尊敬するかたから薦められて、この本と、『遺言。』を読みました。
私は、恥ずかしながら、ベストセラー作家として名前の通っている養老先生の著書を目にすることなく過ごしてきました。
へそまがりなので、ベストセラーを読むという自分が嫌だったというだけの理由です。
今回、読む機会を与えていただけて感謝しています。
2冊を共通してある、いくつかの考えに共感を覚え、伝えやすい言葉にできる喜びを持てました。
まず
『意味がある』と『意味がない』というお話
時事問題として、知的障害者施設を襲った犯罪についても例示されるに至り、病を持つ人々のケアにあたり、かつ私生活で知的障害の子供をもうけた私にとって、社会が『意味』だけで埋め尽くされているが、自然に意味はないのだという言葉に胸を打たれました。
一方で、私たちは、『自然』というものにも意味を与えようとしていたりするなと近頃、考えいたところだったのです。
自然ってあるがままなのに…。
次に『意識』や『意志』の問題について語られていることに共感を得ました。
デカルトが身体と精神を分けて考えたという基本的な背景だけではなく、具体的な例示をもって示していただけました。
私もこの2つが容易に分けがたいし、もちろん、どちらが優越というわけではない(分けがたいものを比較ことすらナンセンスだ)と感じていたからです。
私は、Aダマシオの『デカルトの誤り』を読んだときに、同じような思いを持ったことを思い出しました。脳が意志を示す前に、スパークは始まっているという話や、脳のなかに、ちっさいおっさん(支配者)はいないという話です。
最後にイデアの話にはとても影響を受けました。
この事を臨床で実感しながらも、うまい言葉にできていませんでした。
理想の馬の話は、雷に撃たれたような衝撃でした。
認識と実体との関係のなかで、私たちは、どうしても認識でしか実体をとらえることができないから、理想的なものを事実とすり替えてしまい、実体を事実ではないと拒絶してしまうところがあると感じていましたので、納得ができた上に、少し、患者さんの訴えをどうとらえるかが、私のなかでも変化したのがわかりました。
養老先生は、『哲学ではない』と否定されていますが、政治嫌いといいながら、政治についての鋭い洞察をされていつつも、政治家とは関わりたくないというのと同様の理由があるのではないかと感じています。
すなわち、哲学的な洞察力は高いが、今の日本の哲学者と関わるのはまっぴらごめんということではないか?と。
そうでないのかもしれませんが。
哲学者や『哲学好き』の人って、なんかめんどくさい人が多いんですよね(笑)。
この機会に感謝します。
以上、拙い感想でした。
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半分生きて、半分死んでいる (PHP新書) 新書 – 2018/2/17
養老 孟司
(著)
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★発売即重版!
★6刷4.2万部突破!
ある大学で
「養老さんじゃないですか、もう死んだと思ってました」
と話しかけられた著者。
「要するにすでに死亡済み。そう思えば気楽なもの」と嘯き、
超越した視点で「意識」が支配する現代社会の諸相を見つめる。
人工知能が台頭する時代に「コンピュータは吹けば飛ぶようなもの」と語り、平成においては「万物が煮詰まった」と述べ人口や実体経済の限界が見えた時代の生き方を考える。
現代の問題は「一般論としての人生と、個々の人生の乖離」と述べ、 一般化からこぼれ落ちた個々の生へ眼差しを向ける。
真理は0と1の間に落ちる。宙ぶらりんの立場で、現代人の盲点を淡々と衝く一冊。
【目次より】
●人文学で何を教えるか
●禁煙主義者として
●永遠の杜
●人工知能の時代に考える
●虫と核弾頭
●人口が減る社会
●状況依存
●米軍の「誤爆」
●意識をもつことの前提
●老人が暮らしにくい世の中
●地味な仕事への対価
●「平成」を振り返る
★6刷4.2万部突破!
ある大学で
「養老さんじゃないですか、もう死んだと思ってました」
と話しかけられた著者。
「要するにすでに死亡済み。そう思えば気楽なもの」と嘯き、
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人工知能が台頭する時代に「コンピュータは吹けば飛ぶようなもの」と語り、平成においては「万物が煮詰まった」と述べ人口や実体経済の限界が見えた時代の生き方を考える。
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【目次より】
●人文学で何を教えるか
●禁煙主義者として
●永遠の杜
●人工知能の時代に考える
●虫と核弾頭
●人口が減る社会
●状況依存
●米軍の「誤爆」
●意識をもつことの前提
●老人が暮らしにくい世の中
●地味な仕事への対価
●「平成」を振り返る
- 本の長さ221ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2018/2/17
- 寸法10.6 x 1 x 17.3 cm
- ISBN-104569837565
- ISBN-13978-4569837567
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養老孟司の人生論 | 子どもが心配 ――人として大事な三つの力 | 世間とズレちゃうのはしょうがない | AIの壁 ――人間の知性を問いなおす | 逆さメガネで覗いたニッポン | 京都の壁 | |
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価格 | ¥891¥891 | ¥990¥990 | ¥1,364¥1,364 | ¥968¥968 | ¥814¥814 | ¥935¥935 |
発売日 | 2023年01月31日 | 2022年02月15日 | 2020年10月13日 | 2020年09月28日 | 2017年09月01日 | 2017年05月12日 |
判型 | 文庫判 | 新書判 | 四六判並製 | 新書判 | 文庫判 | 新書判 |
内容紹介 | コンピュータなんて吹けば飛ぶようなもの――80歳を迎えた解剖学者が何にも囚われない筆致で現代人の盲点を突く。「平成論」も収録。 | 「子どもの『今』を大切にせよ、幸せを先送りするな」「身体の使い方を学ぶ教育」……まともな教育について考える、四人との対談。 | 世間からはじき出されないことを願う理論派・伊集院光と、世間からはみ出している養老孟司が、世間との付き合い方、抜け出し方を語る。 | 人工知能が持ちえない「真の知性」とは何か。羽生善治・新井紀子・井上智洋・岡本裕一朗ら識者との対話から探る「AIの先」。 | 現代の価値観は錯覚だらけ!? 科学で全て予測できる、個性は心にある、都市化こそが進歩……。そんな常識を覆す養老流「世の中の見方」。 | 千年の都・京都にはいくつかの壁が存在する。京都らしさ、日本らしさを体現したこれらの壁の正体とは? 10の視点から考察する。 |
商品の説明
出版社からのコメント
第一章 どん底に落ちたら、掘れ
ローカルがグローバルになる
煮詰まっている現代人<
人文学で何を教えるか
第二章 社会脳と非社会脳の相克
地方消滅の対策は参勤交代
社会脳が不祥事を起こす
持続可能社会
第三章 口だけで大臣をやっているから、口だけで首になる
ブータンの歯磨き粉
大阪都構想投票なぜ五分五分だったのか
言葉で世界は動かない
第四章 半分生きて、半分死んでいる
殺しのライセンス
意識をもつことの前提
公が消える時代
第五章 「平成」を振り返る
いまだに煮詰まっていないものは何か
日本は文化国家ではない
バブル時代の書評番組の報酬
総論―あとがきに代えて
就職状況は売り手市場らしいが
自分の好きなことにどう向き合うか
現代社会から「外れている」人に注目する理由
ローカルがグローバルになる
煮詰まっている現代人<
人文学で何を教えるか
第二章 社会脳と非社会脳の相克
地方消滅の対策は参勤交代
社会脳が不祥事を起こす
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第三章 口だけで大臣をやっているから、口だけで首になる
ブータンの歯磨き粉
大阪都構想投票なぜ五分五分だったのか
言葉で世界は動かない
第四章 半分生きて、半分死んでいる
殺しのライセンス
意識をもつことの前提
公が消える時代
第五章 「平成」を振り返る
いまだに煮詰まっていないものは何か
日本は文化国家ではない
バブル時代の書評番組の報酬
総論―あとがきに代えて
就職状況は売り手市場らしいが
自分の好きなことにどう向き合うか
現代社会から「外れている」人に注目する理由
著者について
解剖学者
登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2018/2/17)
- 発売日 : 2018/2/17
- 言語 : 日本語
- 新書 : 221ページ
- ISBN-10 : 4569837565
- ISBN-13 : 978-4569837567
- 寸法 : 10.6 x 1 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 270,666位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年4月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2024年2月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読み進める内に自分が考えていた事の確認をしている気になった。日本がこのまま進んでいけば亡国となるのは避けられないと言う感じが強くなった。
2020年6月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
養老先生はやはり本質的。多分20年後に読んでもこの本の価値は薄れない
2020年3月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読みやすかった。ぼんやりと感じていることの再認識
2018年5月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
常々、著者独特の物の見方、考え方に共感を覚え隠れ養老ファンを自認する喜寿を過ぎたばかりの老人の呟きであります。とは言え、著作を読んだのは本書が初めて、著者像を作り上げた情報は、著者が折々に雑誌に寄せる散文や時評とテレビの対談など、壁シリーズの大ベストセラー“バカの壁”も読んでいません。本書も、著者が、折々に感じたこと、考えたことを、雑誌に連載してたものを1冊に纏めたもののようですから、養老ファンにとって本書は、新しい発見と言うより、勝手に想到したと思い込んでる養老イズムの追認のようなものでしょう。
解剖学者の著者は、専門分野から外れた事柄を対象に面倒な文章作成に時間を割いています。世の中の様々な事象を解剖学者の冷徹な観察眼で眺めてみて、そのバカらしさに嫌気しながらも関係ないと切り捨てられず一文を投じたり、注意深く現実社会と距離をとりながらも発言なさって来た著者も、傘寿を超え、尚、燻り続ける言い足りてない感が本書のタイトル“半分生きて、半分死んでる”に現れてるように感じます。政治は嫌いだと公言なさり、森にすむ昆虫のように葉の陰に隠れて世の中を観察、時に毒を吐いたり、皮肉を言ったりなさるが決して渦中に身を曝すことはなく、言葉の隅々は、あなた方の領分を冒すこと気はないからこっちの領分も冒してくれるなと言う強固な液体に充たされています。俗脱の老人の雰囲気を漂わせながらも長年にわたる先生稼業で染みついた言葉が一方向に下る癖は隠しようも無く、聞き手は、ただ、その言葉を受け入れるだけ。見えざるフェンスで囲われた著者に聞き手は容易に近付けません。イズムとはそう言うものなんでしょう。
僭越ながら、巻末に書かれた著者の言葉、“自分の生き方くらい自分で考えたらいかが。”
これぞ、養老イズムの神髄だと思いました。
解剖学者の著者は、専門分野から外れた事柄を対象に面倒な文章作成に時間を割いています。世の中の様々な事象を解剖学者の冷徹な観察眼で眺めてみて、そのバカらしさに嫌気しながらも関係ないと切り捨てられず一文を投じたり、注意深く現実社会と距離をとりながらも発言なさって来た著者も、傘寿を超え、尚、燻り続ける言い足りてない感が本書のタイトル“半分生きて、半分死んでる”に現れてるように感じます。政治は嫌いだと公言なさり、森にすむ昆虫のように葉の陰に隠れて世の中を観察、時に毒を吐いたり、皮肉を言ったりなさるが決して渦中に身を曝すことはなく、言葉の隅々は、あなた方の領分を冒すこと気はないからこっちの領分も冒してくれるなと言う強固な液体に充たされています。俗脱の老人の雰囲気を漂わせながらも長年にわたる先生稼業で染みついた言葉が一方向に下る癖は隠しようも無く、聞き手は、ただ、その言葉を受け入れるだけ。見えざるフェンスで囲われた著者に聞き手は容易に近付けません。イズムとはそう言うものなんでしょう。
僭越ながら、巻末に書かれた著者の言葉、“自分の生き方くらい自分で考えたらいかが。”
これぞ、養老イズムの神髄だと思いました。
2019年7月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
反対したり批判したり、それだけでは未来は良くならない。言葉で言うのではなくて行動しろが結論か。
2018年8月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
年齢を重ねて含蓄はあるが、決して分かりにくくない。
しかし、深く思考していないと決して分からない。
本当に、後世の日本人のことを思って、書いてくださっていることが深く実感できます。
しかし、深く思考していないと決して分からない。
本当に、後世の日本人のことを思って、書いてくださっていることが深く実感できます。