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14歳のアウシュヴィッツ ─ 収容所を生き延びた少女の手記 単行本 – 2011/10/8

5.0 5つ星のうち5.0 1個の評価

日々収容所で目にする出来事を、ノートや紙の切れ端、トイレットペーパーなどに書きとめた手記。奇跡的に残った貴重な資料。

商品の説明

出版社からのコメント

《『アンネの日記』と対をなす歴史的証言》
1944年6月、14歳の少女アナはアウシュヴィッツ強制収容所に連行される。幼い頃から作家になりたかった彼女は、日々収容所で目にする出来事を、監視員たちの目を盗み、ノートや紙の切れ端にひたすら書きとめていく。個性的な他の囚人たちのこと、粗末なスープのこと、石切場での労働のことなどを。過酷な状況で正気を保ち、自分自身でありつづけるために......。懸命の努力や偶然の力によって、アナは死の選別を逃れ生還を果たす。本書は、奇跡的に持ち返られた貴重なノートを元に、後年、著者が発表した手記である。
収容所に連行されるまでが綴られた『アンネの日記』に対し、こちらは連行されてから、アウシュヴィッツを始め次々と送られた収容所での生活が、生々しく記録されている。
著者アナ・ノヴァクは1929年ルーマニアで生まれた。11歳のとき、生まれ故郷がハンガリーに併合され、ハンガリー国籍となる。戦後は、ブカレストで劇作家として活躍し、57年には国家賞も受賞するが、チャウシェスク政権を批判したとして発禁処分を受け、西ベルリンに脱出。その後パリに渡った。仏訳が出るとボーヴォワールやサルトルに絶賛され、「ルーマニアのアンネ・フランク」として知られるようになる。2010年パリ没。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 白水社 (2011/10/8)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2011/10/8
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 307ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4560081719
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4560081716
  • カスタマーレビュー:
    5.0 5つ星のうち5.0 1個の評価

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アナ・ノヴァク
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上位レビュー、対象国: 日本

2017年9月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
収容所で起こる日常を記述にする。
14歳のアナは、それこそ「生き抜く」目的で、あらゆる方法を使いながら書き溜めていった。
アナの信憑性や14歳のリアル感ばかりが、この本書では重視されがちだが、個人的には本書はどの時点で書かれたとしても、限りなく尊い真実だと思う。強制収容所で危機的状態にさらされながらも生きる全ての原動力となったのが、アナにとってはこの記述を書き続けることであり、ホロコーストの世界で唯一人間の尊厳を支える命綱だったのだろう。

アナ・ノヴァクと同じくアンネ・フランクも隠れ家より移送され、強制収容所に送られた。だが人々はアンネの隠れ家の話ばかりに興味を持ち、その後の世界を見ようとしなかった。実際に「アンネの日記」には、その後の出来事を後書きにダイジェストとして、数ページ書かれているだけになっている。
だがこの本書を読めばアナ・ノヴァクも、アンネのような一人の少女だと解る。
彼女は強制収容所で、生き抜く上での常識的な正しさを棄てなければ生きられない事を悟り、あらゆる生命線を生きるために選択せざるを得なかった一人の少女だ。
神でも聖人でもない、普通の人間だから故に、記述の内容も時に辛辣で、シニカルなまでに物事や収容所内の出来事を綴っている。
時折不快なまでの言葉がみられるが、どれも思春期によく見られる現象ともいえるため、かえって10代ならではの自然な文章だろう。だが。それを上回るような達観した洞察力をも発揮させる大人びた文面には違和感を覚える者が居るかもしれない。けれどアナの身の上の背景を考慮すれば、自ずと理解出来ないこともない。特に危機感にさらされた人間には、時に年齢相応とはいえない研ぎ澄まされた能力が目覚めたりもする。アナは正にその力を得ていったのだろう。年齢や、友人にさえ心を開ききれないのも、それほどにまで強制収容所が恐ろしい場所なのだと理解できる。
だからといってアナは人間の権限を棄てきれなかったのだろう。だから書き綴ったのだともいえる。
それにアナ・ノヴァクが、かつてのホロコーストからの生還者として、再び舞い戻って来たボロボロの記述を手にした時には、随分の年数が経過していた。
過去の悲惨な出来事と向き合うのは、トラウマをさらにえぐる行為と同じだ。
収容所で過ごしていた出来事は、文章や日付さえ書けない状態にまで追い詰められて、壁やトイレなどから剥がした紙に書かれたものだ。
移送を繰り返し、様々な収容所で書いたせいで、ある程度の修正がなされたのも、本にする為にはやむを得ない行程だったのかもしれない。そこに矛盾や不可解さがあっても、決してアナ・ノヴァクが全ての原因とは言えないものが押し寄せてくる。
だが本書の内容を読み始めると、そこでは思いのほか人間が集まれば起こる出来事を、収容所版にしたように書かれていて衝撃を受ける。

ホロコーストの生還者を聖人にしてはならない。何故なら、彼らは人間であり、そしてそこで人間であることを奪われていったのだ。
他の誰でもなく人間の手によって、造り上げた過ちの惨状の世界の中で…。

ここまで強制収容所の内部を詳しく、しかも人間模様まで書いた作家は少ないかもしれない。
アナ・ノヴァクは人間だったからこそ、この様なシニカルな文章で書き綴ったのだろう。
個人的には丁寧な少女の文章よりも、普段から使う言葉遣いのように書いている文章が、逆にもの凄くリアルだと思えた。

アンネ・フランクを読んだ後に、そこで終わらずに是非この本を読んでほしい。
そうしないと、本当の意味でナチス・ドイツの戦争を読み終えたとは言えないから。

自分にとっても、アナ・ノヴァクを読み終えて始めて、本気で戦争の真意に触れた気がした。
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