中曽根氏は結構僕の周りからは批判されている。
僕ともそんなに相容れないが僕はそんなに嫌いではない。
やはり一国のトップに立った人間が感じ、思う意見には何か背景があるはずだと考えてしまうからだ。
全体を通じた思想は相容れないことも多いが、
率直に語る姿勢は好きだし、その政治家としての誇りは真摯に感じる。
古いタイプの政治家だがどこかただ頑固なだけじゃない芯がある。
印象に残った言葉
○大局さえ見失わなければ大いに妥協してよい
妥協やまとめ役にあまり価値を置いていなかったが、
少しはその大切さを感じた。
小さいことに拘泥していると短い人生、何も進まない。
軸だけは見失わず、絶対に譲れないこと以外は妥協も必要だと感じた。
著者は先の大戦で南太平洋で多くの仲間、
戦友を失ったことをこう語っている。
「生きていればみんな
日本国のために役立ったであろう人材ばかりです。
生き残ったものがなすべきことは何なのか。
以後、そう自問する日々が続きました。」
そして、27歳のときに、
命がけで取り組める仕事は政治しかないという結論に達したという。
中曽根氏は時代や人により評価がニ分される政治家の一人であろう。
しかし、日本のためを思ってその人生を政治に捧げ、
行動してきたという事実だけは疑いようが無い事実だと思う。
改めて、その愚直な精神を思い知った。
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日本の総理学 PHP新書 (PHP新書 314) 新書 – 2004/8/17
中曽根 康弘
(著)
小泉政権でこの国は本当に大丈夫か? 戦後政治最大の功労者である著者が、自立する国家に必要なリーダー像と政治ビジョンを熱く語る。
小泉ポピュリズム政治の限界が露呈しはじめた。漂流する日本の舵取りは、いったい誰に託すべきか。二大政党制、政界再編へのシナリオはいかに。戦後政治の現場をつぶさに見てきた稀代の政治家が、議員バッジをはずしてもなお、国を憂い、真に自立した国家のヴィジョンを語る。
著者は、戦前と今日の政治状況が奇妙に符号していることを指摘する。1936年の「二・二六事件」から大東亜戦争で敗戦を迎えるまでの間と、90年代のバブル崩壊後の10年あまりのことである。ともにこの間、10人近くの総理大臣が登場しては消え、政治リーダーが国家の基本政策をないがしろにしていた。その先にあるのは、崩壊の一途である。今こそ取り組むべきは、憲法、教育基本法の改正、安全保障、東アジア外交における骨太の政策ではないのか。自らの政権を回想し、「政治家は歴史法廷の被告席に立たされている」と説く。政治から歴史観、人生観まで中曽根哲学の真髄を結集した書である。
- 本の長さ205ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2004/8/17
- ISBN-104569638309
- ISBN-13978-4569638300
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登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2004/8/17)
- 発売日 : 2004/8/17
- 言語 : 日本語
- 新書 : 205ページ
- ISBN-10 : 4569638309
- ISBN-13 : 978-4569638300
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,673,312位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,417位PHP新書
- - 12,591位政治入門
- - 70,280位評論・文学研究 (本)
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2011年1月4日に日本でレビュー済み
言わずと知れた大勲位の中曽根元首相の本。
簡単なご自身の政界遍歴から、政治イシュー(国家論、憲法改正、安全保障、教育)からリーダーシップ論までを右よりの視点から論理を展開。
ところどころ、回顧談があり、回顧録としての意味もある。
私が注目したのは、次のことです。
中曽根氏が海軍将校時代、主計長として、資金70万円(この本の出版時の金額で換算すると54億円)を管理していたこと。
国鉄民営化
国鉄の背後には、日本労働組合総評議会がいて、その力が強大であり、その勢力の力をそごうとしたこと。
第二次臨時行政調査会には、清貧で有名だった財界の土光敏夫氏を選んだこと。
また、国鉄内部の改革派三人組と連携したこと。
外交問題には、国内での勢力や政党内の説得などの政治力学が大きく関わるので、外相は大物政治家を選ぶこと。
内閣法制局の憲法や法律の解釈権限が、総理大臣の解釈権限よりも事実上強く、政治主導に歯止めをかけていること。
人との出会いなどの縁を大切にすること。
簡単なご自身の政界遍歴から、政治イシュー(国家論、憲法改正、安全保障、教育)からリーダーシップ論までを右よりの視点から論理を展開。
ところどころ、回顧談があり、回顧録としての意味もある。
私が注目したのは、次のことです。
中曽根氏が海軍将校時代、主計長として、資金70万円(この本の出版時の金額で換算すると54億円)を管理していたこと。
国鉄民営化
国鉄の背後には、日本労働組合総評議会がいて、その力が強大であり、その勢力の力をそごうとしたこと。
第二次臨時行政調査会には、清貧で有名だった財界の土光敏夫氏を選んだこと。
また、国鉄内部の改革派三人組と連携したこと。
外交問題には、国内での勢力や政党内の説得などの政治力学が大きく関わるので、外相は大物政治家を選ぶこと。
内閣法制局の憲法や法律の解釈権限が、総理大臣の解釈権限よりも事実上強く、政治主導に歯止めをかけていること。
人との出会いなどの縁を大切にすること。
2008年9月11日に日本でレビュー済み
本書は大政治家、中曽根康弘大先生の人生の集大成であり、総理という地位が変化していることに対する憤りの欠片でもある。書かずにはいられなかったという心情がまざまざと伝わってくる。
首相の椅子が軽くなったと言われている最近の現状を見直す良書である。
生涯現役大政治家の原動力は何か?
戦争に負けたという劣等感である。日本を世界トップの地位に押し上げたいという大志である。日本人が伝統と気概を持ち、幸せに暮らしてほしいという優しさである。
それらの想いがぎっしりと詰まった本である。
首相の椅子が軽くなったと言われている最近の現状を見直す良書である。
生涯現役大政治家の原動力は何か?
戦争に負けたという劣等感である。日本を世界トップの地位に押し上げたいという大志である。日本人が伝統と気概を持ち、幸せに暮らしてほしいという優しさである。
それらの想いがぎっしりと詰まった本である。
2004年10月9日に日本でレビュー済み
全編にわたって、過去の自らの業績自慢と、
現政権への愚痴に終始した本です。
もう少し謙虚な姿勢で振り返って欲しかったです。
文章的にも「ですます調」と「だである調」が混在したりで、
稚拙な部分が見受けられます。
元大総理の著書だけに、期待していたのですが、
読んでがっかりの本でした。
現政権への愚痴に終始した本です。
もう少し謙虚な姿勢で振り返って欲しかったです。
文章的にも「ですます調」と「だである調」が混在したりで、
稚拙な部分が見受けられます。
元大総理の著書だけに、期待していたのですが、
読んでがっかりの本でした。
2005年10月5日に日本でレビュー済み
政界のご意見番となってしまった中曽根総理の回顧録。内容は、鳩山-岸ラインの衣鉢を継ぐ安全保障重視の政治家としての信念に満ちたものだ。わたくし個人は彼の政治観、国策には必ずしも賛同できない部分も多いとは思うものの、彼は彼なりの筋が通っていて立派だと思う。このような信念、鉄骨が、掛け声ばかりの現首相に一番欠けているものだろう。
「自省録」とダブル部分もあるが、本書は具体的な政策提言のほうにウェイトが置かれているので、両方読むとよいかもしれない。
ちょっと残念なのは、確かに自慢話に終わってしまう側面があることで、失敗談もあったほうがより参考になっただろう。
彼と宮沢喜一氏は「古き良き時代の自民党の政治家」としてほとんど唯一の生き残りになるわけなので、これからも「議員ではない政治家」として活躍して欲しいと切に思う。
「自省録」とダブル部分もあるが、本書は具体的な政策提言のほうにウェイトが置かれているので、両方読むとよいかもしれない。
ちょっと残念なのは、確かに自慢話に終わってしまう側面があることで、失敗談もあったほうがより参考になっただろう。
彼と宮沢喜一氏は「古き良き時代の自民党の政治家」としてほとんど唯一の生き残りになるわけなので、これからも「議員ではない政治家」として活躍して欲しいと切に思う。