歴史の小説は読んだのは初めてでしたが、とても面白い文献だと思います。
文章や言葉の巧みさから、合戦の発端や経緯、平家一門を取り巻く人物たちの心情や人柄等が鮮明に描かれている気がいたします。
ですが、私は総研で平家について下調べをしていたので、私の知っている史実とは少し違う気もいたしました(内容漏れで申し訳ないのですが、例えば「都落ち」の際、宗盛が提案して知盛が反対したと記憶していたのですが、この著書には知盛・重衡が提案して周りの将達が意見をする、という設定だったり)。
どちらが真実かは私には分りかねますし、少し混乱する部分もありましたが、ただ資料を見るだけでは分らないその様子や心情が見えて、私としてはとても参考になる著書でした。
平家好きの方は、一度読んでみる価値はあると思います。
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最後の御大将 平重衡(しげひら) 義経が最も恐れた男 (PHP文庫 な 16-6) 文庫 – 2005/1/6
中津 文彦
(著)
平家一門のなかで、知勇兼備の名将として源義経さえも恐れたという平重衡。運命の波に翻弄されながら、わが生きざまを貫いた男の生涯!
強大な権勢をふるいながら、やがて急坂を転落するように滅んでいく平家一門。平清盛というカリスマの死がそれに拍車をかけたが、清盛以下が必ずしも無能な「凡将」ぞろいだったわけではない。知勇兼備の逸材も確かにいたのであり、その一人が本作の主人公、清盛五男・平重衡である。
平家全盛の時代には、父・清盛の独裁的な政治手法に疑問をいだき、清盛没後は棟梁となった兄・宗盛の器量の狭さに悩みながら、自らはつねに最前線で戦い続けたのが重衡であった。挙兵した以仁王・源頼政を宇治で破ったのは、わずか25歳のとき。その4年後に一ノ谷の合戦で源義経に敗れて捕虜になるまで、滅びゆく一門の運命の奔流のなかで、堂々たる武者ぶりを示したのである。
『平家物語』における重衡は、源氏に捕らわれてから斬首されるまでの仏法に帰依する姿が印象的だが、本作では正義感の強い、青年武将らしいさわやかな人間像が提示されている。
『平家慕情』を改題。
- 本の長さ486ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2005/1/6
- ISBN-104569663206
- ISBN-13978-4569663203
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登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2005/1/6)
- 発売日 : 2005/1/6
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 486ページ
- ISBN-10 : 4569663206
- ISBN-13 : 978-4569663203
- Amazon 売れ筋ランキング: - 766,914位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2020年5月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
Kindle版を購入。平家物語で語られない平家側の一視点でみると、生け捕りされた(自害や討死ではなく)背景の解釈を創作すると、というのが面白かった。平家も源氏も同じような名前の人物が多いので、家系図を付けて欲しかった。また合戦の略図(地図)があるとよりよい。
2005年5月27日に日本でレビュー済み
源平時代の平家の武将を扱った小説としては平清盛以外としては初めてではないでしょうか。重衡といえば奈良の大仏を延焼させたという以外にあまり記憶がありません。今回初めていかに重衡が平家の武将としてはすばらしいか知ることができました。源平時代をまた違った角度から見ることができ大変楽しく読ませていただきました。
みなさん是非この本を購入し呼んでみてはいかがでしょう。また違った
平家をみることが出来ると思います。
みなさん是非この本を購入し呼んでみてはいかがでしょう。また違った
平家をみることが出来ると思います。
2023年10月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
平重衡をもっと知りたくて購入しました。
私の熱量が大きすぎるのか、
内容的には少し物足りなかったかな。
でも、せつなさは伝わりました。
私の熱量が大きすぎるのか、
内容的には少し物足りなかったかな。
でも、せつなさは伝わりました。
2005年2月2日に日本でレビュー済み
保元の乱に始まる源平合戦の時代と、その時代に生を受け、一門の栄華と転落の中で生きた清盛の五男の物語である。
池宮彰一郎の「平家」は、清盛がスーパーマンで一門の他の者はほとんど能無しのように描いていたが、それも現実味に欠ける。義経のような天才ではなくとも、平家にも人あり、というのはある程度のリアリティをもって読める。
それほどの武将ならば、なぜ富士川や北陸で指揮を取らなかったのか、という疑問はあるが、娯楽ものとしては十分面白い。
池宮彰一郎の「平家」は、清盛がスーパーマンで一門の他の者はほとんど能無しのように描いていたが、それも現実味に欠ける。義経のような天才ではなくとも、平家にも人あり、というのはある程度のリアリティをもって読める。
それほどの武将ならば、なぜ富士川や北陸で指揮を取らなかったのか、という疑問はあるが、娯楽ものとしては十分面白い。
2010年4月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
平重衡という人を本書で初めて知ったが,とても魅力的な人物だと感じた.
保元の乱から平家全盛期を経て,その滅亡までが史実に沿って描かれているが,私のように源平の争乱に詳しくない者が読んでも,わかりやすいストーリー展開になっている.
平清盛亡き後,もしも重衡が平家の天下を継いでいたなら,或いは歴史は違う様相を呈していたかもしれない.サブタイトルは本編とさほど関連性が無いため不要であると感じたが,内容が素晴らしかったので満点評価とした.
保元の乱から平家全盛期を経て,その滅亡までが史実に沿って描かれているが,私のように源平の争乱に詳しくない者が読んでも,わかりやすいストーリー展開になっている.
平清盛亡き後,もしも重衡が平家の天下を継いでいたなら,或いは歴史は違う様相を呈していたかもしれない.サブタイトルは本編とさほど関連性が無いため不要であると感じたが,内容が素晴らしかったので満点評価とした.
2017年5月31日に日本でレビュー済み
中津氏の作品は良く読んでいるが、一番面白い。源平時代は資料も少なく、ある程度の創造の世界もありだと思う。重衡像については、恐らくその類かもしれない。大きな史実の中にあって、個々のエピソードはデフォルメされていてもある程度許容範囲。義経と重衡の出会いも創作っぽい。だが、内容はとても面白い。平家の公達の中にあって、清盛の子達をそれぞれに描いていて、その描写や違いが面白かった。これを読むと、重衡ファンが増えるのではないだろうか?
2007年5月7日に日本でレビュー済み
歴史ものの小説はあまり読まないのですが、
炎上した鎧がかっこいいと思い購入。
「平家物語」の読み方を深めたいという思いもありました。
いやー読ませます!!かなりの筆の力がある人です!!
先ほどの読みを深めたいという願いもかないました。
重衡の視点から、平家の栄華と滅亡への経過が語られます。
あらすじは「商品の説明」のところに書いてあるのでそちらに譲りますが、
清盛のやり方に反発する重衡には、素直に共感できます。
姉に対する思慕も美しい。(恋愛感情ではない。)
「義経が最も恐れた男」なんてタイトルにあるので、
二人の知略を尽くした戦いがメインになるのかなと思っていたのですが、
そうでもないのは玉にキズ。
ただ、それを補って余りあるおもしろさです。
炎上した鎧がかっこいいと思い購入。
「平家物語」の読み方を深めたいという思いもありました。
いやー読ませます!!かなりの筆の力がある人です!!
先ほどの読みを深めたいという願いもかないました。
重衡の視点から、平家の栄華と滅亡への経過が語られます。
あらすじは「商品の説明」のところに書いてあるのでそちらに譲りますが、
清盛のやり方に反発する重衡には、素直に共感できます。
姉に対する思慕も美しい。(恋愛感情ではない。)
「義経が最も恐れた男」なんてタイトルにあるので、
二人の知略を尽くした戦いがメインになるのかなと思っていたのですが、
そうでもないのは玉にキズ。
ただ、それを補って余りあるおもしろさです。