中世の社会システムとその理念が詳しく書かれていますが、当然ながらそのシステムで防ぎ切れなかった不正・犯罪・自然災害を列挙したりはしていないため、中世ヨーロッパ世界が理想郷に近く見えます。読んでいると牧歌的な憧れが湧いてきて、その点ではとても楽しい読み物です。
エネルギーテクノロジーのなし得た利便性向上を除けば、人の暮らしや人が社会に求めるものや社会がそれに応えようとする形は中世から少しも変わっていないんだな、というのが個人的感想です。
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中世ヨーロッパの生活 (文庫クセジュ 590) 単行本 – 1975/12/1
ジュヌヴィエーヴ ドークール
(著),
大島 誠
(翻訳)
おもに十三~十四世紀のフランスを中心とするヨーロッパ中世期の人びとの生活を、衣服、食事、住居といった生活の具体的な側面に光をあてて描き、彼らがその誕生から死にいたるあいだ、物質的な貧しさと宗教的な安らぎのうちにどのような生涯を送ったかを浮き彫りにする。
- ISBN-104560055904
- ISBN-13978-4560055908
- 出版社白水社
- 発売日1975/12/1
- 言語日本語
- 本の長さ165ページ
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登録情報
- 出版社 : 白水社 (1975/12/1)
- 発売日 : 1975/12/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 165ページ
- ISBN-10 : 4560055904
- ISBN-13 : 978-4560055908
- Amazon 売れ筋ランキング: - 558,795位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 156位文庫クセジュ
- - 1,469位ヨーロッパ史一般の本
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年3月5日に日本でレビュー済み
コストパフォーマンスのよい一冊です。中世史を勉強していてこの本を読んだことがなければぜひ読むことをおすすめします。
学生時代に読み漁った数々の中世関連本のなかで、出色のできだったので、よくおぼえています。もう一冊かって手元におこうかなあ。
初心者にも専門家にもすすめられるめずらしい本です。
2015・9・22追記:実は、この本はいまよみなおしてみると日本語訳があまりよろしくない。出版社は、可能なら新訳をだしてほしいです。
学生時代に読み漁った数々の中世関連本のなかで、出色のできだったので、よくおぼえています。もう一冊かって手元におこうかなあ。
初心者にも専門家にもすすめられるめずらしい本です。
2015・9・22追記:実は、この本はいまよみなおしてみると日本語訳があまりよろしくない。出版社は、可能なら新訳をだしてほしいです。
2007年5月6日に日本でレビュー済み
中世ヨーロッパの生活を(1)物質(2)年間行事(3)人の一生といった3つの視点から、非常にコンパクトに纏まっており、理解しやすい構成になっています。
中世=宗教というイメージがあるのですが、そこでは病気、天災などの苦難が余りにも大きく、それが来世の存在を信じて生きるという生活態度に繋がっていたのだなと改めて確認すると共に、そこでは地域社会の助け合いが、身分の差を超えてなされていたという事実に驚きもしました。
だからこそ、この本は最後を「幸せが、生と対峙する態度に拠るのであれば、超俗的な信念をもっていたその時代の人びとは、現代人以上に、幸福感、控えめにみても内的な安らぎと心の安定に接していたと考えることができるのである。」と結んだのでしょう。
物質的に豊かになった現代人は、本当に幸せと言えるのか?と問いかけているようです。
中世=宗教というイメージがあるのですが、そこでは病気、天災などの苦難が余りにも大きく、それが来世の存在を信じて生きるという生活態度に繋がっていたのだなと改めて確認すると共に、そこでは地域社会の助け合いが、身分の差を超えてなされていたという事実に驚きもしました。
だからこそ、この本は最後を「幸せが、生と対峙する態度に拠るのであれば、超俗的な信念をもっていたその時代の人びとは、現代人以上に、幸福感、控えめにみても内的な安らぎと心の安定に接していたと考えることができるのである。」と結んだのでしょう。
物質的に豊かになった現代人は、本当に幸せと言えるのか?と問いかけているようです。
2005年7月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
淡々と当時の生活状況が記され、内容が凝縮しており、非常に
勉強になった。対象は専らフランスに限られているけれど、
13~14世紀の中世ヨーロッパのことを知る入門書としては
この一冊である程度網羅されるのではないかと思う。
ただ難点として、訳文が分かりにくかったり意味不明だったり、
衣装などの説明にはやはり図表が欲しいと思う面があったので、
(調べたいものをWeb上で検索すれば大抵見つかるので、無駄に
図表を入れて値上がりするよりも良いと取る見方もあるが)
少し厳しめに星4つと評価した。
勉強になった。対象は専らフランスに限られているけれど、
13~14世紀の中世ヨーロッパのことを知る入門書としては
この一冊である程度網羅されるのではないかと思う。
ただ難点として、訳文が分かりにくかったり意味不明だったり、
衣装などの説明にはやはり図表が欲しいと思う面があったので、
(調べたいものをWeb上で検索すれば大抵見つかるので、無駄に
図表を入れて値上がりするよりも良いと取る見方もあるが)
少し厳しめに星4つと評価した。