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血涙〈下〉―新楊家将 単行本 – 2006/12/7

4.4 5つ星のうち4.4 14個の評価

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吹毛剣から聞こえる父の声――。
勝敗を決する秋が来た。

六郎と剣を交えた瞬間、石幻果の記憶が蘇った。石幻果こそ、宋遼戦で落馬し、記憶を失って遼国に連れ去られた北平寨の守将・楊四郎だったのである。
過去を取り戻した石幻果は、二つの人生を抱えてしまった運命を呪う。敵国で将軍となり、元部下を斬り、兄弟と闘わざるをえなくなったのだ。想像を絶する苦しみのなかで、これから先どう生きるべきか心を悩ませているとき、手を差し伸べたのは、父とも慕う耶律休哥だった。
戦場で石幻果と出会った六郎も、石幻果が兄四郎ではないかとの疑いを濃くする。
直接確かめるべく、石幻果に近づく六郎。疑いは事実だった。
兄弟が敵味方に別れて闘うという苛酷な運命を受け容れ、心に哀しみを宿して戦場に向かう男たち。
闘うことでしか生きられない者たちに、勝敗を決する秋がやって来た。
綾なす人々の憎悪と悲しみが交錯する衝撃の結末。乱世の終わりを彩る壮絶な物語が、いま静かに幕を降ろす。
北方楊家将、ついに完結。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ PHP研究所 (2006/12/7)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2006/12/7
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 355ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4569658148
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4569658148
  • カスタマーレビュー:
    4.4 5つ星のうち4.4 14個の評価

著者について

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北方 謙三
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昭和22(1947)年、佐賀県唐津市生れ。47年中央大学法学部卒。58年「眠りなき夜」で第1回日本冒険小説協会大賞、第4回吉川英治文学新人賞、平 成3年「破軍の星」で第4回柴田錬三郎賞、16年「楊家将」で第38回吉川英治文学賞、18年「水滸伝」で第9回司馬遼太郎賞、19年「独り群せず」で第 1回舟橋聖一文学賞、22年第13回日本ミステリー文学大賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 独り群せず (ISBN-13: 978-4167419110 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)

カスタマーレビュー

星5つ中4.4つ
5つのうち4.4つ
14グローバルレーティング

この商品をレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2007年4月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイトルどおり「血の涙」が流れるお話です。

上巻から読み始めて、とまらなくなり、半徹夜で

読破してしまいました。

(余韻も残ってしまって、なかなか寝られませんでした)

 戦の非情さ、それと相反するかのように

家族・兄妹・夫婦の情や大切さ、愛おしさが

動と静のごとく活写されています。

 また、中国北部の大地・草原のイメージや匂いまで

漂ってくるかのようです。北方氏の筆力の高さを強く感じます。

 最期になるにつれて、悲壮な気分に・・・。読者も「血涙」がとまりません!

必読です!
2007年2月26日に日本でレビュー済み
宋に見捨てられ、父楊業は壮絶な死を迎え、散り散りになったところから楊家を立て直した六郎と七郎。

また宋に利用されるだけではないのかと疑いつつも、楊家はいつも全力で戦う。

その相手が血を分けた兄弟でも。宋という国についたがための、残酷な巡り合わせというほかはない。

さすが楊業の息子たちだけに、他の追随を許さないほどの死闘を繰り広げる。まさに「血涙」。

壮大なエンターテイメントで、どんどん読み進んだ。

・・なのだが、戦闘の仕方、組織が似通ってしまうのは仕方のないことか。

北方氏まで、楊家軍と耶律休哥軍が似ていることに作品中で触れているほど。

読んでいる側は、林冲や呂布などの騎馬隊まで頭によぎってしまう・・
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年1月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
味わって読んでもらいたい。

じっくりと。

そして、感じとってもらいたい。

この戦乱に生きた猛者たちの生き様を。

最後の決戦の時などは<血涙>というタイトルに相応しくとても重々しいといいますか、壮絶といいますか。言葉ではうまく表現できません。

この楊家の物語はぜひ多くの人に読んでほしいものだ。

(楊家将上下巻・新楊家将上下巻)

そして、できれば同著者の水滸伝も。(こちらには楊家の子孫が登場してきます。)

きっと、多くの収穫が貴方の心の中に残ると思います。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年11月14日に日本でレビュー済み
昔読んで面白かったので購入。中古だが綺麗で満足
2012年3月24日に日本でレビュー済み
「鮮烈」その一言だ。
自分は、『水滸伝』『楊令伝』『三国志』『武帝』
『楊家将』『血涙』の順番で読んできた。
自分のヒーローは、楊令だ。
楊令は、男の夢そのものだと思う。
しかし、読み継いだなかで、これほど鮮烈な本は初めてだ。
欲をいえば、終章はいらなかった。
だが、もって瞑すべしだろう。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年5月14日に日本でレビュー済み
記憶喪失の四郎が、記憶を取り戻すまでが
非常におもしろかったです。
負けを許されない楊家のプライドが美しい。

記憶を取り戻した後の四郎は、かっこいいのですが
かっこよすぎる気もします。
オリジナルにはない続編で、
著者が浪漫を追求した作品だと思います。

全体として秀作です。
2006年12月24日に日本でレビュー済み
北方氏の作品の特徴は、「死に様」です。

「国」というものに翻弄され続けながらも、

自らの命と誇りをかけた男たちは、戦いの中に、

一人、また一人と散っていく・・・。

今作品も、非常に素晴らしい「死に様」を表現できていたと

思います。

前作「楊家将」と合わせて4冊、一気読みがオススメ。

それが苦にならないほどの、スピーディーな展開と

男たちの生き方、死に様は共感できるものがあります。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年10月18日に日本でレビュー済み
この作品を読み終えたことで、前作の『楊家将』や北方『水滸伝』の真の面白さを知りました。
北方『楊家将』にも『水滸伝』同様に独自の展開が施されており、登場人物や歴史背景を考えると大胆に感じられますが、いずれも登場人物の峻烈さや運命が心地よく込められており、中国史小説の1つの真髄を目の当たりにできたといえる作品だと思います。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート