とても綺麗な状態の本でした。
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天使も踏むを恐れるところ (白水Uブックス 117 海外小説の誘惑) 新書 – 1996/8/1
『眺めのいい部屋』『ハワーズ・エンド』などで知られる著者の処女長編小説。保守的な空気の中で、上品な生活を送るイギリス中流階級の人間たち、陽光眩しいイタリアの地で、生きる喜びを満喫する男たち――2つの異なった価値観のぶつかりあいから生じる悲喜劇を、ユーモア溢れる筆致で描く。
- 本の長さ237ページ
- 言語日本語
- 出版社白水社
- 発売日1996/8/1
- ISBN-104560071179
- ISBN-13978-4560071175
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
保守的な空気の中で上品な生活を送るイギリス中産階級の人間たちと、陽光眩しいイタリアの地で生きる喜びを満喫する男たち。二つの異なる価値観のぶつかり合いから生じる悲喜劇を描く。93年刊の再刊。
登録情報
- 出版社 : 白水社 (1996/8/1)
- 発売日 : 1996/8/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 237ページ
- ISBN-10 : 4560071179
- ISBN-13 : 978-4560071175
- Amazon 売れ筋ランキング: - 446,161位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年10月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2003年1月27日に日本でレビュー済み
1900年代初頭の話。女性がいくらか自由になり、乗り物も馬から鉄道や船になり、話の進み具合も早い。
あとがきにあるように、主題は「ふたつのまったく違った価値観をぶつけあわせて、そこに生ずる悲劇」ということをはっきり感じるものだった。フォースターは明らかに当時の社会を批判している。
しかし「風刺と皮肉」というスパイスはあまり感じなかった。穏やかな批判といった感じだ。それぞれの登場人物の描写が今ひとつ弱いような気がするし、個人的にはどの人物にも魅力を感じなかったので、テーマとしては面白いと思ったが、特に感激はなかった。
あとがきにあるように、主題は「ふたつのまったく違った価値観をぶつけあわせて、そこに生ずる悲劇」ということをはっきり感じるものだった。フォースターは明らかに当時の社会を批判している。
しかし「風刺と皮肉」というスパイスはあまり感じなかった。穏やかな批判といった感じだ。それぞれの登場人物の描写が今ひとつ弱いような気がするし、個人的にはどの人物にも魅力を感じなかったので、テーマとしては面白いと思ったが、特に感激はなかった。
2015年11月26日に日本でレビュー済み
出版社の説明文には「佳作」とあるので敬遠している人もいるかもしれないが(「佳作」というのは「つまらない」の婉曲表現である)、個人的にはフォースターの最高傑作だと思っている。
フォースターは、本質的には喜劇作家だ。たとえばクライマックスの緊迫したシーンで、メイドが呑気に歌いながら部屋に入ってくるシーンではゲラゲラ笑ってしまうし、それ以外のシーンでも、登場人物たちがみな真剣で、感情豊かで、それゆえに愉快で滑稽なのだ。それはフォースターが人間という存在のコミカルさと面白さを信じていたからだろう。自身の小説論 小説の諸相 (E.M.フォースター著作集) において分類されている通り、喜劇にうってつけな「平面的人物」たちが、その人間味を思う存分発揮している。文化間の衝突がどうたら、歴史的・文化的背景がどうたらと小難しいことは考えずとも、序盤は勢いで結婚しようとする未亡人を止めようとする、後半は赤ん坊を取り合うドタバタコメディとして(もっともラストはブラックコメディというべき展開だが)単純に楽しめる「傑作」である。
フォースターは、本質的には喜劇作家だ。たとえばクライマックスの緊迫したシーンで、メイドが呑気に歌いながら部屋に入ってくるシーンではゲラゲラ笑ってしまうし、それ以外のシーンでも、登場人物たちがみな真剣で、感情豊かで、それゆえに愉快で滑稽なのだ。それはフォースターが人間という存在のコミカルさと面白さを信じていたからだろう。自身の小説論 小説の諸相 (E.M.フォースター著作集) において分類されている通り、喜劇にうってつけな「平面的人物」たちが、その人間味を思う存分発揮している。文化間の衝突がどうたら、歴史的・文化的背景がどうたらと小難しいことは考えずとも、序盤は勢いで結婚しようとする未亡人を止めようとする、後半は赤ん坊を取り合うドタバタコメディとして(もっともラストはブラックコメディというべき展開だが)単純に楽しめる「傑作」である。
2011年8月28日に日本でレビュー済み
星の数の少なさにびっくりしました。
E.M.フォースターの作品としてベストではないかもしれませんが、イギリスとイタリアの対比、自由人と小市民の対比。そしてどちらがより良いというわけでなく、どちらもそれなりに弱く、それなりに俗物である--そんな世界をきちんと描いた作品です。
要はそれが21世紀の日本人にとって興味の持てるテーマかどうか、というだけで、興味のない方もそれは大勢いらっしゃるでしょうが、だからといって低い評価を下すのは違うと思います。
現在に至るまでイギリス文化を決定付けていると思われる、市民階級の中流意識を教えてくれるという意味で、その辺の雑学よりよほど価値があるし、しかも面白くもあります。
イギリス映画は良い作品が多いけど、なんとなく違和感がある、なんて思っていた方は、E.M.フォースターを読むとその理由の一端がわかるかもしれません。
E.M.フォースターの作品としてベストではないかもしれませんが、イギリスとイタリアの対比、自由人と小市民の対比。そしてどちらがより良いというわけでなく、どちらもそれなりに弱く、それなりに俗物である--そんな世界をきちんと描いた作品です。
要はそれが21世紀の日本人にとって興味の持てるテーマかどうか、というだけで、興味のない方もそれは大勢いらっしゃるでしょうが、だからといって低い評価を下すのは違うと思います。
現在に至るまでイギリス文化を決定付けていると思われる、市民階級の中流意識を教えてくれるという意味で、その辺の雑学よりよほど価値があるし、しかも面白くもあります。
イギリス映画は良い作品が多いけど、なんとなく違和感がある、なんて思っていた方は、E.M.フォースターを読むとその理由の一端がわかるかもしれません。
2009年1月7日に日本でレビュー済み
1993年に単行本として出版されたものの新書化。
フォースターの処女長篇である『Where Angels Fear to Trend』(1905年)の翻訳。
訳者は英文学の専門家で、近現代のイギリス小説を多数翻訳している。
イギリス文化や文学を研究している人間には、「ああ、なるほど」とうなづけるような小説だと思う。イギリスの旧家の閉鎖性や生命力のなさが、イタリアの力強さと対比されており、結末も皮肉。いかにもというイギリス小説だ。
しかし、一般の読者にはなかなか難しいだろうと思う。前提となる知識なくしては、うまく理解できないかも知れない。地味だし、十分に説明してくれない箇所が多いので。
物語としても、ちょっとぎこちないように感じた。
フォースターの処女長篇である『Where Angels Fear to Trend』(1905年)の翻訳。
訳者は英文学の専門家で、近現代のイギリス小説を多数翻訳している。
イギリス文化や文学を研究している人間には、「ああ、なるほど」とうなづけるような小説だと思う。イギリスの旧家の閉鎖性や生命力のなさが、イタリアの力強さと対比されており、結末も皮肉。いかにもというイギリス小説だ。
しかし、一般の読者にはなかなか難しいだろうと思う。前提となる知識なくしては、うまく理解できないかも知れない。地味だし、十分に説明してくれない箇所が多いので。
物語としても、ちょっとぎこちないように感じた。