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人間動物園 単行本 – 2002/4/1
連城 三紀彦
(著)
- 本の長さ299ページ
- 言語日本語
- 出版社双葉社
- 発売日2002/4/1
- ISBN-104575234362
- ISBN-13978-4575234367
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
数十年振りの大雪で都市機能が麻痺する中、汚職疑惑の渦中にある大物政治家の孫娘が誘拐された。被害者宅のいたる所に仕掛けられた盗聴器に身動きがとれない警察。流される動物たちの血。二転三転の誘拐劇の果てにあるものは?
登録情報
- 出版社 : 双葉社 (2002/4/1)
- 発売日 : 2002/4/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 299ページ
- ISBN-10 : 4575234362
- ISBN-13 : 978-4575234367
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,725,395位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 402,831位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年12月12日に日本でレビュー済み
初めから、なんか不穏な空気感ありで、読みにくい。作者は、かなり細かいとこまで練っている感じがして、なんでも伏線に感じてしまう。でも、この犯人の理屈はといえば、最後のほうを解決編にして、延々と語らせなけければならないほどわかりにくい理屈だったのではないだろうか。
2002年12月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
埼玉県の西北部・笠井市で起きた幼女ユキの誘拐事件は、母親宅が犯人により仕掛けられた盗聴器で盗聴されるという異常な環境の中、浴室と隣家を介した母親からの手紙と鈴の音を頼りに捜査をすすめざるを得ず、また、折からの大雪で機動力もそがれ、捜査は思うように進展しません。そんな中、母親の行動・言動に不自然な点が見え始め、狂言説が浮上します。一方ユキの祖父は1億円の灰色疑惑の渦中にある総理大臣候補であり、要求額も同額の1億であることから、祖父に起因した誘拐説も浮上してきます。このような異常な環境・人間関係の中・物語は、くしゃみをするのもままならない被害者の隣家という狭い空間を中心に、二転三転しながら進行します。前半からちりばめられたパズルの断片が、物語の進行をなしていく様は、まさに連城ワールドの真骨頂といえます。本作品は2003版このミスで7位にランキングされました(文春では15位圏外)。本作品をきっかけに連城ワールドに浸りたい方には、名作「戻り川心中」・「黄昏のベルリン」をおすすめします。
2011年7月5日に日本でレビュー済み
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作者のミステリ作品にしては珍しい誘拐物。ただし、「人間動物園」という題名が象徴するように多彩な人間関係に彩られている。誘拐された少女は母子家庭。元父の父は大物政治家で収賄疑惑の渦中にいる。そして、元父、祖父共に少女を引き取りたがっている。一方、元父は庶子で祖父との間には親子間の角逐が存在する。そして、収賄額と身代金が同一の一億円。少女の家には多数の盗聴器が仕掛けられていて警察も近づけない。奇しくも祖父が盗聴法案を通そうと運動している所であった。更に、警察が張り込んだ隣家のオバさんは曰くありげ。ある新聞支社の記者は隣家の向いに張り込んで独自に盗聴器を仕掛ける等、怪しい行動を取る。勿論、警察側にも所轄署の刑事達と県警のエリート刑事との確執が存在する。この前段には犬猫の誘拐・虐殺があり、まさに「動物園」の様相を呈している。警察内では早くから"狂言"誘拐との声が挙がるが......。
警察側が母親や犯人と直接接する機会がないので、隔靴掻痒の感もあるが、それが却って漠とした不穏な雰囲気を醸し出している。人間心理の機微の描写に長けた作者らしい設定である。そして次第に登場人物の心理描写がなされ、犯人像や動機が見え始めたと思ったのだが......。
この構想には正直驚いた。読者の盲点を突く着想外の仕掛けが二重、三重に織り込まれており、作者の本領が十二分に出ている。「誘拐」という概念を根本まで突き詰めた作品とも言える。読み応えのある秀作だと思う。
警察側が母親や犯人と直接接する機会がないので、隔靴掻痒の感もあるが、それが却って漠とした不穏な雰囲気を醸し出している。人間心理の機微の描写に長けた作者らしい設定である。そして次第に登場人物の心理描写がなされ、犯人像や動機が見え始めたと思ったのだが......。
この構想には正直驚いた。読者の盲点を突く着想外の仕掛けが二重、三重に織り込まれており、作者の本領が十二分に出ている。「誘拐」という概念を根本まで突き詰めた作品とも言える。読み応えのある秀作だと思う。
2012年8月19日に日本でレビュー済み
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誘拐事件を題材にした小説です。
始めの方は内容より余分な言葉や持って回った言い回しで、かなり読みにくい文章だなと言う印象。
しかし中盤に差し掛かると慣れてきたのと、面白くなって来たのもあってサクサク読めました。
「このミス」のランキングに入っていたのでミステリーだと思い読み始めたのですが、
中盤で犯人が確定するのでミステリーと言うよりサスペンスだと思います。
オチは賛否両論あると思います。(私は否です)
これは言葉の解釈の問題に思え、
この事に関しては「それを言ったら人間は常に…」と反論したくなる。
犯人の動機や最終的な結末も余り好きじゃない。
この犯人の思考は幼い、青臭い、と言う言葉が良く似合う。
「周りの事を考えろ!」と言いたくなりました。
始めの方は内容より余分な言葉や持って回った言い回しで、かなり読みにくい文章だなと言う印象。
しかし中盤に差し掛かると慣れてきたのと、面白くなって来たのもあってサクサク読めました。
「このミス」のランキングに入っていたのでミステリーだと思い読み始めたのですが、
中盤で犯人が確定するのでミステリーと言うよりサスペンスだと思います。
オチは賛否両論あると思います。(私は否です)
これは言葉の解釈の問題に思え、
この事に関しては「それを言ったら人間は常に…」と反論したくなる。
犯人の動機や最終的な結末も余り好きじゃない。
この犯人の思考は幼い、青臭い、と言う言葉が良く似合う。
「周りの事を考えろ!」と言いたくなりました。
2011年3月25日に日本でレビュー済み
誘拐ものミステリである。
しかし、そこは連城三紀彦である。
ただの誘拐ものではない。
一筋縄ではいかない、というのは、こういう作品のことである。
詳しいストーリーは紹介しづらい。
著者の主張は、“我々は檻のどちら側にいるのか”ということである。
人間側なのか動物側なのか。
そして、見ているのはどちらなのか。
意外性、という意味でも絶品である。
そして誘拐ミステリとしても一級品である。
しかし、そこは連城三紀彦である。
ただの誘拐ものではない。
一筋縄ではいかない、というのは、こういう作品のことである。
詳しいストーリーは紹介しづらい。
著者の主張は、“我々は檻のどちら側にいるのか”ということである。
人間側なのか動物側なのか。
そして、見ているのはどちらなのか。
意外性、という意味でも絶品である。
そして誘拐ミステリとしても一級品である。
2018年11月20日に日本でレビュー済み
作者が得意な誘拐もので、最後まで読むと十八番の反転構造が判明し、予想外の騙し絵が浮かび上がる。
第二部の終わりまで読むと1つの反転構造が明らかとなるが、その内容は作者の別の作品の構図と同じではないかと感じたが、最後にさらなる反転を見せ、誘拐の持っている新たな意味が提示される。刑事たちが出した14万円が奪われた謎、刑事たちの家族に誘拐事件が起こったことが連絡された謎、それぞれの意味が真相によって見事に説明されている。作者の斬新なものの見方、捉え方、発想には感心せざるをえない。
惜しいと感じるのは、犯人の思想と犯行動機が理解しがたいこと、また、芳江の取った行動が不自然に感じられる点だ。
真相を知ると、タイトルに隠された意味が判明する点も見事だ。
第二部の終わりまで読むと1つの反転構造が明らかとなるが、その内容は作者の別の作品の構図と同じではないかと感じたが、最後にさらなる反転を見せ、誘拐の持っている新たな意味が提示される。刑事たちが出した14万円が奪われた謎、刑事たちの家族に誘拐事件が起こったことが連絡された謎、それぞれの意味が真相によって見事に説明されている。作者の斬新なものの見方、捉え方、発想には感心せざるをえない。
惜しいと感じるのは、犯人の思想と犯行動機が理解しがたいこと、また、芳江の取った行動が不自然に感じられる点だ。
真相を知ると、タイトルに隠された意味が判明する点も見事だ。
2012年8月6日に日本でレビュー済み
独特の言い回し、読点を頑なに使わず読みづらい文章、
修飾過多で冗長な表現、突然現れる会話文・・・
非常に癖のある文章です。
読み始めて2〜3ページで嫌になりました。
私は読書家を自負していますが、これ程まで読むのにパワーが必要な
作家を他に知りません。
それでも評判が高いので頑張って読み続けました。
内容は確かに面白く斬新です。
但し、この作家の作品を読むことは今後ないと思います。
修飾過多で冗長な表現、突然現れる会話文・・・
非常に癖のある文章です。
読み始めて2〜3ページで嫌になりました。
私は読書家を自負していますが、これ程まで読むのにパワーが必要な
作家を他に知りません。
それでも評判が高いので頑張って読み続けました。
内容は確かに面白く斬新です。
但し、この作家の作品を読むことは今後ないと思います。
2009年1月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
吹雪で交通機関が麻痺しつつある埼玉県のK市、前日に犬が誘拐されたと110番通報をしてきた中年女性から、再び通報があった。今度は隣家の幼女が誘拐されたという。半信半疑で通報者宅に向かった警察は、それが本物の誘拐であることと、被害者は疑獄の只中にいるある大物政治家の孫娘であることを知る。
盗聴器が仕掛けられ、身動きができないでいる被害者の自宅を避け、特殊班の面々は、通報してきた中年女性の家で犯人からの連絡を待つことに。しかし、何故か被害者の母親は、警察に対し、頑なで非協力的な態度を見せる。果たしてこれは本物の誘拐なのか? 事件に先立って起こった犬や猫の失踪、山羊のひき逃げは誘拐と関係があるのか?
連城三紀彦と言えば、情緒纏綿と思っていたが、このような本格物(勿論、一筋縄ではいかないが)を書くとは認識不足であった。しかし、良く練られたプロットで、政治家の疑獄事件に、父と子の確執、さらには全共闘世代の残滓を絡めつつ、二転三転する誘拐劇の真相は、いかにも連城マジックの面目躍如と言えよう。
誘拐ものとしては、究極の発想、着眼で、おそらく二度とこの手は使えない独創性がある点は高く評価できる。ただ、最後の謎解きの部分が、2時間ドラマで、そろそろ解決篇の時間ですので、という感じの性急な展開であること、身代金の処理の点ですっきりしない点が残ったところは残念であった。
盗聴器が仕掛けられ、身動きができないでいる被害者の自宅を避け、特殊班の面々は、通報してきた中年女性の家で犯人からの連絡を待つことに。しかし、何故か被害者の母親は、警察に対し、頑なで非協力的な態度を見せる。果たしてこれは本物の誘拐なのか? 事件に先立って起こった犬や猫の失踪、山羊のひき逃げは誘拐と関係があるのか?
連城三紀彦と言えば、情緒纏綿と思っていたが、このような本格物(勿論、一筋縄ではいかないが)を書くとは認識不足であった。しかし、良く練られたプロットで、政治家の疑獄事件に、父と子の確執、さらには全共闘世代の残滓を絡めつつ、二転三転する誘拐劇の真相は、いかにも連城マジックの面目躍如と言えよう。
誘拐ものとしては、究極の発想、着眼で、おそらく二度とこの手は使えない独創性がある点は高く評価できる。ただ、最後の謎解きの部分が、2時間ドラマで、そろそろ解決篇の時間ですので、という感じの性急な展開であること、身代金の処理の点ですっきりしない点が残ったところは残念であった。