本当に、ただただ素晴らしい本です!上巻読み終えて、まだ折返し地点にもかかわらず。
兎に角、何というか。“下り”しかないジェットコースター、しかもドンドン鋭角に!と言えば伝わるでしょうか。
このウサギ物語には、「人生で大切なことが、色とりどりの宝石箱のように詰まっている」というのが率直な感想です。
ひとまず今反芻していること。お互いの強みを尊敬できれば、もの凄いチームが出来上がること。無私の想いで助けられた者は、助けてくれた者を助けたくなること。リーダーの孤独と、未知に一歩踏出す勇気。「好事魔がさす」。困難であるほどに慎重・賢明なれど、順調・好調なればなるほどに、知らず知らずの自分の傲慢や過信が集団に災いを連れて来ること。生きるため、使命のため、知恵を絞って考え抜いて行動するという姿勢。それはもはや、それ自体が大きな能力であること。生きるとは、常に変化することを受け入れ、対応し、乗り越えて行くこと。
・・・なんだこの・・・ビジネス書!?人生の書は!?
児童文学侮るなかれ、と思い知らされました。。。もちろん純粋に面白いのです。加えて、オトナ(というか経験を積んだ大きな子ども)になればなるほど、ウサギたちのエピソードひとつひとつが自身の経験と相まって、アタマと心に深く染みてきます。それはウサギ達が小手先のテクニックではなく、本当に命懸けで生きようとしているからでしょう。枝葉がそぎ落とされて、本質が読み手の内面を探ってきます。
上巻の中盤~後半にかけて、本格的なウサギ達の闘争が始まります。読んでいる感覚は、初めて北方謙三の「楊家将」「水滸伝」「三国志」の大作シリーズを貪った時の興奮に似ていました。気概溢れる男たちの熱戦に、あと一章読みたい、寝たくない、気が付いたら次の巻を手に持ってて、あぁやばい明け方ぁぁ寝不足ぅぅぅ(泣)みたいな・・・。このウォーターシップ・ダウンも、そんなウサギの男気がムンムンです。
あと、感じたことは、旧約聖書的な世界観が流れているのかな、ということでした。類似していると感じた符号がいくつか。
エクソダス(出エジプト)。紅海の奇跡(モーセの海割り渡り)。脱出民達の不満・帰国願望と神への冒涜。それに対する災いの預言と成就。偶像崇拝と生贄の町。先住民との戦い。カナン(ユダヤ民族にとっての“乳と蜜の流れる地”。現在のイスラエル・パレスチナ)への入植。
ナルニアや指輪物語など、欧米の児童文学の多くは多少なりともキリスト教の影響を受けていますし、本書でも使徒行伝やバンヤンの天路歴程が引用されているところを見る限り、そういう面はあるのかも。欧米では子供たちにとっての道徳が宗教と結びついているでしょうし、自然なことなのかもしれませんね。実際どうかはわかりませんが、大したことではありません。
いずれにしても、すっかりウサギ達の虜になってしまいました。どの子が“推しウサ”かは・・・全部読み終えてから決めたい!
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ウォ-タ-シップ・ダウンのウサギたち (上) (ファンタジー・クラシックス) 単行本 – 2006/9/1
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- 本の長さ442ページ
- 言語日本語
- 出版社評論社
- 発売日2006/9/1
- ISBN-104566015009
- ISBN-13978-4566015005
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登録情報
- 出版社 : 評論社 (2006/9/1)
- 発売日 : 2006/9/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 442ページ
- ISBN-10 : 4566015009
- ISBN-13 : 978-4566015005
- Amazon 売れ筋ランキング: - 137,405位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 263位こどものSF・ファンタジー
- - 1,003位英米文学研究
- - 1,566位英米文学
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2017年3月4日に日本でレビュー済み
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2020年4月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ネットフィリックスのアニメを観たら感動的な内容で改めて原作を読みたくなり購入。中古本ですがブックデザインも綺麗で状態良し。内容はウサギの世界を擬人化した物語ですが、ウサギの世界観が描かれて興味沸きます。話の展開もよく人間との関係や自然界の状態なども話の中に盛り込まれついつい引き込まれてしまいました。ウサギ語が度々出ますがそれも新鮮。ウサギの世界観と共に何故か納得して読んでしまいました。話は子供向けとしては長いかもしれませんが一気に読めると思います。大人も満足の一冊でお勧めです。
2013年6月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まず上巻は村の危機を予知したウサギに半信半疑ながらも村への不満があったりもして脱出した仲間たちの過酷な旅、独自の文化を持つ不思議な雰囲気の
村との出会い、牡ばかりの新しい村に牝を連れてくるための冒険といった内容の中に描かれる登場ウサギたちのキャラクターに魅了されます。
主人公だけど特に頭が良いわけでもなく力が強いわけでもなく優秀だけど平凡なヘイズル。予知をしても弱い奴がおかしなことを言ってるだけだと侮られもする
小さなファイバー。ヘイズルの良き理解者であり友人であるブラックベリとダンデライオン。思慮深く慎重で賢明なブラックベリがヘイズルから絶対の信頼を
置かれる参謀的存在の右腕なら、明朗で快速で一番の語り部のダンデライオンは左腕かな。村の若手幹部で力強くて頼りになるけどアクの強いビグウィグ。
その相棒ともいえる駆け出し幹部だった穏やかで率直で強さも併せ持つシルバー。元気で逞しく温厚なバックソーン。小さいファイバーより更に小さく弱々しい
ながらも成長していくフラオルー・ピプキン。彼らと比べるとキャラは弱いけどホークビット、スピードウェル、エイコンも忘れないでね。
平凡なヘイズルがファイバーの言ったことを信じて仲間たちを村から連れ出した手前、一生懸命リーダーらしく振る舞おうとし常に真っ先に危険に飛び込み、
数々の困難を乗り越えるうちに立派にリーダーらしくなっていき、次第に敬意を込めてヘイズル・ラーと呼ばれるようになり、もう一匹の主役と言えそうな
ビグウィグは元幹部ということもあってボスは自分だと威張り散らすのではないかと危惧されそうだけど、意外と素直にファイバーの予知を信じたり、
ヘイズルの判断を尊重したり、ファイバーとピプキンの乗った川渡りの板を押して泳ぐ献身など、意外に協調性のあるところが印象的。そのおかげもあって
仲間内でのゴタゴタした権力争いや内ゲバ的展開皆無で、のんきなヘイズル一党が一枚岩で困難に立ち向かい突き進む面白さが実に心地好い。
弱々しいだけかと思ったピプキンも「彼らは十一月の木々を思い出させる」なんてカッコイイこと言っちゃうし、ダンデライオンが語るエル・アライラーの
伝説もまた楽しい。エル・アライラーの相棒のラブスカトルいろいろ大変なことさせられてるよねえ。
楽園かと思われた村からの脱出者ストロベリや、壊滅したサンドルフォード村から逃げ延びたキャプテン・ホリーと冗談ばかり言ってる道化のブルーベルも
合流し、命の危機にあるネズミを助けたり、怪我をしたユリカモメのキハールを助けて世話をして、ウサギ以外の種族も仲間にしちゃう奇想天外な展開。そして
遂に牝ウサギをゲットするためにホリー部隊がエフラファに交渉に向かい、その間にヘイズルもちょっくらイイとこ見せちゃろうと農場へ侵入、しかーし…。
どんよりしたサーン状態なダウン展開からヘイズルが帰って来てアップに向かう。恐ろしいエフラファへの再遠征、でも先に行って恐怖を味わったホリーたち
には無理は言えない。「ところが行くんだな、ぼくは」言うシルバーがカッコイイ! そして下巻へ続く。読むのを止められないよ!
物語好きなウサギたちと同様、物語を好きな人間の誰もがワクワクしながら楽しめる素晴らしい名作です。
村との出会い、牡ばかりの新しい村に牝を連れてくるための冒険といった内容の中に描かれる登場ウサギたちのキャラクターに魅了されます。
主人公だけど特に頭が良いわけでもなく力が強いわけでもなく優秀だけど平凡なヘイズル。予知をしても弱い奴がおかしなことを言ってるだけだと侮られもする
小さなファイバー。ヘイズルの良き理解者であり友人であるブラックベリとダンデライオン。思慮深く慎重で賢明なブラックベリがヘイズルから絶対の信頼を
置かれる参謀的存在の右腕なら、明朗で快速で一番の語り部のダンデライオンは左腕かな。村の若手幹部で力強くて頼りになるけどアクの強いビグウィグ。
その相棒ともいえる駆け出し幹部だった穏やかで率直で強さも併せ持つシルバー。元気で逞しく温厚なバックソーン。小さいファイバーより更に小さく弱々しい
ながらも成長していくフラオルー・ピプキン。彼らと比べるとキャラは弱いけどホークビット、スピードウェル、エイコンも忘れないでね。
平凡なヘイズルがファイバーの言ったことを信じて仲間たちを村から連れ出した手前、一生懸命リーダーらしく振る舞おうとし常に真っ先に危険に飛び込み、
数々の困難を乗り越えるうちに立派にリーダーらしくなっていき、次第に敬意を込めてヘイズル・ラーと呼ばれるようになり、もう一匹の主役と言えそうな
ビグウィグは元幹部ということもあってボスは自分だと威張り散らすのではないかと危惧されそうだけど、意外と素直にファイバーの予知を信じたり、
ヘイズルの判断を尊重したり、ファイバーとピプキンの乗った川渡りの板を押して泳ぐ献身など、意外に協調性のあるところが印象的。そのおかげもあって
仲間内でのゴタゴタした権力争いや内ゲバ的展開皆無で、のんきなヘイズル一党が一枚岩で困難に立ち向かい突き進む面白さが実に心地好い。
弱々しいだけかと思ったピプキンも「彼らは十一月の木々を思い出させる」なんてカッコイイこと言っちゃうし、ダンデライオンが語るエル・アライラーの
伝説もまた楽しい。エル・アライラーの相棒のラブスカトルいろいろ大変なことさせられてるよねえ。
楽園かと思われた村からの脱出者ストロベリや、壊滅したサンドルフォード村から逃げ延びたキャプテン・ホリーと冗談ばかり言ってる道化のブルーベルも
合流し、命の危機にあるネズミを助けたり、怪我をしたユリカモメのキハールを助けて世話をして、ウサギ以外の種族も仲間にしちゃう奇想天外な展開。そして
遂に牝ウサギをゲットするためにホリー部隊がエフラファに交渉に向かい、その間にヘイズルもちょっくらイイとこ見せちゃろうと農場へ侵入、しかーし…。
どんよりしたサーン状態なダウン展開からヘイズルが帰って来てアップに向かう。恐ろしいエフラファへの再遠征、でも先に行って恐怖を味わったホリーたち
には無理は言えない。「ところが行くんだな、ぼくは」言うシルバーがカッコイイ! そして下巻へ続く。読むのを止められないよ!
物語好きなウサギたちと同様、物語を好きな人間の誰もがワクワクしながら楽しめる素晴らしい名作です。
2009年8月24日に日本でレビュー済み
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最初は設定に慣れなくて、なかなか夢中になれませんでしたけれど、
1/3に近づくころには、もう電車から降りるのを忘れてしまうくらいでした。
ウサギが主人公の物語ですが、ウサギと言えば、弱いとかすぐ死んでしまうとか
かわいいとか、そういったイメージが強い中、
このウサギ達は、明るくて前向きで、とても強い。それでいて、ウサギらしい
気弱な部分も表現されている。
彼らが、自分たちで自分たちの生き様を決めて、進んでいく様子に、どんなに弱気になっても、虐げられても、厳しくても、誇りを忘れてはダメなのだと、勇気をもらいました。
1/3に近づくころには、もう電車から降りるのを忘れてしまうくらいでした。
ウサギが主人公の物語ですが、ウサギと言えば、弱いとかすぐ死んでしまうとか
かわいいとか、そういったイメージが強い中、
このウサギ達は、明るくて前向きで、とても強い。それでいて、ウサギらしい
気弱な部分も表現されている。
彼らが、自分たちで自分たちの生き様を決めて、進んでいく様子に、どんなに弱気になっても、虐げられても、厳しくても、誇りを忘れてはダメなのだと、勇気をもらいました。
2014年6月12日に日本でレビュー済み
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小学生の頃読んでとても面白かったので、子供にと思って買いましたが、小2の子供にはちょっと無理そうでした。
高学年から中学生向けでしょうか。
いつか読ませたいです。
代わりに私が私が読みましたが、子供の頃よりさらに、楽しめた気がします。
あー、そういうことだったのか、とか、子供の頃は受け入れられなかったキャラクターも良く読み込めて、とても楽しくて一気に読みました。
高学年から中学生向けでしょうか。
いつか読ませたいです。
代わりに私が私が読みましたが、子供の頃よりさらに、楽しめた気がします。
あー、そういうことだったのか、とか、子供の頃は受け入れられなかったキャラクターも良く読み込めて、とても楽しくて一気に読みました。
2013年11月11日に日本でレビュー済み
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この商品は、友人に頼まれて購入したものです。大変助かったと申しておりました。
2006年11月14日に日本でレビュー済み
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この物語に小学生の頃出会って10年以上経つが、毎年読み返している。
その度に新しい発見と読みに気づき、物語に再び出会いなおしている。
文句なしの傑作中の傑作である。
新訳のできばえは変わらずすばらしいのだが、若干の名称変更に旧来のファンは違和感を覚えるかもしれない。
やっぱり、将軍の名は「ウーンドウォート」、アウスラは「上士」だよなぁと思ってしまうんだなぁ。
その度に新しい発見と読みに気づき、物語に再び出会いなおしている。
文句なしの傑作中の傑作である。
新訳のできばえは変わらずすばらしいのだが、若干の名称変更に旧来のファンは違和感を覚えるかもしれない。
やっぱり、将軍の名は「ウーンドウォート」、アウスラは「上士」だよなぁと思ってしまうんだなぁ。
2011年11月18日に日本でレビュー済み
書店で見た限り、装丁・カバーデザインは、新装版の本書の方が、はるかに美しい、ですが昭和に幼少期を過ごした大人には、評論社の古い本(単行本の初版が昭和50年)の雰囲気も悪くないですよ。
この本の存在を知ったのは、映画『ドニー・ダーコ』の一場面(未使用シーンの一つ、DVDの特典映像で見ることができます)のアニメ。ほんの一瞬しか映らないのでストーリーすら分からないのですが、気になってしょうがなかった。
『ドニー・ダーコ』は、いわゆる「はみだしもの」――頭の回転は早いが、高校という「枠内」には収まることが出来ない男子生徒――の、一種の反逆ストーリー、なので『ウォーターシップ・ダウンのウサギたち』も、児童書でありながら、反逆と抵抗のストーリーではないか?と予測しました。現在上巻のみ読了、予測どおり、面白いです。
ある群れにいる若いオスウサギたちが、迫る危険を察知、一つのグループとなって、一路新天地を目指す冒険・・・というのが上巻の展開。まずは登場人物(兎)が魅力的です。小柄だけど有能な予知者であるファイバー。性格的に穏やかで人格者のヘイズル。乱暴者だけど頑強で勇気のあるビグウィグ。頭脳派・知恵モノのブラックベリ。長所と短所のあるウサギたちが、最初はギクシャクするものの、敵の動物の襲来、人間の作った危険で不気味なものとの遭遇、まったく別の文化のウサギたちや、元仲間から放たれた追手との戦いを、ある時は頭脳で、またある時は勇気によってくぐり抜け、友情と団結力が強まっていくのが爽快です。
ほんとうに児童書?といぶかる秀逸なストーリーに驚かされます。例えばどこから見ても健康的かつ友好的なウサギの群れに合流する顛末、「わなの村」など背筋が凍る。
「わなの村」のウサギたちと、平和に寝ぼけた自分がオーバーラップ、ああ日本社会ってカンゼンに「わなの村」だ、、、と思いましたね。せめて震え上がることのできる「はみだしもの」の若干名でありたい、などと真面目に思います。
下巻が楽しみです。
この本の存在を知ったのは、映画『ドニー・ダーコ』の一場面(未使用シーンの一つ、DVDの特典映像で見ることができます)のアニメ。ほんの一瞬しか映らないのでストーリーすら分からないのですが、気になってしょうがなかった。
『ドニー・ダーコ』は、いわゆる「はみだしもの」――頭の回転は早いが、高校という「枠内」には収まることが出来ない男子生徒――の、一種の反逆ストーリー、なので『ウォーターシップ・ダウンのウサギたち』も、児童書でありながら、反逆と抵抗のストーリーではないか?と予測しました。現在上巻のみ読了、予測どおり、面白いです。
ある群れにいる若いオスウサギたちが、迫る危険を察知、一つのグループとなって、一路新天地を目指す冒険・・・というのが上巻の展開。まずは登場人物(兎)が魅力的です。小柄だけど有能な予知者であるファイバー。性格的に穏やかで人格者のヘイズル。乱暴者だけど頑強で勇気のあるビグウィグ。頭脳派・知恵モノのブラックベリ。長所と短所のあるウサギたちが、最初はギクシャクするものの、敵の動物の襲来、人間の作った危険で不気味なものとの遭遇、まったく別の文化のウサギたちや、元仲間から放たれた追手との戦いを、ある時は頭脳で、またある時は勇気によってくぐり抜け、友情と団結力が強まっていくのが爽快です。
ほんとうに児童書?といぶかる秀逸なストーリーに驚かされます。例えばどこから見ても健康的かつ友好的なウサギの群れに合流する顛末、「わなの村」など背筋が凍る。
「わなの村」のウサギたちと、平和に寝ぼけた自分がオーバーラップ、ああ日本社会ってカンゼンに「わなの村」だ、、、と思いましたね。せめて震え上がることのできる「はみだしもの」の若干名でありたい、などと真面目に思います。
下巻が楽しみです。