日本の安全保障や危機管理を主題とした、国際情勢のリポートである。日本の外交は、もっと凛とした態度をとってしかるべきで、平和を保つためには軍事や安全保障を遠ざけてはならないと氏は説く。
台湾の李登輝氏が自身の人格形成の基礎となったのは日本での教育であり、それは「他者との約束を守り、嘘をつかず、人間として清く正しく生きる日本人の精神」であるという。私達が失ってしまったかもしれない日本人の美徳を、再び思い起こす好機であるとの思いを新たにする。
本書で語られる現実の中国は、とても狡猾な姿をしている。それは北朝鮮と兄弟のような類似性を持っている。例えば、
'世界の偽造品の70%が中国製である
'中国で流通する著作権を有する業界の製品の90%以上は海賊版で、全世界の海賊版の70%を締めるものである。
'アメリカの港湾などで2003年度中に押収された偽造品総額9400万ドル相当のうち、66%が中国製であった
'アメリカのコンピュータソフトウエア業界は、中国でのソフトウェアの盗用で2004年に15億ドル相当の損害を被った。
'偽造品は工業製分野にも及び、アメリカ自動車メーカーのGMはスパークのデザインを中国のQQに盗用されたとして訴訟を起こしている。
'医薬品、計測機械、工業用ベアリング、など人間の健康や安全に直接影響を及ぼす品々にも中国製の偽造品や模造品が多く、危険性が極めて高い。
'中国の偽造品は中国GDPの8%を〆る。2004年中国のGDPは1兆5600億ドルであったから、8%=1320億ドルに相当する。
'アメリカ政府は過去15年間にわたり中国当局に再三取り締まり制約の確約を取ってきたが、全く今もって改善の兆しは無い。
ざっとかきだしただけでも、これだけの指摘がなされている。このような国が、国際社会で大国として認識され、国連でも否決権をもつ安保理常任理事国なのだ。実にうそ寒い話しではないか。
¥770¥770 税込
ポイント: 8pt
(1%)
配送料 ¥480 6月22日-24日にお届け
発送元: 現在発送にお時間を頂戴しております。創業15年の信頼と実績。采文堂書店 販売者: 現在発送にお時間を頂戴しております。創業15年の信頼と実績。采文堂書店
¥770¥770 税込
ポイント: 8pt
(1%)
配送料 ¥480 6月22日-24日にお届け
発送元: 現在発送にお時間を頂戴しております。創業15年の信頼と実績。采文堂書店
販売者: 現在発送にお時間を頂戴しております。創業15年の信頼と実績。采文堂書店
¥1¥1 税込
配送料 ¥240 6月8日-10日にお届け
発送元: 六畳ブックインボイス対応売上の一部を自然・動物保護NPOに寄付しております 販売者: 六畳ブックインボイス対応売上の一部を自然・動物保護NPOに寄付しております
¥1¥1 税込
配送料 ¥240 6月8日-10日にお届け
発送元: 六畳ブックインボイス対応売上の一部を自然・動物保護NPOに寄付しております
販売者: 六畳ブックインボイス対応売上の一部を自然・動物保護NPOに寄付しております
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
凛とした日本 ワシントンから外交を読む (PHP新書 430) 新書 – 2006/11/16
古森 義久
(著)
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥770","priceAmount":770.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"770","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"KthLw6O8cVtLE5GwUfam07iYjJhnpUZNezePYwh7ZOZvzZpCEk1mtZ95F%2FktGoCH24bKFbVyDguZu6oWHRbtUJ3aJeWnAtN90Q91FLcaWt4lSFP46jpAq08pEwH%2FMssAHmgP0i1t7mGlEGbhhC0HsD0TQeIf0fdIQ4XJTFyhY%2FJZpelaM6NNfg%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥1","priceAmount":1.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"1","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"KthLw6O8cVtLE5GwUfam07iYjJhnpUZNLy1Dleedx68Aw0%2BErAlE3qxcFc65Fy%2FFynXBX7rNj2eiaxSf7jgyOqjK0MURgHDbXe2PnMMrWt23%2BiWSy7FubY6sObBkqrgg29G8rRrX4ROZRUspOZxsg14qKtDIMhkzS2S817QTGKJpqGCNtVvREg%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
本書は、安全保障や危機管理を主題とした国際情勢の最新レポー
トである。世界唯一の超大国アメリカの首都・ワシントンからの視点は、日本の
マスメディアに今なおはびこる戦後の「平和主義」が、いかに非現実的、非国際
的であるかを浮き彫りにする。例えば、アメリカでは靖国参拝反対論は意外なほ
ど少なく、むしろ中国側を批判しているのだ。真の平和を保つためには軍事や安
全保障を遠ざけてはならない----これが世界の現実認識である。日本が戦後の呪
縛をみずから解くときがきたのである。日本の外交は、もっと「凛」とした態度
をとってしかるべき。そのためには、民主主義や人権尊重という普遍的な価値観
の重要性を堂々と説くべきである。例えば、中国に対してひたすら譲る「友好恭
順」外交が破綻したいま、こうした普遍的な主張によって、中国における民主主
義の不在や人権抑圧を批判すること。それが「正常な国」へと大きく前進するプ
ロセスとなるのである。
トである。世界唯一の超大国アメリカの首都・ワシントンからの視点は、日本の
マスメディアに今なおはびこる戦後の「平和主義」が、いかに非現実的、非国際
的であるかを浮き彫りにする。例えば、アメリカでは靖国参拝反対論は意外なほ
ど少なく、むしろ中国側を批判しているのだ。真の平和を保つためには軍事や安
全保障を遠ざけてはならない----これが世界の現実認識である。日本が戦後の呪
縛をみずから解くときがきたのである。日本の外交は、もっと「凛」とした態度
をとってしかるべき。そのためには、民主主義や人権尊重という普遍的な価値観
の重要性を堂々と説くべきである。例えば、中国に対してひたすら譲る「友好恭
順」外交が破綻したいま、こうした普遍的な主張によって、中国における民主主
義の不在や人権抑圧を批判すること。それが「正常な国」へと大きく前進するプ
ロセスとなるのである。
- 本の長さ217ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2006/11/16
- ISBN-104569657931
- ISBN-13978-4569657936
登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2006/11/16)
- 発売日 : 2006/11/16
- 言語 : 日本語
- 新書 : 217ページ
- ISBN-10 : 4569657931
- ISBN-13 : 978-4569657936
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
カスタマーレビュー
星5つ中4.9つ
5つのうち4.9つ
10グローバルレーティング
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2007年9月3日に日本でレビュー済み
2007年1月8日に日本でレビュー済み
産経新聞、いや日本を代表する新聞記者・古森義久氏が駐在地・ワシントンから送る
外交・安全保障を巡るリポートである。ウェブサイト"SAFETY JAPAN"に連載されて
いたコラム「"外交弱小国"日本の安全保障を考える」に加筆の上、一冊の本に纏めた
ものだ。過去の呪縛から未だ脱却できない我が国の戦後の外交は、友好恭順が第一
であり、八方美人であり、相手国の善意をひたすら願う祈りのそれに終始してきた。
俯きながら、おどおどとして常に他国の顔色を窺い、国益を毅然と守る構えに欠け、
信じる理念を堂々と表明する気概もない。これでは21世紀の我が国は漂流の一途だ。
今の日本外交に必要なのは"凛とした"姿勢であると古森氏は説く。
本書の21のリポートはまず中国関連の報告から始まる。常軌を逸した軍拡、脅威の
石油外交、模造品の横行、ネット統制、媚中派閥・橋本派の瓦解、ハリウッド発の
南京大虐殺映画報道の虚妄といった実情を挙げた上、かの国へは毅然とした態度で
臨むべしとする。北朝鮮の外交戦術とその国家犯罪を詳らかにし、家族会のワシン
トン訪問、国連安保理常任理事国入り失敗の理由、アメリカで靖国問題はどう捉え
られているか他、国際政治の中心地から、日本を取り巻く情勢に新たな視野を拓く。
外交・安全保障を巡るリポートである。ウェブサイト"SAFETY JAPAN"に連載されて
いたコラム「"外交弱小国"日本の安全保障を考える」に加筆の上、一冊の本に纏めた
ものだ。過去の呪縛から未だ脱却できない我が国の戦後の外交は、友好恭順が第一
であり、八方美人であり、相手国の善意をひたすら願う祈りのそれに終始してきた。
俯きながら、おどおどとして常に他国の顔色を窺い、国益を毅然と守る構えに欠け、
信じる理念を堂々と表明する気概もない。これでは21世紀の我が国は漂流の一途だ。
今の日本外交に必要なのは"凛とした"姿勢であると古森氏は説く。
本書の21のリポートはまず中国関連の報告から始まる。常軌を逸した軍拡、脅威の
石油外交、模造品の横行、ネット統制、媚中派閥・橋本派の瓦解、ハリウッド発の
南京大虐殺映画報道の虚妄といった実情を挙げた上、かの国へは毅然とした態度で
臨むべしとする。北朝鮮の外交戦術とその国家犯罪を詳らかにし、家族会のワシン
トン訪問、国連安保理常任理事国入り失敗の理由、アメリカで靖国問題はどう捉え
られているか他、国際政治の中心地から、日本を取り巻く情勢に新たな視野を拓く。
2007年2月24日に日本でレビュー済み
古森氏の「外交崩壊」を興味深く読んだので、続いてこの本を読んでみました。
中国との外交については色々な意見がありますが、古森氏は世界の大国「米国」vsアジアの大国「中国」という対立軸から中国の政策・外交を捉え、その中で「米国の同盟国である日本」、「中国の隣国である日本」の姿勢を論じています。
私は中国vs日本を軸に日中関係を考えていましたが、この本を読んで日本-米国-中国の三カ国の関係から日中関係を考える切り口に説得力があることを知りました。アメリカで入手した豊富な資料を基に、論拠を示しながら説明している点が論に説得力を与えています。アメリカへ偏重していると感じるところも若干ありましたが、それはひとつの意見として読めば良いこととして読了しました。
中国、韓国、北朝鮮の東アジアと日本の関係を私のような市井の日本人が考える場合、多様な意見・考え方をまず読んでみて、それから自分の中で納得できる意見をまとめていかなければならいと思います。その意味で、この本は私の考察の幅を広げてくれ、大いに参考になりました。
中国との外交については色々な意見がありますが、古森氏は世界の大国「米国」vsアジアの大国「中国」という対立軸から中国の政策・外交を捉え、その中で「米国の同盟国である日本」、「中国の隣国である日本」の姿勢を論じています。
私は中国vs日本を軸に日中関係を考えていましたが、この本を読んで日本-米国-中国の三カ国の関係から日中関係を考える切り口に説得力があることを知りました。アメリカで入手した豊富な資料を基に、論拠を示しながら説明している点が論に説得力を与えています。アメリカへ偏重していると感じるところも若干ありましたが、それはひとつの意見として読めば良いこととして読了しました。
中国、韓国、北朝鮮の東アジアと日本の関係を私のような市井の日本人が考える場合、多様な意見・考え方をまず読んでみて、それから自分の中で納得できる意見をまとめていかなければならいと思います。その意味で、この本は私の考察の幅を広げてくれ、大いに参考になりました。
2007年1月4日に日本でレビュー済み
「きりりと引き締まって、堂々と」というのが、「凛とした」の意味。
本書には2005年7月から2006年7月までの外交に関する「凛とし」ていない日本の対応21編が描かれています。我々は新聞等で事実を知ることができますが、その裏の意味・解釈といったところはやはり専門家の視点がものを言います。
例えば拉致「家族会」がブッシュ大統領と面談という事実は記憶していますが、そこに隠されたメッセージにはなるほどとうなづけるものがありました。
また近未来に起こりうる問題を想定して検討している米国と、起こらなければいいなあと考えている日本との差にも唖然とします。戦争シナリオの提示が戦争を防止する手段になるとしています。「日中戦争は北京オリンピックの1年後」というシナリオは、妙に真実味があって、背筋がぞくっとしました。
本書には2005年7月から2006年7月までの外交に関する「凛とし」ていない日本の対応21編が描かれています。我々は新聞等で事実を知ることができますが、その裏の意味・解釈といったところはやはり専門家の視点がものを言います。
例えば拉致「家族会」がブッシュ大統領と面談という事実は記憶していますが、そこに隠されたメッセージにはなるほどとうなづけるものがありました。
また近未来に起こりうる問題を想定して検討している米国と、起こらなければいいなあと考えている日本との差にも唖然とします。戦争シナリオの提示が戦争を防止する手段になるとしています。「日中戦争は北京オリンピックの1年後」というシナリオは、妙に真実味があって、背筋がぞくっとしました。
2006年11月24日に日本でレビュー済み
新聞でのクレジット記事以外で、古森さんの著作を読むのは、1980年代の後半の”倫敦クーリエ”以来でした。どうしたのでしょう。倫敦クーリエを特徴付けていた余裕や様々な問題に関する広い知的な好奇心(この作品からはいくつもの面白い著作を紹介された)は消え去っていて、どうしようもない焦燥感とつらい日本の置かれた安全保障の現実の描写が前面に出ている作品です。中身は、日本の戦後の価値観を喪失した外交の断罪のオンパレードです。著者の改心のきっかけとなったのは、1975年のヴィエトナムのサイゴン陥落です。しかしながら、この部分は、さらりと触れられるだけです。斬新な指摘は、橋本派の凋落と対中国外交の変貌を取り上げた部分です。そういう意味では、田中外相をめぐるドタバタも、ある意味では、中国のあせりの象徴だったのかもしれません。もっとも、橋本派につぐ第五列ともいうべき政治勢力について、本書では、まったく触れられていないのは、どうしてなのでしょう。アメリカを舞台とする中国のdisinformation工作もまたいつも変わらぬ現実です。でもこの基本的な構図に気がつくこともなく、東アジア共同体なる茶番がメディアでは語られ、一方では米軍の圧倒的な軍事力の中でしか生きていくしか道がないというわけです。