すでに出尽くし・語り尽くし観のある今般の経済危機の原因と対処ですが、歴史的、思想的な観点からも見つめなおした読み応えのある本です。マスコミ等、巷間で語られる一面的な論調を、賛否両方の面から見つめなおしているところもよかったです。
構造改革の負の面を強調して、当時の日本の経済担当者をアメリカに追随した人として厳しく批判していますが、当然、正の面もあったわけで、これらの人からの反論も期待したいところです。また、グローバル化といういわばパンドラの箱は開けられており、筆者の言うような日本の独自性がこれまでのように通用するかは楽観を許さないと思います。
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日本経済の突破口 単行本 – 2009/3/19
東谷 暁
(著)
いまはアメリカを中心として崩壊ばかりが目につく時期だ。
そしてまた、その崩壊を少しでも緩和するのが現在の経済政策とならざるをえないのは
仕方のないことである。
ごく最近まで日本ではインフレターゲット策と構造改革だけが政策だと思われてきたが、
世界の政府は可能なかぎり財政出動を行って、崩壊のショックを和らげているのが現実である。
この危機的状態が、いちおうの安定期を迎えたとき、世界は巨大な累積赤字を抱えた国が
乱立していることだろう。そのなかで日本がいまのように、海外が購入している国債の割合が
5%程度にとどまっているならば、それはそれで一つのアドバンテージとなるかもしれない。
しかし、こうした激しい崩壊とその格闘のなかでも、日本は次の時代への試みを
始めねばならない。それはグローバリゼーションや構造改革といった特化への道ではない。
日本の文明論的な強みに支えられた多様化への再出発なのである。(本文より抜粋)
そしてまた、その崩壊を少しでも緩和するのが現在の経済政策とならざるをえないのは
仕方のないことである。
ごく最近まで日本ではインフレターゲット策と構造改革だけが政策だと思われてきたが、
世界の政府は可能なかぎり財政出動を行って、崩壊のショックを和らげているのが現実である。
この危機的状態が、いちおうの安定期を迎えたとき、世界は巨大な累積赤字を抱えた国が
乱立していることだろう。そのなかで日本がいまのように、海外が購入している国債の割合が
5%程度にとどまっているならば、それはそれで一つのアドバンテージとなるかもしれない。
しかし、こうした激しい崩壊とその格闘のなかでも、日本は次の時代への試みを
始めねばならない。それはグローバリゼーションや構造改革といった特化への道ではない。
日本の文明論的な強みに支えられた多様化への再出発なのである。(本文より抜粋)
- 本の長さ315ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2009/3/19
- ISBN-104569706843
- ISBN-13978-4569706849
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登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2009/3/19)
- 発売日 : 2009/3/19
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 315ページ
- ISBN-10 : 4569706843
- ISBN-13 : 978-4569706849
- Amazon 売れ筋ランキング: - 2,069,191位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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