「若者、バカ者、よそ者」…刺激的なタイトルの本書ではあるが、主旨は
行き詰まった日本を変えるにはどうすればいいか、である。そしてその答
えを「いままでのやり方を変えること」としている。
具体的には、日本の製造業の不振を垂直統合型の生産〜販売に求め、韓国
や台湾メーカーのそれとの比較を行い、従来の日本の成功パターンでは、
今後のグローバル化に対応できないと苦言を呈す。
従来のやり方を変革するには、従来の考え方に染まっていない新しい感性
を持つ若者や、現状を思い切って否定し自らの強烈な信念に生きるバカ者、
そしてそもそもの価値観を異なる価値観を有するよそ者がカギを握るとい
う。
日本での実例をユニクロやニトリ、マクドナルドといった変革の事例と、
大手家電の失敗例、繊維素材といった垂直統合から脱却した事例を交えて
紹介する。
事例の紹介としては、新書でもあり致し方ないものの、分量が少なく十分
に理解するには足りない。また「若者、バカ者、よそ者」の使い方も十分
に紹介はされていない。
日本企業が元気を取り戻すためのひとつの考えを提示してはいるものの、
多くは現状への苦言の域を脱していない。
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若者、バカ者、よそ者 イノベーションは彼らから始まる! (PHP新書) 新書 – 2012/8/11
真壁 昭夫
(著)
行き詰まった日本を変えるにはどうすればいいか。その答えは、いままでのやり方を変えることだ。家電メーカーの業績不振は、中国や韓国メーカーの技術的なキャッチアップと円高によるものだろうが、変わらない企業の側にこそ問題がある。では、具体的にどうするか。
人が変わらなければ、結果が変わらない。著者は、過去の成功体験に頼らないで組織を改革するには、「若者、バカ者、よそ者」の力が必要だと説く。つまり、強力なエネルギーを持つ若者、旧来の価値観の枠組みからはみ出たバカ者、組織の外にいて従来の仕組みを批判的に見るよそ者である。
本書はシュンペーターのイノベーション理論をわかりやすく解説し、元気のない日本企業と社会を活性化することを目的にしている。新製品の発明・発見、新市場の開拓、新しい産業組織の実現など、いま日本に求められているのは、まさに創造的破壊なのだ。経営者、管理職層に読んでもらいたい一冊である。
人が変わらなければ、結果が変わらない。著者は、過去の成功体験に頼らないで組織を改革するには、「若者、バカ者、よそ者」の力が必要だと説く。つまり、強力なエネルギーを持つ若者、旧来の価値観の枠組みからはみ出たバカ者、組織の外にいて従来の仕組みを批判的に見るよそ者である。
本書はシュンペーターのイノベーション理論をわかりやすく解説し、元気のない日本企業と社会を活性化することを目的にしている。新製品の発明・発見、新市場の開拓、新しい産業組織の実現など、いま日本に求められているのは、まさに創造的破壊なのだ。経営者、管理職層に読んでもらいたい一冊である。
- 本の長さ253ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2012/8/11
- ISBN-104569806813
- ISBN-13978-4569806815
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登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2012/8/11)
- 発売日 : 2012/8/11
- 言語 : 日本語
- 新書 : 253ページ
- ISBN-10 : 4569806813
- ISBN-13 : 978-4569806815
- Amazon 売れ筋ランキング: - 458,465位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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- - 1,156位PHP新書
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2014年1月25日に日本でレビュー済み
2021年9月11日に日本でレビュー済み
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タイトル、冒頭にある言葉がしっくりました。私はばか者にあたるのかと感じました
2018年5月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
5年前の本だが、今読んでも役に立つ。
日本全体の活性化のために、自身ができること子供に考えさせたいことが凝縮されていた気がする。
日本全体の活性化のために、自身ができること子供に考えさせたいことが凝縮されていた気がする。
2012年9月29日に日本でレビュー済み
「鳴かないホトトギスに存在価値はない」という市場原理の現状の解説書といった本です。
本書のテーマであるイノベーションを起こすの際に必要なのはタイトルのような人たちということですが、「成功するバカ者」と「本当のバカ者」との見分け方は書かれていません。日本のメーカーに対して、技術や中間財で生き残りを図れという処方箋も、実際に売り上げが低迷すれば、研究開発費も圧縮せざるを得ません。
特に真新しい考え方は書かれていませんが、製品の寿命が短くなり、すぐに価格競争が起きてしまうという、ここ10年の企業の盛衰とその理由を整理するには良い本といえるでしょう。
本書のテーマであるイノベーションを起こすの際に必要なのはタイトルのような人たちということですが、「成功するバカ者」と「本当のバカ者」との見分け方は書かれていません。日本のメーカーに対して、技術や中間財で生き残りを図れという処方箋も、実際に売り上げが低迷すれば、研究開発費も圧縮せざるを得ません。
特に真新しい考え方は書かれていませんが、製品の寿命が短くなり、すぐに価格競争が起きてしまうという、ここ10年の企業の盛衰とその理由を整理するには良い本といえるでしょう。
2020年6月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
イノベーションのケースを歴史的にひも解くもので、タイトルより奥深い。
2013年6月8日に日本でレビュー済み
要約
グリーやグーグル、ニトリなど発展している新興企業がある一方、三洋電機、ソニー、シャープなどの不振に仰いでいる企業がある。
これらにどのような違いがあるのかを著者なりに考察し、企業経営のイノベーションの必要性を訴えている。
感想
読み終えた私にひとこと言わせてください。これは「タイトル詐欺」です。
9割以上「企業の発展と凋落の原因」が書かれてあり、「若者、バカ者、よそ者」の説明は数える程度。
タイトルだけを見て購入する人が多い「新書」というジャンルでこれはないです。
「はじめに」で「本書で私がいいたいことは『われわれ自身が若者、バカ者、そしてよそ者になろう』ということだ。」と書いてありますが、
著者自身が実際にそうなろうと実践しているとは到底思えない内容であり―徹底して経済専門家視点からの説明の連続―
これでは著者の周りに「若者、バカ者、よそ者」がいないんだなぁと疑わざるおえません。
タイトルさえ違っていれば「経済本」として読めていたはずだっただけに残念です。
「近年発展している新興企業、逆に不振に陥っている企業それぞれの原因」「イノベーションが必要な理由」について知りたい方におススメの本です。
グリーやグーグル、ニトリなど発展している新興企業がある一方、三洋電機、ソニー、シャープなどの不振に仰いでいる企業がある。
これらにどのような違いがあるのかを著者なりに考察し、企業経営のイノベーションの必要性を訴えている。
感想
読み終えた私にひとこと言わせてください。これは「タイトル詐欺」です。
9割以上「企業の発展と凋落の原因」が書かれてあり、「若者、バカ者、よそ者」の説明は数える程度。
タイトルだけを見て購入する人が多い「新書」というジャンルでこれはないです。
「はじめに」で「本書で私がいいたいことは『われわれ自身が若者、バカ者、そしてよそ者になろう』ということだ。」と書いてありますが、
著者自身が実際にそうなろうと実践しているとは到底思えない内容であり―徹底して経済専門家視点からの説明の連続―
これでは著者の周りに「若者、バカ者、よそ者」がいないんだなぁと疑わざるおえません。
タイトルさえ違っていれば「経済本」として読めていたはずだっただけに残念です。
「近年発展している新興企業、逆に不振に陥っている企業それぞれの原因」「イノベーションが必要な理由」について知りたい方におススメの本です。
2012年9月1日に日本でレビュー済み
著者大学の経済学部の教授ですが、学部の教科書でも勉強するような「比較優位」の理解が完全に間違っていますが、大丈夫ですか?
本書122ページに、
「市場では常に限りある資源を最適に配分するインセンティブが働き、何らかの比較優位を持つ者に対して資源あつまりやすい」
と、書いてありますが、「比較優位」は、「自分が得意な分野に特化して機能を分担したほうが、全体としてより生産性があがる」ということであって、特定の個人や国に資源が集中することを意味していない。
これは著者の完全な間違いです。
そもそも、前段で「資源が最適に配分する」といっておきながら、最後に「資源があつまりやすい」って、論理矛盾。
それに、1冊の本にするための「増量剤」として、同じ内容の文章が繰り返し出てくるし、第1章の日本経済史はまるごと本書とは直接関係ない不要な情報。
企業の事例分析も、情報の出処が明示されていないのは、すべてがオリジナルの取材等でない限りは、本を書く人の姿勢としてどうかとおもおいます。
本書122ページに、
「市場では常に限りある資源を最適に配分するインセンティブが働き、何らかの比較優位を持つ者に対して資源あつまりやすい」
と、書いてありますが、「比較優位」は、「自分が得意な分野に特化して機能を分担したほうが、全体としてより生産性があがる」ということであって、特定の個人や国に資源が集中することを意味していない。
これは著者の完全な間違いです。
そもそも、前段で「資源が最適に配分する」といっておきながら、最後に「資源があつまりやすい」って、論理矛盾。
それに、1冊の本にするための「増量剤」として、同じ内容の文章が繰り返し出てくるし、第1章の日本経済史はまるごと本書とは直接関係ない不要な情報。
企業の事例分析も、情報の出処が明示されていないのは、すべてがオリジナルの取材等でない限りは、本を書く人の姿勢としてどうかとおもおいます。
2023年10月23日に日本でレビュー済み
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『若者、バカ者、よそ者 イノベーションは彼らから始まる!』(PHP新書)は、イノベーションにおいて新たな視点を提供し、若者、バカ者、よそ者の役割を強調する興味深い書籍です。
この本の大きな魅力は、従来の考え方に挑戦することです。著者は、従来のビジネスモデルや社会規範にとらわれず、異なるバックグラウンドや視点を持つ若者、バカ者、よそ者がイノベーションの原動力となる可能性を示唆しています。これは、既存の枠組みを超えて新しいアイデアを生み出すための刺激的なアプローチです。
また、この本は多くの事例や実例を通じて、若者、バカ者、よそ者がどのようにイノベーションを推進してきたかを具体的に示しています。これにより、読者は実際の成功事例から学び、自身のアイデアを実現するためのヒントを得ることができます。
この本の大きな魅力は、従来の考え方に挑戦することです。著者は、従来のビジネスモデルや社会規範にとらわれず、異なるバックグラウンドや視点を持つ若者、バカ者、よそ者がイノベーションの原動力となる可能性を示唆しています。これは、既存の枠組みを超えて新しいアイデアを生み出すための刺激的なアプローチです。
また、この本は多くの事例や実例を通じて、若者、バカ者、よそ者がどのようにイノベーションを推進してきたかを具体的に示しています。これにより、読者は実際の成功事例から学び、自身のアイデアを実現するためのヒントを得ることができます。