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インターネット的 (PHP新書 161) 新書 – 2001/7/14
「おいしい生活」「不思議、大好き」等のコピーで一世を風靡した糸井重里。今や一日35万アクセスを誇る『ほぼ日刊イトイ新聞』を開設し、IT・インターネットの世界でもカリスマ的存在として注目される著者が、未来の生活コンセプトを打ち出した! それが、「インターネット的」。
表現法、思考法、消費と生産の関係……生活・ビジネスの両面で巷間言われるのとは全く違う「ほんとは優しい情報革命」が動き出していた。
著者は言う。「IT時代のビジネスモデル」を狙う前に、幸せ観、歴史観、世界観を宣言しなければ、ものをつくることも売ることも始まらない。またネットを通じて「個」と「個」がつながる時代だからこそ、「お客様は神様」原則を乗り越えなければ、クリエイティブな市場は育たない。
自身のホームページを超人気サイトに育てる中で見えてきた、これからの仕事と生活。誰も教えてくれなかった「インターネット的」世界の秘密がこの一冊に!
- 本の長さ236ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2001/7/14
- ISBN-104569616143
- ISBN-13978-4569616148
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商品の説明
商品説明
糸井重里のこの言葉に、本書のテーマと主張がつめ込まれている。人々のこの新しいつながり方、豊かさ、あるいは新しい価値観(「インターネット的」としている)を、自らが主宰する人気サイト「ほぼ日刊イトイ新聞」の体験をもとに示していこうという。その行き着くところにユートピア的な世界を見出そうとする、野心作といえる。
「インターネット的」世界については、さまざまな観点から説明されている。その特徴には、「リンク」「フラット」「シェア」という「3つの鍵」があるとしている。人と人との自由意志的なつながりや、満足し合い、分け合うという意識などが、そこでの重要な価値になっているというのだ。糸井自身が生きてきた広告・メディア業界を支配する価値観、プライオリティーは、その対極にあるものとして批判的に語られている。さらに、信頼や本音の関係を基礎にした「インターネット的思考」や、消費の立場から「クリエイティブ」を実現する方法などの行動指針についても提言されている。体験から「ワン・トゥ・ワン」「消費者主権」といったビジネス用語のウソを暴く記述などもあり、おもしろい。
インターネットの可能性やその未来像を論じた書物は数多いが、本書は2つの点で際立っている。ひとつは、文科系の視点しかもたない職業的コピーライターの手により、インターネットが鮮やかに表現されている点である。もうひとつは、論じられる世界を著者が実際につくり出し、すでに生きている点である。いまだ「実験中」という雰囲気が漂っている、生々しさのある書物と言えるだろう。バラ色のインターネット観と現在進行形の説得力、そして世界を語る熱気が印象深い。(棚上 勉)
メディア掲載レビューほか
文章はあくまで平易で分かりやすい。しかし――いや、それゆえと言うべきだろう――読み手のインターネットに対する態度を試す、かなり怖い本だ。
周知の通り、著者は著名なコピーライターだ。自らが立ち上げたWebサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」を運営していくなかで考えたこと、感じたことを淡々とつづっている。語り口はやさしく、インターネットに触れたことがない人にも理解しやすい例えが多用される。インターネットの本質を「リンク、フラット、シェア」とするのは、ネットに触れた人には常識だろう。しかし、それを「これまでの社会でも当たり前にあった助け合いの態度」と説明するあたりが、著者の真骨頂だ。そのほかにも、分かりやすい例えや比較が多数出てくる。インターネットに漠然とした不安感を抱いている人は、インターネットといっても、今までの社会と対して変わりないと感じて安心するだろう。
しかし、著者の代表作が西武百貨店のコマーシャルに使われたコピー「おいしい生活」だったことを思い出そう。なんとなく分かるが、「おいしい生活」の中身は、読んだ人それぞれが作らなくてはならない(それは西武の売る商品ですよ、というコピーだったわけだが)。
同じことが本書にも言える。インターネットというものを万人が納得する言葉で説明しているが、「それで、インターネットは自分にとって何なのか」と考えずに安心しただけの人は、自分でも知らないうちに思考停止におちいってしまうだろう。結果、ものの見事に社会の変化から置いてけぼりになるのである。
安心するためにではなく、自分なりの考えを固めるために、読むべき本だ。
( 松浦 晋也=ノンフィクションライター)
(日経パソコン 2001/10/15 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
-- 日経BP企画
出版社からのコメント
表現法、思考法、消費と生産の関係…生活・ビジネスの両面で巷間言われるのとは全く違う「ほんとは優しい情報革命」が動き出していた。
著者は言う。「IT時代のビジネスモデル」を狙う前に、幸せ観、歴史観、世界観を宣言しなければ、ものをつくることも売ることも始まらない。またネットを通じて「個」と「個」がつながる時代だからこそ、「お客様は神様」原則を乗り越えなければ、クリエイティブな市場は育たない。
自身のホームページを超人気サイトに育てる中で見えてきた、これからの仕事と生活。誰も教えてくれなかった「インターネット的」世界の秘密がこの一冊に!
登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2001/7/14)
- 発売日 : 2001/7/14
- 言語 : 日本語
- 新書 : 236ページ
- ISBN-10 : 4569616143
- ISBN-13 : 978-4569616148
- Amazon 売れ筋ランキング: - 476,226位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,203位PHP新書
- カスタマーレビュー:
著者について
1948年、群馬県出身。
コピーライター。ほぼ日刊イトイ新聞、主宰。
作詞、ゲーム制作など、多岐にわたり活動。
1998年6月に毎日更新のウェブサイト
「ほぼ日刊イトイ新聞」を立ち上げてからは
同サイトでの活動に全力を傾けている。
最新刊に、早野龍五氏との共著『知ろうとすること。』(新潮文庫)
『ぼくの好きなコロッケ。』(東京糸井重里事務所)などがある。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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特に下記
・インターネットは発信する側に情報が集まる
・自分なりの価値観・考え方が重要
個人的には、何人かのIT起業家が推薦していた事から手にとったわけだけど。あとがきで著者が述べているように、他の本にくらべて啓蒙臭が強くてやや驚きつつも、当時40代の著者がインターネットに触れた事で【若い時にあきらめていたような夢を】もう一度信じるに到った当時の興奮が文から伝わってきて興味深く、また内容に関しても技術的ノウハウといった表面ではなく、普遍的な視点で見通していたのは流石だと感じました。"正直は最大の戦略""役割は、点滅しているのです"端々のコトバ力も相変わらず素晴らしい。
著者のファンはもちろん、技術的なインターネット自体ではなく、インターネットが人によって利用される中で【何を更新しているのか?】立ち止まって考えたい誰か。あるいは【消費や幸福について】今一度捉え直したい誰かにオススメ。
大人になったら働かなければいけないということが嫌で
泣いたことがあるそうです。
糸井さんの著書やウェブサイトの「ほぼ日」を見ていると、
糸井さんはきっと、
傷つけることや傷つけられることに
鈍感ではいられない人なんだろうなぁと思います。
そういう人は世の中に多いと思います。
糸井さんの今の「ほぼ日」での働き方は
そういう人にとっての「灯台」であるように思います。
そんな「働き方」「生き方」もあるのだと。
この本で1番印象に残った言葉です。
〈相手が不愉快に思っていることを感じながら、こういったことを続けるというのは、
実は、やっている本人もイヤなのではないでしょうか。
自らの魂のようなものが汚れてゆくのを、刻々と感じているのだと思います。
そのイヤな気持ちをごまかすために、何とか強引に正当化しようとして、
どんどんエスカレートさせてしまうのかもしれません。
その行方にあるのは、“自分が自分を嫌いになってしまう”という、
一番絶望的な結末なんだと思いますが。〉
仕事をしていて、
自分が嫌いになってしまいそうなら、
何か別の方法を考えることは悪いことじゃないと
僕は思いたいです。
都会からの移住をして来ている人が
現在の友達の大部分なのですが
そういう人たちは
田舎の持ちつ持たれつを
元々の田舎の人たちと違って
高い垣根を作らずされています
この本を読んでいると
そういう友達たちの雰囲気を
すごく感じます
まだ半分も読めていないのですが
自分のには使ったことがなかった見方で表現してくれて、読んでいて新鮮でした。
2001年時点でこの内容を書いていたことが本当にすごい。読みながら唸ってしまった。
今では帯に「現代の予言書」という旨が書かれているが、本当にその通りではないだろうか。
インターネット的というキーワードをもとに「フラット」「リンク」「シェア」を語っているのも刺激的で面白い。
2010年代のメディアが軒並みほぼ日を無視できない事実があるが、その背景が知れた気がする。
この本は、基本的にそんな彼の「手の内」を、わりと惜しげもなく公開している本だと思う。
この本で糸井さんは、「ぼくは、自分の『世界観』を落語の世界においているような人間です」という。これを読んで、私は長年の謎が解けた気がした。「不思議、大好き」とか「おいしい生活」という言葉にしても、それを「落語的」に解釈すると、ああなるほどなあ、という気がして来る。コピー塾の世界も、糸井さんの自分にとってはよくわからない文章も、「落語的」な世界に当てはめるとその背景が立ちあがって来るように思った。
落語的世界観というのは、糸井さんの言葉でいえば、「人間は誰も大したものではない」とか「捨てる神あれば拾う神あり」という考え方、「勝たないから官軍にはなれない」けど、「正直者がバカを見ない」社会が理想、という気分だ、ということだそうだ。
なんというか、「酸いも甘いも噛み分けた日本人的な楽天さ」とでも言うのか、糸井さんが基本的にいつも明るいのはそういうことからもなるほどなあと思うし、糸井さんが基本的に厳しいのもそういうことからなるほどなあと思う。
これからインターネットで何かをやろうという人にはもちろん必ず何か参考になるものがあると思うけど、そうでない人にとっても今の時代、これからの時代の一つの見通しを持てる本だと思います。お勧めです。