自称:腐女子の36歳(出版当時)の著者が記した腐女子研究本。
「腐女子とは」の部分から始め、彼女らの日常・思想を腐女子向けの
代表作のマンガ・小説を例に挙げて説明していく。
元々コミケの参加者は女性の比率の方が高かったのだが、
何故アキバ系男子ばかりがマスコミに取り上げられ、女子は蚊帳の外であったのかが
この本を読む事で一つの結論を得ることができた。
それは内面では偏った思想を持ちつつも社会に適合していっている彼女らの存在が、
マスコミ的に面白くないからであろう。
良くも悪くも冷静な彼女たちである事に気付かされた。
本書の後半では負け組(ヤンキー的文化の申し子であると著者は称する)女性達との
思想的対立が大部分を占めてしまって、急に現実に引き戻されてしまうところが残念。
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オタク女子研究 腐女子思想大系 単行本 – 2006/3/16
杉浦 由美子
(著, 編集)
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オタク女子の最大派閥「腐女子」とは、やおいやボーイズラブを嗜好する人々のこと。頭数では「アキバ系」男性をはるかに凌駕するという、静かなるマジョリティの彼女たちは、何に萌え、どんな生活をしているのか!? その思想と生態を大解剖!!
- 本の長さ218ページ
- 言語日本語
- 出版社原書房
- 発売日2006/3/16
- ISBN-104562039922
- ISBN-13978-4562039920
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商品の説明
著者について
杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ)
ライター。1970年、埼玉県生まれ。会社員を経て、「recoreco」誌の「書評道場」への入門をきっかけにライターになる。2005年6月の「AERA」に執筆した「萌える女オタク」の記事が話題を呼び、その後の各誌紙、TVでのオタク女子特集の先鞭をつける。現在は「AERA」を中心に、オタク文化、コミック、文芸、流行現象などについての取材・執筆を行っている。
ライター。1970年、埼玉県生まれ。会社員を経て、「recoreco」誌の「書評道場」への入門をきっかけにライターになる。2005年6月の「AERA」に執筆した「萌える女オタク」の記事が話題を呼び、その後の各誌紙、TVでのオタク女子特集の先鞭をつける。現在は「AERA」を中心に、オタク文化、コミック、文芸、流行現象などについての取材・執筆を行っている。
登録情報
- 出版社 : 原書房 (2006/3/16)
- 発売日 : 2006/3/16
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 218ページ
- ISBN-10 : 4562039922
- ISBN-13 : 978-4562039920
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,076,932位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 949位近代西洋哲学
- - 2,044位サブカルチャー一般の本
- - 20,542位社会学概論
- カスタマーレビュー:
著者について
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1970年埼玉県生まれ。日本大学農獣医学部卒業後、OLや派遣社員などとして働いていたが、書評雑誌 『レコレコ(recoreco)』(メタローグ)の『書評道場』へ投稿していた文章が朝日新聞社の編集者の目にとまり、執筆活動を開始。ライターとしては2005年6月、雑誌 『AERA』に掲載された記事「萌える女オタク」がデビュー。『婦人公論』『読売ウィークリー』『VOICE』『文藝春秋』『新潮45』等の雑誌でルポタージュ記事を書く。現在、単著は12冊。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2006年10月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
話芸と知識と商業的実績のない岡田斗司夫といった所か。
結局、オタク女子=腐女子(とこの本ではなっている)は、恋愛至上主義に洗脳された「ヤンキー」とも、必死で見苦しい「負け犬」とも違うし、もちろん他人の目を気にしないはた迷惑な「アキバくん」とも違って、実のトコロもてるし既存の価値観に縛られず、しかし現実社会にも適応できている「新人類」なのだ。という主張。
しかし、わざとなのか未熟なのか、余りにもそうした「オタク女子=腐女子」への称揚があからさまな為、嫌味な褒め殺しのようにも見える。
岡田がイデオローグとして「オタク」の「新人類」ぶりをいささか大袈裟に語った背景には、「オタク」が社会的にネガティブなイメージを持たれていた事への抵抗という背景があるだろう。しかし、そもそも大きなメディアなどで語られてこなかった「腐女子」について語るに、なぜこうしたイメージをめぐる闘争を仕掛ける必要があるのか。
「他のバカな連中とは自分は違うのだ。なぜならばオタク女子だから」と主張されてはオタク女子としてもいい迷惑だろう。
結局、オタク女子=腐女子(とこの本ではなっている)は、恋愛至上主義に洗脳された「ヤンキー」とも、必死で見苦しい「負け犬」とも違うし、もちろん他人の目を気にしないはた迷惑な「アキバくん」とも違って、実のトコロもてるし既存の価値観に縛られず、しかし現実社会にも適応できている「新人類」なのだ。という主張。
しかし、わざとなのか未熟なのか、余りにもそうした「オタク女子=腐女子」への称揚があからさまな為、嫌味な褒め殺しのようにも見える。
岡田がイデオローグとして「オタク」の「新人類」ぶりをいささか大袈裟に語った背景には、「オタク」が社会的にネガティブなイメージを持たれていた事への抵抗という背景があるだろう。しかし、そもそも大きなメディアなどで語られてこなかった「腐女子」について語るに、なぜこうしたイメージをめぐる闘争を仕掛ける必要があるのか。
「他のバカな連中とは自分は違うのだ。なぜならばオタク女子だから」と主張されてはオタク女子としてもいい迷惑だろう。
2006年4月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
腐女子の認識、リサーチが甘すぎます。
男ヲタク全員を電車男でくくるかのような乱暴さで、腐女子をカテゴライズしています。
書き手本人が20代腐女子であるらしいことで、「自分とそのまわりの意見」が、腐女子像として一般的であると言い切るのは、プロのライターとして荒い仕事ではないでしょうか。
腐女子本人のおもしろエッセイとしてならば、「こういう子、いるよねー」と、軽い読み物として楽しかったと思いますが、全体像を把握出来ないまま、全体を語っても「ぬるい」という印象しか抱けません。
しかしながら、この本でモデルケースとして描かれている「腐女子」は、ユニークでちょっと地味だけど愛らしい女の子として描かれていますので、万が一、このケースが「腐女子」の典型だと世間が思い込んだなら、もうけもの、と言えるでしょう。
男ヲタク全員を電車男でくくるかのような乱暴さで、腐女子をカテゴライズしています。
書き手本人が20代腐女子であるらしいことで、「自分とそのまわりの意見」が、腐女子像として一般的であると言い切るのは、プロのライターとして荒い仕事ではないでしょうか。
腐女子本人のおもしろエッセイとしてならば、「こういう子、いるよねー」と、軽い読み物として楽しかったと思いますが、全体像を把握出来ないまま、全体を語っても「ぬるい」という印象しか抱けません。
しかしながら、この本でモデルケースとして描かれている「腐女子」は、ユニークでちょっと地味だけど愛らしい女の子として描かれていますので、万が一、このケースが「腐女子」の典型だと世間が思い込んだなら、もうけもの、と言えるでしょう。
2006年3月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読み応えがあったし、「腐女子とは」という紹介本と単純に考えれば面白かったです。全てを客観視している視線は、読んでいてこういった本特有のうざったさもないですし、不愉快にならなかったです。うん、ただ単純に面白かったし、いい暇つぶしになったなぁ・・・。
2006年3月22日に日本でレビュー済み
タイトルで誤解する向きもあるだろうが評論でもルポタージュでもなくエッセイである。
身辺雑記を通して社会事象を批評していくスタイルだということは読み進めていけば分かることだ。
活字はライトノベルしか読まないオタクにはエッセイと評論の差が分からないかもしれないが。
自分はナンシー関以来の衝撃を受けた。
具体性と笑いを含有する批評表現は注目に値する。
今後の活躍を期待したい。
身辺雑記を通して社会事象を批評していくスタイルだということは読み進めていけば分かることだ。
活字はライトノベルしか読まないオタクにはエッセイと評論の差が分からないかもしれないが。
自分はナンシー関以来の衝撃を受けた。
具体性と笑いを含有する批評表現は注目に値する。
今後の活躍を期待したい。
2006年8月1日に日本でレビュー済み
杉浦由美子さんの腐女子像として読むことをおすすめします
私もヤオイやBLの大好きな腐女子ですが、この本に書かれていることは腐女子の一部分としてとらえるべきですね。私自身も納得できるところは多々ありますが、そんなことはないと否定したくなる部分も多々あります
エッセイなので作者の個人的な見解をただ書いただけっと言えばそれでおしまいなのですが街頭で話を聞いて、話が聞こえてきてとあまりはっきりしたソースがないので信じるに足るものではない気がします
最後に付け加えれば、腐女子ははっきり言ってマナーが悪いです。やはり根本的なところは女の子なので陰湿です。ですので、そういった更に人目につかない悪い部分についても最後だけではなくもう少し広く扱うべきだったと思います
私もヤオイやBLの大好きな腐女子ですが、この本に書かれていることは腐女子の一部分としてとらえるべきですね。私自身も納得できるところは多々ありますが、そんなことはないと否定したくなる部分も多々あります
エッセイなので作者の個人的な見解をただ書いただけっと言えばそれでおしまいなのですが街頭で話を聞いて、話が聞こえてきてとあまりはっきりしたソースがないので信じるに足るものではない気がします
最後に付け加えれば、腐女子ははっきり言ってマナーが悪いです。やはり根本的なところは女の子なので陰湿です。ですので、そういった更に人目につかない悪い部分についても最後だけではなくもう少し広く扱うべきだったと思います
2006年3月27日に日本でレビュー済み
確かにこれは面白いです。間違いないと思います。
しかしその面白さは作者の想像と作者自身の思考によるところが大きく、残念ながら現実の一部しか語れなかったこと。
根拠は希薄で、一部の人間の話だけで纏めてしまったところは失敗だったと思う。仮にもプロであるならば徹底した調査(根拠となるデータの提示)を行うべきだったと思う。知り合いの話と一部の人のインタビューだけでは、日本中の腐女子は語れません。
そもそも腐女子の定義自体間違っていると思います。腐女子でも男同士を好まない人がいることを忘れてはいけません。また「BL」「やおい」の他に、「耽美」「JUNE的」「JUNE」など様々な言葉があり、各々にニュアンスの違いが含まれる場合が多いのです。そのニュアンスや意味も時代によって変化しています。今も変わりつつあります。それだけにこのジャンルが好きな腐女子の種類が多様であることも明記するべきでした。
ごく一部の、ごく限られた人たちの様子だけでは、説得力は欠けます。
そして本文では「受」「攻」だけで判断するのが腐女子の特性のように書かれていますが、全く攻受の存在しないメンタルな作品があることが無視されています。リバーシブルもありますし、話の内容にしても攻受だけではBLをはじめとするこのジャンルは成り立たないのです。
これではこの本の内容にリアリティは感じません。
現在多方面でオタクが騒がれていますし、マスコミ同様、面白おかしく取り上げる分には楽しめるでしょうが、この著者の調査と分析は非常に浅く、学術的には論外です。
マスコミ的面白さを求める人にはオススメかもしれませんが、真面目にこのジャンルを知りたい人は、全く参考にならないと思います。
しかしその面白さは作者の想像と作者自身の思考によるところが大きく、残念ながら現実の一部しか語れなかったこと。
根拠は希薄で、一部の人間の話だけで纏めてしまったところは失敗だったと思う。仮にもプロであるならば徹底した調査(根拠となるデータの提示)を行うべきだったと思う。知り合いの話と一部の人のインタビューだけでは、日本中の腐女子は語れません。
そもそも腐女子の定義自体間違っていると思います。腐女子でも男同士を好まない人がいることを忘れてはいけません。また「BL」「やおい」の他に、「耽美」「JUNE的」「JUNE」など様々な言葉があり、各々にニュアンスの違いが含まれる場合が多いのです。そのニュアンスや意味も時代によって変化しています。今も変わりつつあります。それだけにこのジャンルが好きな腐女子の種類が多様であることも明記するべきでした。
ごく一部の、ごく限られた人たちの様子だけでは、説得力は欠けます。
そして本文では「受」「攻」だけで判断するのが腐女子の特性のように書かれていますが、全く攻受の存在しないメンタルな作品があることが無視されています。リバーシブルもありますし、話の内容にしても攻受だけではBLをはじめとするこのジャンルは成り立たないのです。
これではこの本の内容にリアリティは感じません。
現在多方面でオタクが騒がれていますし、マスコミ同様、面白おかしく取り上げる分には楽しめるでしょうが、この著者の調査と分析は非常に浅く、学術的には論外です。
マスコミ的面白さを求める人にはオススメかもしれませんが、真面目にこのジャンルを知りたい人は、全く参考にならないと思います。
2006年9月6日に日本でレビュー済み
レポートとしてはチトぬるい
オタク女の友人がいればわかっちゃう事ばかり
でもちょいヲタ親父の俺のスケベ根性くすぐってくれるテーマではあるので今後の活動に期待。
「恋愛はヤンキー文化」
の記述が、電波男の本田氏と共通しているのがちょっと不思議?
オタク女の友人がいればわかっちゃう事ばかり
でもちょいヲタ親父の俺のスケベ根性くすぐってくれるテーマではあるので今後の活動に期待。
「恋愛はヤンキー文化」
の記述が、電波男の本田氏と共通しているのがちょっと不思議?