ちょっとした「お遊び本」に見えて、楔形文字入門の決定版ともいえる充実した内容。
楔形文字の歴史や構造から書き方（彫り方？）まで、しっかりと解説されています。
あの「ギルガメッシュ叙事詩」や「ハンムラビ法典」の原文に（もちろん、ほんのわずかな部分ですが）触れることができるというだけで感動ものです。
まさに、４０００年の時を超えたタイムスリップ。
文字とは、時間を超えて人類の英知を運ぶ船のようなものだということを痛感しました。
以下は雑感です。
・楔形文字におけるシュメル語とアッカド語の関係は、漢字における中国語と日本語の関係にとても近い。人類が文字を借用するにあたっての自然な現象なのかも。
・初期の楔形文字の画数の多さにはびっくり。さすがに本人たちもそう思っていたのか、徐々に簡略化されていったそうです。
・実は３０００年以上にわたって使われてきた文字。ラテン文字よりも歴史が長いと考えると、いったい、この文字でどのくらいのことが書き記されてきたのかとクラクラします。
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