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貧困を救えない国 日本 (PHP新書) 新書 – 2018/10/15
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購入オプションとあわせ買い
日本の相対的貧困率は15.7%(2015年。相対的貧困とは、2015年現在では手取りの年間所得が一人暮らしの世帯で122万円以下、4人世帯で244万円以下の世帯を指す)。人数で言えば1900万人以上にも上るが、日本には本当の貧困なんてないと言う人もいる。そんな人にこそ伝えたい現実がある。一時的にせよ「飢えた」状態に置かれてしまい、万引きをしなければ食べ物にありつけない貧困家庭の子どもは少なくないのだ。
本書では貧困問題のリアルと本質について、社会調査とデータのエキスパートと、貧困家庭の現場を徹底して見聞きしてきたライターが語り合う。貧困への無理解に対抗するための本音対談。
●欧州はなぜ社会福祉が整備されているのか
●新築の家などの『強制出費』は罪が重い
●貧困家庭の冷蔵庫はものでいっぱい。ただし、賞味期限切れの食べ物ばかり
●地方の若者の刹那主義
●なぜ貧困を放置してはいけないのか
●貧困対策を徹底的に考える
●政治家も官僚も、世論を恐れている
本書では貧困問題のリアルと本質について、社会調査とデータのエキスパートと、貧困家庭の現場を徹底して見聞きしてきたライターが語り合う。貧困への無理解に対抗するための本音対談。
●欧州はなぜ社会福祉が整備されているのか
●新築の家などの『強制出費』は罪が重い
●貧困家庭の冷蔵庫はものでいっぱい。ただし、賞味期限切れの食べ物ばかり
●地方の若者の刹那主義
●なぜ貧困を放置してはいけないのか
●貧困対策を徹底的に考える
●政治家も官僚も、世論を恐れている
- 本の長さ336ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2018/10/15
- 寸法10.7 x 1.6 x 17.4 cm
- ISBN-10456983583X
- ISBN-13978-4569835839
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出版社より
商品の説明
出版社からのコメント
まえがき
第一章 間違いだらけの「日本の貧困」
日本に貧困はないと思っている人たち
なぜ貧困層に厳しい意見が多いのか
「貧」と「困」を分けて考えよう
第二章 なぜ貧困を放置してはいけないのか?
「旅をする人類」仮説
人材投資論
裕福な高齢者をどう説明するか
第三章 誰が貧困を作っているのか?
新築の家、結婚式、教育産業--「強制出資」の悪者たち
奨学金制度と進路指導の先生
幼稚園業界と政界
第四章 メディアと貧困
ウェブメディアはなぜ貧困ネタを好んで掲載するのか
新聞記者の限界
テレビによるコンテンツ消費
第五章 精神疾患が生み出す貧困
なぜ中高年女性の貧困について書かないのか?
離婚女性はDVで精神を破壊されている
貧困問題と精神科医療の未発達には深い関連性がある
第六章 地方の貧困と、政治を動かす力
独居老人と子どもの貧困
ソフトヤンキー
ソフトヤンキーは仲間に入れない貧困者に対する差別意識が強い
第七章 財源をどこに求めるか
住宅手当、児童手当が少なすぎる
日本人は税金をきちんと支払ったことがない
六割の人が「生活が苦しい」と言っている
第八章 支援者の問題
子どもと児童養護施設、児童相談所の距離感
専門職ではない、人数が足りない、医療との連携不足
ケースワーカーと関わるほど精神的にきつくなる
第九章 貧困対策を徹底的に考える
「タバコ規制」と「肺がん治療」の違い
貧困層への学習支援とは居場所づくりである
貧困対策の対象をどこに置くか
対談を終えて
第一章 間違いだらけの「日本の貧困」
日本に貧困はないと思っている人たち
なぜ貧困層に厳しい意見が多いのか
「貧」と「困」を分けて考えよう
第二章 なぜ貧困を放置してはいけないのか?
「旅をする人類」仮説
人材投資論
裕福な高齢者をどう説明するか
第三章 誰が貧困を作っているのか?
新築の家、結婚式、教育産業--「強制出資」の悪者たち
奨学金制度と進路指導の先生
幼稚園業界と政界
第四章 メディアと貧困
ウェブメディアはなぜ貧困ネタを好んで掲載するのか
新聞記者の限界
テレビによるコンテンツ消費
第五章 精神疾患が生み出す貧困
なぜ中高年女性の貧困について書かないのか?
離婚女性はDVで精神を破壊されている
貧困問題と精神科医療の未発達には深い関連性がある
第六章 地方の貧困と、政治を動かす力
独居老人と子どもの貧困
ソフトヤンキー
ソフトヤンキーは仲間に入れない貧困者に対する差別意識が強い
第七章 財源をどこに求めるか
住宅手当、児童手当が少なすぎる
日本人は税金をきちんと支払ったことがない
六割の人が「生活が苦しい」と言っている
第八章 支援者の問題
子どもと児童養護施設、児童相談所の距離感
専門職ではない、人数が足りない、医療との連携不足
ケースワーカーと関わるほど精神的にきつくなる
第九章 貧困対策を徹底的に考える
「タバコ規制」と「肺がん治療」の違い
貧困層への学習支援とは居場所づくりである
貧困対策の対象をどこに置くか
対談を終えて
著者について
社会政策学者
登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2018/10/15)
- 発売日 : 2018/10/15
- 言語 : 日本語
- 新書 : 336ページ
- ISBN-10 : 456983583X
- ISBN-13 : 978-4569835839
- 寸法 : 10.7 x 1.6 x 17.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 103,927位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年1月30日に日本でレビュー済み
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発達障害と女性の貧困問題について知りたく思い、鈴木大介さんの著書を数冊まとめて購入しました。阿部彩さんとの対談形式は、日本の貧困をめぐる様々な問題について、お二人が異なる立場から知見、情報、問題意識をぶつけ合うことを可能とし、現状打破を模索する上で非常に効果的な手法だと思いました。貧困に陥っている側の課題だけを見ていても、統計や政策だけを見ていても何も動かない現状にわずかでも光が当たっていくような、解決に向けた一歩が踏み出せるような、読んでいて希望がもてる一冊です。
2018年11月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者は、貧困問題を専門にするジャーナリスト(鈴木)と研究者(阿部)。ジャーナリストの「虫の眼」と研究者の「鳥の眼」の組み合わせはいいのだが、全体には対等の対談というよりは、鈴木が阿部に教えを請う感じ。「本書は本音ベースの正直トーク(p.331)」と書く阿部は、しかし常に冷静さを失わず、データに基づく議論をし、さすが研究者という感じ。
1 「問題は、そのアッパークラスの人たちが、自分たちが社会のどの位置に属しているのか、いまいちわかっていないこと(p.18)」という指摘
2 ひとり親世帯の子どもの貧困率は高いが、ふたり親世帯の方が絶対数が多いため、ふたり親世帯の子どもの貧困も重要であるという指摘(pp.35-36)
3 「貧困問題を伝えるコンテンツの中で、圧倒的に議論が足りないのは具体的な政策についてだ(p.218)」という指摘
4 いわゆる年金をめぐる世代間対立に関わって「現役世代も若い人もみんな年金の便益を受けている(p.79)」という指摘
など、ハッとさせられることが多かった。
一方、鈴木は、「メンタル病んだ人にとって、手続ごとや交渉ごとや事務作業が何より辛い(pp.161-162)」という指摘や、子どもの「居場所」の必要を説く箇所(pp.276-283)などいいことも言っているのだが、総じて視野が狭く、印象論で話している。また「報道という名のレイプです(pp.150-151)」「(薬物療法主体の精神科医療についての)麻薬のビジネスと大差ない(p.163)」など、いかにもルポライター的などぎつい表現も気になる。
鈴木の大胆な発言に対して、阿部が、真っ向からの否定は避けつつ「Yes, but…」という言い方で反論するやり取りが頻繁にみられて面白い。
1 「問題は、そのアッパークラスの人たちが、自分たちが社会のどの位置に属しているのか、いまいちわかっていないこと(p.18)」という指摘
2 ひとり親世帯の子どもの貧困率は高いが、ふたり親世帯の方が絶対数が多いため、ふたり親世帯の子どもの貧困も重要であるという指摘(pp.35-36)
3 「貧困問題を伝えるコンテンツの中で、圧倒的に議論が足りないのは具体的な政策についてだ(p.218)」という指摘
4 いわゆる年金をめぐる世代間対立に関わって「現役世代も若い人もみんな年金の便益を受けている(p.79)」という指摘
など、ハッとさせられることが多かった。
一方、鈴木は、「メンタル病んだ人にとって、手続ごとや交渉ごとや事務作業が何より辛い(pp.161-162)」という指摘や、子どもの「居場所」の必要を説く箇所(pp.276-283)などいいことも言っているのだが、総じて視野が狭く、印象論で話している。また「報道という名のレイプです(pp.150-151)」「(薬物療法主体の精神科医療についての)麻薬のビジネスと大差ない(p.163)」など、いかにもルポライター的などぎつい表現も気になる。
鈴木の大胆な発言に対して、阿部が、真っ向からの否定は避けつつ「Yes, but…」という言い方で反論するやり取りが頻繁にみられて面白い。
2022年2月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
書籍を読み込み、貧困問題が存在すること自体は認知できたが、果たしてだれの責任?と問われると
正直誰彼の責任ではない気がする。これは昭和平成令和と以降してきた経緯の中で生まれた問題ではなく
従前よりこのような事はあったはず その事象の大きさが地域社会の問題だけでとどまっていた時代もあれば
書籍のように日本中に蔓延している時代もある。一概に政府や個人の責任問題として捉えるのではなく、背景をシッカリ整理したうえでどうしていくべきかの議論が必要になると思われる。ただ、今の政府は与野党含め
もっと幅広い議論をどんどん重ねてもらわねば 貧困にまで行きつかない(もっと沢山問題がある)と思います
正直誰彼の責任ではない気がする。これは昭和平成令和と以降してきた経緯の中で生まれた問題ではなく
従前よりこのような事はあったはず その事象の大きさが地域社会の問題だけでとどまっていた時代もあれば
書籍のように日本中に蔓延している時代もある。一概に政府や個人の責任問題として捉えるのではなく、背景をシッカリ整理したうえでどうしていくべきかの議論が必要になると思われる。ただ、今の政府は与野党含め
もっと幅広い議論をどんどん重ねてもらわねば 貧困にまで行きつかない(もっと沢山問題がある)と思います
2018年10月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書は「貧困」をテーマにした識者2人の対談である。
阿部氏は、米MIT卒業後ODAなどで貧困問題に携わったことはあるが、現在は貧困や社会保障を専門とする首都大学東京の教授である。
一方の鈴木氏は、自身が脳梗塞による障害者であり、貧困問題を抱える障害者の側に立った現場での取材・執筆を続ける文筆家である。
このように「貧困」という共通の問題意識を持ちながら、まったく経歴や立ち位置の違う専門家2人の対談なのだが、これが実にうまく「噛み合って」おり、参考になり、勉強になる。
テーマは「メディア」「政治」「財源」など多岐に渡るのだが、お互いに相手の立場や専門分野を尊重し、自分の意見を披露しつつ、不得手な部分は率直に相手の意見を引き出すという姿勢を貫いていることが奏功しているように感じた。
余談だが、学者である阿部氏が時折やや感情的な発言をするのに対して、様々な障害者や貧困の問題を知って現状に怒りを感じているであろう鈴木氏が、総じて冷静な対応をしているのが意外だった。
個人的な感想だが、本書を通じて2人が最も伝えたいのは、「貧困問題は自分自身の問題でもあるということを個々が認識しないと問題は解決に向けて動き出さない」ということだろう。
貧困をテーマにしたテレビや雑誌の特集を見た人が、「自分たちはまだ大丈夫だ」という安心感にひたり、「この問題をどう解決すべきか」という話にまで発展しない、という主張には確かに否定できない側面はある。
もっとも問題解決の最大の障害は財源をどうするかだろう。社会保障を手厚くするにせよ、貧困問題の人材育成をするにせよ、施設を拡充するにせよ、結局は「そのお金はどうやって工面するのか」にかかっているからだ。
阿部氏は、消費税の引き上げで対応すべきとしている。低所得者への負担が高まるなどの批判を見据えたうえで、高齢の年金生活者など所得税負担の低い人にも満遍なく消費税は課税されるという公平性の利点を挙げている。税負担の逆進性については、国民一律の国民年金保険料よりも合理的だとしている。
個人的には、消費税よりも超高額所得者の所得税や相続税のアップの方が先だと思うのだが、阿部氏によれば課税ベースで見るとこの2つの税収は格段に低いらしい。
ただ、この2税を現状維持のまま消費税を上げるのでは、低中所得者を中心に国民の理解が得られないだろう。特に相続税については最近課税水準が引き下げられたとはいえ、究極的には相続人の努力(介護負担などを除けば)に関係なく突如得られる「不労所得」の一種であり、一定水準以上は100%課税でも良いのではないか。ここまで課税すれば消費税引き上げへの逆風も多少は収まると思う。
あと気になったのは、鈴木氏が「経済成長を前提に未来を描く幻想が、日本の貧困の大きな理由」としている点。具体的には、マイホーム、新車、教育、一部の資格、ブライダル(結婚の披露宴費用)への出費を挙げている。
不幸な家庭環境が原因で貧困に陥っている子供たちには、政府・自治体の積極的な関与が必要だとは思うが、マイホームなどはいい年をした大人が自分の価値観で自ら背負い込んだ借金である。そもそも背丈に合わない無理な買い物をしたという時点で完全な「自己責任」だろう。新車、ブライダルは言わずもがなである。
住まいは賃貸、車は持たないか買っても中古、披露宴はなし、という選択肢を取る人が少なからず存在することがその証拠だ。身の程をわきまえている「大人」は、貧困を招くような無理な買い物をしないのである。
ある種の幻想というか理想をイメージさせて、買い手をその気にさせるのは商売するうえで販売テクニックのひとつであり、強引な営業スタイルには当然問題はあるが、売り手には基本的に責任はないだろう。結果として貧困を招く主因は、冷静な判断能力を見失った買い手側にあるはずだ。
ありとあらゆる貧困の原因をすべて社会の責任にするのは、行き過ぎた「過保護」になりかねない。一部の貧困問題の専門家がこういう発言をすることが、一般人の「貧困問題に距離を置きたくなる」という感情を引き起こすという事情に理解が及ばないのは残念である。
最後に、本書の編集にあたっては一回2~3時間の対談を7回も行ったそうだ。文章量も330ページと新書にしては多い。
マスコミが伝える貧困報道の裏側や、精神疾患との関連、地方の貧困など、どのテーマにも新たな発見があり、これまで読んだ対談本のなかでは、貧困以外をテーマにした本と比べても相当に内容の詰まったもので、読みがいがあるのは間違いない。
先述したような多少の疑問点はあるものの、中途半端なメディアの貧困レポートや考察本を読むよりは、本書を読んだ方がよっぽど貧困の現状への理解が深まる点からもお薦めの一冊である。
阿部氏は、米MIT卒業後ODAなどで貧困問題に携わったことはあるが、現在は貧困や社会保障を専門とする首都大学東京の教授である。
一方の鈴木氏は、自身が脳梗塞による障害者であり、貧困問題を抱える障害者の側に立った現場での取材・執筆を続ける文筆家である。
このように「貧困」という共通の問題意識を持ちながら、まったく経歴や立ち位置の違う専門家2人の対談なのだが、これが実にうまく「噛み合って」おり、参考になり、勉強になる。
テーマは「メディア」「政治」「財源」など多岐に渡るのだが、お互いに相手の立場や専門分野を尊重し、自分の意見を披露しつつ、不得手な部分は率直に相手の意見を引き出すという姿勢を貫いていることが奏功しているように感じた。
余談だが、学者である阿部氏が時折やや感情的な発言をするのに対して、様々な障害者や貧困の問題を知って現状に怒りを感じているであろう鈴木氏が、総じて冷静な対応をしているのが意外だった。
個人的な感想だが、本書を通じて2人が最も伝えたいのは、「貧困問題は自分自身の問題でもあるということを個々が認識しないと問題は解決に向けて動き出さない」ということだろう。
貧困をテーマにしたテレビや雑誌の特集を見た人が、「自分たちはまだ大丈夫だ」という安心感にひたり、「この問題をどう解決すべきか」という話にまで発展しない、という主張には確かに否定できない側面はある。
もっとも問題解決の最大の障害は財源をどうするかだろう。社会保障を手厚くするにせよ、貧困問題の人材育成をするにせよ、施設を拡充するにせよ、結局は「そのお金はどうやって工面するのか」にかかっているからだ。
阿部氏は、消費税の引き上げで対応すべきとしている。低所得者への負担が高まるなどの批判を見据えたうえで、高齢の年金生活者など所得税負担の低い人にも満遍なく消費税は課税されるという公平性の利点を挙げている。税負担の逆進性については、国民一律の国民年金保険料よりも合理的だとしている。
個人的には、消費税よりも超高額所得者の所得税や相続税のアップの方が先だと思うのだが、阿部氏によれば課税ベースで見るとこの2つの税収は格段に低いらしい。
ただ、この2税を現状維持のまま消費税を上げるのでは、低中所得者を中心に国民の理解が得られないだろう。特に相続税については最近課税水準が引き下げられたとはいえ、究極的には相続人の努力(介護負担などを除けば)に関係なく突如得られる「不労所得」の一種であり、一定水準以上は100%課税でも良いのではないか。ここまで課税すれば消費税引き上げへの逆風も多少は収まると思う。
あと気になったのは、鈴木氏が「経済成長を前提に未来を描く幻想が、日本の貧困の大きな理由」としている点。具体的には、マイホーム、新車、教育、一部の資格、ブライダル(結婚の披露宴費用)への出費を挙げている。
不幸な家庭環境が原因で貧困に陥っている子供たちには、政府・自治体の積極的な関与が必要だとは思うが、マイホームなどはいい年をした大人が自分の価値観で自ら背負い込んだ借金である。そもそも背丈に合わない無理な買い物をしたという時点で完全な「自己責任」だろう。新車、ブライダルは言わずもがなである。
住まいは賃貸、車は持たないか買っても中古、披露宴はなし、という選択肢を取る人が少なからず存在することがその証拠だ。身の程をわきまえている「大人」は、貧困を招くような無理な買い物をしないのである。
ある種の幻想というか理想をイメージさせて、買い手をその気にさせるのは商売するうえで販売テクニックのひとつであり、強引な営業スタイルには当然問題はあるが、売り手には基本的に責任はないだろう。結果として貧困を招く主因は、冷静な判断能力を見失った買い手側にあるはずだ。
ありとあらゆる貧困の原因をすべて社会の責任にするのは、行き過ぎた「過保護」になりかねない。一部の貧困問題の専門家がこういう発言をすることが、一般人の「貧困問題に距離を置きたくなる」という感情を引き起こすという事情に理解が及ばないのは残念である。
最後に、本書の編集にあたっては一回2~3時間の対談を7回も行ったそうだ。文章量も330ページと新書にしては多い。
マスコミが伝える貧困報道の裏側や、精神疾患との関連、地方の貧困など、どのテーマにも新たな発見があり、これまで読んだ対談本のなかでは、貧困以外をテーマにした本と比べても相当に内容の詰まったもので、読みがいがあるのは間違いない。
先述したような多少の疑問点はあるものの、中途半端なメディアの貧困レポートや考察本を読むよりは、本書を読んだ方がよっぽど貧困の現状への理解が深まる点からもお薦めの一冊である。
2019年1月4日に日本でレビュー済み
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対照的な対談者の組み合わせで、うまくまとまっています・。
2018年12月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
阿部、鈴木両氏は、これまでも多数の貧困に関する著書・レポートを書いておられるが、この本も重要な問題に光を当てる良書である。
対談形式なので普通の本に慣れている私には少し読みにくく感じられたが、内容は貧困の病理を深く知るうえで必須のものが詰まっている。ぜひ多くの方に読んでもらいたい。
若年世代内での所得格差がかなりひどい状況になって、子供が生まれたらやっていけない年収の世帯が激増している。とくに母子家庭の困窮はひどいものだ。この現状を変えなければと強く思う。
貧者が最貧者を罵る社会・精神構造は無知に支えられていることが多い。この本が少しでも知の支えに役立つことを願う。
対談形式なので普通の本に慣れている私には少し読みにくく感じられたが、内容は貧困の病理を深く知るうえで必須のものが詰まっている。ぜひ多くの方に読んでもらいたい。
若年世代内での所得格差がかなりひどい状況になって、子供が生まれたらやっていけない年収の世帯が激増している。とくに母子家庭の困窮はひどいものだ。この現状を変えなければと強く思う。
貧者が最貧者を罵る社会・精神構造は無知に支えられていることが多い。この本が少しでも知の支えに役立つことを願う。
2019年1月22日に日本でレビュー済み
・いいところ
貧困の現場の状況がよくわかること。統計や普通の新聞記事では推測不可能な「事実」がいくつも出てきます。これを知ることだけで充分価値がある本だと思います。
・短所と思われるところ
対談形式では感情的な発言や判断がストレートに文字となって表現されます。長所の裏側でもあるのですが、読み手によっては、もっと広い視野で考えてみてはどうですか?といいたくなることがあると思われます。
貧困の現場の状況がよくわかること。統計や普通の新聞記事では推測不可能な「事実」がいくつも出てきます。これを知ることだけで充分価値がある本だと思います。
・短所と思われるところ
対談形式では感情的な発言や判断がストレートに文字となって表現されます。長所の裏側でもあるのですが、読み手によっては、もっと広い視野で考えてみてはどうですか?といいたくなることがあると思われます。
2019年3月23日に日本でレビュー済み
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他の方も仰る通り、阿部さんのデータを集めて纏める能力、鈴木さんの取材能力は凄いと思います。
その点は優れた本です。
【何故左翼は安倍総理に勝てないのか】
問題は当事者への共感。
消費税問題について、阿部さんが「108円のジュースに、110円払いたくない、というそれだけじゃないのかな…」と言ってますが、
ブラック企業に勤めていたり、生活保護だったりで低所得の人にとっては、物凄く重要でしょう。
ジュースならまだしも、しまむらで1,000円でワイシャツを買えるか、10,000円のジャケットを買えるかが切実な人には切実。
貧しい人にとっては、200円で、その日のタンパク質が、取れるかでしょう。
こういう事を阿部さんが呑気にいってしまい、鈴木さんも迎合する流れ。
しかも、この本の一章冒頭で、自民党は貧困問題を理解してないみたいな事を言い、ラジオを叩きつけたくなったと言っている本の中で、です。
この調子で何も具体的な事を言えないから、自称リベラルが安倍総理に勝てないんだよ!と思います。
【キラキラしたレーニズム】
六章で阿部さんが、伝統的な男らしさ・女らしさに対して、「私なんかは聞いただけでぞぞっとする」と言っており、鈴木さんも否定しないので、
お二方とも、日本の伝統や文化にマイナス感情を持っていて、そのアンチ伝統がナウいと思っている節を感じます。
更にこの話は、鈴木さんが日本的な村八分社会でしか生きられない人がいると話した後に出ます。
問題が有るからと、最低限でも回っている伝統的文化や習慣から解放をというやり口は、レーニンのそれです。
ロシア革命も中国の文化大革命も、既に古い価値観ですし、今さら日本でやって何か実益があるとは思えません。
スマホもそうですが、若者は新しくて実用的なら飛びつきます。そうならないんだから、反伝統は古臭いと自覚して欲しい所です。
【ブーメラン】
七章では、阿部さんが「日本人は官に完璧主義を求めている」、鈴木さんが「日本人は勧善懲悪が大好き」と言っていましたか、
アンタら六章で日本の伝統を完璧じゃないと叩いてただろと思いました。
本とは直接関係無いですが、モリカケで2年も騒いだり、クイズに答えられないと騒いでいるのは左翼の方では?と思います。
左にブーメラン刺さってます。
その点は優れた本です。
【何故左翼は安倍総理に勝てないのか】
問題は当事者への共感。
消費税問題について、阿部さんが「108円のジュースに、110円払いたくない、というそれだけじゃないのかな…」と言ってますが、
ブラック企業に勤めていたり、生活保護だったりで低所得の人にとっては、物凄く重要でしょう。
ジュースならまだしも、しまむらで1,000円でワイシャツを買えるか、10,000円のジャケットを買えるかが切実な人には切実。
貧しい人にとっては、200円で、その日のタンパク質が、取れるかでしょう。
こういう事を阿部さんが呑気にいってしまい、鈴木さんも迎合する流れ。
しかも、この本の一章冒頭で、自民党は貧困問題を理解してないみたいな事を言い、ラジオを叩きつけたくなったと言っている本の中で、です。
この調子で何も具体的な事を言えないから、自称リベラルが安倍総理に勝てないんだよ!と思います。
【キラキラしたレーニズム】
六章で阿部さんが、伝統的な男らしさ・女らしさに対して、「私なんかは聞いただけでぞぞっとする」と言っており、鈴木さんも否定しないので、
お二方とも、日本の伝統や文化にマイナス感情を持っていて、そのアンチ伝統がナウいと思っている節を感じます。
更にこの話は、鈴木さんが日本的な村八分社会でしか生きられない人がいると話した後に出ます。
問題が有るからと、最低限でも回っている伝統的文化や習慣から解放をというやり口は、レーニンのそれです。
ロシア革命も中国の文化大革命も、既に古い価値観ですし、今さら日本でやって何か実益があるとは思えません。
スマホもそうですが、若者は新しくて実用的なら飛びつきます。そうならないんだから、反伝統は古臭いと自覚して欲しい所です。
【ブーメラン】
七章では、阿部さんが「日本人は官に完璧主義を求めている」、鈴木さんが「日本人は勧善懲悪が大好き」と言っていましたか、
アンタら六章で日本の伝統を完璧じゃないと叩いてただろと思いました。
本とは直接関係無いですが、モリカケで2年も騒いだり、クイズに答えられないと騒いでいるのは左翼の方では?と思います。
左にブーメラン刺さってます。