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言葉と病い: その起源と発達論 オンデマンド (ペーパーバック) – 2003/7/1

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商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

独特の起源と構造の日本語、その獲得は比喩やイメージや夢などを媒介して身体と不可分の声として発現し、展開する。このプロセスの破綻が精神の病。有効な治療法として、言葉と身体を再統合する「詩の心理劇」の実際を紹介。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 日本評論社 (2003/7/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2003/7/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • オンデマンド (ペーパーバック) ‏ : ‎ 212ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4535982228
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4535982222
  • 寸法 ‏ : ‎ 12.07 x 1.35 x 19.05 cm
  • カスタマーレビュー:
    5.0 5つ星のうち5.0 1個の評価

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豊永 武盛
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自らを語る

医学生時代の末から、ぼくは日本文化とは異質なS・フロイトの精神分析選集を読みふけっていた。それに真実があるかのように思えていた。

そこには、患者さんに対しての禁欲規制が書いてあった。容姿をほめてはならない、自己を出さず、分析医は隠れみのをまとわねばならないと。

日本文化にそれほど価値を見出さなかったぼくは、フロイトのそれに惚れ込んだ。患者さんの鏡となって、それを、そのまま写し出すこと。

精神分析は科学であり、分析する人によって変化があってはならない、というフロイトの教え。

そのため、フロイトは晩年禁欲規制と教育分析という形で弟子たちに強制したのである。もちろん無謀な弟子や冒険好きな弟子もいたからにほかなるまい。

ぼくは、この精神分析を師匠に学び、他方心理劇という、筋書きがなく即興によるドラマをやっていた。フロイト派のドラマチストな気取りなのであった。

今回久しぶりにこのサイコドラマをやったとき、患者さんの思い出だけの連想ではなく、治療者群も又連想したのである。ぼくがぼくを患者さんの前で語ることは、フロイトへの反逆ですらあったろう。

ぼくは、この三ヶ月でのドラマで、西洋の考え方の矛盾を知った気がする。東洋では、師やお坊さんは、どこかで自分をさらけ出し語るものだ。

ぼくはぼくを語ることによって、ぼくの過去と患者さんたちの過去に共通性を見いだし、他方患者さんたちも勇気をもって過去を語り始めたのである。

西洋の神の子キリストやユダヤ教では自らを語らない。日本ではとくに空海や親鸞などは当然のこととして自らを語っているではないか。どこに矛盾があろう。

自らを患者に語り得たぼくは、三十年ぶりに詩を書こうと思った。「こゑ」という文芸誌を計画し、作品を患者さんからも集めた。明日は二回目の編集会議である。

「自らを語る」という本をフロイトは晩年に残したが、精神分析運動のことばかりで、噂されていた情事などは何も語っていない。

自らを語る、ということが、精神科臨床に役立つことは、今や明白である。フロイトが神経症を主にあつかっていたためだろうか。ぼくらは分裂病圏をあつかっているからか。

自らを語り、真実を伝えることが、洋の東西を問わず、正しいこととして受け入れられることこそ、大切なことなのだということを、今や知るべきだ。

自らを語り合うことが、友情であり、愛なのであり、宗教や治療の中心となる日が来るであろう。その日までぼくは自らを詩やドラマの形をとって語ろうと思う。

付け加えれば、日本語のみによる精神科臨床を目指して「日本語臨床研究会」をぼくらは設立した。これらから日本語分析が始まった。

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