あの給与計算実務能力検定を策定された方の著書です。この著作自体については、どこの書籍でも大して変わらないので、費用対効果で決めていただければと思います。
ところで、作者が積極的に進めている「民間」（ここが大事）資格である給与計算実務能力検定についてですが、
2018年版で記載したレビューですが、この給与計算実務能力検定というのは、試験制度自体、非常に疑問に思われている点も多く、他のレビュアーさんの厳しい意見も上がっている状況です。
あくまで私のレビューですが、試験制度自体の悪質性も含めて、シェアしたいと考え、記載させて頂いております。ご了承ください。
【2018年給与計算実務能力検定 1級テキスト】
書籍の内容としては、極めて薄く、内容も陳腐。正直、試験対策本としても全く役に立たない。
書籍の中身だけでなく、この資格自体の有用性についても非常に疑問を感じる。
この作者の北村社労士が、本業不振（と思われるが）による小遣い稼ぎのために作った民間資格であり、今日日、中小企業でも電卓とそろばんで給与を計算している会社など皆無な状況の中、くだらない料率を覚えさせたり、計算の「仕組み」だけでなく、どうでもいいことだけを暗記させるような非常に実務とはかけ離れた資格。受験料も高く、有用性も全く感じられない。
【2018年給与計算実務能力検定 2級テキスト】
1.本資格の過去問題は、なぜ販売されないのか？
⇒この資格は、社労士の北村庄吾氏が、自身の小遣い稼ぎの為に策定した資格で、よほど気に入ったのか、商標登録までしている民間資格です。試験については、実施後、問題を回収されてしまうため、問題が外部に流出することがそもそも不可能です。また、公式ホームページを見てもらえれば分かりますが、「基本講義：28,000円、模擬試験（解説付き）：15,000円」と言うものが設定されています。要は、これらを売りさばくために、過去問題集としての書籍は出版せず、合格率を調整しています。つまり、合格率をさげて合格者を減らせば、講義に申し込む人も増えるというわけです。これが、まさに民間資格の闇（試験策定者の懐度合いにより、合格率を調整する。）というわけです。
2.試験合格の有用性
正直、これは、非常に微妙ですが、現状、「ほぼ無い」というのが正直なところです。なぜなら上記の通り、あくまで民間資格（検定）であり、いわば、国が認定した物でもなんでもないからです。無論、無いよりはあったほうがいいのは、間違い有りませんが、上記の講習費用計43,000円＋受験料10,000円弱を費やして取り組む価値が有るかと言われると、極めて厳しいと言えるでしょう。
新卒の就職活動などでは利用できると思いますが、中途採用などでは無用の産物でしょう。
3.どんな受験生が受けているのか？
当方、昨年２級を受験し、合格しました。都内の場合、昭和女子大学での受験でした。体感的ですが、女性の受験者が圧倒的に多く、そのため、受験会場を女子大学にしたのでしょう。（男性の受験者は、トイレ探しに四苦八苦していたのは笑えました。）恐らくですが、派遣、契約社員の女性に向けた、いわば「気休め程度」の資格と思われます。※私のように、社労士合格者で、受験しに来ているのは、少数化と思われます。逆に言うと、受験者の基礎学力はそれ程高くないので、合格率に臆せず受験しても良いかもしれません。
4.結局どうなの？
人の価値観によります。実務経験者で人事考課のネタにするくらいのレベルなら、ある程度価値はあると思います。ただ、この資格（検定）を取って、「社員になりたい、転職したい、就職したい」というのは、ほぼ間違いなく不可能ですので、そういった利用方法を考えるのであれば、別の方法が好ましいかと思います。（特に中途は、実務経験ありきなので、資格をとっても実務経験がないと、ほぼ正社員としての採用の可能性は有りません。）要は、「何に使いたいのか？」をよく考えて受験されるのがベストかと思います。
最後に、冒頭にも書きましたが、本検定は、社労士の北村氏の小遣い稼ぎで策定した検定試験です。正直、他の方も書かれていますが、実務には全く即しておらず、時代錯誤な記述が参考書で多く見受けられます。そういう意味では、「実務検定」というのは、全く試験の本質に沿ったものでないことを併せて記載させて頂きます。
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