。2007年より現職。
その豊富な人事経験をもとに、新聞・雑誌・講演会等のメディアにおける露出機会が多い。人事分野のみならず、小売業・金融業という産業ジャンルでも見識を持つ。
1956年生まれ。1979年東京大学経済学部卒業。同年、日本長期信用銀行(現新生銀行)入行。首都圏支店、地方支店、中央官庁出向、国際金融部、本店営業部を経て、1994年から2000年まで人事部に勤務。その後、四度転職をするが、セブン−イレブン・ジャパンでは、人事セクションの部長として、毎年1,000人近い採用と5,000人の社員の人事制度の構築に従事。楽天グループでは、財務担当の執行役員の他、楽天証券において人事を含む管理部門の担当役員を歴任。2007年より現職。
その豊富な人事経験をもとに、新聞・雑誌・講演会等のメディアにおける露出機会が多い。人事分野のみならず、小売業・金融業という産業ジャンルでも見識を持つ。
登録情報
- 出版社 : 日本実業出版社 (2010/5/11)
- 発売日 : 2010/5/11
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 240ページ
- ISBN-10 : 4534047088
- ISBN-13 : 978-4534047083
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,423,333位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 683位学生の就職(エントリーシート)
- - 177,396位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年6月19日に日本でレビュー済み
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2010年5月25日に日本でレビュー済み
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本書は現在若手・中堅の銀行員に対するキャリア指南書というべきものである。転職プラニングのあり方、必要なスキル・キャリアの磨き方から履歴書を書く時や面接時の留意点など、実践的なアドバイスに満ちている。しかし、一読したらわかるが、本書はいわゆる「転職のススメ」ではない。銀行員は日常の業務をこなしていくことで転職力を高めることができるという点を筆者は強調している。即ち、転職力が高い銀行員は銀行の将来の幹部としても有用な人材に他ならないのだ。
何かと世間で風当たりが強く、また、行内の内向きの競争で、自分を見失い、自信を喪失している銀行員に対して、筆者は「あなた方は世の中で必要とされているのですよ」と鼓舞しているようだ。そんな意味で、本書は自分自身が元銀行員である筆者の後輩に対する愛情に満ちている。
また、現役銀行員だけでなく、私は本書をこれから就活という学生にもお勧めしたい。特に将来何をやりたいのかわかっていない(大多数の学生はわかっていないであろう)、また特に特定のスキルを身につけていない学生にとって、銀行に就職するというのは一つのソリューションであろう。本書にある通り、銀行員ほど「つぶしが効く」人材はいないのだから。
何かと世間で風当たりが強く、また、行内の内向きの競争で、自分を見失い、自信を喪失している銀行員に対して、筆者は「あなた方は世の中で必要とされているのですよ」と鼓舞しているようだ。そんな意味で、本書は自分自身が元銀行員である筆者の後輩に対する愛情に満ちている。
また、現役銀行員だけでなく、私は本書をこれから就活という学生にもお勧めしたい。特に将来何をやりたいのかわかっていない(大多数の学生はわかっていないであろう)、また特に特定のスキルを身につけていない学生にとって、銀行に就職するというのは一つのソリューションであろう。本書にある通り、銀行員ほど「つぶしが効く」人材はいないのだから。
2013年8月30日に日本でレビュー済み
銀行準定年、銀行斡旋の取引先出向、転籍、定年、年金生活というのが普通だから、興味を持って読んだ。 著者・渡部昭彦氏は1979年東京大学/経済卒、LTCB入行、後半は人事畑が永く、退職、転職、大手企業にて活躍、2007年より人材紹介会社の代表取締役という方だ。 人事のプロが、「転職計画」、「転職事例」、「転職用スキルとキャリア形成」、「転職実践ノウハウ」について、木目細かく、微に入り細にわたり指導・解説する。 40代の夕暮れ時、50歳前後の同期役員誕生、そこで多くが外部出向という話は初めにあるが、本書は基本的に20代・30代の若手行員への転職指南書だ。 特に第5章の「銀行員の転職実践ノウハウ」は白眉だ。転職前に心掛ける事、人材紹介会社との付き合い方、転職までのスケジュール、応募書類と面接と至れり尽くせりの内容だ。 履歴書・職務経歴書の書き方、面接の留意点は必読だろう。 渡部氏は銀行員の資質を実に高く評価する。 銀行員とは、ポテンシャルも学力も高い、問題感知力に優れる、機を見るに敏、受験戦争の優等生だと・・。 銀行員は「地の力」が十分に培われ、特に人事部は選りすぐりの人材と嘯く。 しかし斯様な行員は極一部、 一般行員は超多忙の中で、きついノルマの職場で、それをこなすだけで疲れ果てているのが実態だ。 若くして転職する行員は、入行したが仕事に馴染めない行員、 ローンと遊興費で首が回らない問題児、 一方で海外大学院派遣でMBAを取得しその直後に外資に転身する背任行員、 より刺激的な仕事と年収という山っ気行員だろう。 外資系に転ずるはリスクが高い。 だから外銀を転々とする渡り鳥となる。 本書で渡部氏が描く「銀行員の転職」とは、ご本人のような成功事例や、或いは転職失敗例に登場する「東大卒、メガバンク在籍、32歳、MBA取得、財閥系総合商社に応募、一次面接で不合格」、こういう行員のことだ。 本書は「有望な若手行員よ、人材紹介会社に登録し、転職しよう!」という趣旨が解る。 中高年行員は転職市場では要求度が高く、転職は困難だろう。 若手行員も邦銀でダメなら、外資系に行ったら尚更辛いだろう。 転職に使える資格は、公認会計士、宅建、弁理士、MBAの由。間に合わないだろう。 転職に使えない資格は、中小企業診断士、簿記1級、社労士、TOEICの由。
2010年5月28日に日本でレビュー済み
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私は地方銀行に勤めており、興味本位で本書を購入した。「銀行員の転職力」というタイトルだが、メガバンクに勤めている方のみに焦点が当てられている。地方銀行員程度のレベルの方では本書を読んでも何も得るものはないかと。はっきりいってレベル感が違いすぎます。有名大学卒業後、メガバンクに就職し転職を考えている方であれば多少参考になるかとは思います。
2010年5月26日に日本でレビュー済み
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銀行員の銀行内での競争を「ホワイトカラーのトライアスロン」と表現する著者は、人事部にいたこともあり、内部での人事評価システム等についても優れた見識を示している。
このため、転職を考えている銀行員のみならず、いま「銀行」という職場に働くすべての行員にとっても閉ざされた人事部の内部をのぞき見ることができる本である。
銀行から転職を図ることがリスクなのでなく、すでに「銀行」に勤めていることで生涯設計のリスクに直面していることが理解できる。
このため、転職を考えている銀行員のみならず、いま「銀行」という職場に働くすべての行員にとっても閉ざされた人事部の内部をのぞき見ることができる本である。
銀行から転職を図ることがリスクなのでなく、すでに「銀行」に勤めていることで生涯設計のリスクに直面していることが理解できる。
2010年6月27日に日本でレビュー済み
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8つの書評を読ませて頂いた上で購入しました。書評のそれぞれが言い得ており、それぞれに納得できました。私も大学卒業後銀行に就職し20年近く働きましたが、最も大きな悔いは「銀行に人生を委ねてしまった」ことです。この本に書いてあった通り、銀行にいる時から「もっと厳しい職業観を持って、自分のキャリアを考える」べきだったと思います。それができなかったのは、持って生まれた自分の甘さが最大の理由ですが、「兎に角忙しかったこと」と「その時点の処遇(給料)の高さ」ゆえに転職に意識が全く向かなかったこともあったと思います。この本の良さは以下の点と思います。'1.銀行員の定年までの処遇がどうなるのか、その裏にある組織のロジック、が大変率直に書かれている。→恐らく、どの銀行の人事部もこのロジックは否定できないでしょう。'2.銀行員のベース能力の高さに光を当てている。→いくつかの書評に「銀行員の転職力に疑問を投げかける」ものがありましたが、私の経験上は、「物事を詰めて考える力」という点では、銀行出身者は並べて高い資質をもっていることも事実です。恐らく、この点は行内で徹底的に鍛えられるのだと思います。「銀行に勤める多くの若手が、日常の忙しさに埋没せず、自分のキャリアについて考えてみる」、そんなきっかけをこの本は与えてくれるでしょう。
2010年5月30日に日本でレビュー済み
今までに銀行員の転職にフォーカスした書物はなかったため、つい購入してしまったが、内容は実に薄く、定価も内容に比して高い。
筆者は、銀行員はポテンシャルが高く汎用性も高いため、転職市場でも評価されやすい旨主張しているが、実際には転職市場での銀行員の評価はごく一部を除けば決して高くない(大手銀行であろうとなかろうと)。
また、本書では外資系への転職は怖くないと謳っており、解雇されても前職と遜色ない雇用条件で再就職できる旨主張しているが、一度解雇されてからの再就職は外資であろうと日本企業であろうと圧倒的に不利であり、少なくとも、解雇された後に前職の給与水準を維持して新たに就職できるということはあり得ない。
筆者は、銀行員はポテンシャルが高く汎用性も高いため、転職市場でも評価されやすい旨主張しているが、実際には転職市場での銀行員の評価はごく一部を除けば決して高くない(大手銀行であろうとなかろうと)。
また、本書では外資系への転職は怖くないと謳っており、解雇されても前職と遜色ない雇用条件で再就職できる旨主張しているが、一度解雇されてからの再就職は外資であろうと日本企業であろうと圧倒的に不利であり、少なくとも、解雇された後に前職の給与水準を維持して新たに就職できるということはあり得ない。
2010年6月16日に日本でレビュー済み
「銀行員の転職力」となっていますが、内容を読んだ方はおわかりのとおり、
著者が対象としている「銀行員」とは主に「首都圏在住のメガバンク行員」です。
銀行員人口の太宗を占める「地銀・第二地銀」の行員は著者の眼中にはあまりないようです。
というわけで、地銀・第二地銀の方は読んでも不愉快な思いをするだけかも。
お奨めの資格として、USCPAをあげているのもなかなかご愛嬌です。
わざわざ海外まで試験を受けに行く時間とお金のある銀行員が何人いるんだろう…。
著者が対象としている「銀行員」とは主に「首都圏在住のメガバンク行員」です。
銀行員人口の太宗を占める「地銀・第二地銀」の行員は著者の眼中にはあまりないようです。
というわけで、地銀・第二地銀の方は読んでも不愉快な思いをするだけかも。
お奨めの資格として、USCPAをあげているのもなかなかご愛嬌です。
わざわざ海外まで試験を受けに行く時間とお金のある銀行員が何人いるんだろう…。