この本で興味深いのは、ASEAN諸国の事情よりも、ASEANのリーダー達がこれからの日本をどうみているのかという視点です。例えば、
・リー・クアンユー氏の言葉「もし私が若い日本人で、英語が話せたら、私は日本を出ていくだろう。」
・日本政府の中国脅威論に対しては、
1)日本がもっとひどいことをしたことを、東南アジアは覚えている。
2)東南アジアには中華系が多く、中国を一括りにして悪く言われるのが嫌い。
3)東南アジアは、日本サイドにも中国サイドにも加担したくない。
・シンガポールのエリートは、日本がこれから貧しくなることも、財政破綻の可能性が高いこともわかっているが、「これから日本に起きていくことは、世界経済の平準化であって、日本は世界の平均的な豊かさの国になっていくだけだ。」 等々、日本の政府関係者であれば、口が裂けても言わないような内容です。
ひとつ日本の官僚の話として紹介されている話題を加えます。
・「経済衰退のポイントオブノーリターンは、人口の半分が50歳を超える点である。50歳を超えると消費パターンが変わるので、それが人口の半分を超えれば衰退は避けられないという話だ。日本全体では2025年にこの点を超える見込み・・・」
著者のポリシーは「物事は悲観的に想定して準備し、楽観的に行動する」だそうです。私もネガティブな情報は知っていても損はないと思います。

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アジア・シフトのすすめ (PHPビジネス新書) 新書 – 2014/12/18
田村 耕太郎
(著)
シンガポールから届いた渾身のメッセージ! アジアの中心・シンガポールに居を移したばかりの筆者は、まずは豊富なデータを用いて日本の近未来を予測。その内容は悲観的ともいえるが、同時に「実は日本は相変わらず運が強い」ことも説く。なぜなら、日本のそばには世界最大の成長エンジンであるアジアがあるからだ。筆者は「アジアの時代は確実に来る。というより、もう来ている」という。ただ、この本の特徴はアジアの「チャンス」だけでなく、「課題」も丁寧に語られている点。単なる「アジア礼賛」「日本悲観」の本ではないのだ。日本にもアジアにも「いいところ」と「課題」がある。両者の長所と短所を冷静に把握したうえで、アジアの熱風を感じつつ、時代に合った形でアジアの活力を取り入れる――そのための最高の素材として本書を活用してもらいたい。
- 本の長さ247ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2014/12/18
- ISBN-104569820956
- ISBN-13978-4569820958
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商品の説明
著者について
日本戦略情報機構(シンガポール法人)CEO。
国立シンガポール大学リークアンユー公共政策大学院兼任教授。元参議院議員。内閣府大臣政務官(経済財政・金融・再チャレンジ担当)、参議院国土交通委員長を歴任。
国立シンガポール大学リークアンユー公共政策大学院兼任教授。元参議院議員。内閣府大臣政務官(経済財政・金融・再チャレンジ担当)、参議院国土交通委員長を歴任。
登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2014/12/18)
- 発売日 : 2014/12/18
- 言語 : 日本語
- 新書 : 247ページ
- ISBN-10 : 4569820956
- ISBN-13 : 978-4569820958
- Amazon 売れ筋ランキング: - 983,773位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 669位PHPビジネス新書
- - 81,708位ビジネス・経済 (本)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年2月11日に日本でレビュー済み
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2014年12月26日に日本でレビュー済み
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アジアもシンガポールも、既に見慣れたワードかもしれないが、企業の海外駐在経験者や評論家とは全く視点の異なる感性で、最新のアジア、シンガポールのダイナミクスが語られている。海外経験が豊富で、かつ元政治家の経歴がゆえに、一般の民間人が持つことのない情報、経験、直感のフィルターを通した独自の分析は、”そんなことになっているのか”という驚きと意外性を読者に共有させてくれる。シンガポール発展の理由、エリートたちの危機感、日本への関心は、著者の人脈ならではの得難い、かの国の一面を私たちに教えてくれる。
グローバルで勝ち残るには、強味を更に磨くしかないと言われる中、超高齢社会になって行く日本の私たちに、楽観とは異なるが、明るい道筋へのヒントがこの本から得られるのではと思う。
熱い語り口なので、一気に読める良書である。一気に読んだ後、年末年始の休暇にじっくり考え、自分や家族の将来に思いを巡らせると、自分の次のステップが見えてくるかもしれない。
若い人だけでなく、40代、50代のビジネスマンにも推薦します。
グローバルで勝ち残るには、強味を更に磨くしかないと言われる中、超高齢社会になって行く日本の私たちに、楽観とは異なるが、明るい道筋へのヒントがこの本から得られるのではと思う。
熱い語り口なので、一気に読める良書である。一気に読んだ後、年末年始の休暇にじっくり考え、自分や家族の将来に思いを巡らせると、自分の次のステップが見えてくるかもしれない。
若い人だけでなく、40代、50代のビジネスマンにも推薦します。
2015年1月25日に日本でレビュー済み
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著者の本はほとんど読んできたが、どれも主張が通奏低音しているのは考えが振れていないということである。また、新たなデータを提示して説明しているので過去の焼き直しという批判も適切ではない。
日本の明るくない未来に拒否反応を示したレビュアーが多いが、皮肉なことだがそういう頭の固い日本人が多いほどに著者の予測は確度を増していく。
中国語はおろか英語さえも出来ない人には耳の痛い話なのだろうが、そういう人こそちょっと冷静になって本書を読んでみる価値があるだろう。
後、同工異曲のようであるとの批判が多いが、書籍紹介にせめて目次くらい載せておくべきだ。これは出版社の怠慢と言える。
なので星をひとつ減らした。
付記
本書の主旨は大国になる中国とうまく渡り合わないと国益を失うという主張なのであるのだが、それが気に入らない國士とかがいるのだろう。
いってしまえば嫉妬なのだが、そういう妬みばかりのレビューもどうかと思う。
そういう人たちばかりが居る日本の未来は決して明るくはならないだろう。
日本の明るくない未来に拒否反応を示したレビュアーが多いが、皮肉なことだがそういう頭の固い日本人が多いほどに著者の予測は確度を増していく。
中国語はおろか英語さえも出来ない人には耳の痛い話なのだろうが、そういう人こそちょっと冷静になって本書を読んでみる価値があるだろう。
後、同工異曲のようであるとの批判が多いが、書籍紹介にせめて目次くらい載せておくべきだ。これは出版社の怠慢と言える。
なので星をひとつ減らした。
付記
本書の主旨は大国になる中国とうまく渡り合わないと国益を失うという主張なのであるのだが、それが気に入らない國士とかがいるのだろう。
いってしまえば嫉妬なのだが、そういう妬みばかりのレビューもどうかと思う。
そういう人たちばかりが居る日本の未来は決して明るくはならないだろう。
2015年9月13日に日本でレビュー済み
当方、2011年からシンガポールに駐在しており、肌感覚でシンガポールの状況はそれなりに分かっているつもりです。著者については、ブログなどの評判や容姿などから、大した本ではないだろうと注意して読み始めました。中身的には至極まっとうに東南アジア・シンガポールを表裏捉えているとは思います。
なので、読む前と読んだ後では大分印象が異なりました。ただ、シンガポールの教育が多民族で設備的にも優れている、小学校から選抜がある、著者も娘のために教育移民をしたように書かれていますが、個人的にはそれほどここの教育の成果が優れているとは思えません。というのも、十数人のシンガポーリアンを採用していますが、仕事の進め方、頭の良さ、コミュニケーション力を取ってみても、凄いと思える社員に会ったことがありません。
たまたま、弊社の採用がそうだったのかもしれませんが、実感としては狡辛い人が多いと思います。中国からの移民の末裔が多く、使えるものはなんでも利用しよう(合法的な範囲で)、一応シンガポールだから第一印象と外国人には外面よく、というのが私の辛口の評価です。
それでも英語が使えること、外国人の労働ビザが発行され安全なこと、チャンギ空港を含めた地の利の良さは圧倒的に有利でここ数十年はシンガポールは安泰だとは思います。著者も書いているように、シンガポール万歳ではなく、光と影を知った上で、シンガポールを活用するのがいいのではないでしょうか?
なので、読む前と読んだ後では大分印象が異なりました。ただ、シンガポールの教育が多民族で設備的にも優れている、小学校から選抜がある、著者も娘のために教育移民をしたように書かれていますが、個人的にはそれほどここの教育の成果が優れているとは思えません。というのも、十数人のシンガポーリアンを採用していますが、仕事の進め方、頭の良さ、コミュニケーション力を取ってみても、凄いと思える社員に会ったことがありません。
たまたま、弊社の採用がそうだったのかもしれませんが、実感としては狡辛い人が多いと思います。中国からの移民の末裔が多く、使えるものはなんでも利用しよう(合法的な範囲で)、一応シンガポールだから第一印象と外国人には外面よく、というのが私の辛口の評価です。
それでも英語が使えること、外国人の労働ビザが発行され安全なこと、チャンギ空港を含めた地の利の良さは圧倒的に有利でここ数十年はシンガポールは安泰だとは思います。著者も書いているように、シンガポール万歳ではなく、光と影を知った上で、シンガポールを活用するのがいいのではないでしょうか?
2015年5月1日に日本でレビュー済み
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とても興味深い内容で
シンガポールに興味が湧きました。
今度一度シンガポールに訪れたいです。
シンガポールに興味が湧きました。
今度一度シンガポールに訪れたいです。
2015年1月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
何か新しい視座が得られるかと思い購入しました。レビューで書かれている方もいますが、一般的な社会人であれば既知の内容です。
移住して2ヶ月でこの本を書いたと書かれていますが、それだけでアジアの何がわかるのだろう、と思ってしまいます。
アジアのどこの市場がどれほど魅力があるのか、どう参入すべきか等の視点が得られなかったため残念でした。
移住して2ヶ月でこの本を書いたと書かれていますが、それだけでアジアの何がわかるのだろう、と思ってしまいます。
アジアのどこの市場がどれほど魅力があるのか、どう参入すべきか等の視点が得られなかったため残念でした。
2014年12月21日に日本でレビュー済み
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「アジアシフトのすすめ」早速拝読しました。私が、大学のアジアビシネス関連の講義で受講生に伝えている点も多く共感大です。紹介されている事例やエピソードも具体的で刺激的です。多くの日本人の若者が、個の強みとコミュニケーションスキルをもって、発展するアジア市場で活躍・成功することを期待しつつ、特に若手ビシネスパーソンや学生に薦めたい好著だと思います。
2015年11月30日に日本でレビュー済み
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カンボジアのトライアジアグループ横井朋幸氏を絶賛しているがきちんとリサーチしているのだろうか?