一時期ニューヨークで暮らす機会を得たのですが、現地のアメリカ人によくこんなことをいわれました。
「ニューヨークはアメリカじゃない」。
たしかにニューヨークはニューヨークとしかいいようがない生態系が構築されていて、人々のイデオロギー、経済的な在り方も含めて、単一の単位である、ということは生活を通じてぼんやり理解ができておりました。
しかし、同時に「ではアメリカって何なのか」という疑問が膨らんでいって、手に取った本です。
内容について丁寧に紹介してくださっている他のレビュアーさんがいるのでその点は割愛しますが、
アメリカを国家たらしめているものが理解できる本だと思います。
細かな事例については立ち入らず、アメリカという国家像をおおつかみで教えてくれるので、
アメリカに転勤になった人、アメリカに留学する人などにおすすめ。
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アメリカの行動原理 (PHP新書) 新書 – 2005/6/16
橋爪 大三郎
(著)
超大国アメリカの実像は、孤立主義を貫く宗教国家である。政治、宗教、経済、思想まで広範にカバーし、明快な切り口で語るアメリカ論。
覇権国家アメリカは、究極的に何を目指しているのか。社会学の視点で<新大陸><キリスト教国家>などの成り立ちを捉えれば、「自由の国」の行動原理が浮き彫りになる。▼財産の相続法や選挙など平等と民主主義を実現する社会の仕組みから、ハンバーガーやジーンズといった便利さを追求する消費文化、そして、ふたつの大戦や冷戦、9・11を経て至った単独行動主義まで、アメリカならではの思考パターンを考察。▼はたしてその覇権はいつまで続くのか、日本がとるべき道とは……。エッセンスを明快につかみ出した超常識のアメリカ論。▼[目次より]アメリカとは何なのか/宗教国家アメリカ/独立戦争のアメリカ/社会科学者の見たアメリカ/トクヴィルの見たアメリカ/アメリカン・カルチャー/サリンジャーのアメリカ/二十世紀という時代/日本とアメリカ/ネオコンのアメリカ/グローバル化とアメリカ
- 本の長さ220ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2005/6/16
- ISBN-104569643256
- ISBN-13978-4569643250
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登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2005/6/16)
- 発売日 : 2005/6/16
- 言語 : 日本語
- 新書 : 220ページ
- ISBN-10 : 4569643256
- ISBN-13 : 978-4569643250
- Amazon 売れ筋ランキング: - 570,162位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 232位アメリカのエリアスタディ
- - 1,427位PHP新書
- - 3,427位政治入門
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2006年2月24日に日本でレビュー済み
アメリカを理解するためのいい入門書。
簡略に記号化しすぎてるきらいはあるけど、漫然と学習するよりすいすいと理解できる(あ、そのための記号化か)。
アメリカの小説・映画をよりよく理解するための基礎知識が得られます。また、日本人が作った外国が舞台の作品のいい加減さ、アメリカ人が作った作品に出てくる日本人の違和感も納得できるように。
(旧大陸:新大陸で理論を展開してるけど、カナダ・豪州・NZは……?)
簡略に記号化しすぎてるきらいはあるけど、漫然と学習するよりすいすいと理解できる(あ、そのための記号化か)。
アメリカの小説・映画をよりよく理解するための基礎知識が得られます。また、日本人が作った外国が舞台の作品のいい加減さ、アメリカ人が作った作品に出てくる日本人の違和感も納得できるように。
(旧大陸:新大陸で理論を展開してるけど、カナダ・豪州・NZは……?)
2005年7月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
小浜逸郎・佐藤幹夫主催の連続講座「人間学アカデミー」で橋爪大三郎氏が行った米国論講義をまとめたもの。橋爪氏自身が書いている通り、ここで提出されているのはあくまでも米国についての大づかみなスケッチで、細部の議論には立ち入らない。
橋爪氏の手になる各国論として私が記憶するのは「こんなに困った北朝鮮」。おそらく北朝鮮の現地調査などしてない橋爪氏が、資料とオーソドックスな社会学理論にもとづく推論だけで見事な北朝鮮像を描き出す手並みに舌を巻いた記憶がある。米国については、橋爪氏は研究員として滞在経験があったはずだが、今回は実体験は隠し味にとどめ、ほとんど誰もがアクセスできる情報のみから「なるほど、そういうことなのね」と感じさせる米国像を組み立ててみせる。
橋爪氏の議論というのは、いつも原理原則に立ち戻り、基本を押さえ、大枠から細部の理解に進む。本書にはサリンジャーやアメフトへの言及もあるが、原則としてサブカル的なものは扱わないという印象がある。これは得手不得手の問題ではなく、スタイルの問題なんだろうと思う。これがうまくいっている時の議論の切れ味は大したもので、「アッタマいぃ~」とため息が出る。ただ、こういう社会工学的な議論は面白みがないと言えば、ない。ま、あると言えば、あるけど・・・
個人的には、進化論裁判の捉え方が面白かった。
橋爪氏の手になる各国論として私が記憶するのは「こんなに困った北朝鮮」。おそらく北朝鮮の現地調査などしてない橋爪氏が、資料とオーソドックスな社会学理論にもとづく推論だけで見事な北朝鮮像を描き出す手並みに舌を巻いた記憶がある。米国については、橋爪氏は研究員として滞在経験があったはずだが、今回は実体験は隠し味にとどめ、ほとんど誰もがアクセスできる情報のみから「なるほど、そういうことなのね」と感じさせる米国像を組み立ててみせる。
橋爪氏の議論というのは、いつも原理原則に立ち戻り、基本を押さえ、大枠から細部の理解に進む。本書にはサリンジャーやアメフトへの言及もあるが、原則としてサブカル的なものは扱わないという印象がある。これは得手不得手の問題ではなく、スタイルの問題なんだろうと思う。これがうまくいっている時の議論の切れ味は大したもので、「アッタマいぃ~」とため息が出る。ただ、こういう社会工学的な議論は面白みがないと言えば、ない。ま、あると言えば、あるけど・・・
個人的には、進化論裁判の捉え方が面白かった。
2007年7月11日に日本でレビュー済み
アメリカ、いやUSAの成り立ち、そして国民性、宗教、政治、とにかくアメリカ、いやUSAを大雑把にではあるが簡潔に説明したアメリカ社会学という感じの本。何かの講座を文章に起こしたのだろうか、ディテールよりも概論が多い。その分読みやすいわ。
2005年8月31日に日本でレビュー済み
著者もあとがきで述べているとおり、本書はアメリカの歴史、宗教、文化、政治など分析しながら、「要するにアメリカとはどういう国なのか」を大づかみに描いたアメリカ論。新書なので、分量もそれほど多くなく、かつ、とてもわかりやすく書いてあるので、音楽くらいしかアメリカのことをよく知らなかった人には入門編として、政治や経済などよくわかっている人にとっては、持っている知識を整理し、さらに探求するためのきっかけとして、おすすめできる本だと思う。
2005年6月23日に日本でレビュー済み
橋爪大三郎がこの時期にアメリカ論を書く(喋る)とは思っていなかった。なんせ世はアメリカ論であふれている。
ネオコン、ユダヤ、軍産複合体、石油業界、ブッシュ家、秘密結社…、陰謀論から思想系まで何でもありだ。
橋爪氏と同じ師を持つ副島隆彦もアメリカ関係のものを書き散らしている。
一体今橋爪大三郎がアメリカについて何を語るのか。
興味のある人はぜひ一読してみることをお勧めする。
講義を本にしたもののため、大変読みやすく、ゆっくり読んでも2、3日で読めるだろう。
内容的にはいかにも入門、といった感じ。ただやはり社会学者らしく、日本とアメリカの社会構造の違いは、他の一般書にあまりない視点だと思う。
政治にはあまり興味がない人も、アメリカの文化や宗教の話は読んでおいて損はないだろう。
本当にアメリカに興味がある人はここからどんどん読み進めていってほしい。
参考文献がついていないのが残念だが、如何せんこのサイズではあくまで入門書である。
ネオコン、ユダヤ、軍産複合体、石油業界、ブッシュ家、秘密結社…、陰謀論から思想系まで何でもありだ。
橋爪氏と同じ師を持つ副島隆彦もアメリカ関係のものを書き散らしている。
一体今橋爪大三郎がアメリカについて何を語るのか。
興味のある人はぜひ一読してみることをお勧めする。
講義を本にしたもののため、大変読みやすく、ゆっくり読んでも2、3日で読めるだろう。
内容的にはいかにも入門、といった感じ。ただやはり社会学者らしく、日本とアメリカの社会構造の違いは、他の一般書にあまりない視点だと思う。
政治にはあまり興味がない人も、アメリカの文化や宗教の話は読んでおいて損はないだろう。
本当にアメリカに興味がある人はここからどんどん読み進めていってほしい。
参考文献がついていないのが残念だが、如何せんこのサイズではあくまで入門書である。
2005年9月1日に日本でレビュー済み
30分で読めます。
本格的なアメリカ論を新書サイズでお求めの方には、分野に違いはあるものの、最近の本の中では、最上俊樹、古矢旬、村田晃嗣、佐伯啓思氏などの本をお求めになった方がよろしかろうと思います。ただし、前三者は外交論が中心の内容です。
中学生や高校生がアメリカについて知りたいときに、最初の一冊としてはよいかもしれません。
独断的論述の目立つ橋爪氏の著作の中では、比較的癖の少ない本とは言えるでしょう。好意的な書評が多いということは、人気の社会学者だということなのでしょうが、個人的にはこの著者の本からは「社会学的思考」を学ぶことはできないと考えています。師の小室直樹氏の著書からは学ぶべき点も多いのですけど。
本格的なアメリカ論を新書サイズでお求めの方には、分野に違いはあるものの、最近の本の中では、最上俊樹、古矢旬、村田晃嗣、佐伯啓思氏などの本をお求めになった方がよろしかろうと思います。ただし、前三者は外交論が中心の内容です。
中学生や高校生がアメリカについて知りたいときに、最初の一冊としてはよいかもしれません。
独断的論述の目立つ橋爪氏の著作の中では、比較的癖の少ない本とは言えるでしょう。好意的な書評が多いということは、人気の社会学者だということなのでしょうが、個人的にはこの著者の本からは「社会学的思考」を学ぶことはできないと考えています。師の小室直樹氏の著書からは学ぶべき点も多いのですけど。