本書は経済小説の大家である城山三郎氏の著作約100冊の中から、作者が小説の登場人物に語らしめた珠玉の言葉を編集・再編集したものである。書かれた小説はかなり年代の古いものもあるが、時間によって色褪せることのない言葉の数々を楽しむことが出来る。
中でも「失敗」や「挫折」に対して前向きな考え方を述べている記述が多い。例えば、「失敗はしようがありません。というより、失敗の数を重ねた者ほど成功するんじゃありませんか。失敗をおそれる人、失敗にくじける人が、本当の失敗者ですよ」とか、「挫折のない人というのはありえないと思うし、もしそういう人があったとしたら、人間として実に魅力がないでしょうね。・・・挫折というものは人間にとって大切なものだし、その人自身にとってもいろいろな人生の見方の重層性みたいなものを与えていくんですね。」という言葉で、勇気付けられることもある。
「挫折」した時、「生き方」を振り返る時に読み返してみたい一冊である。
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人生の流儀 新書 – 2008/3/19
城山 三郎
(著)
「人生あわてても仕方ない。まわりはどうあろうと、自分は自分で、たったひとつしかない人生を大事に見つめて歩いていく」「人間、生きてさえいれば、なんとか新しい人生が開けていくんだね」。経済小説のジャンルを開拓し、一歩先んずる眼で企業と人間とを捉えた作品を世に問い続けた城山三郎。本書は、氏の著作より、人生、仕事、夫婦について妙味ある言葉をセレクト。「平凡も信じれば力になる。ひたむきに走らなくていい、今日の自分を大切にいつくしもう」。ビジネス社会に生きるすべての人々の糧となる箴言集。
- 本の長さ160ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2008/3/19
- ISBN-104569698050
- ISBN-13978-4569698052
登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2008/3/19)
- 発売日 : 2008/3/19
- 言語 : 日本語
- 新書 : 160ページ
- ISBN-10 : 4569698050
- ISBN-13 : 978-4569698052
- Amazon 売れ筋ランキング: - 890,150位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 830位日本文学(名言・箴言)
- - 1,570位ビジネスライフ (本)
- - 59,871位新書
- カスタマーレビュー:
著者について
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(1927-2007)名古屋生まれ。海軍特別幹部練習生として終戦を迎えた。一橋大学卒業後、愛知学芸大学に奉職、景気論等を担当。1957(昭和32)年、『輸出』により文学界新人賞、1959年『総会屋錦城』で直木賞を受け、経済小説の開拓者となる。吉川英治文学賞、毎日出版文化賞受賞の『落日燃ゆ』の他、『男子の本懐』『黄金の日日』『役員室午後三時』『毎日が日曜日』『官僚たちの夏』『もう、きみには頼まない』『硫黄島に死す』『指揮官たちの特攻―幸福は花びらのごとく―』等、多彩な作品群は幅広い読者を持つ。1996(平成8)年、菊池寛賞を、2002(平成14)年、朝日賞を受賞。2007年3月22日没。享年79。没後発見された愛妻への遺稿『そうか、もう君はいないのか』と、愛妻が倒れる前年から最晩年まで自らを励ますかのように綴られた手帳の記述をまとめた『どうせ、あちらへは手ぶらで行く』は世代を超えたベストセラーとなった。
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