凄いなあ。こんなに短い小説なのに、全部持っていかれてしまった。
何も知らずに読み始めたから、最初は「供述」からペレイラが犯人の推理ものかと思っていた。全然違った… ペレイラの流す大量の汗も、彼が何度も口にする砂糖たっぷりのレモネードも香草入りオムレツも、彼の内面の不安を、自らの生き方・信条に関する疑問と揺らぎを表している…と分かったとき、心底巧いと思った。
ポルトガルという国の、光と影。美しい街並みと、その翳に潜む陰惨な歴史。
多くを語る必要はないな。本当に良い本です。読んでいる間、リスボンへの夜行列車の情景が頭にフラッシュバックした。
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供述によるとペレイラは… (白水Uブックス 134 海外小説の誘惑) 新書 – 2000/8/1
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ファシズムの影が忍びよるポルトガル。リスボンの小新聞社の中年文芸主任が、ひと組の若い男女との出会いによって、思いもかけぬ運命の変転に見舞われる。タブッキの最高傑作といわれる小説。
- 本の長さ193ページ
- 言語日本語
- 出版社白水社
- 発売日2000/8/1
- ISBN-104560071349
- ISBN-13978-4560071342
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内容(「MARC」データベースより)
ファシズムの影が忍びよるポルトガル。リスボンの小新聞社の中年文芸主任が、ひと組みの若い男女との出会いによって思いもかけぬ運命の変転に見舞われる。1996年の再刊。
登録情報
- 出版社 : 白水社 (2000/8/1)
- 発売日 : 2000/8/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 193ページ
- ISBN-10 : 4560071349
- ISBN-13 : 978-4560071342
- Amazon 売れ筋ランキング: - 146,485位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 23位イタリア文学研究
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- - 55位白水Uブックス
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2021年3月13日に日本でレビュー済み
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2018年9月19日に日本でレビュー済み
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原著の巻末には、タブッキが新聞に寄稿した「ペレイラ(梨の木)はユダヤ系の名字であり、歴史の犠牲となった民族に敬意を表すものである」という内容の記事が掲載されているそうです。「供述」という語から尋問を受けているようなイメージを持ったのですが、原題であるSostiene Pereiraの「sostiene」は「支持する、論ずる、証言する」という意味であり、映画化された際の英語タイトルもPereira maintains, Pereira declares, According to Pereiraなどとなっていて、取り調べられて述べているというより堂々と主張している感じがあります。タイトルとしては後半に「testimonianza」という語がついた「Sostiene Pereira: Una testimonianza」というものもありましたが、ホロコーストの記録を扱った書籍「Testimonianza: Memoria della Shoah a Yad Vashem」のタイトルから考えると、testimonianzaという語にも「証言、証人、証拠」という意味合いがあると思えます。訳せば「ペレイラによれば:一つの証言」ぐらいでしょうか。
2020年10月15日に日本でレビュー済み
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小説の舞台は1930年代。ファシズムはポルトガルの一新聞記者をも見逃さなかった。
ファシズムは、さいしょは、姿を見せない。密かに忍び寄り、得体のしれない不気味さを漂わせるだけだ。
しかし、それは、ある日、姿を現す。知性のない、しかし、反論を許さない決めつけの暴言のジャブをいくつも放っておいて、さいごは、金属によって相手を鮮血に浸す。その暴虐をあきらかにする。
2020年の今日も、ファシズムの網は張り巡らされているし、しばしば急襲もあることを教えられる。
須賀敦子の翻訳がすばらしい。翻訳を読むときの苛立ちがまったくなく読めた。翻訳は第二の創作である、という言葉は須賀のためにある。
ファシズムは、さいしょは、姿を見せない。密かに忍び寄り、得体のしれない不気味さを漂わせるだけだ。
しかし、それは、ある日、姿を現す。知性のない、しかし、反論を許さない決めつけの暴言のジャブをいくつも放っておいて、さいごは、金属によって相手を鮮血に浸す。その暴虐をあきらかにする。
2020年の今日も、ファシズムの網は張り巡らされているし、しばしば急襲もあることを教えられる。
須賀敦子の翻訳がすばらしい。翻訳を読むときの苛立ちがまったくなく読めた。翻訳は第二の創作である、という言葉は須賀のためにある。
2018年12月27日に日本でレビュー済み
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『インド夜想曲』に魅せられて手に取った二冊目のタブッキ。しっかりとしたストーリーと明快な結末で雰囲気が全然違っていたので驚いた。敢えて言うなら『インド夜想曲』は若い人向け。こちらはやや年齢層高め。主人公がちょっとさえない五十代という設定で同年代として共感を覚えた部分もある。タブッキがこれを書いたのもちょうど五十歳のときのようだ。おそらく主人公ペレイラの行動には作家の意思がはっきりと反映されているのだろう。物語そのものは淡々とした展開。チチチと時計の秒針の動きのようだった物語が終盤、ガッタンと歯車が一回転したかのように一気に緊張感が高まる。ラストは人間としての真価が問われる場面である。主人公が二十代、三十代であるならばその決断は何となくわかりそうな気もする。が、五十代となるとさすがに難しい。そこにタブッキがこの作品にこめた意図を読み取ったのだが、どうかな。うまく説明できないが。最近小説を読まなくなった五十代のおじさんにおすすめしたい一冊。ある程度スペイン、ポルトガル現代史の知識があった方がいいかも。須賀敦子さんの訳は自然体でよかった。
2015年7月19日に日本でレビュー済み
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ギンズブルクと同じくこの本も須賀敦子の書評を先に読みました。「訳者あとがき」にあたるその文章自体が、独立したエッセーともいえるほどで、この小説の本質についてそれ以上付け加えることはありません。
ペレイラはリスボンのある新聞の文芸担当です。まだ亡くなっていない有名作家の追悼文を書かせるためにアルバイトの青年を雇うのですが、彼のもってくる記事は警察国家ができつつあったポルトガルでは、政治的に正しくない、使い物にならない記事ばかりでした。この記事はどれも面白い。3つある記事の中でファシズムに親和性のある2人の作家(マリネッティとダヌンツィオ)への評価は、タブッキ自身の嫌悪があらわれ辛辣。これらを読んで青くなった意気地のないペレイラも、物語の最後ではファシストに殺された青年ロッシのために追悼文を書き、犯罪者を告発した手紙を新聞に掲載することにします。この最後のくだりまで手に汗を握る思いで読み続けました。物語の山場はいくつもあるのですが、ペレイラとアントニオ神父の切迫した対話の場面が好きです。
ペレイラはリスボンのある新聞の文芸担当です。まだ亡くなっていない有名作家の追悼文を書かせるためにアルバイトの青年を雇うのですが、彼のもってくる記事は警察国家ができつつあったポルトガルでは、政治的に正しくない、使い物にならない記事ばかりでした。この記事はどれも面白い。3つある記事の中でファシズムに親和性のある2人の作家(マリネッティとダヌンツィオ)への評価は、タブッキ自身の嫌悪があらわれ辛辣。これらを読んで青くなった意気地のないペレイラも、物語の最後ではファシストに殺された青年ロッシのために追悼文を書き、犯罪者を告発した手紙を新聞に掲載することにします。この最後のくだりまで手に汗を握る思いで読み続けました。物語の山場はいくつもあるのですが、ペレイラとアントニオ神父の切迫した対話の場面が好きです。
2012年1月8日に日本でレビュー済み
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6月のリスボンは暑い。
港から吹き上がる風は強いのだが、どこか肌にまとわりつくのである。
ペレイラ氏は善良な男である。気弱で優しい。
フランスの文学、そして自由を愛し、そして大声でそれを主張できないし、
そんな出過ぎたことはしたくないと思っている。
しかし彼の夢は自由に語り、数少ない人であっても心おきなく
夢を分かち合うことなのであり、それは現実にはかなわない点では
あくまで夢なのであるし、それは彼も良く理解しているのである。
そんなペレイラ氏のもとに、海鳥の雛のような青年が唐突に飛び込んでくる。
心やさしいペレイラ氏は掌の中でそっと雛を包み込んでやるのだったが。
雛は自由に飛び出しては戻ってくる、そして飢えた山犬を呼び寄せてしまう。
とても悲しい、がペレイラ氏はめげることもないのである。
リスボンは暑い、ペレイラ氏の背中も掌も汗でみずびたし。
フランス作家の短編を今日も悠々と訳すのである。
港から吹き上がる風は強いのだが、どこか肌にまとわりつくのである。
ペレイラ氏は善良な男である。気弱で優しい。
フランスの文学、そして自由を愛し、そして大声でそれを主張できないし、
そんな出過ぎたことはしたくないと思っている。
しかし彼の夢は自由に語り、数少ない人であっても心おきなく
夢を分かち合うことなのであり、それは現実にはかなわない点では
あくまで夢なのであるし、それは彼も良く理解しているのである。
そんなペレイラ氏のもとに、海鳥の雛のような青年が唐突に飛び込んでくる。
心やさしいペレイラ氏は掌の中でそっと雛を包み込んでやるのだったが。
雛は自由に飛び出しては戻ってくる、そして飢えた山犬を呼び寄せてしまう。
とても悲しい、がペレイラ氏はめげることもないのである。
リスボンは暑い、ペレイラ氏の背中も掌も汗でみずびたし。
フランス作家の短編を今日も悠々と訳すのである。
2011年8月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タブッキというと、夢とも現実ともつかない、はざまをたゆたうような幻想性がとても印象深いし、そこが好きという人も多いと思う。
けれど、本書の文体は終始リアリスティック。そして、読み進むうちに、主人公ペレイラの心の動きと行動を通じて、タブッキの倫理観が、強く、はっきりと示されてゆくので、ぐっとくるものがある。とても骨太な印象。
一方で、本書は最初から最後まで、ペレイラの供述調書に基づく語りという形式が貫かれており、そのひとひねりある文章構造に、タブッキらしさを味わうこともできる。
また、こうした形式が、気をひくためだけの衒学的な遊戯にとどまるのではなく、この物語にはこの形式しかありえないと思わせるほどに、内容と不可分のものになっているところに、圧倒的な力量が感じられる著作でもある。
けれど、本書の文体は終始リアリスティック。そして、読み進むうちに、主人公ペレイラの心の動きと行動を通じて、タブッキの倫理観が、強く、はっきりと示されてゆくので、ぐっとくるものがある。とても骨太な印象。
一方で、本書は最初から最後まで、ペレイラの供述調書に基づく語りという形式が貫かれており、そのひとひねりある文章構造に、タブッキらしさを味わうこともできる。
また、こうした形式が、気をひくためだけの衒学的な遊戯にとどまるのではなく、この物語にはこの形式しかありえないと思わせるほどに、内容と不可分のものになっているところに、圧倒的な力量が感じられる著作でもある。
2010年7月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
1994年出版のイタリアの作品でたぶんタブッキの作品としては「インド夜想曲」について2番目に有名で、本の裏にタブッキの最高傑作とか書いてて、さえない中年親父ペレイラの精神的な成長物語で、20世紀前半のポルトガルの政治状況なども出てきますが、基本的に成長物語で、主人公ぺレイラのキャラクターが可愛くて、ちょっとデ,ブで高血圧で友人もいなくて、流されやすいタイプで、冴えない感じで、文学の翻訳とレモネードと香草入りオムレツが好きで、ずっと食べてて、亡くなった恋人の写真に話しかけている姿がそそったり、そこらへんがグッときて、とても印象に残るキャラクターでした。あとはポルトガルの暑くてけだ,るいような雰囲気を味わいたいというか、とにかく後半からラストまで話がベタでベタベタなんだけど、たぶん若い読者に読ませるつもりだったのかもしれないっつーか、こんな中年ぺレイラでもやる時はやらねばならんのだよ!という、そういうかんじを伝えたいがためにこの物語を書いたのでしょうだなんて断言はできないけど、異色作って書いてるけどノラリクラリと進んでいく感じはやっぱりインド夜想曲のそれと似ていて、タブッキだなあって感じますね。
他の国からのトップレビュー

Stephen Berman
5つ星のうち5.0
A novel of the Salazar dictatorship in Portugal
2024年1月16日にアメリカ合衆国でレビュー済みAmazonで購入
As the United States Looks toward an election, which may either affirm our commitment to the rule of law, or take us a step closer to the kind of dictatorship Under which Portugal suffered for 50 years, it’s good to be reminded what is at stake. this book does an excellent job in that regard.

Simonino
5つ星のうち5.0
Sostiene Pereira
2024年2月12日にイタリアでレビュー済みAmazonで購入
Un classico del più grande cultore italiano della letteratura portoghese

Mercè
5つ星のうち5.0
Precioso
2023年12月5日にスペインでレビュー済みAmazonで購入
Sobrio y bien escrito. Muy interesante la evolución psicológica del personaje en la novela. No le sobra ni le falta nada. Me ha gustado mucho.

A O'Brien
5つ星のうち5.0
Thought provoking and enjoyable novel
2020年8月25日に英国でレビュー済みAmazonで購入
Recommended by my Italian teacher, a good book for intermediate learners of Italian(believe me they are not easy to find). Took a while to get used to the idiosyncrasies of the writing, but ultimately a both enjoyable and interesting read,and helped me keep my hand in at Italian over a summer break

Amazon Kunde
5つ星のうち5.0
Ein echter Literaturklassiker
2017年10月29日にドイツでレビュー済みAmazonで購入
Zustand des Buches ausgezeichnet. Versand pünktlich. Es handelt sich um einen Klassiker der Literatur. Ich würde den Level im Itaienischen auf mind B1ei Stufe