トウモロコシから作るバイオエタノールは、石油枯渇と、地球温暖化を背景として、
近年、急激に生産が盛んになってきた。
地球温暖化は全地球的規模でみると、食料の増産に結びつくようなメリットもあり、
そう差し迫った問題ではない。
バイオエタノールは、パンがあまったからといって、暖炉にくべるのと同様、もったいない。
(エネルギー効率から見れば約五分の一となってしまう)
私達は、必ずやってくるエネルギー問題(石油の枯渇)と食糧問題を、バイオエタノールに
頼ることなく解決しなくてはいけない。という主旨。
国別の(1)エネルギー問題(2)食料問題(3)環境問題(京都議定書)への取組みが
各章にバラバラに出てきますのでまとめてみました。ご参考にどうぞ。
アメリカ
(1)当面は他国の資源を買うことにより、自国の石油資源を温存する戦略をとっている。
(2)トウモロコシ、小麦、大豆の大生産国。食料問題では非常に有利な立場にいる。
(3)8%の二酸化炭素の排出削減が課せられたが、議定書を批准していないので、当面
国内に影響はない。
ロシア
(1)石油は世界第二位、天然ガスは世界第一位の生産を誇るエネルギー大国。
(2)ウクライナの独立と経済発展により、食糧自給率は下がりつつある。
(3)共産主義時代のデータが不明確。元になる基準値が低いため、排出権を大量に販売
することができる。
ヨーロッパ
(1)北海油田が枯渇し始めたため石油の輸入が増えつつある。
(2)フランスは農業国、イギリスでも自給率は100%程度、ドイツは工業国だが日本
ほど低くはない。
(3)議定書が90年を基準としているため、旧東欧諸国との域内の交換で7%の削減義務
は楽に達成でき、排出権を売ることができる。
中国
(1)石油の生産量は多いが、人口比少ないため、世界から戦略的に資源を購入中。
(2)小麦、米の生産量は多いが人口も膨大。経済発展に伴い食料輸入国になりつつある。
(3)アメリカに次ぐ二酸化炭素排出国であるにも拘らず、削減義務はない。
日本
(1)全て海外に依存する。
(2)食料の自給率は約40%。先進国中、断トツに低い。
(3)議定書により、実質的に二酸化炭素の削減義務を負ったのは日本だけ。
日本は、当面は地球温暖化問題など忘れ、エネルギーと食料の確保に全力を上げるべき
というのが武田先生の意見であり、私も全面的に賛成。
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バイオ燃料で、パンが消える (PHP Paperbacks) ペーパーバック – 2008/4/24
武田 邦彦
(著)
あなたは飢えに苦しむ人の目の前で、食べ物を次々と暖炉で燃やすことができるだろうか? 間も無く地球上の多くの人がこの行為に手を染めることになる。それが「バイオ燃料」の実態なのだ。
「地球温暖化」「石油の枯渇」というこの2つ危機が叫ばれるなか、救世主と目される「バイオエタノール」。
簡単に言えば、トウモロコシなどの作物から作られる自動車の燃料。
作物を育つ間に吸収するCO2と、それを燃料として使用して排出されるCO2とが相殺されるため、環境・エネルギー問題を一挙に解決するという。
しかし、バイオエタノールを生産し消費することは、「パンを暖炉にくべる行為」に他ならないと著者は主張するのだ。
本書は、このバイオエタノールという怪物の実態を、石油、地球温暖化、食糧問題、各国の政治的思惑から読み解き、
エコに隠されたウソに鋭いメスを入れつつ、人類がいかに地球環境との折り合いをつけ、生き残っていくかを考察する。
「地球温暖化」「石油の枯渇」というこの2つ危機が叫ばれるなか、救世主と目される「バイオエタノール」。
簡単に言えば、トウモロコシなどの作物から作られる自動車の燃料。
作物を育つ間に吸収するCO2と、それを燃料として使用して排出されるCO2とが相殺されるため、環境・エネルギー問題を一挙に解決するという。
しかし、バイオエタノールを生産し消費することは、「パンを暖炉にくべる行為」に他ならないと著者は主張するのだ。
本書は、このバイオエタノールという怪物の実態を、石油、地球温暖化、食糧問題、各国の政治的思惑から読み解き、
エコに隠されたウソに鋭いメスを入れつつ、人類がいかに地球環境との折り合いをつけ、生き残っていくかを考察する。
- 本の長さ225ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2008/4/24
- ISBN-104569698344
- ISBN-13978-4569698342
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登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2008/4/24)
- 発売日 : 2008/4/24
- 言語 : 日本語
- ペーパーバック : 225ページ
- ISBN-10 : 4569698344
- ISBN-13 : 978-4569698342
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,888,676位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 547位エネルギー一般関連書籍
- - 210,625位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1943年東京都生まれ。工学博士。東京大学教養学部基礎科学科卒業。その後、旭化成ウラン濃縮研究所所長、芝浦工業大学工学部教授、名古屋大学大学院教授を経て、中部大学教授。世界で初めて化学法によるウラン濃縮に成功し日本原子力学会平和利用特賞を受賞、内閣府原子力委員会および安全委員会専門委員などを歴任。原子力、環境問題をめぐる発言で注目されている(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『「正しい」とは何か?: 武田教授の眠れない講義 (ISBN-10: 4093882851)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年5月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2008年7月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
新聞やニュースを見ていれば
得られる情報ばかりが羅列されている。
文章もあまり上手ではないので読むのに疲れる。
新聞やニュースを見るのが億劫で
バイオエタノールのことなど
まとめて情報を得たい人には良いかもしれない。
新たな発見はナシ。
得られる情報ばかりが羅列されている。
文章もあまり上手ではないので読むのに疲れる。
新聞やニュースを見るのが億劫で
バイオエタノールのことなど
まとめて情報を得たい人には良いかもしれない。
新たな発見はナシ。
2008年5月22日に日本でレビュー済み
本書には多くのことが書かれているが、評者の読後感で記憶に残ったのは、
1、京都議定書はEUに有利であり、アメリカ・カナダなども破棄しており、
日本だけが一方的に不利益な内容を突きつけられている、
2、バイオエタノールなどの生産には、
生産量以上に石油資源が投入されているため、少なくとも現在のところはやめるべきである、
3、日本は食料自給率が40%以下、穀物では25%と低いため、
今後はこの状態を改善するべきである、
4、日本は広い経済的排他水域持っているため、
今後の食糧危機の時代には、水産資源の開発などを目指すべき、
などなどを主張している。
評者は、1は事実であるものの、あまりにヨーロッパ人をマキャベリアンに見過ぎており、
サピオの特集であるかのような錯覚を感じる。
2は、完全に納得するし、むしろ、特定のエネルギーへの政府補助や目標などは
さけて、完全に市場原理に任せるのが、もっとも効率的で低所得者にもやさしいと考える。
3については、著者も指摘しているように、東京では自給率は1%にもみたないのであるから、私はこれは問題ではなく、国際協調でいけば問題はないと考える。
むろん、これは著者の1のサピオ論調とは合わないことは間違いない。
4は、ご高説もっともだと思うので、食糧がもっと爆騰して、
本当に食料が地上で増産、輸入できないのであれば、
日本でも価格インセンティブによって危機感が生まれ、
穀物のようなワカメなどが栽培されるようになるだろう。
ちょうど、近畿大学がマグロ養殖に成功し、私が名古屋でたべているように。
全体として、著者である武田氏の専門知識を背景として、自然科学的な説明は面白いのだが、
価格メカニズムへの理解、あるいは信頼がまったく存在しないのは残念である。
過去には、石炭枯渇の杞憂をはじめ、多くの「問題」があり、そういった認識が
結局は相互の猜疑心を生み、ブロック経済と世界大戦につながったのではなかったのか?
とはいえ、おそらくは多くの人にとって取っつきやすく、軽く読めるのはすばらしい。
1、京都議定書はEUに有利であり、アメリカ・カナダなども破棄しており、
日本だけが一方的に不利益な内容を突きつけられている、
2、バイオエタノールなどの生産には、
生産量以上に石油資源が投入されているため、少なくとも現在のところはやめるべきである、
3、日本は食料自給率が40%以下、穀物では25%と低いため、
今後はこの状態を改善するべきである、
4、日本は広い経済的排他水域持っているため、
今後の食糧危機の時代には、水産資源の開発などを目指すべき、
などなどを主張している。
評者は、1は事実であるものの、あまりにヨーロッパ人をマキャベリアンに見過ぎており、
サピオの特集であるかのような錯覚を感じる。
2は、完全に納得するし、むしろ、特定のエネルギーへの政府補助や目標などは
さけて、完全に市場原理に任せるのが、もっとも効率的で低所得者にもやさしいと考える。
3については、著者も指摘しているように、東京では自給率は1%にもみたないのであるから、私はこれは問題ではなく、国際協調でいけば問題はないと考える。
むろん、これは著者の1のサピオ論調とは合わないことは間違いない。
4は、ご高説もっともだと思うので、食糧がもっと爆騰して、
本当に食料が地上で増産、輸入できないのであれば、
日本でも価格インセンティブによって危機感が生まれ、
穀物のようなワカメなどが栽培されるようになるだろう。
ちょうど、近畿大学がマグロ養殖に成功し、私が名古屋でたべているように。
全体として、著者である武田氏の専門知識を背景として、自然科学的な説明は面白いのだが、
価格メカニズムへの理解、あるいは信頼がまったく存在しないのは残念である。
過去には、石炭枯渇の杞憂をはじめ、多くの「問題」があり、そういった認識が
結局は相互の猜疑心を生み、ブロック経済と世界大戦につながったのではなかったのか?
とはいえ、おそらくは多くの人にとって取っつきやすく、軽く読めるのはすばらしい。
2008年4月26日に日本でレビュー済み
リサイクル問題や地球温暖化問題などで、正論を吐きまくっている武田邦彦氏。
最近になって、「環境問題はなぜウソがまかり通るのか1&2」で一躍脚光を浴び、その主張に多くの耳目が集まるようになったのは結構ですが、残念ながら一部には、武田先生のことを、トンデモ学者やタレント学者のたぐいと勘違いしている御仁もいるようです。また、ホントは先生が正しいことを理性では判っているのに、政治/経済的に不利益になるもんだから、わざと無視したり軽視したり…の輩もいるようです。
しかし、いったん偏見や思い込みを捨て、素直な常識で持って武田先生の本を読めば、いかに今の日本がアブナイ状況に陥っているか、それはエセ「地球温暖化」なんぞの非ではないことに気がつくでしょう。
経済大国の国民であることにうぬぼれて、ホッキョクグマやツバル国民の心配するより、自分の足下見ろよ!
エネルギーも食料も自給率が全然低くて、車やなんかが売れなくなったら、どうして生きて行くつもりなんだ?
吉本隆明のような戦後の我が国を代表するような思想家ですら、経済発展の大海に飲まれ、ハイ・イメージ論などで、「農業と工業の対立などは古いテーマだ」などと旧左翼/市民主義を農協なんかと十把一絡げにして否定しているが、なんのなんの、いくら第三次産業が発達しようが、食糧とエネルギーがなけりゃ、人間は生きて行けません。
東京という大都会に住み、詩や文学なんぞという「虚業」で生きて来た頭脳には、そこのところがどうしても理解できないんだなあ…
まあ、吉本さんほどの人でもそうだから、生半可な知識人なんかは、USAやEUにころっと騙されている。
武田先生がここで警告している真の問題は、これまで別系統と思われていた食糧とエネルギーの問題がリンクしてしまったこと。このまま穀物のバイオ燃料化が進むと、日本はダブルパンチでほんとに沈没してしまうよ。スバルの水没よりも自分の足下を心配したらどうでしょう。ということです。
本書で論じられていることの多くは、武田先生がこれまで主張されて来たことを丁寧に、時に視点を変えて再論した物が多いが、後半(これがメインだとおもうが)、海洋資源の有効利用について語っている下りは、新たな着眼点だと思う。
先生の分析や数値の援用は、時として反対議論を呼ぶことが多く、本書での数値やグラフについても、また細かいことで揚げ足を取る人も居るのだろうが、もはやそんな時期では無いだろう。
日本人はほんとに「グランドプラン」と持たないと!
また、最後の節で、地球が温暖化することに由るメリットを堂々と論じられているのも、北国に住む読者としてサッパリした。
かつては楽園や天国、未来都市と言えば、明るく温かいイメージしか人類は持たなかった。キリストさんは防寒服着てたかね?
それはきっと人類が、辛い氷河期の記憶を遺伝子に蓄え続けて来たからだろう。
豊かな水と温暖な気候。
陸地の大半は高緯度にあることからも、普通に考えて、緩慢で小規模な温暖化は、ほとんどすべての生物にとってプラスに働く筈だ。そのことは食糧増産にもつながる。地球温暖化っていったって、地表が100度になるわけじゃないんだから!
ペットボトルは(現在の科学では)土に埋めても、何年掛かってもで原油に戻すことはできないが、植物や海洋資源は、太陽の力を借りて、かなりの程度、再生産できる。
武田先生の判りやすいたとえで言えば、穀物や樹木や海洋資源は「月給」で、石油は「遺産(貯金)」だ。毎月もらっている月給で家計をやりくりして行けば、定期預金を取り崩す必要も無いでしょう。
エネルギーの問題はさておくとしても、とりあえず温暖化すれば、食糧は増えるでしょう。飢餓だけはなんとか防げるかもしれません。飢えている人から穀物を取り上げガソリンに混ぜ、バイオ燃料で走るエンジンを積んだ自動車を、あなた、エコだからって、地球環境に優しいからって、運転できますか? ほんとに温暖化が心配だったら、地デジになってもテレビを買い替えないで、チューナーを付け足すだけでいいんだから。実際に生活保護世帯には、チューナーが支給される。地デジが見れる薄型テレビが支給されるわけじゃない。それから、HD-DVDレコーダーにもチューナー内蔵されてるよ。テレビ自体を買い替える必要ないんだよ。みんな、知ってる?
スペースシャトル飛ばしたり、携帯電話発明したり、フェルマーの最終定理を証明したり、今ほど人類は頭が良くなった時はないようにも思えるが、一皮むけば、今ほど人類が馬鹿になった時代もないのかもしれない。
今から何十万年後かの、新しい人類の一人のジャレド・ダイヤモンドは、遺跡を掘り返して、食糧よりも移動手段を重要視して滅んで行った数十億の先史人類の文明を、不可思議と記すことだろう…
最近になって、「環境問題はなぜウソがまかり通るのか1&2」で一躍脚光を浴び、その主張に多くの耳目が集まるようになったのは結構ですが、残念ながら一部には、武田先生のことを、トンデモ学者やタレント学者のたぐいと勘違いしている御仁もいるようです。また、ホントは先生が正しいことを理性では判っているのに、政治/経済的に不利益になるもんだから、わざと無視したり軽視したり…の輩もいるようです。
しかし、いったん偏見や思い込みを捨て、素直な常識で持って武田先生の本を読めば、いかに今の日本がアブナイ状況に陥っているか、それはエセ「地球温暖化」なんぞの非ではないことに気がつくでしょう。
経済大国の国民であることにうぬぼれて、ホッキョクグマやツバル国民の心配するより、自分の足下見ろよ!
エネルギーも食料も自給率が全然低くて、車やなんかが売れなくなったら、どうして生きて行くつもりなんだ?
吉本隆明のような戦後の我が国を代表するような思想家ですら、経済発展の大海に飲まれ、ハイ・イメージ論などで、「農業と工業の対立などは古いテーマだ」などと旧左翼/市民主義を農協なんかと十把一絡げにして否定しているが、なんのなんの、いくら第三次産業が発達しようが、食糧とエネルギーがなけりゃ、人間は生きて行けません。
東京という大都会に住み、詩や文学なんぞという「虚業」で生きて来た頭脳には、そこのところがどうしても理解できないんだなあ…
まあ、吉本さんほどの人でもそうだから、生半可な知識人なんかは、USAやEUにころっと騙されている。
武田先生がここで警告している真の問題は、これまで別系統と思われていた食糧とエネルギーの問題がリンクしてしまったこと。このまま穀物のバイオ燃料化が進むと、日本はダブルパンチでほんとに沈没してしまうよ。スバルの水没よりも自分の足下を心配したらどうでしょう。ということです。
本書で論じられていることの多くは、武田先生がこれまで主張されて来たことを丁寧に、時に視点を変えて再論した物が多いが、後半(これがメインだとおもうが)、海洋資源の有効利用について語っている下りは、新たな着眼点だと思う。
先生の分析や数値の援用は、時として反対議論を呼ぶことが多く、本書での数値やグラフについても、また細かいことで揚げ足を取る人も居るのだろうが、もはやそんな時期では無いだろう。
日本人はほんとに「グランドプラン」と持たないと!
また、最後の節で、地球が温暖化することに由るメリットを堂々と論じられているのも、北国に住む読者としてサッパリした。
かつては楽園や天国、未来都市と言えば、明るく温かいイメージしか人類は持たなかった。キリストさんは防寒服着てたかね?
それはきっと人類が、辛い氷河期の記憶を遺伝子に蓄え続けて来たからだろう。
豊かな水と温暖な気候。
陸地の大半は高緯度にあることからも、普通に考えて、緩慢で小規模な温暖化は、ほとんどすべての生物にとってプラスに働く筈だ。そのことは食糧増産にもつながる。地球温暖化っていったって、地表が100度になるわけじゃないんだから!
ペットボトルは(現在の科学では)土に埋めても、何年掛かってもで原油に戻すことはできないが、植物や海洋資源は、太陽の力を借りて、かなりの程度、再生産できる。
武田先生の判りやすいたとえで言えば、穀物や樹木や海洋資源は「月給」で、石油は「遺産(貯金)」だ。毎月もらっている月給で家計をやりくりして行けば、定期預金を取り崩す必要も無いでしょう。
エネルギーの問題はさておくとしても、とりあえず温暖化すれば、食糧は増えるでしょう。飢餓だけはなんとか防げるかもしれません。飢えている人から穀物を取り上げガソリンに混ぜ、バイオ燃料で走るエンジンを積んだ自動車を、あなた、エコだからって、地球環境に優しいからって、運転できますか? ほんとに温暖化が心配だったら、地デジになってもテレビを買い替えないで、チューナーを付け足すだけでいいんだから。実際に生活保護世帯には、チューナーが支給される。地デジが見れる薄型テレビが支給されるわけじゃない。それから、HD-DVDレコーダーにもチューナー内蔵されてるよ。テレビ自体を買い替える必要ないんだよ。みんな、知ってる?
スペースシャトル飛ばしたり、携帯電話発明したり、フェルマーの最終定理を証明したり、今ほど人類は頭が良くなった時はないようにも思えるが、一皮むけば、今ほど人類が馬鹿になった時代もないのかもしれない。
今から何十万年後かの、新しい人類の一人のジャレド・ダイヤモンドは、遺跡を掘り返して、食糧よりも移動手段を重要視して滅んで行った数十億の先史人類の文明を、不可思議と記すことだろう…
2008年5月7日に日本でレビュー済み
社会の教科書とも言えるし、バイオエタノールの教科書とも言えます。
とにかく総合的です。
武田教授のように物事を総合的に捉えられる政治家、科学者が施政者となっていないために、日本の将来には夢がありません。
それほど著書に挙げられる日本の現状を示すデータ、政策は悲惨なものであり、普段、森に対して「木」しか見れていない我々にとっては衝撃的で、リアリティがあり、自国のことで恥ずかしいのですが、面白い。
その調査力には恐れ入るばかりですが、何よりこの著書の素晴らしい点は、そういった悲観論だけをあげつらうのではなく、それに対して我々はどこへ向かうのか、有限のエネルギーを使って、いかにして無限の価値を手に入れるかについて、科学的に、現実可能な手法を示唆している点だと感じます。
かつて、また、今なお日本人の心に眠る魂を評価し、その国民性を失い、今の悲惨な現状をもたらした欧米文化の導入を指摘し、日本国土の有利性を説いています。
特に海洋の価値を含めた国際比較のデータの独創性は素晴らしいと感じました。
どう考えたらそのような発想が浮かぶのか。学問の大切さ、論理的に積み上げる大切さを感じました。
とにかく総合的です。
武田教授のように物事を総合的に捉えられる政治家、科学者が施政者となっていないために、日本の将来には夢がありません。
それほど著書に挙げられる日本の現状を示すデータ、政策は悲惨なものであり、普段、森に対して「木」しか見れていない我々にとっては衝撃的で、リアリティがあり、自国のことで恥ずかしいのですが、面白い。
その調査力には恐れ入るばかりですが、何よりこの著書の素晴らしい点は、そういった悲観論だけをあげつらうのではなく、それに対して我々はどこへ向かうのか、有限のエネルギーを使って、いかにして無限の価値を手に入れるかについて、科学的に、現実可能な手法を示唆している点だと感じます。
かつて、また、今なお日本人の心に眠る魂を評価し、その国民性を失い、今の悲惨な現状をもたらした欧米文化の導入を指摘し、日本国土の有利性を説いています。
特に海洋の価値を含めた国際比較のデータの独創性は素晴らしいと感じました。
どう考えたらそのような発想が浮かぶのか。学問の大切さ、論理的に積み上げる大切さを感じました。