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恋するフェルメール: 36作品への旅 単行本 – 2007/7/1
有吉 玉青
(著)
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- 本の長さ243ページ
- 言語日本語
- 出版社白水社
- 発売日2007/7/1
- ISBN-104560031657
- ISBN-13978-4560031650
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商品の説明
出版社からのコメント
フェルメール作といわれている作品は現在、世界に37点。その
うち何点かは真作かそうでないかの議論がいまだにつづいている。
かつて非真作と断定された作品が、真作として新たに認定し直されたりすること
もあったし、権威による真作のお墨付きを得られたはずが、実は贋作だったこと
もある。その希少価値から盗難にあった作品もあり、ボストンのイザベラ・ス
チュワート・ガードナー美術館に所蔵されていた「合奏」は、いまだ行方知れず
である。
神話が神話をよび、伝説が伝説をつくる。フェルメール・フリークたちは、全
点制覇を夢見て世界の所蔵美術館に出かけて行くが、しかし、どうしても見るこ
とのできない作品もある。
著者が最初に意識して見ようとした作品は、ボストンに留学中の、まさに盗難
直後の「合奏」だった。
本書は不在の絵から始まった、フェルメールの作品を訪ねる旅の物語であ
る。絵は見るものというより見に行くもの、という熱い思いを胸に、フェルメー
ルという恋人に会うため、世界各地へ足をのばす。やっと会えた絵もあれば、再
会したものもある。
そして美術館や町や友人などを細やかに描きながら、1作品ずつ、36作品をみ
ごとな筆致で鑑賞していく。
読者は軽い嫉妬と同志的な歓びを同時に抱きながら、フェルメールの世界へと
引きこまれていくにちがいない。ファン必読の一冊。
うち何点かは真作かそうでないかの議論がいまだにつづいている。
かつて非真作と断定された作品が、真作として新たに認定し直されたりすること
もあったし、権威による真作のお墨付きを得られたはずが、実は贋作だったこと
もある。その希少価値から盗難にあった作品もあり、ボストンのイザベラ・ス
チュワート・ガードナー美術館に所蔵されていた「合奏」は、いまだ行方知れず
である。
神話が神話をよび、伝説が伝説をつくる。フェルメール・フリークたちは、全
点制覇を夢見て世界の所蔵美術館に出かけて行くが、しかし、どうしても見るこ
とのできない作品もある。
著者が最初に意識して見ようとした作品は、ボストンに留学中の、まさに盗難
直後の「合奏」だった。
本書は不在の絵から始まった、フェルメールの作品を訪ねる旅の物語であ
る。絵は見るものというより見に行くもの、という熱い思いを胸に、フェルメー
ルという恋人に会うため、世界各地へ足をのばす。やっと会えた絵もあれば、再
会したものもある。
そして美術館や町や友人などを細やかに描きながら、1作品ずつ、36作品をみ
ごとな筆致で鑑賞していく。
読者は軽い嫉妬と同志的な歓びを同時に抱きながら、フェルメールの世界へと
引きこまれていくにちがいない。ファン必読の一冊。
登録情報
- 出版社 : 白水社 (2007/7/1)
- 発売日 : 2007/7/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 243ページ
- ISBN-10 : 4560031657
- ISBN-13 : 978-4560031650
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,067,925位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2009年3月15日に日本でレビュー済み
見に行くもの、とのポリシーを抱き半ば「追っかけ」的なフェルメール・ツアーを決行してしまうバイタリティーにまずは脱帽。みなさまがご指摘のように軽いエッセイであり深みがないし、それほどまでして作者が見に行ったフェルメールの絵が見えないぐらい小さな白黒での掲載しかしていないので興味がない人にはまったく伝わらないのも事実だが、とにかく行動を起こすことは重要だろう。なぜか日本人は海外旅行に行ったときと有名絵画が上野に来たときだけ美術館を訪れる気がするが、「ハコモノ行政」と批判されるものの自分の住む街には必ずこじんまりとして閑散とした美術館があるので、まずはそこに行って絵を見ることが第一歩であることを思い出させてくれる力の詰まった良書。そして、最後には「合奏」が出てくることを自然に祈っている自分がいた。
2019年10月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私はAmazonの古本で購入しました。そして、綺麗、安い❗️に驚き。(^^)
そして肝心な内容は期待通り❗️
著者が大好きな画家の全ての絵を見る為に世界各地への旅。そこで出逢った目的の絵画は、、、
著者独自の出逢いと感想と画家への想いが正直に述べられています。
私はこの本を読むときは隣に画家の全ての絵が載っている別の書籍を並べて著者の思いと絵を見比べながら私自身も絵画の中に引き込まれました。
買って良かった❗️
その一言につきます。
フェルメール、良いね
そして肝心な内容は期待通り❗️
著者が大好きな画家の全ての絵を見る為に世界各地への旅。そこで出逢った目的の絵画は、、、
著者独自の出逢いと感想と画家への想いが正直に述べられています。
私はこの本を読むときは隣に画家の全ての絵が載っている別の書籍を並べて著者の思いと絵を見比べながら私自身も絵画の中に引き込まれました。
買って良かった❗️
その一言につきます。
フェルメール、良いね
2020年11月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者は作家、有吉佐和子さんのお嬢さんで、御自身も作家です。今回入手出来た本は、幸運にも著者のサイン入りでした。玉青さんがフェルメールに恋して、フェルメールの作品の内、現在鑑賞出来る36作品を世界中の美術館で見て来られた、全点踏破の旅行記です。お母様譲りの達意の文章を読みますと、著者の気持ちが痛いほど伝わり、フェルメールのファンとして、こちらも嬉しくさせられる素敵な本で、読み終わるのがもったいないと思わせる作品です。全点踏破を成し遂げた他の著者の作品と比べても、フェルメールを恋する気持ちがよく伝わる名文で、是非御一読をお勧めします。大判の画集を見ながら、文章を読まれると更に味わい深いと思われます。
2017年9月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
注文した本が届いたので、早速ページをめくってみる。おおぅ❗️ カラーのページが1ページもない‼️ ウソ~ッ⁉️ 信じられない❗️ フェルメールの絵画を旅する本なのに‼️ しかも載ってる白黒の絵のサイズが、ビックリするくらい小さい〜っ❗️ 朽木ゆり子の「フェルメール全点踏破の旅」(新書)を読んだ後なので、ことさらふたつの本の違いが強調されて、読む気持ちが萎えてしまった。しばらく積ん読状態にしておいて、そのうち気が向いたら読むことにしよう ^_^
2009年6月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一つのテーマについて本を読む時、二冊の全く切り口の違う本を読むことをお薦めます。どちらが正しいという意味ではありません。頭が柔軟になって年をとっても認知症にならないためです。で、フェルメールなんですが、「宇宙に開かれた光の劇場」上野和男・著という本が、本書とは全く切り口の違うフェルメール論になっています。残念ながら本書を理解するのにフェルメールや西洋絵画全般について、ほとんど予備知識を必要としないのに比較して、後者の本では全く逆になっています。それどころか、いきなりどこが関係するのか著者の真意が見えない日本の考古学や古事記の話まで、出てきます。全く読みにくいという面で、本書と正反対です。しかし、それだけに何回か読み返してみると、奥の深さがわかって真の読む楽しさがわかってくるのです。こういう難しい本を読むこつは、最初の1ページから順に読むのではなく、たとえば、巻末の映画索引で自分の知っている(出演した俳優を知っている)映画が何ページで語られているかを、確認するのです。(具体的には例えばアランドロンの映画のことですが)そのページを最初に読んで、著者がなぜこの映画を引用したか考えてみます。こんなことを繰り返すとパッチワークのようにしだいに著者の言いたいことの全容が本全体で見えてきます。興味のある用語索引中にある用語でもかまいません。こうして有吉玉青と上野和男の違いもわかってくるのです。繰り返しますが、どちらが正しいとか、面白いとかいうつもりはありません。それでも、手前味噌でごめんなさい。
2009年9月22日に日本でレビュー済み
有吉氏が「フェルメール・ラバー」であることは本書を読んで
よく伝わってきます。でも、有吉氏と一緒に、世界各地に散らばった
フェルメール作品を心情的に一緒に「見に行く」旅行という感情移入を
満足させられるほど、描かれている文章表現は、リアリティや臨場感が
伝わってこないのは残念です。
著者が自由な時間とお金で、フェルメール(やその他の芸術家の足跡)の
作品を求めてあちこちの著名な美術館を走り回っている様子しか読み取れない。
「好きです」「すごいんです」はわかりますが、深い考察や
著者がなぜそこまでフェルメールに心酔するのか、の開陳のひとつの
欲しいところです。
また、他のレビュアーの方が指摘されているように、解説代わりに
挿入されている作品がモノクロだし、写真があまりにも小さい。
本書を読むには、事前にたとえば、第一人者である小林頼子氏の
フェルメール入門書などを読んでおくか、手元に画集などを置くか
して読み進めないと、なかなか不便な思いをしそうです。
いづれにしても、著者のように、自由に世界中を飛びまわれない
ほとんどの読者にとっては、一種の憐憫、嫉妬心を強く抱き
つつ、同時に、「一枚の絵画を見るために、海外まで足を伸ばす」
という道楽があってもいいんじゃない?という、気づきと免罪符を
得られたような気持ちで、楽しむことができます。
とにかく、紀行文で評論という内容でこの価格であれば、
できれば、巻頭に、作品の紹介(できればカラー写真)とか、巻末に
参考文献の一覧のひとつも欲しいところです。
よく伝わってきます。でも、有吉氏と一緒に、世界各地に散らばった
フェルメール作品を心情的に一緒に「見に行く」旅行という感情移入を
満足させられるほど、描かれている文章表現は、リアリティや臨場感が
伝わってこないのは残念です。
著者が自由な時間とお金で、フェルメール(やその他の芸術家の足跡)の
作品を求めてあちこちの著名な美術館を走り回っている様子しか読み取れない。
「好きです」「すごいんです」はわかりますが、深い考察や
著者がなぜそこまでフェルメールに心酔するのか、の開陳のひとつの
欲しいところです。
また、他のレビュアーの方が指摘されているように、解説代わりに
挿入されている作品がモノクロだし、写真があまりにも小さい。
本書を読むには、事前にたとえば、第一人者である小林頼子氏の
フェルメール入門書などを読んでおくか、手元に画集などを置くか
して読み進めないと、なかなか不便な思いをしそうです。
いづれにしても、著者のように、自由に世界中を飛びまわれない
ほとんどの読者にとっては、一種の憐憫、嫉妬心を強く抱き
つつ、同時に、「一枚の絵画を見るために、海外まで足を伸ばす」
という道楽があってもいいんじゃない?という、気づきと免罪符を
得られたような気持ちで、楽しむことができます。
とにかく、紀行文で評論という内容でこの価格であれば、
できれば、巻頭に、作品の紹介(できればカラー写真)とか、巻末に
参考文献の一覧のひとつも欲しいところです。
2007年10月17日に日本でレビュー済み
フェルメールへの興味よりも、有吉玉青さんの文章を読みたくて手にとった。
玉青さんのしっとりとしていながらきっぱりとした筆の運びが大好きだ。
しかしながらこの作品は小説ではなく、彼女の個人的なフェルメールへの思いを
気取らずに綴ったものであり、予想はしていたが玉青さんの素の顔がのぞく。
いつもとは違う茶目っ気たっぷりの物言いに引きこまれ、存外楽しませてもらった。
大好きなフェルメールを見に諸外国へたずねて行く。日本で展覧会があれば、
いそいそとフェルメールに会いに行く。
実に16年をかけて、現在見られる35点のフェルメールを見る。
何も難しいことは書いていない。
ただ、大好きな画家の絵を見、思う。その行為の単純明快な喜びに、読む私も
引きこまれてしまう。
七面倒な講釈も蘊蓄もない。描きこまれた細部を見、実物に会えた感慨や気付きを
素直に語る。
その時々の彼女の心の内も吐露されている。人間関係に悩み、絶望していた頃のこと、
説明よりも沈黙……言葉が思いに追いつかず、言葉にするほどに嘘になるという
もどかしさもてらいなく書く。
いっしょにフェルメールを見た友人とのこと、さらりと記された感謝や通じ合う気持ちの
心地よさなど、飾らない人柄がかいま見られて好ましい。
画家にまつわる本にありがちな、絵をカラーで何ページもはさんだ体裁をとらず、
あくまでも玉青さんのフェルメールを見たときの思いや、新たな自分なりの発見を
主体に話は進む。
フェルメールの絵は、ちいさな数センチのモノクロ印刷でところどころにあるだけ。
それがまた、読み手に、ちゃんと今度カラーの画集で見たいなという気にさせるから
不思議なものだ。
私もまた、すこし、フェルメールについて感じていた個人的な思いを深めることができた。
あと1点、<合奏>が一日もはやく見られるといいですね、玉青さん。
玉青さんのしっとりとしていながらきっぱりとした筆の運びが大好きだ。
しかしながらこの作品は小説ではなく、彼女の個人的なフェルメールへの思いを
気取らずに綴ったものであり、予想はしていたが玉青さんの素の顔がのぞく。
いつもとは違う茶目っ気たっぷりの物言いに引きこまれ、存外楽しませてもらった。
大好きなフェルメールを見に諸外国へたずねて行く。日本で展覧会があれば、
いそいそとフェルメールに会いに行く。
実に16年をかけて、現在見られる35点のフェルメールを見る。
何も難しいことは書いていない。
ただ、大好きな画家の絵を見、思う。その行為の単純明快な喜びに、読む私も
引きこまれてしまう。
七面倒な講釈も蘊蓄もない。描きこまれた細部を見、実物に会えた感慨や気付きを
素直に語る。
その時々の彼女の心の内も吐露されている。人間関係に悩み、絶望していた頃のこと、
説明よりも沈黙……言葉が思いに追いつかず、言葉にするほどに嘘になるという
もどかしさもてらいなく書く。
いっしょにフェルメールを見た友人とのこと、さらりと記された感謝や通じ合う気持ちの
心地よさなど、飾らない人柄がかいま見られて好ましい。
画家にまつわる本にありがちな、絵をカラーで何ページもはさんだ体裁をとらず、
あくまでも玉青さんのフェルメールを見たときの思いや、新たな自分なりの発見を
主体に話は進む。
フェルメールの絵は、ちいさな数センチのモノクロ印刷でところどころにあるだけ。
それがまた、読み手に、ちゃんと今度カラーの画集で見たいなという気にさせるから
不思議なものだ。
私もまた、すこし、フェルメールについて感じていた個人的な思いを深めることができた。
あと1点、<合奏>が一日もはやく見られるといいですね、玉青さん。