司法試験合格者です。
この本は、行政法の基本事項を短い事例や設例を交え、噛み砕いた表現で解説したものです。
この本の特徴は、著者は名言こそしないものの、明らかに司法試験の論文式対策に特化してある点にあります。
近年の司法試験は、試験委員が受験生のレベル低下を憂いてか、基本事項をきちんと理解しているかを聞く内容に徐々にシフトしており、合否もきちんと基本を書けているか否かによって決まります。
本書は、司法試験の論文式で問われそうな事項を網羅しつつ、それを極めて分かりやすい表現で解説しています。
この本が出る前は、サクハシがトップシェアを獲得していました。
確かに、サクハシは情報量が多いため、短答式もカバーできる点に魅力がありました。
しかし、行政法が短答式から外された今、司法試験対策としてサクハシは明らかにオーバースペックです。
本書は、司法試験の論文式に必要十分な内容に情報量を削ぎ落とした反面、書かれている記述はサクハシよりも明らかに分かりやすいです。
私は最後の一年、過去問以外では、この本を軸にし、この本で重点的に取り上げられた判例をケースブックでいくつかつまみ読みすることしかしていません。
一通り行政法を学んだ方でも、じっくり読めば自分がきちんと理解できていたなかった箇所を必ず見つけられることでしょう。
本当に素晴らしい本であり、司法試験受験生の方に強くオススメします。

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基本行政法 第2版 単行本 – 2015/3/12
中原 茂樹
(著)
2013年刊の大好評テキストを、2014年の行審法・行手法改正や判例を盛り込んだうえ、さらに使いやすくして早くも改訂。
- 本の長さ447ページ
- 言語日本語
- 出版社日本評論社
- 発売日2015/3/12
- ISBN-104535521077
- ISBN-13978-4535521070
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基本刑法Ⅰ 各論[第3版] | 基本刑法Ⅱ 各論[第3版] | 基本刑事訴訟法Ⅰ 手続理解編 | 基本刑事訴訟法Ⅱ 論点理解編 | 応用刑法Ⅰ 総論 | 応用刑法Ⅱ―各論 | |
カスタマーレビュー |
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128
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価格 | ¥4,180¥4,180 | ¥3,740¥3,740 | ¥3,300¥3,300 | ¥3,300¥3,300 | ¥4,400¥4,400 | ¥4,400¥4,400 |
著者 | 大塚 裕史 十河 太朗 塩谷 毅 豊田 兼彦 | 大塚 裕史 十河 太朗 塩谷 毅 豊田 兼彦 | 吉開 多一 緑 大輔 設楽 あづさ 國井 恒志 | 吉開 多一 緑 大輔 設楽 あづさ 國井 恒志 | 大塚 裕史 | 大塚 裕史 |
内容紹介 | 判例の立場をしっかり理解できるテキスト。「基本構造」「重要問題」の2段階構成で、徹底してわかりやすく解説。2017年改正対応。 | 圧倒的な人気を誇る教科書の改訂版。法改正や新判例の反映だけでなく、全講を見直し、さらに明快に、メリハリをつけて解説。 | 基礎から予備・司法試験合格、実務まで 法曹三者と研究者による徹底的にわかりやすいテキスト 4つの「基本事例」と具体的な「設問」、豊富な図表・書式・法廷場面のセリフ再現等で、訴訟実務のイメージが明確につかめる 「手続」と「論点」、「全体」と「部分」の関係でもう迷わない 法科大学院協会の「共通的な到達目標モデル」の内容を網羅 | 法曹三者と研究者による徹底的にわかりやすいテキスト。4つの「基本事例」と具体的な「設問」、問題の所在と判例・学説の理解から当てはめまで明快に解説。法科大学院協会の「共通的な到達目標モデル」の内容を網羅。「基本事例」と簡易問題集をWebで公開中。 | 『基本刑法1』で学んだ法的知識を、より深く、より正確に理解させ、使いこなせる力に変える。実務刑法学入門の決定版。 | 『基本刑法Ⅱ』で学んだ知識を、より深く、正確に理解させ、使いこなせる力に変える。法セミ連載を大改訂した実務刑法学入門。 |
刊行年月 | 2018年4月 | 2023年4月 | 2020年6月 | 2021年3月 | 2023年1月 | 2024年3月 |
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基本憲法Ⅰ 基本的人権 | 基本行政法[第3版] | 基本行政法判例演習 | |
カスタマーレビュー |
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価格 | ¥3,300¥3,300 | ¥3,740¥3,740 | ¥3,960¥3,960 |
著者 | 木下 智史 伊藤 建 | 中原 茂樹 | 中原 茂樹 |
内容紹介 | 判例の示す「規範」とは何か。それをどう事例に当てはめるのか。各権利・自由につき、意義、内容、判断枠組み、具体的問題、そして「演習問題」という構成で明快に解説。 | 大人気の教科書。『基本行政法判例演習』とリンクさせ、全体の解説もさらにわかりやすく、最新の判例も入れてバージョンアップ。 | 『基本行政法』の判例学習を深く広く発展させ、完成させる。立体的で精緻、かつ明快な解説で、事例問題を正確に解く力が身につく。 |
刊行年月 | 2017年2月 | 2024年2月 | 2023年1月 |
商品の説明
著者について
東北大学法科大学院教授
登録情報
- 出版社 : 日本評論社; 第2版 (2015/3/12)
- 発売日 : 2015/3/12
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 447ページ
- ISBN-10 : 4535521077
- ISBN-13 : 978-4535521070
- Amazon 売れ筋ランキング: - 562,676位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年1月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
司法試験対策の問題集としては事例研究行政法がスタンダードとされています。
たしかに事例研究は行政法の主要論点を的確に解説している点で優れた基本問題集といえます。
しかし、その的確性ゆえ、学習者のレベルによっては呑み込みに苦労することもあるかと思われます。
それに対して、本書は平易な書きぶりで、行政法全体の構造を見通しながら読者の理解を促してくれるため、事例研究に比べると大分呑み込みやすい印象です。
なお、平易な書きぶりと言っても、用語の使用は一貫性がしっかり維持されており、読み進める程に基本用語に馴染むことができます。
また、初学者が陥りやすいミス、混同しやすい用語、概念についても、なお書き等で先回りして説明してくれるので安心感があります。
中上級者には冗長に感じられてしまうかもしれませんが、問題演習へよステップアップに苦労している初学者にはオススメです。
これをマスターして事例研究へステップアップしましょう!
たしかに事例研究は行政法の主要論点を的確に解説している点で優れた基本問題集といえます。
しかし、その的確性ゆえ、学習者のレベルによっては呑み込みに苦労することもあるかと思われます。
それに対して、本書は平易な書きぶりで、行政法全体の構造を見通しながら読者の理解を促してくれるため、事例研究に比べると大分呑み込みやすい印象です。
なお、平易な書きぶりと言っても、用語の使用は一貫性がしっかり維持されており、読み進める程に基本用語に馴染むことができます。
また、初学者が陥りやすいミス、混同しやすい用語、概念についても、なお書き等で先回りして説明してくれるので安心感があります。
中上級者には冗長に感じられてしまうかもしれませんが、問題演習へよステップアップに苦労している初学者にはオススメです。
これをマスターして事例研究へステップアップしましょう!
2015年12月20日に日本でレビュー済み
これまで、司法試験受験者にとって行政法の基本書といえば、櫻井・橋本『行政法』(通称:サクハシ)が決定版だったが、本書はサクハシに変わる決定版となりうる(というか、なりつつある?)のではないかと思う。司法試験を受験した経験のある私がそう考える理由は、以下の3つ。
1.具体的事例が豊富
法律学では条文の定義・趣旨・要件・効果等を理解しなければならないのだが、その際に重要なのが「その条文や制度が適用される具体例を思い浮かべること」である。民事系は日常生活に即した具体例を考えることができる(売買契約→コンビニでの買い物等)し、刑事系は刑事ドラマ等によってある程度一般市民にもイメージしやすいといえる。ところが、公法系は(憲法訴訟・行政訴訟を提起したことがある人でもない限り)、なかなか具体例をイメージしづらいであろう。
本書は、そのような公法系学習の困難さを解消するべく、2、3行程度のごくごく簡単な事例から、著名な最高裁判決を簡略化した少し長めの事例(百選の「事実の概要」ぐらい)まで、かなり豊富な「設例」「設問」を掲載している。したがって、本書を読み進める際には、これらの解答を自分なりに考えてから、解説を読むように本文を読んでいくとよいと思う。そうすれば、ダラダラと抽象的な法律論を展開するだけの本よりは、はるかに行政法の理解が進むに違いない。
2.条文の引用がなされている
上で説明した「設例」「設問」の多くに、個別法の条文が引用されている。個人的には、司法試験行政法の学習において一番重要なのは、「行政法総論(行政法規に共通する通則的なルール)」「個別法(建築基準法・都市計画法等の具体的な行政法規)」「具体的事案」の3つを結び付け、当該事案の適切な解決策を見つけ出すことだと思う。具体的事例を用いたケースメソッド式を採用している本は本書以外にもあるが、個別法まで掲載している本はなかなかない。条文の引用によって、個別法に慣れることができ、事案を深く理解する助けになるのではないかと思う。
3.行政法が1冊にまとまっている
宇賀、塩野をはじめとして、定評ある行政法の基本書は、複数冊に分かれていることが多い。本書のように1冊にまとめてくれると、単純に持ち運びが楽(笑)
司法試験対策としては、本書と過去問に加え、辞書として宇賀もしくは塩野3冊本、事例問題集として事例研究、判例集としてケースブック行政法(条文引用あり)があれば十分ではないだろうか。
1.具体的事例が豊富
法律学では条文の定義・趣旨・要件・効果等を理解しなければならないのだが、その際に重要なのが「その条文や制度が適用される具体例を思い浮かべること」である。民事系は日常生活に即した具体例を考えることができる(売買契約→コンビニでの買い物等)し、刑事系は刑事ドラマ等によってある程度一般市民にもイメージしやすいといえる。ところが、公法系は(憲法訴訟・行政訴訟を提起したことがある人でもない限り)、なかなか具体例をイメージしづらいであろう。
本書は、そのような公法系学習の困難さを解消するべく、2、3行程度のごくごく簡単な事例から、著名な最高裁判決を簡略化した少し長めの事例(百選の「事実の概要」ぐらい)まで、かなり豊富な「設例」「設問」を掲載している。したがって、本書を読み進める際には、これらの解答を自分なりに考えてから、解説を読むように本文を読んでいくとよいと思う。そうすれば、ダラダラと抽象的な法律論を展開するだけの本よりは、はるかに行政法の理解が進むに違いない。
2.条文の引用がなされている
上で説明した「設例」「設問」の多くに、個別法の条文が引用されている。個人的には、司法試験行政法の学習において一番重要なのは、「行政法総論(行政法規に共通する通則的なルール)」「個別法(建築基準法・都市計画法等の具体的な行政法規)」「具体的事案」の3つを結び付け、当該事案の適切な解決策を見つけ出すことだと思う。具体的事例を用いたケースメソッド式を採用している本は本書以外にもあるが、個別法まで掲載している本はなかなかない。条文の引用によって、個別法に慣れることができ、事案を深く理解する助けになるのではないかと思う。
3.行政法が1冊にまとまっている
宇賀、塩野をはじめとして、定評ある行政法の基本書は、複数冊に分かれていることが多い。本書のように1冊にまとめてくれると、単純に持ち運びが楽(笑)
司法試験対策としては、本書と過去問に加え、辞書として宇賀もしくは塩野3冊本、事例問題集として事例研究、判例集としてケースブック行政法(条文引用あり)があれば十分ではないだろうか。
2018年3月2日に日本でレビュー済み
おなじみになりつつある日評の基本シリーズの行政法です。
今まで行政法といえばサクハシや宇賀レインボーが定番書とされていましたが、近年ではそれに代わる定番書として注目を集めています。
本書の特徴としては、類似本に比べて実判例に基づいた設例が多用されているところでしょう。
これは行政法は抽象度が高い科目なので大きな意味があります。
ただ欠点を挙げるとすると定義づけが甘いところがあります。
どのようなところでも事例に即しているので事例検討→そのためこのような定義になるという構成を取っています。なので結論先行で覚えることには多少不向きなのかと思います。
そこで現状の定番書との並存が相乗効果を発揮すると思います。
冒頭において今までの定番書に代わると述べましたが、それらに取って代わるのではなく、サクハシ⇄基本行政法のような関係になるのではないのでしょうか。
本書を使えことで更にステップアップが狙えることは間違いないと思います。
今まで行政法といえばサクハシや宇賀レインボーが定番書とされていましたが、近年ではそれに代わる定番書として注目を集めています。
本書の特徴としては、類似本に比べて実判例に基づいた設例が多用されているところでしょう。
これは行政法は抽象度が高い科目なので大きな意味があります。
ただ欠点を挙げるとすると定義づけが甘いところがあります。
どのようなところでも事例に即しているので事例検討→そのためこのような定義になるという構成を取っています。なので結論先行で覚えることには多少不向きなのかと思います。
そこで現状の定番書との並存が相乗効果を発揮すると思います。
冒頭において今までの定番書に代わると述べましたが、それらに取って代わるのではなく、サクハシ⇄基本行政法のような関係になるのではないのでしょうか。
本書を使えことで更にステップアップが狙えることは間違いないと思います。