はっきり言って時間の無駄だったかもしれないという気がしている。
英米文学を専攻しているので、オースティンの作品には詳しいが、
この作品に限っては、別にオースティンの読書会でなくてもよかった
のではないかという気がする。
読書会の合間に6人のそれぞれのエピソードが挿入されているという
形をとっているが、それが余計にわけがわからない。
途中、再び読書会に戻ったかと思うと、回想に戻る。このような
作風は好きになれない。
しかも読書会として、きちんと場が開かれたシーンは最初の2回だけ。
別に6人もメンバーにしなくても良かったのでではないか?
この内容で2400円は高すぎる!
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ジェイン・オースティンの読書会 単行本 – 2006/1/1
- 本の長さ353ページ
- 言語日本語
- 出版社白水社
- 発売日2006/1/1
- ISBN-104560027390
- ISBN-13978-4560027394
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商品の説明
出版社からのコメント
カリフォルニアに住む5人の女性と1人の男性が集まって、ジェイン・オースティンの6つの小説を読む会を開いた。3月の『エマ』から始めて8月の『説得』まで交代で誰かの家で催される。全米ベストセラーとなったこの小説はそんなユニークな設定で展開する。
読書会を提案したのはジョスリン。50代の前半で、分別ざかりの女性だが、無闇に男女をくっつけようとする癖がある。シルヴィアはジョスリンとは幼い頃からの親友だが、いま夫から離婚を申し出られている。夫婦にはアレグラという娘がいて、これも読書会のメンバー。アレグラは素晴らしい美人だが、レズビアンである。会で一番の年配がバーナデット。最近は吸血鬼を真似て鏡を見るのをやめたとかで、ひどい身なりをしている。一番若いのが高校のフランス語教師プルーディー。笑うとチェシャ猫とは逆に口が見えなくなる。この5人の女性は筋金入りのオースティン愛好家だが、会の唯一人の男性メンバー、グリッグはSFマニアでオースティンは読んだことがない。
物語は、オースティンを読み進む間にこの6人の身に起こる様々な事件と悲喜こもごもの人間模様を、皮肉とユーモアを交えて実に巧みに描いていく。そして最後に思いがけない人同士の結びつきや別れが……。
「あなたが愛読書リストにオースティンを入れていないことに気づいて少々腹を立てています。この遺漏については必ず謝罪していただけるものと思います」──19世紀のある裁判官から友人への手紙。
読書会を提案したのはジョスリン。50代の前半で、分別ざかりの女性だが、無闇に男女をくっつけようとする癖がある。シルヴィアはジョスリンとは幼い頃からの親友だが、いま夫から離婚を申し出られている。夫婦にはアレグラという娘がいて、これも読書会のメンバー。アレグラは素晴らしい美人だが、レズビアンである。会で一番の年配がバーナデット。最近は吸血鬼を真似て鏡を見るのをやめたとかで、ひどい身なりをしている。一番若いのが高校のフランス語教師プルーディー。笑うとチェシャ猫とは逆に口が見えなくなる。この5人の女性は筋金入りのオースティン愛好家だが、会の唯一人の男性メンバー、グリッグはSFマニアでオースティンは読んだことがない。
物語は、オースティンを読み進む間にこの6人の身に起こる様々な事件と悲喜こもごもの人間模様を、皮肉とユーモアを交えて実に巧みに描いていく。そして最後に思いがけない人同士の結びつきや別れが……。
「あなたが愛読書リストにオースティンを入れていないことに気づいて少々腹を立てています。この遺漏については必ず謝罪していただけるものと思います」──19世紀のある裁判官から友人への手紙。
登録情報
- 出版社 : 白水社 (2006/1/1)
- 発売日 : 2006/1/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 353ページ
- ISBN-10 : 4560027390
- ISBN-13 : 978-4560027394
- Amazon 売れ筋ランキング: - 527,918位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年8月28日に日本でレビュー済み
ジェーンオースティンは日常を綴って作家であり、それぞれの階級での生活や駆け引きが書かれるていると思います。
この本はそのオースティンをもとにアメリカの20ー50代の男女の過去と現在が描かれており、文化を知る事ができおもしろいです。
あとタブーとされている事がそれぞれに書かれていて、誰もが抱える秘密を垣間見る事ができました。 付録も好きです
この本はそのオースティンをもとにアメリカの20ー50代の男女の過去と現在が描かれており、文化を知る事ができおもしろいです。
あとタブーとされている事がそれぞれに書かれていて、誰もが抱える秘密を垣間見る事ができました。 付録も好きです
2006年8月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
サン・ティー、ガラス容器に入れたまま太陽に当て、太陽熱で抽出した
紅茶。水色は美しけれど風味には欠けるという。たしかに98度のお湯で
入れる本格派の紅茶に比べれば香りや味は薄いかも知れない。でも夏は
冷蔵庫に入れたままの水出し紅茶が好きでよく飲むけれど、奥ゆかしい
というか、ほのかに香る微妙な香りも捨てがたい。これはまさしくそんな小説。
6人の男女によるオースティンが残した6冊の読書会。それぞれの章で各人の
エピソードが披露される。読み進むうちにシルビヴィアがスペイン系であったり、
「鏡を見ないことにした」バーナデットの意外な過去が明かされ、ジョスリンと
グリッグの恋の行方、等々。紅茶の葉が太陽熱の対流でゆっくりとかき回されて
行く。
読後知ったのだが、カレン・ジョイ・ファウラーはSFの書き手らしい。となると、
グリッグの(ちょっと皆から疎まれている)SF趣味、そしてジョスリンのSFへの
目覚めとグリッグとの関係・・。これは、もう一度読み直さなければならないでは
ないか!もちろんオースティン6作品もすべて。
紅茶。水色は美しけれど風味には欠けるという。たしかに98度のお湯で
入れる本格派の紅茶に比べれば香りや味は薄いかも知れない。でも夏は
冷蔵庫に入れたままの水出し紅茶が好きでよく飲むけれど、奥ゆかしい
というか、ほのかに香る微妙な香りも捨てがたい。これはまさしくそんな小説。
6人の男女によるオースティンが残した6冊の読書会。それぞれの章で各人の
エピソードが披露される。読み進むうちにシルビヴィアがスペイン系であったり、
「鏡を見ないことにした」バーナデットの意外な過去が明かされ、ジョスリンと
グリッグの恋の行方、等々。紅茶の葉が太陽熱の対流でゆっくりとかき回されて
行く。
読後知ったのだが、カレン・ジョイ・ファウラーはSFの書き手らしい。となると、
グリッグの(ちょっと皆から疎まれている)SF趣味、そしてジョスリンのSFへの
目覚めとグリッグとの関係・・。これは、もう一度読み直さなければならないでは
ないか!もちろんオースティン6作品もすべて。
2008年5月27日に日本でレビュー済み
映画を見て読みたくなった本です。
ジェイン・オースティンの6編の作品を読書会という形で扱い、その読書会に参加する6人の男女を中心とした人間関係を、それぞれの作品に上手く組み合わせています。
更に、この作品自体もオースティンの作品の匂いを感じさせてくれます。
登場する6人もそれぞれ全く異なったキャラなのですが、何となく惹かれるところがあり会ってみたくなります。
まだ、オースティンの作品を全作読んでいないので、是非、読みきってもう一度読み直したい作品です。きっと、もっと楽しめると思います。
ジェイン・オースティンの6編の作品を読書会という形で扱い、その読書会に参加する6人の男女を中心とした人間関係を、それぞれの作品に上手く組み合わせています。
更に、この作品自体もオースティンの作品の匂いを感じさせてくれます。
登場する6人もそれぞれ全く異なったキャラなのですが、何となく惹かれるところがあり会ってみたくなります。
まだ、オースティンの作品を全作読んでいないので、是非、読みきってもう一度読み直したい作品です。きっと、もっと楽しめると思います。
2006年5月7日に日本でレビュー済み
オースティンを知らなくても楽しめた...これが読後の感想だ。ファンはそりゃもうパスティーシュ的な読みを十二分に楽しめるだろうことは予想が付く。知らない場合は、作中の6人の生い立ちや性格、作家との距離感、そして彼らが語る作家像、作品評...から“ジェイン・オースティン”を類推する楽しみがある。
人の打ち明け話が完全に真実を語っているということは、まれ、きわめてまれである。ふつうは何かが多少とも偽装されていたり、少しばかり間違っていたりするものだ。
これはオースティンの「エマ」から引用された作品冒頭の言葉だが、6人それぞれに偽装されたり、少しばかり間違っていたりする“オースティン”をつなぎ合わせ、読者として7番目の“オースティン”を創り上げていく作業はことのほか楽しい。思い入れたっぷりの女4人、批判的な女1人、門外漢の男1人ってバランスも絶妙で、多分この構成がオースティンの割とフラットな見取り図にもなっているのだろう。“読書”はどうしても作家と読み手の一対一の関係で捉えがちだけれど、“読書会”っていう方法論は“読書”の新たな可能性も提示している(まぁ、これは作品として良く出来ているのであって、実際の読書会は、参加者の背景が客観的に書き込まれるといった重層構造があるわけではなく空疎で平板なものになりがちだけど...)。
作中の言葉を借りれば、この作品は“ポモ的(ポストモダン的)”な、構造としての面白さがまずあるけど、それにも増して、6人それぞれの物語や数々の挿話が巧みで、なかなか唸ってしまう(特にアレグラがコリンにパクられた?一連のエピソードは秀逸!)。
6人の生い立ちや現在抱えている状況、あるいは読書会が催される各人の家庭環境、供されるお茶菓子といったディティールから、アメリカの田舎町の風俗、普通の人々の生活が透けて見えてくる点も面白かった。
人の打ち明け話が完全に真実を語っているということは、まれ、きわめてまれである。ふつうは何かが多少とも偽装されていたり、少しばかり間違っていたりするものだ。
これはオースティンの「エマ」から引用された作品冒頭の言葉だが、6人それぞれに偽装されたり、少しばかり間違っていたりする“オースティン”をつなぎ合わせ、読者として7番目の“オースティン”を創り上げていく作業はことのほか楽しい。思い入れたっぷりの女4人、批判的な女1人、門外漢の男1人ってバランスも絶妙で、多分この構成がオースティンの割とフラットな見取り図にもなっているのだろう。“読書”はどうしても作家と読み手の一対一の関係で捉えがちだけれど、“読書会”っていう方法論は“読書”の新たな可能性も提示している(まぁ、これは作品として良く出来ているのであって、実際の読書会は、参加者の背景が客観的に書き込まれるといった重層構造があるわけではなく空疎で平板なものになりがちだけど...)。
作中の言葉を借りれば、この作品は“ポモ的(ポストモダン的)”な、構造としての面白さがまずあるけど、それにも増して、6人それぞれの物語や数々の挿話が巧みで、なかなか唸ってしまう(特にアレグラがコリンにパクられた?一連のエピソードは秀逸!)。
6人の生い立ちや現在抱えている状況、あるいは読書会が催される各人の家庭環境、供されるお茶菓子といったディティールから、アメリカの田舎町の風俗、普通の人々の生活が透けて見えてくる点も面白かった。
2006年4月22日に日本でレビュー済み
アメリカの平凡な町で、ジェーンオースティンをこよなく愛する女性たち(男性も一人参加)が集まって、ジェーン・オースティンの本についての読書会をします。年齢も20代から60代まで幅広く、性格も全然違う女性達が、集い話す中で、彼女達の人生の物語がひもとかれます。各回で、ホスト役が違っており、ホストとなった人物の家に集まって、お茶や軽食をつまみながら、本について語りあう様子はとても楽しい感じです。部屋の様子や出される食事で各人の個性が浮き彫りになってきます。
とても、緻密に人物表現がしてあり、どの人物にも愛着が湧いてきます。日本でも、こんな会が広まるといいのになあ、と思いました。
黒一点の、まつげの長いSFファンのグレッグ(40男ですが)がなかなか可愛らしくていい感じです。
とても、緻密に人物表現がしてあり、どの人物にも愛着が湧いてきます。日本でも、こんな会が広まるといいのになあ、と思いました。
黒一点の、まつげの長いSFファンのグレッグ(40男ですが)がなかなか可愛らしくていい感じです。