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賢者の贈り物 (PHP NOVELS) 新書 – 2009/12/3
石持 浅海
(著)
Why? Why? Why?
『月の扉』『扉は閉ざされたまま』の実力派が描く推理小説。
あなたの日常に確かに存在する思考の迷路へようこそ。
同期の女の子を呼んで開いた週末の鍋パーティー。
みんなを送り出した翌朝、部屋には、女物の靴が一足。
代わりに僕のサンダルがなくなっていた。女の子の誰かが、
酔っ払って間違えたようだ。週明け出社しても、誰も名乗り出ないのは、なぜ?
「ガラスの靴」。
故障した携帯の代替をお願いした私の前に差し出されたのは、三台の携帯。
いま使用しているものと同じもの、5千円の電子マネーが予め入った最新機種に、
同じく5万円が入った機種の三台。電子マネーは、なんと使用可能というのだ!
私が代替品として選んだのは……。「金の携帯 銀の携帯」
フイルムカメラから、デジタルカメラに切り替えた私に、
妻がプレゼントしてくれたのは「カメラのフイルム」!?
表題作「賢者の贈り物」など、秀作10篇を収める。
『月の扉』『扉は閉ざされたまま』の実力派が描く推理小説。
あなたの日常に確かに存在する思考の迷路へようこそ。
同期の女の子を呼んで開いた週末の鍋パーティー。
みんなを送り出した翌朝、部屋には、女物の靴が一足。
代わりに僕のサンダルがなくなっていた。女の子の誰かが、
酔っ払って間違えたようだ。週明け出社しても、誰も名乗り出ないのは、なぜ?
「ガラスの靴」。
故障した携帯の代替をお願いした私の前に差し出されたのは、三台の携帯。
いま使用しているものと同じもの、5千円の電子マネーが予め入った最新機種に、
同じく5万円が入った機種の三台。電子マネーは、なんと使用可能というのだ!
私が代替品として選んだのは……。「金の携帯 銀の携帯」
フイルムカメラから、デジタルカメラに切り替えた私に、
妻がプレゼントしてくれたのは「カメラのフイルム」!?
表題作「賢者の贈り物」など、秀作10篇を収める。
- 本の長さ250ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2009/12/3
- ISBN-104569775020
- ISBN-13978-4569775029
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登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2009/12/3)
- 発売日 : 2009/12/3
- 言語 : 日本語
- 新書 : 250ページ
- ISBN-10 : 4569775020
- ISBN-13 : 978-4569775029
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,516,553位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2012年8月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
金の斧銀の斧、シンデレラ、人魚姫、耳なし芳一、・・・。各ショートストーリーのモチーフは有名なもので、それだけにこういう結末が用意されているのだな、と思わせ、それを裏切ることなく、かといってベタにその通りでもなく謎解きをしているのがいいです。石持作品らしく、時にくどすぎ、回り道すぎる謎解きはあります。そこが石持さんらしい、とまとめてしまいましょう。一通り読んでから、全てのストーリーに登場する磯風さんに注目して再読する楽しさがあるのがこの本のすごいところです。こういう楽しみはほかの本にはちょっと見当たらないのではないでしょうか。読者と作者が暗黙の了解でつながれているはずなのに、それを裏切らず、しかも了解を超えた2種類の謎解き?ストーリーが同時に展開されている、そんな本です。
2008年8月14日に日本でレビュー済み
10編あるどのお話も、一度は目にするか耳にするお話をモチーフにしていて、
「何故?」をキーワードに主人公たちがグルグル悩み、そして、色々考えつつ、
その「何故」を解くという、ちょっと変わったミステリィです。
ひとつの事柄から、いろいろなことが考えつくということがよく判って面白いし、
また、間違ったことを考えた場合は、必ずそこには矛盾があって、冷静に考えると
それが判るのに、ふとそのことを見落としそうになって、ちょっと危うかったり、
なかなか読ませてくれます。
一番好きなお話は、「泡となって消える前に」ですが、結末が書かれていない
「玉手箱」が気になって仕方ないです。
「何故?」をキーワードに主人公たちがグルグル悩み、そして、色々考えつつ、
その「何故」を解くという、ちょっと変わったミステリィです。
ひとつの事柄から、いろいろなことが考えつくということがよく判って面白いし、
また、間違ったことを考えた場合は、必ずそこには矛盾があって、冷静に考えると
それが判るのに、ふとそのことを見落としそうになって、ちょっと危うかったり、
なかなか読ませてくれます。
一番好きなお話は、「泡となって消える前に」ですが、結末が書かれていない
「玉手箱」が気になって仕方ないです。
2008年4月30日に日本でレビュー済み
「心臓と左手 座間味くんの推理 」をブラックとすると、こちらはホワイト座間味くんといった趣でしょうか。(座間味くんは出てきませんが。)
短編で登場人物は毎回違うのですが、必ず、磯風さんという美人が登場、童話やO・ヘンリーの短編など既存のお話がモチーフで身近な(でも、本人達にとっては切実な)謎を解くという共通点があります。
「心臓と左手」とは異なり、謎が身近で人も死にませんので、展開は限られますので、ミステリーとしては物足りないという方もいるかもしれません。また、石持作品の短編の”お約束”の、若干(かなり?)、強引な推理もあります。
ただ、こちらは人の生死に関係ありませんので、まあ、そういうのもありかと思えますし、なにより、ほとんどのケースが暖かい終わり方をしていますので、読後感は爽やかです。ちょっとした時間に読むには最適です。お薦めです。
短編で登場人物は毎回違うのですが、必ず、磯風さんという美人が登場、童話やO・ヘンリーの短編など既存のお話がモチーフで身近な(でも、本人達にとっては切実な)謎を解くという共通点があります。
「心臓と左手」とは異なり、謎が身近で人も死にませんので、展開は限られますので、ミステリーとしては物足りないという方もいるかもしれません。また、石持作品の短編の”お約束”の、若干(かなり?)、強引な推理もあります。
ただ、こちらは人の生死に関係ありませんので、まあ、そういうのもありかと思えますし、なにより、ほとんどのケースが暖かい終わり方をしていますので、読後感は爽やかです。ちょっとした時間に読むには最適です。お薦めです。
2008年4月7日に日本でレビュー済み
関西地方の方でしたら御存知だと思いますが、昔のTVで笑福亭鶴瓶師匠と桂ざこば師匠が出演されていた「らくごのご」という番組がありました。客席から3つのお題を頂いて即席で話をこしらえて演じるという実験的な舞台でしたが、本書の構成も少しその形式に似通っています。まず10編の短編のテーマが有名なお伽噺・昔話・怪談から取られている事、次に主人公が思わず‘何故だろう?’と考え込む不可解な状況に陥って懸命に頭を捻る展開、最後に長い黒髪の美少女磯風嬢が脇役として必ず登場する、という3つのお約束事に則って全編が書かれています。昔からミステリーには安楽椅子探偵という趣向がありますが、本書の場合は少し違うと思います。各編は名探偵が見事な推理を披露するというよりは曖昧なデータを基に推理を絞り込み何とか答をひねり出して、最善の道を選択するというアマチュアっぽい物語になっています。ひとりで悩まざるを得ない状況の話は読んでいて焦りが伝わって来て気の毒に思えますが、ふたりで気楽にお酒でも飲みながら相談する内にふざけたアイディアから思わぬ真相が浮かび上がって来る話は微笑ましく読めます。本書で取り上げられる謎は犯罪的な物は全くなくて、ありふれた日常生活の中の恋愛・友情・家族愛の世界がテーマになっており、特に他者を心配して思い遣るストーリー・恋愛が成就するストーリーは爽やかで暖かい善意の念に満ちています。そういった傾向が味わえる作品として私のお気に入りは、『ガラスの靴』『可食性手紙』『賢者の贈り物』『泡となって消える前に』『最後のひと目盛り』です。唯一のマイナス要素としては意外性に乏しく想定の範囲内でお話が収まり、ややこじんまりとまとまってしまった印象はあります。けれど難しくて深刻なだけが良い訳ではなく、肩の力が抜けて楽しみながら書かれた掌編も心地良く魅力的だと思いますので、ぜひ本書のご一読をお奨め致します。
2011年6月4日に日本でレビュー済み
いわゆる日常の謎系の連作短編集である。各話それぞれが、歴史的ないわゆる名作物語のテーマを下敷きにしているところが特徴。・・・なのですが、どうも読んでいて、結局最後まで深く入り込めませんでした。
最初の一話目が、オカルトと言うか妙にファンタジー調な話になっていて、この結論って論理的にどうよ、というところで、まず印象が悪かった。
続く二話目以降、提示された謎がある程度合理的と思える謎解き(真実かどうかの確認までは描かないけれど、これはまあ日常の謎系ではありがちなことなので)にまで達する話と、ぜんぜん謎解き的なパートに達する前に終結してしまう話とが混在していて、後者の場合、読者としては読んでいて置き去りにされた感がしてしまう。
また、共通的な話の展開として、提示された謎に対していろいろな仮説をだしてくるけど当初はどれも合理的説明にならなくて、最後の最後でおもいつく突飛な仮説が実は・・・という流れ自体はとてもよいのですが、最初のほうで出てくる大量の仮説がかなり安直なものばかりになっていて、読んでいて鼻白んでしまうこともしばしば。
まぁ、表題作は、これはなかなかバランスが取れていて良いんですよね。書籍全体としてのバランスというか粒ぞろいさをもうちょっとなんとかしてほしいなあ、と思います。
最初の一話目が、オカルトと言うか妙にファンタジー調な話になっていて、この結論って論理的にどうよ、というところで、まず印象が悪かった。
続く二話目以降、提示された謎がある程度合理的と思える謎解き(真実かどうかの確認までは描かないけれど、これはまあ日常の謎系ではありがちなことなので)にまで達する話と、ぜんぜん謎解き的なパートに達する前に終結してしまう話とが混在していて、後者の場合、読者としては読んでいて置き去りにされた感がしてしまう。
また、共通的な話の展開として、提示された謎に対していろいろな仮説をだしてくるけど当初はどれも合理的説明にならなくて、最後の最後でおもいつく突飛な仮説が実は・・・という流れ自体はとてもよいのですが、最初のほうで出てくる大量の仮説がかなり安直なものばかりになっていて、読んでいて鼻白んでしまうこともしばしば。
まぁ、表題作は、これはなかなかバランスが取れていて良いんですよね。書籍全体としてのバランスというか粒ぞろいさをもうちょっとなんとかしてほしいなあ、と思います。