この本を読むと金融業界に明るい人でない限りは、「へぇ、こんなことが起こってたんだ。」となるはずだと思います。
一般的に知られるようになったサブプライムローンだけでなく、デリバティブ商品のCDSやCDOに対しても噛み砕いた説明がなされているので今回の恐慌に関しての理解が格段に進むと思います。
なにより世界経済などマクロな視点で論じている本が多い中、ミクロな視点から論じている本著は新鮮かつリアルです。
特に金融業界の中でも一般人には何をやっているのかいまいち良く分からないインベストメントバンクとヘッジファンドについて詳細に言及されています。
というより堀さんがキレ気味で糾弾しています(笑)
ここが本著の味でもあります。
金融業界のリアルな側面を知ることが出来る点でも一読の価値はあるように思います。
ちなみにマクロな視点での理解には『
暴走する国家 恐慌化する世界―迫り来る新統制経済体制(ネオ・コーポラティズム)の罠
』が私としてはオススメです。マクロな視点で副島さん。ミクロな視点で堀さん。このお二人で大まかには補完できる気がします。
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世界連鎖恐慌の犯人 (Voice select) 新書 – 2008/12/18
堀 紘一
(著)
【編集長からのメッセージ】
アメリカ発金融危機、世界同時不況、激変する国際情勢……。危機と混迷を前に逡巡せ
ず、“チャンス”をいかに掴んでいくか――。世の常識を覆すオピニオンと大胆な仮説で
ビジネスリーダーを刺激する月刊誌『Voice』で多大な反響を呼んだ旬な話題を、
「Voiceセレクト」シリーズを通してご堪能下さい。
------------------------------------------------------------------------------------------------
サブプライムローン問題に端を発した世界同時不況。「金融の神様」といわれた
グリーンスパン元FRB議長が、自らの金融政策の過ちを認めた理由とは何か?
マスコミを賑わす「インベストメントバンク」「ヘッジファンド」「デリバティブ」「CDS」「CDO」、
そして「サブプライムローン」が元凶なのか?
本書は、経営コンサルタントの世界に身を置きながら、インベストメントバンクや
ヘッジファンドのやり口や金融工学のまやかしを知り尽くした著者が、金融知識がない
一般の人にもわかるように「金融危機の真因」を明かした書。
悪と知りつつ金儲けに走る人たち、百害あって一利なしのヘッジファンド、
世間を知らない学者たちがつくった世にも恐ろしいCDOの仕組み、濡れ手で粟の大儲けが
できるCDSの正体……いま起きていることの実態を知るにつれ、「同時不況」がやがて
「連鎖恐慌」に進む未来が予感でき、誰もが身震いすること間違いない。
アメリカ発金融危機、世界同時不況、激変する国際情勢……。危機と混迷を前に逡巡せ
ず、“チャンス”をいかに掴んでいくか――。世の常識を覆すオピニオンと大胆な仮説で
ビジネスリーダーを刺激する月刊誌『Voice』で多大な反響を呼んだ旬な話題を、
「Voiceセレクト」シリーズを通してご堪能下さい。
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サブプライムローン問題に端を発した世界同時不況。「金融の神様」といわれた
グリーンスパン元FRB議長が、自らの金融政策の過ちを認めた理由とは何か?
マスコミを賑わす「インベストメントバンク」「ヘッジファンド」「デリバティブ」「CDS」「CDO」、
そして「サブプライムローン」が元凶なのか?
本書は、経営コンサルタントの世界に身を置きながら、インベストメントバンクや
ヘッジファンドのやり口や金融工学のまやかしを知り尽くした著者が、金融知識がない
一般の人にもわかるように「金融危機の真因」を明かした書。
悪と知りつつ金儲けに走る人たち、百害あって一利なしのヘッジファンド、
世間を知らない学者たちがつくった世にも恐ろしいCDOの仕組み、濡れ手で粟の大儲けが
できるCDSの正体……いま起きていることの実態を知るにつれ、「同時不況」がやがて
「連鎖恐慌」に進む未来が予感でき、誰もが身震いすること間違いない。
- 本の長さ190ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2008/12/18
- ISBN-104569705456
- ISBN-13978-4569705453
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登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2008/12/18)
- 発売日 : 2008/12/18
- 言語 : 日本語
- 新書 : 190ページ
- ISBN-10 : 4569705456
- ISBN-13 : 978-4569705453
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,157,554位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 292位世界の経済事情
- - 64,138位投資・金融・会社経営 (本)
- - 72,605位新書
- カスタマーレビュー:
著者について
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株式会社ドリームインキュベータ代表取締役会長。1945年、兵庫県生まれ。東京大学法学部卒業後、読売新聞経済部を経て、1973年から三菱商事に勤 務。ハーバード・ビジネススクールでMBA with High Distinction(Baker Scholar)を日本人として初めて取得後、ボストンコンサルティンググループで国内外の一流企業の経営戦略策定を支援する。1989年より同社代表取 締役社長。2000年6月、ベンチャー企業の支援・コンサルティングを行なうドリームインキュベータを設立、代表取締役社長に就任。同社を2005年9 月、東証1部に上場させる。2006年6月、同社会長に就任(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『日本の成長戦略』(ISBN-10:4569790801)が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年1月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まず、作者の意気込みが伝わってくる本です。
だから一気に読めます。(2時間程度)
帯に「ほんとうの地獄はこれから始まる」と書かれています。
結局は、「CDS]というもので、大企業がどんどんつぶれていくこと。
「CDS]というのは、企業にかけられた生命保険のこと。
また、土地の値段は株価の1年後に引っ張られるように下がるので、これからさらに下がること。
今から思うと、ホリエモンや村上ファンドなどのことをその時にしっかりと考えていればここまでの金融危機にならずに済んだのになと感じました。
最後に作者からの提言があります。
・トヨタ、パナソニック、ホンダなどの優良銘柄の株を5年、10年の単位で持つことを前提で買え。
・転職はするな。今は時期が悪すぎるので、いやでも我慢しろ。
・勉強する。そして時節を待て。
本当にいい本でした。
だから一気に読めます。(2時間程度)
帯に「ほんとうの地獄はこれから始まる」と書かれています。
結局は、「CDS]というもので、大企業がどんどんつぶれていくこと。
「CDS]というのは、企業にかけられた生命保険のこと。
また、土地の値段は株価の1年後に引っ張られるように下がるので、これからさらに下がること。
今から思うと、ホリエモンや村上ファンドなどのことをその時にしっかりと考えていればここまでの金融危機にならずに済んだのになと感じました。
最後に作者からの提言があります。
・トヨタ、パナソニック、ホンダなどの優良銘柄の株を5年、10年の単位で持つことを前提で買え。
・転職はするな。今は時期が悪すぎるので、いやでも我慢しろ。
・勉強する。そして時節を待て。
本当にいい本でした。
2009年1月29日に日本でレビュー済み
内容は中学生程度です 著者の自慢と、著者の会社の自慢、リクルート用のパンフレット?
インベストメントバンクとヘッジファンドを金銭欲の塊と決め付けているが、危機感を煽って、この程度の内容で、1000円とは いかがなものでしょう
他のレビューをみて買ったのですが、レビュアーはサクラ???
インベストメントバンクとヘッジファンドを金銭欲の塊と決め付けているが、危機感を煽って、この程度の内容で、1000円とは いかがなものでしょう
他のレビューをみて買ったのですが、レビュアーはサクラ???
2009年5月13日に日本でレビュー済み
筆者の堀氏は、テレビにもよく出るのでコメンテータと思われがちだが、ベンチャー企業の支援・コンサルタントを行うドリームインキュベータ(以下DI)の会長が本職である。
まえがきは、いったいこの世界同時不況の真犯人が誰なのかと興味をそそられたが、結局は、米国の投資銀行(ゴールドマン・サックスやリーマン・ブラザーズなど)とヘッジファンドの金儲け至上主義が犯人だと論理的に突き止められたともったいぶった結論であった。そのくらい、言われなくてもテレビを見てたらわかるよとつっこみたくなる・・・
ある程度の経済知識のある方にとっては、ほとんど新たに得るところはありません。ただ、190ページの本ですが、小一時間で読めるのがお薦めです。
まえがきは、いったいこの世界同時不況の真犯人が誰なのかと興味をそそられたが、結局は、米国の投資銀行(ゴールドマン・サックスやリーマン・ブラザーズなど)とヘッジファンドの金儲け至上主義が犯人だと論理的に突き止められたともったいぶった結論であった。そのくらい、言われなくてもテレビを見てたらわかるよとつっこみたくなる・・・
ある程度の経済知識のある方にとっては、ほとんど新たに得るところはありません。ただ、190ページの本ですが、小一時間で読めるのがお薦めです。
2009年2月11日に日本でレビュー済み
サブプライムローンだけではなく、CDSとCDOの仕組みと、
それらが与える脅威を説明しています。
その上で、金融資本主義の主役である
インベストメントバンクとヘッジファンドの生態を解説しています。
彼らは最も高学歴に属する人間ではあるが、
得られる金のためなら手段を選ばないモラルの無さを指摘し、
著者はそんな人間を徹底的に否定している。
では、
我々は今どうすべきか、
・トヨタ、パナソニックなどの優良銘柄を長期(5、10年)保有で買え。
・今は時期が悪すぎるので転職はするな。
アクションに関しては、少し寂しい内容ではあった。
それらが与える脅威を説明しています。
その上で、金融資本主義の主役である
インベストメントバンクとヘッジファンドの生態を解説しています。
彼らは最も高学歴に属する人間ではあるが、
得られる金のためなら手段を選ばないモラルの無さを指摘し、
著者はそんな人間を徹底的に否定している。
では、
我々は今どうすべきか、
・トヨタ、パナソニックなどの優良銘柄を長期(5、10年)保有で買え。
・今は時期が悪すぎるので転職はするな。
アクションに関しては、少し寂しい内容ではあった。
2009年3月14日に日本でレビュー済み
内容と価格の間にはだいたい三倍ぐらいのレバレッジが掛けてある。
投資銀行よりは安全か。
テレビの放談番組か雑誌の連載コラムのような内容だが、読むに値しないかというとそうではない。
いったい何がどうしたのか、かいつまんで知りたい人にはうってつけ。
これを読んだだけでは詳しいことは解らない。
リーマンが背後にあったホリエモンや村上ファンドを時代の旗手として持ち上げる人々が居た時期に、著者は終始批判的だった。討論番組などで著者を小馬鹿にしたそれらの人達はどう申し開きをするのかな。
共産主義が流行し社会主義圏シンパの「反戦平和運動」なるものが猖獗していた時代に、福田恆存は「常識に還れ」と言ったが冷笑する者も多かった。
その後、特定の国々の手先に使われていたそれらの冷笑した人達は、恥をかいたことを認めざるを得なくなったはずだが、何事も無かったように知らん顔だ。
薄っぺらい流行にうっかり乗らないよう気をつけましょう。
後半は著者が経営するドリームインキュベーター社の宣伝臭が強いが、嫌味が無く却ってユーモラスに感じる。
結論は、不況を奇貨としてドリームインキュベーターが2009年秋か2010年春に優秀な新卒を採りたいワケ。
解りやすいし、よくぞ言ってくださいました、で星五つ。1,000円もとって自社の求人広告すんなよ、でマイナスいくつにするか。
これお金出して読む物なの?これ出版物のCDOか?
1,000円出して損したと思うかどうか、リスクの高い商品です。
あまいけど四つ星。
投資銀行よりは安全か。
テレビの放談番組か雑誌の連載コラムのような内容だが、読むに値しないかというとそうではない。
いったい何がどうしたのか、かいつまんで知りたい人にはうってつけ。
これを読んだだけでは詳しいことは解らない。
リーマンが背後にあったホリエモンや村上ファンドを時代の旗手として持ち上げる人々が居た時期に、著者は終始批判的だった。討論番組などで著者を小馬鹿にしたそれらの人達はどう申し開きをするのかな。
共産主義が流行し社会主義圏シンパの「反戦平和運動」なるものが猖獗していた時代に、福田恆存は「常識に還れ」と言ったが冷笑する者も多かった。
その後、特定の国々の手先に使われていたそれらの冷笑した人達は、恥をかいたことを認めざるを得なくなったはずだが、何事も無かったように知らん顔だ。
薄っぺらい流行にうっかり乗らないよう気をつけましょう。
後半は著者が経営するドリームインキュベーター社の宣伝臭が強いが、嫌味が無く却ってユーモラスに感じる。
結論は、不況を奇貨としてドリームインキュベーターが2009年秋か2010年春に優秀な新卒を採りたいワケ。
解りやすいし、よくぞ言ってくださいました、で星五つ。1,000円もとって自社の求人広告すんなよ、でマイナスいくつにするか。
これお金出して読む物なの?これ出版物のCDOか?
1,000円出して損したと思うかどうか、リスクの高い商品です。
あまいけど四つ星。
2009年2月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
平易な言葉で今回のサブプライムに端を発した金融恐慌の実態をわかりやすく解説していると
思う。CDO、CDS、ヘッジファンド、インベストメントバンクなど私は用語すら意味が良く把握
できていませんでしたが、この本によっておぼろげながら理解できるようになったと思う。
やはり、本物と偽物が分別されていく時代なのでしょう。
実体のあまりない、虚業のような仕事はやはり、人が生きていく上で必要とされなくなり、消
えてなくなっていくのではないでしょうか?
それにしても、今回の経済恐慌、そう簡単に回復するものではないでしょう。混沌とした状態
の中から新たな経済の仕組みが生まれてくるのか、または社会のシステムまで変わっていくの
か、いずれにせよ激動の時代に生きる私たちではないでしょうか?
思う。CDO、CDS、ヘッジファンド、インベストメントバンクなど私は用語すら意味が良く把握
できていませんでしたが、この本によっておぼろげながら理解できるようになったと思う。
やはり、本物と偽物が分別されていく時代なのでしょう。
実体のあまりない、虚業のような仕事はやはり、人が生きていく上で必要とされなくなり、消
えてなくなっていくのではないでしょうか?
それにしても、今回の経済恐慌、そう簡単に回復するものではないでしょう。混沌とした状態
の中から新たな経済の仕組みが生まれてくるのか、または社会のシステムまで変わっていくの
か、いずれにせよ激動の時代に生きる私たちではないでしょうか?
2009年3月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2008年秋から顕在化した金融恐慌の震源地を深堀りし、根底にあるものを語気鋭く告発している。日米の金融界の表裏に通じた筆者でないと書けない本だ。これだけ明言すると反発も多いかと思われるが、読者には明解でコンパクトな解説書である。文章も分かり易く勢いがある。
Investment Bankが案出して世界に売りさばいた金融商品の仕組みや、それを回して巨利を得たHedge Fundの行動を平易に説明している。
筆者が強調するのは、(1)Investment BankとHedge Fundの、実業を知らぬ倫理観希薄な秀才達が、金儲けのために案出した仕組みと行動が、今回の恐慌の根本にあること、(2)Hedge Fundは、金融界では必須の存在かも知れぬが、社会貢献の上では百害あって一利無しだということ、(3)社会に貢献する産業資本を支援する補助的存在であるべき金融資本が、肥大化して産業資本を引き回していることに元凶があるという点だ。
Investment Bankが案出して世界に売りさばいた金融商品の仕組みや、それを回して巨利を得たHedge Fundの行動を平易に説明している。
筆者が強調するのは、(1)Investment BankとHedge Fundの、実業を知らぬ倫理観希薄な秀才達が、金儲けのために案出した仕組みと行動が、今回の恐慌の根本にあること、(2)Hedge Fundは、金融界では必須の存在かも知れぬが、社会貢献の上では百害あって一利無しだということ、(3)社会に貢献する産業資本を支援する補助的存在であるべき金融資本が、肥大化して産業資本を引き回していることに元凶があるという点だ。