ゴーリキー『どん底』を、漫画版で読んだ。
マンガのシリーズは出来・不出来があるが、この作品は文学くさい要素をきちんと
すくい取っていると思った。
救いようがなく、暗い。
格差の低辺にいるものだけが不幸なのではない、
凡そひとは絶望感から自由になることほど
困難なことはないのではないか、
そのように改めて感じさせた。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
どん底 (マンガで完読) 文庫 – 2009/7/30
ゴーリキー
(著)
格差社会の哀しみを描く、プロレタリア文学の最高峰!!
20世紀初頭の帝政ロシアは極度の経済危機に陥り、市民の生活は困窮。ある貧しい宿では、泥棒や自称男爵、イカサマ師ら、人生をあきらめた人々が歌と酒だけを娯楽に暮らしていた。そこへいわくありげな巡礼者が現れ、皆に「希望」を説き始めたことから…!? 世界各国で上演され続ける、ゴーリキーの名作戯曲を漫画化!!
20世紀初頭の帝政ロシアは極度の経済危機に陥り、市民の生活は困窮。ある貧しい宿では、泥棒や自称男爵、イカサマ師ら、人生をあきらめた人々が歌と酒だけを娯楽に暮らしていた。そこへいわくありげな巡礼者が現れ、皆に「希望」を説き始めたことから…!? 世界各国で上演され続ける、ゴーリキーの名作戯曲を漫画化!!
- 本の長さ192ページ
- 言語日本語
- 出版社日本文芸社
- 発売日2009/7/30
- ISBN-104537109866
- ISBN-13978-4537109863
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
著者について
マクシム・ゴーリキー(1868~1936)
ロシア出身の小説家、劇作家。幼時に両親を失い、過酷な労働生活の中で独学を続けながら、24歳の時に処女作『マカル・チュドラ』を発表。主に大衆の苦悩と革命への確信を描き、『どん底』によって世界的名声を確立する。社会主義リアリズム文学の創始者であり、社会活動家としても活躍した。
ロシア出身の小説家、劇作家。幼時に両親を失い、過酷な労働生活の中で独学を続けながら、24歳の時に処女作『マカル・チュドラ』を発表。主に大衆の苦悩と革命への確信を描き、『どん底』によって世界的名声を確立する。社会主義リアリズム文学の創始者であり、社会活動家としても活躍した。
登録情報
- 出版社 : 日本文芸社 (2009/7/30)
- 発売日 : 2009/7/30
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 192ページ
- ISBN-10 : 4537109866
- ISBN-13 : 978-4537109863
- Amazon 売れ筋ランキング: - 866,765位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
1978年宮城県生まれ。漫画家、漫画原作者。
2008年漫画サンデー誌上にて「まんぷくB級グルメ旅」連載
2010年マンガで読む名作「ソクラテスの弁明」「どん底」発表
2018年 福本伸行作品スピンオフ「最強伝説 仲根」原作担当。
現在、文学のコミカライズ作品をnote上にて掲載中。
https://note.com/yokoi_kenji/n/n52df0a7aca79
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2020年8月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
原作がそもそもストーリー的な起伏や帰結が小さいというか、救い用のない連中の救い用のない話なのだが、そのなんとも言えない読後の無力感はよくでてたと思う。もうちょっとページ数あっても良かったかな。
2015年9月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
見開き部分の印刷が切れてしまっています。おかげで台詞のコマが読めないところが多数。素人の自炊本よりひどいです。これで400 円も取るなんてぼったくりもいいところです。作品を評価する以前の問題です。
2009年8月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
原作が戯曲なので、小説よりも漫画化には適してるのではないだろうか。舞台を見るのでなければ、原作本よりむしろこっちのほうがいいかもしれない。基本的にひと部屋でたくさんの貧乏人がごちゃごちゃやってるだけなので、文章だと人物相関を把握しづらい。
ただし、この漫画は面白くはない。それを期待してはいけない。原因は原作自体がたいしたことないせいだ。終始訳知り顔のルカーの存在がなければ、もう少しマシになったと思うが。。。しょせん、ゴーリキーは(名前は似てる)ゴーゴリより何ランクも下の作家である。
ただし、この漫画は面白くはない。それを期待してはいけない。原因は原作自体がたいしたことないせいだ。終始訳知り顔のルカーの存在がなければ、もう少しマシになったと思うが。。。しょせん、ゴーリキーは(名前は似てる)ゴーゴリより何ランクも下の作家である。
2009年11月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「蟹工船」がブームになったくらいだから、もっと暗い「どん底」もありかも。
完読さん、選択が渋いです。
登場人物の名前で半挫折しそうになるロシア文学。
マンガでビジュアルとして通読してから原作を読めるのは非常にありがたい。
労働者が集団で住む部屋のじめっとした澱んだ空気など、よく描かれているなと感心した。
「読破」シリーズより「完読」シリーズの方が、原作のイメージを損なわない絵であるのが良い。
完読さん、選択が渋いです。
登場人物の名前で半挫折しそうになるロシア文学。
マンガでビジュアルとして通読してから原作を読めるのは非常にありがたい。
労働者が集団で住む部屋のじめっとした澱んだ空気など、よく描かれているなと感心した。
「読破」シリーズより「完読」シリーズの方が、原作のイメージを損なわない絵であるのが良い。
2009年8月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本は、まんがで読破の二番煎じの感が否めない。
しかし、内容は非常におもしろい。
まさに現代に通じるものがある。
人間交差点タッチの描き方で私は個人的に好きである。
これからもこのシリーズをどんどん出していってほしい。
しかし、内容は非常におもしろい。
まさに現代に通じるものがある。
人間交差点タッチの描き方で私は個人的に好きである。
これからもこのシリーズをどんどん出していってほしい。
2018年4月8日に日本でレビュー済み
正にどん底。しかしそれでも人は希望を求めるにでしょう。どん底だからこそ見える光があると思いました。
2011年7月31日に日本でレビュー済み
どん底の生活の中で生きる人たちの前に現れて「いい方向に進むための道は求めれば
見つかるもの。強く願うことだよ」と説く巡礼者の老人は知恵の象徴のようだ。
穏やかでなにくれとなく人々の面倒を見る老人は作者ゴーリキーの内なる良心の化身
のようでもある。ロシアでもどこでも時代を超えて通底する真理を想い胸を打つ。
けれどその知恵を掴んで生かすことは本当に難しいものだということは、自死し
てしまう役者の悲哀から思う。
どん底の人間でも、いやそういう人間だからこそ「人間は憐れむものじゃない、尊敬すべき
存在なんだ」「人は大切にしなきゃならない。将来どんな優れたことをするか分からんだろ」
というセリフが生まれるのかもしれない。それは過酷な労働の中で独学でこの小説を書いた
作者そのものの人生とも重なってくる。どん底の中で生きる人々の様々な生き方や考え方、
心模様をとらえて映し出し、人間を考えさせられる傑作。
見つかるもの。強く願うことだよ」と説く巡礼者の老人は知恵の象徴のようだ。
穏やかでなにくれとなく人々の面倒を見る老人は作者ゴーリキーの内なる良心の化身
のようでもある。ロシアでもどこでも時代を超えて通底する真理を想い胸を打つ。
けれどその知恵を掴んで生かすことは本当に難しいものだということは、自死し
てしまう役者の悲哀から思う。
どん底の人間でも、いやそういう人間だからこそ「人間は憐れむものじゃない、尊敬すべき
存在なんだ」「人は大切にしなきゃならない。将来どんな優れたことをするか分からんだろ」
というセリフが生まれるのかもしれない。それは過酷な労働の中で独学でこの小説を書いた
作者そのものの人生とも重なってくる。どん底の中で生きる人々の様々な生き方や考え方、
心模様をとらえて映し出し、人間を考えさせられる傑作。