著者の竹田圭吾氏は、名前だけでは顔が浮かばない方もいるだろう。
「ニューズウィーク日本版」元編集長、テレビのニュース番組でのコメンター、
ラジオ番組でのナビゲーターでもあるといえば、
なんとなくあの人かとわかるのではないだろうか。
昔から情報整理術、情報発信力、コメント力に関する本は、
どちらかというと成功法則、儲け関係と同じくいらい、
出版数が多いのではないだろうか。
しかしわたしが学生の頃とは、
その情報収集、発信の仕方はずいぶんと様変わりをしたものだ。
そこにはソーシャルメディアの爆発的な普及により、
24時間、他人の承認をもらえるのかというプレッシャーにさらされる時代
というのも大きな要因であろう。
著者のいう「ある種の不安ビジネス」というもの十分に一理ある。
その時代のなかで、5つの章に分け、
情報の扱い・活用・編集・コメントの仕方を述べていくのであるが、
なにより「おわりに」の部分に多いに集約されている。
ポイントとしては、情報に距離を置き、ほかの人と同じことを言わないこと。
判断する尺度として、フェアであるか、違う角度から検証しているか、
意見の多様性は約束されているかという視点を持つこと。
そのうえで実践的な14の項目があり、
そのうち5つくらいを実践することを進めている。
結論的になるが、4章で説かれている、
コメントすることがないときはしない、また刺さるコメントをめざさない、
これに尽きるであろう。

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コメントする力 単行本(ソフトカバー) – 2013/8/27
竹田 圭吾
(著)
コメンテーターでなくても、なにかとコメントする機会が増えている時代です。ビジネスマンにしても、会議や飲み会での会話ばかりか、メールの返信に意見をプラスしたり、フェイスブックで「いいね! 」にひと言添えたり、ツイッターでニュースに自分なりのコメントをつけたり、LINEの投稿を気の利いたものにしたり……。“ああ、面倒くさいったらありゃしない"と思っている人も多いのでは? そこで、複眼で物事を考える姿勢をもったうえで、コメントの内容をどう組み立てていくか。「情報は整理しない」「情報はタテ軸とヨコ軸に置いてみる」「すべてはグレーと考える」「情報はストーリーで発信する」「他人と同じことは絶対に言わない」「刺さるコメントよりも、しみ込むコメントを」「ボケる力を磨く」等々、『ニューズウィーク日本版』元編集長がマル秘ノウハウを初公開。“情報がありすぎる社会"を生き抜く必須スキル、「情報力」と「コメント力」が磨ける1冊です。
- 本の長さ220ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2013/8/27
- ISBN-104569811388
- ISBN-13978-4569811383
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商品の説明
著者について
編集者/ジャーナリスト。名古屋外国語大学客員教授。1964年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業後、スポーツ雑誌でアメリカのプロスポーツを取材。93年に『ニューズウィーク日本版』に移り、翻訳編集のかたわら、国際情勢、アジア経済、社会問題等を取材する。98年、副編集長。2001年から10年まで、編集長。04年以降、テレビのさまざまな情報番組やニュース番組のコメンテーター、ラジオ番組のナビゲーターなどを務めている。
登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2013/8/27)
- 発売日 : 2013/8/27
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 220ページ
- ISBN-10 : 4569811388
- ISBN-13 : 978-4569811383
- Amazon 売れ筋ランキング: - 311,608位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 11,799位自己啓発 (本)
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トップレビュー
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2013年10月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2013年10月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ブログやTwitterで情報発信する機会が増えたが、果たして自分は本当に情報を“発信”しているだろうか――そんな不安から、本書を読んでみた。
著者は、ニューズウィーク日本語版の編集長を務め、現在はニュース番組のコメンテーターとして活躍している竹田圭吾さん。
竹田さんは、コメンテーターに求められる技術は、「思いついたら喋る。あるいは、思いつきながら喋る。ときには、思いつく前に喋る」(2ページ)ことだという。
そのために竹田さんは、情報を整理しないという。情報を整理すると、情報同士のリンク(コンテクスト)が失われるからだ。情報は主観的に抽出し、メールやSNSを使って自分宛に備忘録として送っておく。大切なのは、情報を全体像で見ることだという。
そして、デカルトの『方法序説』を引き合いに出し、「情報に接する態度の基本は、客観的な事実に重きを置いていない情報はとりあえず『疑ってみる』こと」(45ページ)とアドバイスする。
また、情報収集には、時間を決めて全国紙に目を通したり、そのテーマについて書かれている書籍を3冊読むことだという。
ニューズウィークでは、記事をarticleやitemと呼ばす、storyと呼んでいた。竹田さんはそこでの経験から、「記事であれコメントであれ、情報はなるべくストーリーで発信するように心がけて」(113ページ)いるという。そして、「よいストーリーには、よい企画が必要です。企画を立てる際にまず最初に考えなくてはいけないのは、ターゲット=誰に対して、何を目的に、どんなメッセージを発するのかということ」(122ページ)だという。
この企画を蔑ろにすると、ブログやTwitterが炎上するのではないだろうか。
竹田さんは取材に行くとき、事前に聞き出したい事項をメモしていくという。さらに、「リアルにその人に接する時間は、『ネットでは得られない情報を得る』ことに徹するべき」(144ページ)という。
竹田さんは、コメント力の奥義として「コメントすることがないときはコメントしないこと」(148ページ)をあげている。さらに、「コメントするときは『何を言うか』の前に、まず『何を言わないか』を自分のなかで確認」(153ページ)するという。言わないようにしている具体例として、「代案なき批判」「極端な悲観論」「未来すぎる提言」「原則論」(156ページ)をあげている。
たしかに、視聴者としては「代案なき批判」をするコメンテーターにはイライラさせられる。逆に、自分がTwitterで発信するときはどうだろうか。コメント力の奥義は、そのまま利用させてもらおうと思う。
竹田さんは、コメントを発信するときには「自分にしか言えないこと」(172ページ)を付加価値として付けることが大切という。
たしかにTwitterでリツイートされる時は、オリジナルの発言がほとんどだ。私をフォローしている人たちが求めているのは、オリジナリティのある発言なのだ。オリジナリティのある発言を続けていくためには、常に自分の立ち位置を意識して生きていく必要がある。
また、Twitterを活用していることに触れ「自由にボケとツッコミをやり取りできるツイッターは、デジタル空間にこつ然と現われた黄金郷のような存在」(216ページ)と絶賛している。
最後の最後の218ページで、「情報を読み解く力とコメントする力を鍛えるのに役に立つこと」14項目を挙げて、少なくとも5つを実践してほしいと締めくくっている。
著者は、ニューズウィーク日本語版の編集長を務め、現在はニュース番組のコメンテーターとして活躍している竹田圭吾さん。
竹田さんは、コメンテーターに求められる技術は、「思いついたら喋る。あるいは、思いつきながら喋る。ときには、思いつく前に喋る」(2ページ)ことだという。
そのために竹田さんは、情報を整理しないという。情報を整理すると、情報同士のリンク(コンテクスト)が失われるからだ。情報は主観的に抽出し、メールやSNSを使って自分宛に備忘録として送っておく。大切なのは、情報を全体像で見ることだという。
そして、デカルトの『方法序説』を引き合いに出し、「情報に接する態度の基本は、客観的な事実に重きを置いていない情報はとりあえず『疑ってみる』こと」(45ページ)とアドバイスする。
また、情報収集には、時間を決めて全国紙に目を通したり、そのテーマについて書かれている書籍を3冊読むことだという。
ニューズウィークでは、記事をarticleやitemと呼ばす、storyと呼んでいた。竹田さんはそこでの経験から、「記事であれコメントであれ、情報はなるべくストーリーで発信するように心がけて」(113ページ)いるという。そして、「よいストーリーには、よい企画が必要です。企画を立てる際にまず最初に考えなくてはいけないのは、ターゲット=誰に対して、何を目的に、どんなメッセージを発するのかということ」(122ページ)だという。
この企画を蔑ろにすると、ブログやTwitterが炎上するのではないだろうか。
竹田さんは取材に行くとき、事前に聞き出したい事項をメモしていくという。さらに、「リアルにその人に接する時間は、『ネットでは得られない情報を得る』ことに徹するべき」(144ページ)という。
竹田さんは、コメント力の奥義として「コメントすることがないときはコメントしないこと」(148ページ)をあげている。さらに、「コメントするときは『何を言うか』の前に、まず『何を言わないか』を自分のなかで確認」(153ページ)するという。言わないようにしている具体例として、「代案なき批判」「極端な悲観論」「未来すぎる提言」「原則論」(156ページ)をあげている。
たしかに、視聴者としては「代案なき批判」をするコメンテーターにはイライラさせられる。逆に、自分がTwitterで発信するときはどうだろうか。コメント力の奥義は、そのまま利用させてもらおうと思う。
竹田さんは、コメントを発信するときには「自分にしか言えないこと」(172ページ)を付加価値として付けることが大切という。
たしかにTwitterでリツイートされる時は、オリジナルの発言がほとんどだ。私をフォローしている人たちが求めているのは、オリジナリティのある発言なのだ。オリジナリティのある発言を続けていくためには、常に自分の立ち位置を意識して生きていく必要がある。
また、Twitterを活用していることに触れ「自由にボケとツッコミをやり取りできるツイッターは、デジタル空間にこつ然と現われた黄金郷のような存在」(216ページ)と絶賛している。
最後の最後の218ページで、「情報を読み解く力とコメントする力を鍛えるのに役に立つこと」14項目を挙げて、少なくとも5つを実践してほしいと締めくくっている。
2013年10月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
始まりは見事に強烈です。
いきなりカウンターパンチを浴びた気持ちになりましたが、
本文のページに入ると急に展開が変わり、遊びを一切なくした
真面目な文章論、情報論になります。
正直、ここで裏切られたという気持ちがありました。
あの冴えたコメントを、いかなる場面であっても的を外さずに
表現できる方だから、中身もそういう奇抜さを期待してしまいました。
そのために買ったという感があり、少し戸惑いましたが、
中盤からはぶっちぎりに面白かった。最後まで一気に読み切ることができました。
あのコメントをいつでも繰り出すには、並大抵ではない情報分析力が
必要だということでしょう。
現役ライターの方々(自分も含めて)は、この本を連続で2回読み返すと
かなりいいです。もちろん竹田氏が奨める実践方法を独自に読み解き、
自分の専門分野に合う形にすると、発信力は確実に強まりそうです。
最終章はしっかり、抜かりなく笑いも付けてくださり、
竹田氏の温かく面白い人柄を体感しました。
とっても勉強になる良書です。ありがとうございます。
いきなりカウンターパンチを浴びた気持ちになりましたが、
本文のページに入ると急に展開が変わり、遊びを一切なくした
真面目な文章論、情報論になります。
正直、ここで裏切られたという気持ちがありました。
あの冴えたコメントを、いかなる場面であっても的を外さずに
表現できる方だから、中身もそういう奇抜さを期待してしまいました。
そのために買ったという感があり、少し戸惑いましたが、
中盤からはぶっちぎりに面白かった。最後まで一気に読み切ることができました。
あのコメントをいつでも繰り出すには、並大抵ではない情報分析力が
必要だということでしょう。
現役ライターの方々(自分も含めて)は、この本を連続で2回読み返すと
かなりいいです。もちろん竹田氏が奨める実践方法を独自に読み解き、
自分の専門分野に合う形にすると、発信力は確実に強まりそうです。
最終章はしっかり、抜かりなく笑いも付けてくださり、
竹田氏の温かく面白い人柄を体感しました。
とっても勉強になる良書です。ありがとうございます。
2017年3月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
膨大な量の情報があふれるネット社会において、無責任な情報があふれていることを認識しながら、効率的に情報の選別、管理を
いかに行うべきか考えさせられる書です。デマをすぐに真実かの様に拡散させるSNS社会の危うさが鮮明になりつつありますが、
理性的、かつ合理的に考える力を養うのに最適かと考えます。
いかに行うべきか考えさせられる書です。デマをすぐに真実かの様に拡散させるSNS社会の危うさが鮮明になりつつありますが、
理性的、かつ合理的に考える力を養うのに最適かと考えます。
2016年4月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ニューズウィーク日本版の元編集である著者が、情報過多社会での情報との付き合い方を指南してくれる一冊です。
SNS、キュレーションアプリ、Webサイト、テレビ・ラジオ。
世の中には情報を発信する媒体が多くあり、人は一日中、情報のシャワーを浴びている状態です。
しかし、いくら情報が多いとはいえ、その情報をコントロールするのは自分自身にほかなりません。
自分にとって必要な情報は何か。また、どういう手段で情報を収集するか。
著者の経験を踏まえ、有益な情報との向き合い方を知ることができます。
また誰でも情報を発信できる時代。
SNSなどで注目されるコメントの書き方についても役立つ内容が掲載されています。
SNS、キュレーションアプリ、Webサイト、テレビ・ラジオ。
世の中には情報を発信する媒体が多くあり、人は一日中、情報のシャワーを浴びている状態です。
しかし、いくら情報が多いとはいえ、その情報をコントロールするのは自分自身にほかなりません。
自分にとって必要な情報は何か。また、どういう手段で情報を収集するか。
著者の経験を踏まえ、有益な情報との向き合い方を知ることができます。
また誰でも情報を発信できる時代。
SNSなどで注目されるコメントの書き方についても役立つ内容が掲載されています。
2016年8月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
生きるということの大切さ、難しさを丁寧な文章で、どこも押し付けがましくなく、さらりと書かれています。随所に竹田さんのお人柄が感じられ、もういらっしゃらないんだと思ってしまい、ふと、寂しくなりました。天国もでまた、スノップでクールなコメントを言って下さっていると思います。
2013年9月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読み始めて第一章の冒頭数行で大笑いしてしまいました。
全般にわたって著者がこれまで築いてきてこられたであろうノウハウが平易に書かれており、中には「えっ?!こんなお仕事されていた方でもこんな風にやってたの!」って思うものもありました。
圧巻は最終章です。もう本領発揮です。
タテ・ヨコ・メタ・オク(時系列)に見れる力があるからこそ価値あるコメントもつけれるし、ナイスなボケもきまりよね。
全般にわたって著者がこれまで築いてきてこられたであろうノウハウが平易に書かれており、中には「えっ?!こんなお仕事されていた方でもこんな風にやってたの!」って思うものもありました。
圧巻は最終章です。もう本領発揮です。
タテ・ヨコ・メタ・オク(時系列)に見れる力があるからこそ価値あるコメントもつけれるし、ナイスなボケもきまりよね。