長年お世話になっている阪急電車の魅力をあらゆる角度から記した好著だと思いました。
車両を中心にして、過去の歩みを写真と共にじっくりと解説してありました。
14頁には、1967年に世界で初めて磁気式自動改札機を本格的に導入した、とあります。今では当たり前ですが、半世紀近く前にすでに導入していたという先進性は大いに評価されるべきでしょう。
戦前すでに「超特急」の運転が開始されていました。国鉄の特急「燕」を追い抜いたと書かれていますが、それは凄いことですね。1930年に天神橋と京都西院間を34分で結んでいた事実に驚かされます。
現在、単線の嵐山線が戦前は複線だったことを知りました。不要不急線ということで、1944年に単線になったという経緯は46頁に掲載してありますが、今の乗客の状況をみても仕方がなかったですね。
77頁に2層建ての立体工事のイメージが記されていました。事業完了は2020年度の予定だそうです。まだまだですね。
列車についての記事も豊富でした。見開き2頁で特徴ある車両を取り上げ、詳述しています。108頁には「京とれいん」も紹介してありました。観光客には大変人気がある車両です。運行状況が限られていますが、出会えれば是非。
第5章の「阪急電鉄の歴史」は簡単に分かり易く知ることが出来る内容でした。小林一三の功績は大ですね。ヒストリーも紹介してありますが、このような名経営者がいたからこそ、現在の反映を招いたのは事実です。
172頁には「宝塚歌劇団」の魅力にも触れてありました。つい先月、観劇してきましたが、根強いファンに支えられての公演は魅力たっぷりです。
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