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日本人としてこれだけは知っておきたいこと (PHP新書) 新書 – 2006/10/16
中西 輝政
(著)
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なぜ日本人は戦前を否定するのか? なぜ「歴史」を社会科で教えるのか?
日本人に天皇は必要なのか? ----
六〇年前の敗戦をきっかけに、明治も江戸も古代までも全否定する奇妙な歴史観が、この国を支配してきた。しかし、近現代世界はいま大きく変動している。戦争の真実を物語る史料も公開されはじめた。「この国のかたち」を描くために、私たちはいま何をすべきか。
まず第一に、日本を考えるにあたってすべての「結節点」である「あの戦争」の意味を考えないわけにはゆかない。
次に、「終戦」という嘘、「自主憲法」という嘘、「憲法九条が平和を守った」という嘘、「戦後の民主化が高度成長を促した」という嘘、「国際化」という嘘......積み重ねられた「戦後の嘘」を打ち捨てなければならない。
さらに、「天皇」と「心」を日本文明の核心として捉えることで、日本人のアイデンティティを、真正面から問いなおさなければならないのである。
日本人に天皇は必要なのか? ----
六〇年前の敗戦をきっかけに、明治も江戸も古代までも全否定する奇妙な歴史観が、この国を支配してきた。しかし、近現代世界はいま大きく変動している。戦争の真実を物語る史料も公開されはじめた。「この国のかたち」を描くために、私たちはいま何をすべきか。
まず第一に、日本を考えるにあたってすべての「結節点」である「あの戦争」の意味を考えないわけにはゆかない。
次に、「終戦」という嘘、「自主憲法」という嘘、「憲法九条が平和を守った」という嘘、「戦後の民主化が高度成長を促した」という嘘、「国際化」という嘘......積み重ねられた「戦後の嘘」を打ち捨てなければならない。
さらに、「天皇」と「心」を日本文明の核心として捉えることで、日本人のアイデンティティを、真正面から問いなおさなければならないのである。
- 本の長さ254ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2006/10/16
- 寸法17.2 x 10.5 x 1.2 cm
- ISBN-104569648444
- ISBN-13978-4569648446
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商品の説明
出版社からのコメント
まえがき
第1章 歪められた自画像
なぜ日本人は戦前を全否定するのか
戦後の嘘
戦後の悲しき真実
戦後六〇年、いまこそ覚醒のとき
第2章 あの戦争をどう見るべきか
日露戦争をどう見るべきか
日本はなぜ大東亜戦争に突入したのか
第3章 日本人にとっての天皇
天皇―世界に類なき君主
なぜ日本人は天皇を必要とするのか
天皇を戴いて歩み続けるために
第4章 日本文明とは何か
戦後日本人を呪縛した『菊と刀』
日本文明―この独自なる文明
この国の「心のかたち」
第1章 歪められた自画像
なぜ日本人は戦前を全否定するのか
戦後の嘘
戦後の悲しき真実
戦後六〇年、いまこそ覚醒のとき
第2章 あの戦争をどう見るべきか
日露戦争をどう見るべきか
日本はなぜ大東亜戦争に突入したのか
第3章 日本人にとっての天皇
天皇―世界に類なき君主
なぜ日本人は天皇を必要とするのか
天皇を戴いて歩み続けるために
第4章 日本文明とは何か
戦後日本人を呪縛した『菊と刀』
日本文明―この独自なる文明
この国の「心のかたち」
登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2006/10/16)
- 発売日 : 2006/10/16
- 言語 : 日本語
- 新書 : 254ページ
- ISBN-10 : 4569648444
- ISBN-13 : 978-4569648446
- 寸法 : 17.2 x 10.5 x 1.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 195,344位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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昭和22年大阪府生まれ。京都大学法学部卒業。同大学大学院、英国ケンブリッジ大学歴史学部大学院修了。米国スタンフォード大学客員研究員、静岡県立大学教授、京都大学大学院教授などを経て、京都大学名誉教授(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『賢国への道―もう愚かではいられない (ISBN-10: 4884749847)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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イメージ付きのレビュー
5 星
タイトル通り
日本は敗戦国なので、不利な状況にさせられているが、気づいてる人が少ないです。必要な情報を制限されたり自虐史を学ばされたり、必要以上に賠償や謝罪を要求されたり。自国の歴史を学ばない国なんて殆どありません。異常ですよ!60年すれば人や状況は変わり、そろそろ自立に向け手をつけましょうよと。この本は知らないことが多くて、どんどん吸収して楽しかったです。結構日本好きになったかも。周りのやくざ国家に潰されないように、日本国民一人一人が熟知しておけば、世界と対等に渡り合える国になれますので是非!
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年4月2日に日本でレビュー済み
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通読して日本の核心は「心の美」だということに気付かされました。ありがとうございました。
2014年8月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一、
この著作が田母神氏のような素人によって書かれたものであるならば、あえて指摘しようとは思わないが、著者の中西輝政氏は、国際政
治を専門とする学者なので、あえてそのズサンさを指摘しておきたい。第二章「あの戦争をどう見るべきか」の主たる論点は、コミンテルン謀
略史観と幣原外交批判の二点であると言ってよい。その幣原外交批判の根拠付けが非常に粗雑で、歴史的事実の取り扱いがあまりにも恣
意的なのには非常に驚くばかりであった。幣原外交については、同じ保守系思想の持ち主でも、岡崎久彦氏の『幣原喜重郎とその時代』を
読んでいただけに、中西氏の幣原批判には賛同できない。しかも歴史資料にしっかり当らずに、持論を述べようとしている点など、とても国際
政治学者とは思えないほどのヒドサである。
122p〜123pの「南京事件」の部分であるが、以下が中西氏の記述。
<こうして1927年、国民革命軍、急速にいくつもの軍閥軍を蹴散して二月に漢口、三月に南京に達します。
・・南京では、この事件を後に映画化したのが、スティーブ・マックィーン主演の「砲艦サンパブロ」である。南京の暴徒化した民衆が各国領事
館を襲ったり、企業を襲って、「外国人を皆殺しにせよ」と叫びながら青龍刀を振り回して、外国人の首を切り落とすシーンが描かれていま
す。憤激した英米両国が、砲艦から暴徒に向け砲撃を加えたのは言うまでもありません。実はこのときも英米両国は、日本も一緒に行動しよ
う、と呼びかけているのですが、日本の砲艦だけは発砲に加わらなかったのです。それは、「中国を刺戟してはならない」という【日本政府の
訓令があった】ためで、日本の軍艦は、非難しようとする日本居留民を見捨てて揚子江を下流に向けて“逃げ帰った”わけです。>
歴史研究者が明らかにした真実は、以下のとおりである。
「南京事件の当時、政府が現地の文武官憲に対し、特に無抵抗主義を訓令した事実はない。
現に漢口事件に際し、高雄総領事は、軍艦外務令に基き、居留民保護を求め、二百名の陸戦隊が上陸し、暴徒の日本租界へ の侵入を、
機関銃を発射し、 これを阻止したことがあった位であった。
従って幣原外相が、総て無抵抗主義を訓令していたとのデマは、事実無根な政敵の悪宣伝に外ならない。
南京事件に際し、現地の領事官(森岡正平)が、 居留民の陳情を容れ、 無抵抗の方針を求め、 荒木海軍大尉としても、 要請を拒否できな
かった。また第二十四駆逐隊吉田司令は、 英米軍艦の南京城内砲華提案に対し、遠隔の領事館と連絡ができず、領事官の同意が事実上
得られないばかりでなく、日本軍艦の砲襲が、 日本居留民の虐殺を招く危険すら考えられる以上、 軍艦外務令の規定からもこれに参加でき
なかったのであった。」(大山梓「南京事件と幣原外交」 誌名: 政經論叢. 巻: 40. 号: 3発行日: 30-Dec-1971.)
したがって、幣原喜重郎『外交五十年』の以下の記述は正しいことになる。
「(南京事件)当時、幣原外相が日本の砲艦へ発砲を禁ずる訓令を出したとの風説を流布した者があった。私が軍艦の行動を指揮する立場
にいなかったことは申すまでもない。あれは南京の居留民が、シベリア出兵のときにニコラエフスクで日本居留民の大虐殺が行われたのを
伝え聞いて、もし日本の軍艦が発砲したら、いままでは暴行略奪に止まっているが今度は生命に危害を加えるかもしれないと、居留民が艦
長に泣きつき『どうか我慢して発砲しないでください』と嘆願した。「よしッ」といって、艦長は快く引受けた。そして艦長は自分だけのみこんで
いて、部下の誰にも知らせず、発砲を命令しなかったという、そんな事件があった。それを部下の若い士官は、親の心子知らずで、ひたすら
私が発砲を禁じたと思い込んで憤慨し、国内でも衆怨は私に集まった」(『外交五十年』118p)
この幣原の記述に対して、岡崎久彦は『幣原喜重郎とその時代』において次のように述べている。
「この(幣原の『外交五十年』の)記述は、事実のとおり正確である。有能な官僚出身の幣原が、あれだけ面倒な問題である統帥権に不用意
に介入するはずもない。また、数の少ない英米人ならば特定の場所に避難もできるが、砲艦一隻で在留邦人全部を保護できるはずもなく、
艦長の措置も妥当である」(『幣原喜重郎とその時代』p268)
中西氏の幣原攻撃は、尋常ではないが、幣原を批判するならば、岡崎久彦の『幣原喜重郎とその時代』(2000年刊)くらいは、しっかり読ん
でからにすべきだ。風説・デマのたぐいの情報を根拠に、議論を展開するのは、単なる政治宣伝屋のすることである。
二、
さらに次の点を指摘しておきます。
<漢口事件、南京事件と続いた国民革命軍の掠奪暴行行為に日本がまったく報復を試みなかったことは、英米両国に疑心を抱かせます。すなわち、「日本は裏で支那とつ
るんでいるのではないか。同じアジア人同士で組んで、われわれ白人の権益を全部支那から追い出し、日本は一人甘い汁を吸おうとしているに違いない」と考えるように
なった。少なくともイギリス外務省はそう見た。そしてイギリスは「アヘン戦争以来の政策転換」と自ら語る中国政策の大転換に踏み切ります。
イギリス政府が中国に向けて、BBCから放送した「クリスマス・メッセージ」が、そのすべてを物語っています。それまで、共同租界の実権を握り、列強の中でも最も強
圧的で、強硬派で、利権に執着していると思われたイギリスが「日本の野心」を強く疑い始め、日本以上の「対中宥和」へと大転換したのです。>
(『日本人としてこれだけは知っておきたいこと』125p)
ここで中西氏の言う「漢口事件」とは、国民革命軍による「イギリス租界奪取事件」(1927年1月5日)の勘違いであるが、歴史上の「漢口事件」はこれとは別に、南京
事件(1927年3月27日)の10日後(4月3日)に漢口で起きた日本租界への襲撃事件のことである。したがって、「漢口事件」が「南京事件」の前に起きているかのごとき記
述はまちがいである。(これは単純ミスの範疇だが)
次の勘違いであるが、BBCの「クリスマス・メッセージ」とは、1932年から始まった英国国王の国民へのメッセージであるから、「南京事件」「漢口事件」のあった
1927年にはまだ存在していなかった。これは「クリスマス・メッセージ」ではなく、1926年12月26日の「クリスマス・メモランダム」のことである。
だとすると、この「クリスマス・メモランダム」は、「イギリス租界奪取事件」(1927年1月5日)と「南京事件」(同年3月24日)の前年末であるから、この二つの事件の
結果として英国の対中国政策の大転換がなされ、「クリスマス・メモランダム」が発表されたと見ることはできない。したがって、因果関係は存在していない。
時系列でいうと以下のとおりである。
1925年5月30日 5・30事件(国民党、対英経済断交宣言。英領香港で経済封鎖。)
1925年10月 北京特別関税会議(幣原外相・中国の関税自主権回復を支持)
1926年7月 国民革命軍(蒋介石軍)の北伐開始。
1926年12月26日 英国政府「クリスマス・メモランダム」を発表。(対中国政策の大転換)
1927年1月5日 イギリス租界(漢口)奪取事件
1927年3月24日 南京事件
1927年4月3日 漢口事件
上記のように、英国の対中国政策の大転換を促したのは、1927年の「イギリス租界奪取事件」及び「南京事件」ではなく、5・30事件(1925年5月30日)や北京特別関税
会議(1925年10月)、そして国民革命軍による北伐の開始などであった。
以上のように、いかに中西氏が、デタラメな歴史解釈を行って、自説(幣原外交批判)の主張をしているかがわかるというものだ。
この著作が田母神氏のような素人によって書かれたものであるならば、あえて指摘しようとは思わないが、著者の中西輝政氏は、国際政
治を専門とする学者なので、あえてそのズサンさを指摘しておきたい。第二章「あの戦争をどう見るべきか」の主たる論点は、コミンテルン謀
略史観と幣原外交批判の二点であると言ってよい。その幣原外交批判の根拠付けが非常に粗雑で、歴史的事実の取り扱いがあまりにも恣
意的なのには非常に驚くばかりであった。幣原外交については、同じ保守系思想の持ち主でも、岡崎久彦氏の『幣原喜重郎とその時代』を
読んでいただけに、中西氏の幣原批判には賛同できない。しかも歴史資料にしっかり当らずに、持論を述べようとしている点など、とても国際
政治学者とは思えないほどのヒドサである。
122p〜123pの「南京事件」の部分であるが、以下が中西氏の記述。
<こうして1927年、国民革命軍、急速にいくつもの軍閥軍を蹴散して二月に漢口、三月に南京に達します。
・・南京では、この事件を後に映画化したのが、スティーブ・マックィーン主演の「砲艦サンパブロ」である。南京の暴徒化した民衆が各国領事
館を襲ったり、企業を襲って、「外国人を皆殺しにせよ」と叫びながら青龍刀を振り回して、外国人の首を切り落とすシーンが描かれていま
す。憤激した英米両国が、砲艦から暴徒に向け砲撃を加えたのは言うまでもありません。実はこのときも英米両国は、日本も一緒に行動しよ
う、と呼びかけているのですが、日本の砲艦だけは発砲に加わらなかったのです。それは、「中国を刺戟してはならない」という【日本政府の
訓令があった】ためで、日本の軍艦は、非難しようとする日本居留民を見捨てて揚子江を下流に向けて“逃げ帰った”わけです。>
歴史研究者が明らかにした真実は、以下のとおりである。
「南京事件の当時、政府が現地の文武官憲に対し、特に無抵抗主義を訓令した事実はない。
現に漢口事件に際し、高雄総領事は、軍艦外務令に基き、居留民保護を求め、二百名の陸戦隊が上陸し、暴徒の日本租界へ の侵入を、
機関銃を発射し、 これを阻止したことがあった位であった。
従って幣原外相が、総て無抵抗主義を訓令していたとのデマは、事実無根な政敵の悪宣伝に外ならない。
南京事件に際し、現地の領事官(森岡正平)が、 居留民の陳情を容れ、 無抵抗の方針を求め、 荒木海軍大尉としても、 要請を拒否できな
かった。また第二十四駆逐隊吉田司令は、 英米軍艦の南京城内砲華提案に対し、遠隔の領事館と連絡ができず、領事官の同意が事実上
得られないばかりでなく、日本軍艦の砲襲が、 日本居留民の虐殺を招く危険すら考えられる以上、 軍艦外務令の規定からもこれに参加でき
なかったのであった。」(大山梓「南京事件と幣原外交」 誌名: 政經論叢. 巻: 40. 号: 3発行日: 30-Dec-1971.)
したがって、幣原喜重郎『外交五十年』の以下の記述は正しいことになる。
「(南京事件)当時、幣原外相が日本の砲艦へ発砲を禁ずる訓令を出したとの風説を流布した者があった。私が軍艦の行動を指揮する立場
にいなかったことは申すまでもない。あれは南京の居留民が、シベリア出兵のときにニコラエフスクで日本居留民の大虐殺が行われたのを
伝え聞いて、もし日本の軍艦が発砲したら、いままでは暴行略奪に止まっているが今度は生命に危害を加えるかもしれないと、居留民が艦
長に泣きつき『どうか我慢して発砲しないでください』と嘆願した。「よしッ」といって、艦長は快く引受けた。そして艦長は自分だけのみこんで
いて、部下の誰にも知らせず、発砲を命令しなかったという、そんな事件があった。それを部下の若い士官は、親の心子知らずで、ひたすら
私が発砲を禁じたと思い込んで憤慨し、国内でも衆怨は私に集まった」(『外交五十年』118p)
この幣原の記述に対して、岡崎久彦は『幣原喜重郎とその時代』において次のように述べている。
「この(幣原の『外交五十年』の)記述は、事実のとおり正確である。有能な官僚出身の幣原が、あれだけ面倒な問題である統帥権に不用意
に介入するはずもない。また、数の少ない英米人ならば特定の場所に避難もできるが、砲艦一隻で在留邦人全部を保護できるはずもなく、
艦長の措置も妥当である」(『幣原喜重郎とその時代』p268)
中西氏の幣原攻撃は、尋常ではないが、幣原を批判するならば、岡崎久彦の『幣原喜重郎とその時代』(2000年刊)くらいは、しっかり読ん
でからにすべきだ。風説・デマのたぐいの情報を根拠に、議論を展開するのは、単なる政治宣伝屋のすることである。
二、
さらに次の点を指摘しておきます。
<漢口事件、南京事件と続いた国民革命軍の掠奪暴行行為に日本がまったく報復を試みなかったことは、英米両国に疑心を抱かせます。すなわち、「日本は裏で支那とつ
るんでいるのではないか。同じアジア人同士で組んで、われわれ白人の権益を全部支那から追い出し、日本は一人甘い汁を吸おうとしているに違いない」と考えるように
なった。少なくともイギリス外務省はそう見た。そしてイギリスは「アヘン戦争以来の政策転換」と自ら語る中国政策の大転換に踏み切ります。
イギリス政府が中国に向けて、BBCから放送した「クリスマス・メッセージ」が、そのすべてを物語っています。それまで、共同租界の実権を握り、列強の中でも最も強
圧的で、強硬派で、利権に執着していると思われたイギリスが「日本の野心」を強く疑い始め、日本以上の「対中宥和」へと大転換したのです。>
(『日本人としてこれだけは知っておきたいこと』125p)
ここで中西氏の言う「漢口事件」とは、国民革命軍による「イギリス租界奪取事件」(1927年1月5日)の勘違いであるが、歴史上の「漢口事件」はこれとは別に、南京
事件(1927年3月27日)の10日後(4月3日)に漢口で起きた日本租界への襲撃事件のことである。したがって、「漢口事件」が「南京事件」の前に起きているかのごとき記
述はまちがいである。(これは単純ミスの範疇だが)
次の勘違いであるが、BBCの「クリスマス・メッセージ」とは、1932年から始まった英国国王の国民へのメッセージであるから、「南京事件」「漢口事件」のあった
1927年にはまだ存在していなかった。これは「クリスマス・メッセージ」ではなく、1926年12月26日の「クリスマス・メモランダム」のことである。
だとすると、この「クリスマス・メモランダム」は、「イギリス租界奪取事件」(1927年1月5日)と「南京事件」(同年3月24日)の前年末であるから、この二つの事件の
結果として英国の対中国政策の大転換がなされ、「クリスマス・メモランダム」が発表されたと見ることはできない。したがって、因果関係は存在していない。
時系列でいうと以下のとおりである。
1925年5月30日 5・30事件(国民党、対英経済断交宣言。英領香港で経済封鎖。)
1925年10月 北京特別関税会議(幣原外相・中国の関税自主権回復を支持)
1926年7月 国民革命軍(蒋介石軍)の北伐開始。
1926年12月26日 英国政府「クリスマス・メモランダム」を発表。(対中国政策の大転換)
1927年1月5日 イギリス租界(漢口)奪取事件
1927年3月24日 南京事件
1927年4月3日 漢口事件
上記のように、英国の対中国政策の大転換を促したのは、1927年の「イギリス租界奪取事件」及び「南京事件」ではなく、5・30事件(1925年5月30日)や北京特別関税
会議(1925年10月)、そして国民革命軍による北伐の開始などであった。
以上のように、いかに中西氏が、デタラメな歴史解釈を行って、自説(幣原外交批判)の主張をしているかがわかるというものだ。
2021年5月8日に日本でレビュー済み
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戦後育ちの我々はちゃんとした歴史を教わって来なかった。国という概念も国民であるということの意味も全然教えられて来なかった。自分という個の概念も抽象的で曖昧なばかり。長じて子供たちに語りかけようとした時,なんと言って語りかければ良いのか言葉が出て来ない。この本を読んで初めて、自分と言うものの存在の世界に於ける立位置を知ることができ、また日本という国の世界に於ける立ち位置を知ることができた。そこから具体的に、生きると言うことについて考えてゆくことができる。非常に大切なことである。戦後教育の結果,今の日本の指導者達には完全にこの思考が欠落してる。指導者達には特にこの本を絶対に読み学び直し,国をみちびくとはどうするべきか真剣に考えてもらいたいものである。
2021年2月3日に日本でレビュー済み
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日本人であれば、ぜひとも読んでおきたい人です。
学校で教えることに、なんとなくもやもやしている方はたくさんいらっしゃると思いますが、この本を読めばもやもやはなくなり、学校で教わったことの多くがあまりに一方できで変更していることがわかります。
一家に一冊。
学校で教えることに、なんとなくもやもやしている方はたくさんいらっしゃると思いますが、この本を読めばもやもやはなくなり、学校で教わったことの多くがあまりに一方できで変更していることがわかります。
一家に一冊。
2019年8月5日に日本でレビュー済み
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類書は幾つかありますが、その中でもベース部分の説明から記述されていますので、分かり易く纏っています。
時代も令和になり、複雑性も高まる中、日本人としてどう生きていくべきかを考えるきっかけになります。この内容が正しいか否かというよりも、個人でモヤモヤとした部分の解になる部分はあると考えられ、その様な観点でも有用な書籍だと思いますので、明確な目的を持って読まずとも取り敢えず手に取って頂ければ、終戦とは何か、菊と刀の概要、神道と天皇制といった知識は得られると思います。
時代も令和になり、複雑性も高まる中、日本人としてどう生きていくべきかを考えるきっかけになります。この内容が正しいか否かというよりも、個人でモヤモヤとした部分の解になる部分はあると考えられ、その様な観点でも有用な書籍だと思いますので、明確な目的を持って読まずとも取り敢えず手に取って頂ければ、終戦とは何か、菊と刀の概要、神道と天皇制といった知識は得られると思います。
2018年11月22日に日本でレビュー済み
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友達に貸したら返してくれません。私に「今度 もう一冊買ってわたすから、息子にも読ませている。」と言って、未だに帰って来ないので買いました。
2013年5月9日に日本でレビュー済み
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この著書は、特に昭和40年以降に生まれた方々に是非おすすめの本です。
戦後60年を過ぎて、この戦争に関わった国々が続々と機密資料を公開していますが、日本のメディアはその内容を伝えません。
「どんな出来事も最低60年くらい経たなければ本当の意味の『歴史』にはならない。親が『自分の経験』を子に生々しく語ると(その個人的な主観に)子の世代は大きな影響を受けるが、孫までは続かない。ここで『経験』の果たす役割が終わり、孫の世代は客観的な『歴史』を身につけることができる。」
それがまさに昭和40年以降に生まれた世代なのです。
本書のテーマは大きく次の3つと言えます。
1、太平洋戦争の再検証
2、天皇の存在意義
3、日本文明の再評価
これからの日本を担う世代が新しい歴史認識を確立することによって、新しい時代を創ってほしい…という中西教授の熱い想いが伝わってきます。
戦後60年を過ぎて、この戦争に関わった国々が続々と機密資料を公開していますが、日本のメディアはその内容を伝えません。
「どんな出来事も最低60年くらい経たなければ本当の意味の『歴史』にはならない。親が『自分の経験』を子に生々しく語ると(その個人的な主観に)子の世代は大きな影響を受けるが、孫までは続かない。ここで『経験』の果たす役割が終わり、孫の世代は客観的な『歴史』を身につけることができる。」
それがまさに昭和40年以降に生まれた世代なのです。
本書のテーマは大きく次の3つと言えます。
1、太平洋戦争の再検証
2、天皇の存在意義
3、日本文明の再評価
これからの日本を担う世代が新しい歴史認識を確立することによって、新しい時代を創ってほしい…という中西教授の熱い想いが伝わってきます。