ガウスの和とポアンカレの和の対比の本ではなく、
いわゆる数論の本である。
それでも、読みやすい本であると思った。
ガウスとルジャンドルが近いというところとか、
どういう指数だったか失念したが、
moduloで分類して書いてあったりしたところが見どころ。
ガウスの和の部分は1980年代くらいのもの。
ポアンカレの和は2007年くらいのもの。
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ガウスの和ポアンカレの和: 数論の最前線から 単行本 – 2008/4/1
小野 孝
(著)
- 本の長さ251ページ
- 言語日本語
- 出版社日本評論社
- 発売日2008/4/1
- ISBN-104535785325
- ISBN-13978-4535785328
登録情報
- 出版社 : 日本評論社 (2008/4/1)
- 発売日 : 2008/4/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 251ページ
- ISBN-10 : 4535785325
- ISBN-13 : 978-4535785328
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,341,303位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,162位数学一般関連書籍
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年8月29日に日本でレビュー済み
魅力的な書名を持つ本書は「凄い本」である。前半の「ガウスの和とルジャンドル多項式」を通して等質空間上の調和解析に、また後半の「ポアンカレの和」を通して数論の基礎理論と最前線に、読者を誘ってくれる所が素晴らしい。
前半は有限体上の調和解析に現れるガウスの和と球面上の調和解析に現れるルジャンドル多項式が主題である。有限体上の半不変な複素数値関数のなす空間と球面調和関数のなす空間が、ガウスの和から導かれる直交関数系とルジャンドルの同伴関数から導かれる直交関数系を各々の基底としてフーリエ展開できる事が共通の論理で説明できる、という§16の解説がユニークでとても素晴らしい。
後半は著者の最近の研究に基づいており抜群に面白い。デデキンド整域Aの商体Kの有限次ガロア拡大をL、LにおけるAの整閉包をB、ガロア群Gal(L/K)をGとする。群Gの作用を表すコサイクルcで保型的なBの元のなす加群をMc、cのポアンカレの和のなす部分加群をPcとし、指数[Mc:Pc]の探求が後半部の主題である。ここでは、代数的整数論の要所である「分岐理論」と「局所体の理論」が自然に現れてきて感心させられる。代数的整数論に不案内な方でも、必要な概念と命題は本文中に提示されているので、それらを事実と認めて読み進められると思う。代数体と局所体の分岐理論を既知の方は、ここに分岐理論の一つの素晴らしい応用例が提示されている事を認められると思う。
極めて特殊な話題を扱っているように見えて、広汎な一般論に自然に繋がっているのが本書の素晴らしい所で、「凄い本」と評した所以である。全ての数学愛好家にお薦めしたい一冊である。
前半は有限体上の調和解析に現れるガウスの和と球面上の調和解析に現れるルジャンドル多項式が主題である。有限体上の半不変な複素数値関数のなす空間と球面調和関数のなす空間が、ガウスの和から導かれる直交関数系とルジャンドルの同伴関数から導かれる直交関数系を各々の基底としてフーリエ展開できる事が共通の論理で説明できる、という§16の解説がユニークでとても素晴らしい。
後半は著者の最近の研究に基づいており抜群に面白い。デデキンド整域Aの商体Kの有限次ガロア拡大をL、LにおけるAの整閉包をB、ガロア群Gal(L/K)をGとする。群Gの作用を表すコサイクルcで保型的なBの元のなす加群をMc、cのポアンカレの和のなす部分加群をPcとし、指数[Mc:Pc]の探求が後半部の主題である。ここでは、代数的整数論の要所である「分岐理論」と「局所体の理論」が自然に現れてきて感心させられる。代数的整数論に不案内な方でも、必要な概念と命題は本文中に提示されているので、それらを事実と認めて読み進められると思う。代数体と局所体の分岐理論を既知の方は、ここに分岐理論の一つの素晴らしい応用例が提示されている事を認められると思う。
極めて特殊な話題を扱っているように見えて、広汎な一般論に自然に繋がっているのが本書の素晴らしい所で、「凄い本」と評した所以である。全ての数学愛好家にお薦めしたい一冊である。