作者は演劇集団「五反田団」の主催。
本書は五反田団+演劇計画2007の公演、
『生きてるものはいないのか』の台本を収録したものである。
本作品は第52回岸田國士戯曲賞を受賞している。
舞台上での「死」は本当の「死」ではなく、
「死体」は生きているにもかかわらず
公演の最後まで舞台上で「死んで」いなければならないという
演劇の「お約束事」を、徹底的に逆手に取った作品。
すっとぼけた「死」の後ろ側に見えてくるのは
私たちのすっとぼけた「生」の姿であり、
作者の時代意識と云おうか、危機意識と云おうか
閉塞している(ようにみえる)日本ブンガクを
揺さぶる仕掛けは巧妙、かつしたたかである。
本谷有紀子といい、岡田利規といい、
演劇人の鋭い身体/口語感覚からくる
揺さぶりは刺激的だ。
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生きてるものはいないのか 単行本 – 2008/4/1
前田 司郎
(著)
- 本の長さ171ページ
- 言語日本語
- 出版社白水社
- 発売日2008/4/1
- ISBN-104560094012
- ISBN-13978-4560094013
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商品の説明
出版社からのコメント
とぼけの真骨頂
あやしい都市伝説がささやかれる大学病院で、ケータイ片手に次々と、十八人の若者たちが逝く─。第五十二回岸田國士戯曲賞である本作品についての選評を、以下に抜粋紹介しよう。
「徹底しているというか、観客をばかにしているというか、とにかく破天荒な戯曲」(井上ひさし)
「生に対する思いの低温ぶりが前田氏の味といえば味なのかもしれないが、結果、軽々と虚構へ邁進する」(岩松了)
「『死』ではなく『死に方』に関する見事な不条理演劇」(鴻上尚史)
「相変わらずの脱力系だが、作者の主観により牽引する手法を封印したことで、実力を証明した」(坂手洋二)
「登場人物がただ次々と死んでゆく。ひねりも伏線もない、恐るべきワンアイデアなのだが、『よけいなことしなくてよかったね』と、むしろこれを讃えたい」(永井愛)
「人々を深刻に死んではいかせない姿は、この作家のとぼけの真骨頂」(野田秀樹)
「ベケットの言語からも、別役実の言語からも逃れえた不条理劇」(宮沢章夫)
選考会で賛否両論を巻き起こした話題作を、ご堪能あれ。
登録情報
- 出版社 : 白水社 (2008/4/1)
- 発売日 : 2008/4/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 171ページ
- ISBN-10 : 4560094012
- ISBN-13 : 978-4560094013
- Amazon 売れ筋ランキング: - 580,954位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,202位戯曲・シナリオ (本)
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著者について
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