農業を営む者として、遺伝子組み換え植物について知らなければならないと思い本書を購入しました。
書かれていたことはどれも恐ろしく、もし日本でも遺伝子組み換え植物が公然と栽培されるようになったらと想像すると、ゾッとします。
やはりまず農業に携わる人間が、どれが人間にとって一番良い食べ物なのかを知らなくてはいけない。
恐ろしい食べ物をこの国に流通させるわけにはいかない。
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遺伝子組み換え食品の真実 単行本(ソフトカバー) – 2013/2/25
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購入オプションとあわせ買い
子どもたちに「遺伝子組み換え食品」を食べさせてはならない
──訳者・白井和宏氏からのメッセージ
残念なことに、遺伝子組み換え食品に不安を抱く人々でさえ、この問題の深刻さを知らない。すでに日本には大量の遺伝子組み換え食品が輸入されており、子どもたちは毎日、知らないうちに多量に食べていること。この危険な食品に、世界中の消費者や農民、科学者が反対しているが、バイオテクノロジー業界は様々な陰謀を駆使して情報を操作していること。そして、農薬やPCB、ベトナム戦争の「枯れ葉剤」など、大量の化学物質や毒物を製造してきたモンサント社が、今では米国政府だけでなく、国際機関や各国政府の中にまで深く侵入し、世界の食料生産を支配しようとしていることを知る人は、わずかしかいない。
ただし、それも当然かもしれない。マスコミは、スポンサーである巨大企業が政治や経済の中枢を支配してしまうと、どれほど深刻な問題であっても報道しなくなるからだ。原発事故と同様の状況が、遺伝子組み換え食品でも起きているのである。
「それほど遺伝子組み換え食品が素晴らしいものなら、なぜ世界中で反対運動が起きているのか」「世界中で消費者や農民が反対しているのに、なぜ遺伝子組み換え作物が拡大しているのか」というマスコミが報道しない、本質的な疑問に答えているのが本書である。
かつては日本でも多くの食品メーカーが「遺伝子組み換え食品不使用」をうたい、遺伝子組み換え原料の使用を避けていた。ところが食品の原料価格が高騰し、値段の安さを優先する消費者と販売者が増えたこともあって、今では遺伝子組み換え原料を使用する食品メーカーが圧倒的に増えてしまった。
今後、日本がTPP(環太平洋経済連携協定)に参加すれば、米国は日本に対して「遺伝子組み換え食品の表示」を廃止するよう要求するだろう。いや、それどころか日本農業が崩壊し、もはや「遺伝子組み換え食品しか入手できない時代」が来ようとしているのだ。
放射性物質と同様に、未知の毒性やアレルゲンの影響をもっとも受けやすいのは子どもたちである。大事故が起きてしまってからでは手遅れだ。遺伝子組み換え食品をめぐる真の問題とは何か知るために、ぜひとも本書を読んで欲しい。
安倍首相がTPP参加を表明した。交渉における最大の争点は食の安全であり、問題となるのが遺伝子組み換え食品についてだ。
EUでは、遺伝子組み換え食品について消費者の反発が強く、規制と食品表示が徹底されている。一方米国では、表示の義務も規制もなく、消費者が遺伝子組み換え食品を食べても全くわからない。日本は米国の意向に沿って作物の承認と輸入を進めてきたため、食品表示や規制が甘く、いまや世界有数の遺伝子組み換え食品輸入大国になっている。今後TPP参加交渉が進めば、米国にさらなる規制緩和を迫られることが予想される。今こそ消費者一人一人が遺伝子組み換え食品の実態を知り、行動を起こすことが求められている。
一九九六年に遺伝子組み換え作物の商業栽培が始まって以来、驚くべきことに一度も人体への安全性試験は行なわれていない。本書では、発がん性リスクなどについて多数の科学者の独自の研究結果が明かされる。安全が確認されていない技術がどのように世界中に広められてきたのか。米国の巨大企業を背景とした組織的な策略の全貌を、非公表の資料も含めた膨大な文献を駆使して明らかにする。
農業や環境への影響、世界中で起こっている食糧危機との関連まで網羅し、日本の行く末が徐々に浮かび上がる。
「遺伝子組み換え食品を摂取した人々の基礎データ、リスクに関する資料、人間による摂食試験の調査などは、何も存在しない。結局、遺伝子組み換え食品とは、野放しの人体実験なのである。遺伝子組み換え食品によって、アレルギー、がん、自己免疫疾患などの一般的な疾病が生じても実態を知ることさえできないのである。(本文より)」ビビアン・ハワード博士(リバプール大学、乳幼児毒性病理学部長)
──訳者・白井和宏氏からのメッセージ
残念なことに、遺伝子組み換え食品に不安を抱く人々でさえ、この問題の深刻さを知らない。すでに日本には大量の遺伝子組み換え食品が輸入されており、子どもたちは毎日、知らないうちに多量に食べていること。この危険な食品に、世界中の消費者や農民、科学者が反対しているが、バイオテクノロジー業界は様々な陰謀を駆使して情報を操作していること。そして、農薬やPCB、ベトナム戦争の「枯れ葉剤」など、大量の化学物質や毒物を製造してきたモンサント社が、今では米国政府だけでなく、国際機関や各国政府の中にまで深く侵入し、世界の食料生産を支配しようとしていることを知る人は、わずかしかいない。
ただし、それも当然かもしれない。マスコミは、スポンサーである巨大企業が政治や経済の中枢を支配してしまうと、どれほど深刻な問題であっても報道しなくなるからだ。原発事故と同様の状況が、遺伝子組み換え食品でも起きているのである。
「それほど遺伝子組み換え食品が素晴らしいものなら、なぜ世界中で反対運動が起きているのか」「世界中で消費者や農民が反対しているのに、なぜ遺伝子組み換え作物が拡大しているのか」というマスコミが報道しない、本質的な疑問に答えているのが本書である。
かつては日本でも多くの食品メーカーが「遺伝子組み換え食品不使用」をうたい、遺伝子組み換え原料の使用を避けていた。ところが食品の原料価格が高騰し、値段の安さを優先する消費者と販売者が増えたこともあって、今では遺伝子組み換え原料を使用する食品メーカーが圧倒的に増えてしまった。
今後、日本がTPP(環太平洋経済連携協定)に参加すれば、米国は日本に対して「遺伝子組み換え食品の表示」を廃止するよう要求するだろう。いや、それどころか日本農業が崩壊し、もはや「遺伝子組み換え食品しか入手できない時代」が来ようとしているのだ。
放射性物質と同様に、未知の毒性やアレルゲンの影響をもっとも受けやすいのは子どもたちである。大事故が起きてしまってからでは手遅れだ。遺伝子組み換え食品をめぐる真の問題とは何か知るために、ぜひとも本書を読んで欲しい。
安倍首相がTPP参加を表明した。交渉における最大の争点は食の安全であり、問題となるのが遺伝子組み換え食品についてだ。
EUでは、遺伝子組み換え食品について消費者の反発が強く、規制と食品表示が徹底されている。一方米国では、表示の義務も規制もなく、消費者が遺伝子組み換え食品を食べても全くわからない。日本は米国の意向に沿って作物の承認と輸入を進めてきたため、食品表示や規制が甘く、いまや世界有数の遺伝子組み換え食品輸入大国になっている。今後TPP参加交渉が進めば、米国にさらなる規制緩和を迫られることが予想される。今こそ消費者一人一人が遺伝子組み換え食品の実態を知り、行動を起こすことが求められている。
一九九六年に遺伝子組み換え作物の商業栽培が始まって以来、驚くべきことに一度も人体への安全性試験は行なわれていない。本書では、発がん性リスクなどについて多数の科学者の独自の研究結果が明かされる。安全が確認されていない技術がどのように世界中に広められてきたのか。米国の巨大企業を背景とした組織的な策略の全貌を、非公表の資料も含めた膨大な文献を駆使して明らかにする。
農業や環境への影響、世界中で起こっている食糧危機との関連まで網羅し、日本の行く末が徐々に浮かび上がる。
「遺伝子組み換え食品を摂取した人々の基礎データ、リスクに関する資料、人間による摂食試験の調査などは、何も存在しない。結局、遺伝子組み換え食品とは、野放しの人体実験なのである。遺伝子組み換え食品によって、アレルギー、がん、自己免疫疾患などの一般的な疾病が生じても実態を知ることさえできないのである。(本文より)」ビビアン・ハワード博士(リバプール大学、乳幼児毒性病理学部長)
- 本の長さ324ページ
- 言語日本語
- 出版社白水社
- 発売日2013/2/25
- 寸法13.3 x 2.6 x 18.8 cm
- ISBN-104560082642
- ISBN-13978-4560082645
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商品の説明
著者について
アンディ・リーズ Andy Rees
英国の農家に生まれる。環境運動家。家族で3万本の木を管理しながら、野生生物を保護し、世界各地を旅してまわっている。英国のNGO団体「GMウォッチ」発行のウィークリー・メールマガジンの元編集者。著書に、The Pocket Green Book: The Environmental Crisis in a Nutshell(Zed, 1991)がある。
訳者:白井 和宏(しらい かずひろ)
1957年、神奈川県横浜市生まれ。中央大学法学部卒、英国ブラッドフォード大学大学院ヨーロッパ政治研究修士課程修了。生活クラブ生協神奈川理事、生活クラブ生協連合会企画部長を経て、生活クラブ・スピリッツ株式会社代表取締役専務。1990年代後半、日本に遺伝子組換え食品が輸入され始めた時期から、遺伝子組み換え作物の生産やトレーサビリティ、食品表示についての現地調査のため、アメリカ、オーストラリア、中国、アルゼンチン、インド、イギリス、ベルギー、イタリア等を視察。訳書にA・キンプレル『それでも遺伝子組み換え食品を食べますか?』(筑摩書房)、D・ウォール『緑の政治ガイドブック』(ちくま新書)、著書に『家族に伝える牛肉問題』(光文社)などがある。
英国の農家に生まれる。環境運動家。家族で3万本の木を管理しながら、野生生物を保護し、世界各地を旅してまわっている。英国のNGO団体「GMウォッチ」発行のウィークリー・メールマガジンの元編集者。著書に、The Pocket Green Book: The Environmental Crisis in a Nutshell(Zed, 1991)がある。
訳者:白井 和宏(しらい かずひろ)
1957年、神奈川県横浜市生まれ。中央大学法学部卒、英国ブラッドフォード大学大学院ヨーロッパ政治研究修士課程修了。生活クラブ生協神奈川理事、生活クラブ生協連合会企画部長を経て、生活クラブ・スピリッツ株式会社代表取締役専務。1990年代後半、日本に遺伝子組換え食品が輸入され始めた時期から、遺伝子組み換え作物の生産やトレーサビリティ、食品表示についての現地調査のため、アメリカ、オーストラリア、中国、アルゼンチン、インド、イギリス、ベルギー、イタリア等を視察。訳書にA・キンプレル『それでも遺伝子組み換え食品を食べますか?』(筑摩書房)、D・ウォール『緑の政治ガイドブック』(ちくま新書)、著書に『家族に伝える牛肉問題』(光文社)などがある。
登録情報
- 出版社 : 白水社 (2013/2/25)
- 発売日 : 2013/2/25
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 324ページ
- ISBN-10 : 4560082642
- ISBN-13 : 978-4560082645
- 寸法 : 13.3 x 2.6 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 599,385位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 75,738位社会・政治 (本)
- カスタマーレビュー:
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2017年5月16日に日本でレビュー済み
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2020年7月22日に日本でレビュー済み
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言わずと知る人ぞ知るモンサント社のラウンドアップ(グリホサート)除草剤を使用しながら除草剤に強い遺伝子組み換えした農作物を作ると、発がんがアップしたり奇形が生まれたり種々の問題が指摘されています。 目をつぶらない人の生きざまの安全への知識のための本です。
2017年6月17日に日本でレビュー済み
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恐ろしい現実を聞かされているようで気の弱い私は途中で読むのをためらってしまいました。
TPPの本当の目的考えると気が重くなりますが多くの方が現実を知って欲しいものです。
TPPの本当の目的考えると気が重くなりますが多くの方が現実を知って欲しいものです。
2015年2月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
遺伝子組み換えの危さをテレビではあまりやらないので、読みました。
遺伝子組み換えを広めるのにバイテク企業がアメリカの政治家にロビー活動をして世界に広めていく、くだりは、初めて知ったことなので、かなり興味深かったです。ブッシュ大統領親子に対してかなり懸念を持ちました。
子供をもつ母親として、子供の食のこと、そして未来の環境のためにも読んだほうがよいと思う1冊です。
遺伝子組み換えを広めるのにバイテク企業がアメリカの政治家にロビー活動をして世界に広めていく、くだりは、初めて知ったことなので、かなり興味深かったです。ブッシュ大統領親子に対してかなり懸念を持ちました。
子供をもつ母親として、子供の食のこと、そして未来の環境のためにも読んだほうがよいと思う1冊です。
2013年4月21日に日本でレビュー済み
21世紀の脅威のひとつに「多国籍企業」というものがあるという。多国籍企業は文字通り世界規模で権益を独占しようとしている。
圧倒的な資力によって、社会に向けた広範な宣伝活動や、行政や政治家に圧力をかけるロビー活動を行い、たとえ社会に深刻な損害をもたらすとしても自社の利益を追求していく。ときには国際機関を利用して各国の政府にまで自社の意向を押しつける。自社に不利益な情報は徹底して隠蔽し、批判する者に対しては事実無根の対抗キャンペーンを張ることも辞さない。
遺伝子組換え作物を販売する多国籍企業による被害は、すでに世界各地で発生している。
たとえば殺虫成分を分泌する作物を植えた際は、結果として農薬に耐性のある害虫が生まれ、かえって農薬の使用量が大幅に増えてしまった。
インドには地元民が在来種の自然交配を重ねて改良した高級米があったが、多国籍企業が自社開発の種として特許を取得。地元民は種子を販売することも生産した米を輸出することもできなくなった。
本書は、(1)遺伝子組換え食品の危険性、(2)遺伝子組換え作物の危険性、(3)遺伝子組換えビジネスを行う企業の危険性を告発する。
特に力点が置かれているのが、環境と経済への影響である。遺伝子組換え作物を植えることで、たやすく他の作物、土壌、生物が影響を受ける。企業は自社に有利な法整備や政治取引などを通じ、種子の特許権をはじめ可能な限り権益を独占しようとする。
著者は英国の環境活動家で、自身の経験と人脈をフル活用し、具体的な企業・団体・関係者を挙げて、世界各地の膨大な事例をレポートしている。
企業名や、アルファベットの頭文字をつなげた略称が次々に登場し、事実の羅列に感じられる箇所もある。とはいえ固有名詞は暗記しなくても事例の主旨は十分読み取れた。
上述のように、力点を置いているのが社会問題としての側面であり、化学式やメンデルの遺伝の法則などは出てこない。理科や食物学に興味がなくても、つまずきなく読める。
遺伝子組換え作物を批判するだけでなく、終章では、遺伝子組換え作物に代わる技術や、有機農業の可能性について論じている。
ただし、新技術を多国籍企業に悪用されないための手段については論じられていない。有機農業については、楽観的に過ぎると感じる読者もいるかもしれない。
巻末では長年、遺伝子組換え食品の問題に取り組んできた訳者が20ページにわたって日本から見た遺伝子組換え食品の問題を解説。
原書が刊行された2006年から邦訳が刊行された2013年までの状況の変化や、日本に関わる情報についても、本文中に訳者による補足が追記されている(感覚値で5ページに1回くらい)。索引も付いている。
読者へのゆきとどいたサービスをかみしめながら読んだ。
圧倒的な資力によって、社会に向けた広範な宣伝活動や、行政や政治家に圧力をかけるロビー活動を行い、たとえ社会に深刻な損害をもたらすとしても自社の利益を追求していく。ときには国際機関を利用して各国の政府にまで自社の意向を押しつける。自社に不利益な情報は徹底して隠蔽し、批判する者に対しては事実無根の対抗キャンペーンを張ることも辞さない。
遺伝子組換え作物を販売する多国籍企業による被害は、すでに世界各地で発生している。
たとえば殺虫成分を分泌する作物を植えた際は、結果として農薬に耐性のある害虫が生まれ、かえって農薬の使用量が大幅に増えてしまった。
インドには地元民が在来種の自然交配を重ねて改良した高級米があったが、多国籍企業が自社開発の種として特許を取得。地元民は種子を販売することも生産した米を輸出することもできなくなった。
本書は、(1)遺伝子組換え食品の危険性、(2)遺伝子組換え作物の危険性、(3)遺伝子組換えビジネスを行う企業の危険性を告発する。
特に力点が置かれているのが、環境と経済への影響である。遺伝子組換え作物を植えることで、たやすく他の作物、土壌、生物が影響を受ける。企業は自社に有利な法整備や政治取引などを通じ、種子の特許権をはじめ可能な限り権益を独占しようとする。
著者は英国の環境活動家で、自身の経験と人脈をフル活用し、具体的な企業・団体・関係者を挙げて、世界各地の膨大な事例をレポートしている。
企業名や、アルファベットの頭文字をつなげた略称が次々に登場し、事実の羅列に感じられる箇所もある。とはいえ固有名詞は暗記しなくても事例の主旨は十分読み取れた。
上述のように、力点を置いているのが社会問題としての側面であり、化学式やメンデルの遺伝の法則などは出てこない。理科や食物学に興味がなくても、つまずきなく読める。
遺伝子組換え作物を批判するだけでなく、終章では、遺伝子組換え作物に代わる技術や、有機農業の可能性について論じている。
ただし、新技術を多国籍企業に悪用されないための手段については論じられていない。有機農業については、楽観的に過ぎると感じる読者もいるかもしれない。
巻末では長年、遺伝子組換え食品の問題に取り組んできた訳者が20ページにわたって日本から見た遺伝子組換え食品の問題を解説。
原書が刊行された2006年から邦訳が刊行された2013年までの状況の変化や、日本に関わる情報についても、本文中に訳者による補足が追記されている(感覚値で5ページに1回くらい)。索引も付いている。
読者へのゆきとどいたサービスをかみしめながら読んだ。
2014年1月20日に日本でレビュー済み
タイトルは平凡だが、冒頭から著者の見識の高さを示してくれる。読み進めて行くと、極めて濃密な内容の本であることが分かる。
「巨大企業が、バイテク産業という舞台で汚いトリックを展開しているのなら、この社会全体で同様のことが行なわれているはずなのである。(中略)この世界は、金と権力をもつ人々によって、彼らの利益のために動かされているのではないだろうか。他方、私たち市民の役割といえば、彼らのために商品を生産し、消費することだけなのである。」
この後も、遺伝子組み換え食品に関する的確な言葉が続き、素晴らしい本であることはすぐに分かる。「正しいものを正しいと言う」毅然とした態度が清々しく、しかも攻撃的ではない。日本の著作では中々お目に掛かれない書き振りだ。
遺伝子組み換え作物の問題点を冒頭から簡潔に言い切っている。
1.挿入される遺伝子が受容体のゲノムのどの場所に収まるかが分からないこと
2.遺伝子は互いに関連しあっており、新たな遺伝子を挿入すれば、変えるつもりでなかった性質も変わってしまう可能性があること
これが核心の問題で、それ以外の問題点は第五章で「これでもか」というほど数限りなく出てくる。「遺伝子組み替え作物の混入」「遺伝子が他の生物に移る水平転移の問題」「除草剤耐性をを持つスーパー雑草」「害虫抵抗性作物の出現」「バイオ医薬品用遺伝子組み換え作物」「自殺する種子(ターミネーター)」などなど、どれひとつ取っても見過ごすことのできない重大な問題ばかりだ。
ここまで、遺伝子組み換え作物の問題点について綿密な調査であらゆる側面からの情報を積み重ねることで紙数の半分を使いながら、第6章冒頭には「さて、ここからが本書の核心である」と来る。頼もしい限りだ。
以降は第6章、第7章「バイテク産業の汚れた策略」では、政府を賄賂で買収、あるいは提訴すると恫喝し、マスコミをコントロールするなどあらゆる手段を駆使してあらゆる邪魔者を攻撃し、遺伝子組み換え食品の導入をごり押しするバイテク企業のタチの悪さを暴いているが、余りにも書くべき内容が膨大なために2章に分かれている。第8章「バイテク産業に対して広がる抗議活動」では世界中の人々の反対運動により、バイテク企業の邪な構想が挫折しつつあることを、第9章「建設的な未来に向かうために」では、遺伝子組み換えではない「マーカー利用」と呼ばれるバイオテクノロジーによって、効率的な品種改良を進め、収穫量の増加などの優れた性質を手に入れられることを紹介している。
絶望的な気分になるほど地球環境と我々人類に対して取り返しがつかない悪影響を与えつつある遺伝子組み換え作物であるが、すでにそれらが「百害あって一理なし」のジャンク商品であることが誰の目にも明らかになってきている。彼らがしぶとく抵抗を続けることは間違いないが、彼らの思い通りに事が進んでいないことも事実であり、今後も人々が反対運動を続けることでバイテク企業の陰謀を食い止めることができるであろうことは不幸中の幸いである。
本書は遺伝子組み換え食品に関する、現時点で集められる全ての情報を集約したと言っても良いほど濃密な内容であり、本書をできるだけ多くの人が読むことで遺伝子組み換え食品の恐ろしさを理解し、反対運動に参加することで少しでも早く遺伝子組み換え作物・食品が世界中で禁止させることを願う。
「巨大企業が、バイテク産業という舞台で汚いトリックを展開しているのなら、この社会全体で同様のことが行なわれているはずなのである。(中略)この世界は、金と権力をもつ人々によって、彼らの利益のために動かされているのではないだろうか。他方、私たち市民の役割といえば、彼らのために商品を生産し、消費することだけなのである。」
この後も、遺伝子組み換え食品に関する的確な言葉が続き、素晴らしい本であることはすぐに分かる。「正しいものを正しいと言う」毅然とした態度が清々しく、しかも攻撃的ではない。日本の著作では中々お目に掛かれない書き振りだ。
遺伝子組み換え作物の問題点を冒頭から簡潔に言い切っている。
1.挿入される遺伝子が受容体のゲノムのどの場所に収まるかが分からないこと
2.遺伝子は互いに関連しあっており、新たな遺伝子を挿入すれば、変えるつもりでなかった性質も変わってしまう可能性があること
これが核心の問題で、それ以外の問題点は第五章で「これでもか」というほど数限りなく出てくる。「遺伝子組み替え作物の混入」「遺伝子が他の生物に移る水平転移の問題」「除草剤耐性をを持つスーパー雑草」「害虫抵抗性作物の出現」「バイオ医薬品用遺伝子組み換え作物」「自殺する種子(ターミネーター)」などなど、どれひとつ取っても見過ごすことのできない重大な問題ばかりだ。
ここまで、遺伝子組み換え作物の問題点について綿密な調査であらゆる側面からの情報を積み重ねることで紙数の半分を使いながら、第6章冒頭には「さて、ここからが本書の核心である」と来る。頼もしい限りだ。
以降は第6章、第7章「バイテク産業の汚れた策略」では、政府を賄賂で買収、あるいは提訴すると恫喝し、マスコミをコントロールするなどあらゆる手段を駆使してあらゆる邪魔者を攻撃し、遺伝子組み換え食品の導入をごり押しするバイテク企業のタチの悪さを暴いているが、余りにも書くべき内容が膨大なために2章に分かれている。第8章「バイテク産業に対して広がる抗議活動」では世界中の人々の反対運動により、バイテク企業の邪な構想が挫折しつつあることを、第9章「建設的な未来に向かうために」では、遺伝子組み換えではない「マーカー利用」と呼ばれるバイオテクノロジーによって、効率的な品種改良を進め、収穫量の増加などの優れた性質を手に入れられることを紹介している。
絶望的な気分になるほど地球環境と我々人類に対して取り返しがつかない悪影響を与えつつある遺伝子組み換え作物であるが、すでにそれらが「百害あって一理なし」のジャンク商品であることが誰の目にも明らかになってきている。彼らがしぶとく抵抗を続けることは間違いないが、彼らの思い通りに事が進んでいないことも事実であり、今後も人々が反対運動を続けることでバイテク企業の陰謀を食い止めることができるであろうことは不幸中の幸いである。
本書は遺伝子組み換え食品に関する、現時点で集められる全ての情報を集約したと言っても良いほど濃密な内容であり、本書をできるだけ多くの人が読むことで遺伝子組み換え食品の恐ろしさを理解し、反対運動に参加することで少しでも早く遺伝子組み換え作物・食品が世界中で禁止させることを願う。
2013年7月18日に日本でレビュー済み
遺伝子組み換え食品がいかに人体や生態系に悪影響を及ぼすかということと遺伝子組み換え種でいたるところで利益を貪るアメリカバイテク企業の身勝手さが、多数の有識者(専門家)の意見を引用しつつ、詳しく述べられている。
企業名がたくさん出てくるが、あまり気にしなくても十分理解できる。
また詳しい科学的知識がなくても十分楽しめる。
この本を読んで思ったことは三つ。
一つ目はTPP交渉を前に日本は慎重に対応しなければいけないということ。あくまで自国の意見を押し通し、アメリカの言いなりになってはいけない。アメリカは自国さえ良ければいいと思っている。正義の味方ではない。
二つ目は我々凡人にできることはさほどないが、農産物はできるだけ国産品を買うこと、オーガニック野菜を買うようにすること、間違っても遺伝子組み換え食品を買ってはいけない。また遺伝子組み換え食品反対運動を積極的に行なうこと。(詳しくは264〜266頁)
三つ目は大きな組織・強い組織の言うことは必ずしも正しくないということ。こういった組織の中にも自分さえ良ければいいと思っている輩は多数存在することを忘れてはいけない。
この本は中日新聞の書評で知った。大企業寄りの新聞社が紹介する本ではないと思ったが、ひょっとして紹介した中日新聞社は「強い者は自分の利益のためだけに行動するから弱い者はその理不尽さを理解し自分の身は自分で守る術を身につけなければいけない」ということを示唆しているようにも見えた。考えすぎだろうか。
企業名がたくさん出てくるが、あまり気にしなくても十分理解できる。
また詳しい科学的知識がなくても十分楽しめる。
この本を読んで思ったことは三つ。
一つ目はTPP交渉を前に日本は慎重に対応しなければいけないということ。あくまで自国の意見を押し通し、アメリカの言いなりになってはいけない。アメリカは自国さえ良ければいいと思っている。正義の味方ではない。
二つ目は我々凡人にできることはさほどないが、農産物はできるだけ国産品を買うこと、オーガニック野菜を買うようにすること、間違っても遺伝子組み換え食品を買ってはいけない。また遺伝子組み換え食品反対運動を積極的に行なうこと。(詳しくは264〜266頁)
三つ目は大きな組織・強い組織の言うことは必ずしも正しくないということ。こういった組織の中にも自分さえ良ければいいと思っている輩は多数存在することを忘れてはいけない。
この本は中日新聞の書評で知った。大企業寄りの新聞社が紹介する本ではないと思ったが、ひょっとして紹介した中日新聞社は「強い者は自分の利益のためだけに行動するから弱い者はその理不尽さを理解し自分の身は自分で守る術を身につけなければいけない」ということを示唆しているようにも見えた。考えすぎだろうか。
2013年4月29日に日本でレビュー済み
本書は、遺伝子組み換え食品(作物)に対する厳しい批判であると同時に、これらの物を作りだす多国籍企業及びその企業を後押しする新自由主義経済体制、そしてそういった企業が行うロビー活動の影響を受け、情報がコントロールされているにも関わらず、検証も経ない情報を垂れ流し続ける情報産業(マスメディア)をも併せて批判していることが大きな特徴だろう。
高度な科学情報や実験情報は、専門知識がない人たちには判断がつかないことが多い。遺伝子組み換え食品についても同様で、除草剤耐性、害虫抵抗性、収穫量の増大など耳に聞こえの良い言葉だけが踊り、どの程度の安全性試験が行われているか分からない。本書では、そういった問題点などを詳細に指摘している。
さらに、遺伝子組み換え食品そのものの存在が環境や既存の作物などの生育に与える影響についても言及している。例えば、交雑などにより、いわゆる雑草がこれまで以上に除草剤耐性を持つようになった場合、たとえ作物自体の安全性が確保されたとしても、栽培の困難度は増していく。これは害虫耐性などについても同じである。ようするに作物の安全性が確保されたとしても、周囲の環境まで変えてしまう可能性を持つことそのものが遺伝子組み換えの問題であると言えよう。
本書に書かれていることが全て正しいと言えるほど、私に遺伝子組み換えの知識があるわけではない。ただ、原子力発電の“安全神話”の崩壊を経験した今、どれほど多くの人がこの遺伝子組み換え技術を推進し、誉めたたえようとも、本書のような批判がある限り、その批判に耳を傾けるべきであることは間違いないだろう。
高度な科学情報や実験情報は、専門知識がない人たちには判断がつかないことが多い。遺伝子組み換え食品についても同様で、除草剤耐性、害虫抵抗性、収穫量の増大など耳に聞こえの良い言葉だけが踊り、どの程度の安全性試験が行われているか分からない。本書では、そういった問題点などを詳細に指摘している。
さらに、遺伝子組み換え食品そのものの存在が環境や既存の作物などの生育に与える影響についても言及している。例えば、交雑などにより、いわゆる雑草がこれまで以上に除草剤耐性を持つようになった場合、たとえ作物自体の安全性が確保されたとしても、栽培の困難度は増していく。これは害虫耐性などについても同じである。ようするに作物の安全性が確保されたとしても、周囲の環境まで変えてしまう可能性を持つことそのものが遺伝子組み換えの問題であると言えよう。
本書に書かれていることが全て正しいと言えるほど、私に遺伝子組み換えの知識があるわけではない。ただ、原子力発電の“安全神話”の崩壊を経験した今、どれほど多くの人がこの遺伝子組み換え技術を推進し、誉めたたえようとも、本書のような批判がある限り、その批判に耳を傾けるべきであることは間違いないだろう。