難解であるが、各地に伝えられている伝説及び天皇家と直接結びついている各地の神宮、大社の云われなどから、神功皇后が「天照大神」と推理している。神功皇后伝説と卑弥呼との関係もひも解き、何故、高千穂が天孫降臨の地となったかを解き明かしている。関裕二は、天皇家が、敗北と挫折により天孫降臨の地に至ったかを説明し、そこから神武東征により再び再生した非常に壮大なドラマを推理している。
私は、小さいころよく父に連れられ糸魚川地域の姫川、富山県の宮崎海岸(別名:ひすい海岸)に「ひすい」採りに行った。本著を読んで、この地域が、神功皇后伝説とも繋がりがあり、ひすいの女神が神功皇后の可能性があることを知った。北陸地方では、ひすいの女神伝説が伝えられており、「水から湧き出る」ひすいは、「海神(わだつみ)」がもたらした神宝と考えられていた。天皇家の三種の神器の一つに「勾玉」があるが、古墳から出土する勾玉は当初大陸からもたされていたと考えられていたが、組成分析から糸魚川地域で採れた「ひすい」と判明した。関裕二の推理は説得力がある。
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天孫降臨の謎 『日本書紀』が封印した真実の歴史 (PHP文庫) 文庫 – 2007/7/2
関 裕二
(著)
天孫降臨は、たしかな事実である......。こう切り出せば、多く
の人は「そんな馬鹿な」といぶかしがることであろう。「神話」は絵空事であっ
たとする、現在の常識的な理解からすれば、皇祖神・天照大神(あまてらすおお
みかみ)の孫が、高天原から日向(ひむか、宮崎県)の高千穂峰に舞い降りてき
たという話を信じろ、というほうが無理な話なのである。
しかし、そう簡単には片づけられない「謎」が、神話には残されている、と著者
はいう。
『日本書紀』を編纂した八世紀の朝廷が、天孫降臨の地を、なぜ南九州に求めた
のか? ヤマトの政権はもっとほかの場所からやってきたのだが、それを隠匿す
る必要があって、南九州を選んだのではないか? そもそも南九州は皇祖神の
「夷テキ」の地である。そのまっただ中に「天孫が降臨」する必要があったの
か? いったい「天孫降臨」に秘められた真実とは?
気鋭の歴史作家が「建国神話に隠された真実」を大胆に読み解く。
の人は「そんな馬鹿な」といぶかしがることであろう。「神話」は絵空事であっ
たとする、現在の常識的な理解からすれば、皇祖神・天照大神(あまてらすおお
みかみ)の孫が、高天原から日向(ひむか、宮崎県)の高千穂峰に舞い降りてき
たという話を信じろ、というほうが無理な話なのである。
しかし、そう簡単には片づけられない「謎」が、神話には残されている、と著者
はいう。
『日本書紀』を編纂した八世紀の朝廷が、天孫降臨の地を、なぜ南九州に求めた
のか? ヤマトの政権はもっとほかの場所からやってきたのだが、それを隠匿す
る必要があって、南九州を選んだのではないか? そもそも南九州は皇祖神の
「夷テキ」の地である。そのまっただ中に「天孫が降臨」する必要があったの
か? いったい「天孫降臨」に秘められた真実とは?
気鋭の歴史作家が「建国神話に隠された真実」を大胆に読み解く。
- 本の長さ325ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2007/7/2
- ISBN-104569668763
- ISBN-13978-4569668765
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登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2007/7/2)
- 発売日 : 2007/7/2
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 325ページ
- ISBN-10 : 4569668763
- ISBN-13 : 978-4569668765
- Amazon 売れ筋ランキング: - 398,562位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年10月12日に日本でレビュー済み
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神話と古代史の連関性に以前より興味を持っていて、amazon内をサーフィンしていたらこの本にぶつかった。その現代的プロファイリング手法から日本書紀を読み解くアプローチは非常に興味深い。ただ、根本としての日本神話であったり、古代史のベースの知識が十分でないと、なかなか読み進むのが困難である。この手の本はどれも同じことが言えるのかもしれないが、一度、高校レベルでも良いから、復習をして読まれることを進めます。
2020年10月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「出雲は2つ有った」及び「乙巳の変は政権争いだった」と言うのは、正しいと思います。歴史がそれを示しています。でも、浦島太郎の話や祟りの話は、(歴史には関係ない話と言うのを分かっていながら)本を売る為に話を面白くしたものでちょっとがっかりです。
2015年11月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「神武東征とヤマト建国の」も読むとよく理解できました。著者のファンで作品は結構よんでいます。この頃はいろいろ繋がってくるようになりました。
2016年3月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
彼の本はいつも話が飛び読みにくい。もっと論旨を整理して書いて欲しい。