高校生当時、『ガロ』やSFマンガ誌とあわせて、「じゃりン子チエ」読みたさに、おっさんくさくて垢抜けない「週刊アクション」を買っていた。
脇役の猫たちの武勇伝、と言うには、充分にマンガ的なのに人生論的過ぎる。
「じゃりン子チエ」の当時の単行本に、井上ひさしは「猫が人間より人間らしい」(第三者としての客観的な視点が猫に託されていたのが面白い)、師匠の小池一夫は「はるき悦巳はなまけものである、だから世の中の悲しみが良く見える」と書いた。
普通に考えれば、世の中を見ようとすると、同時に自分の前提や見る尺度も問題になる。そこで自問は深まる。
さらに昔、作者(はるき)の『マンガ少年』誌に掲載されたデビュー作(ローマ兵士かなにかが主人公で精神論めいた結論だった)は、作者の内面の葛藤を兵士に託して間接的に表現したものであったように、私には感じられた。
作者の繰り返される自問やその果てに達した境地・・・それを代弁するのが小鉄なのだろう。
かつて織田作之助を思わせた著者ならではの、実に味のあるシリーズだ。
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帰って来たどらン猫 アンちゃんて誰やねん編 (双葉文庫 は 4-50 名作シリーズ) 文庫 – 2007/11/20
はるき 悦巳
(著)
「おまえこの世にもう一匹自分と同ンなじ猫が居るゆう話聞いたことあるか」ジュニアがまた訳の分からんことをゆうてる…。末永く愛され続ける名作『じゃりン子チエ』の大人気猫、子鉄とアントニオ・ジュニアが帰って来た! 猫社会にも、面白キャラやエピソードが満載! 小気味よいボケとツッコミ炸裂で、今日も明日もこれからも…ヤツらのまわりは大騒ぎ!
- 本の長さ265ページ
- 言語日本語
- 出版社双葉社
- 発売日2007/11/20
- ISBN-104575726524
- ISBN-13978-4575726527
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登録情報
- 出版社 : 双葉社 (2007/11/20)
- 発売日 : 2007/11/20
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 265ページ
- ISBN-10 : 4575726524
- ISBN-13 : 978-4575726527
- Amazon 売れ筋ランキング: - 577,089位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2013年7月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2014年6月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
漫画自体は面白いのです、大人が読む絵本(変な意味じゃなく)
個人的な好みとしては絵のタッチが纏まり過ぎていて初期の頃の小鉄とジュニアの方が好きです
少し厳ついけど何かカワイイ感じが好きでした。
個人的な好みとしては絵のタッチが纏まり過ぎていて初期の頃の小鉄とジュニアの方が好きです
少し厳ついけど何かカワイイ感じが好きでした。
2011年5月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今風に言えば、名作『じゃりン子チエ』のスピン・オフ。
だけどやっぱり個人的には『チエちゃんのこぼれ話』と言いたい。
『じゃりン子チエ』のストーリーの特徴。
それは独特の『ぬる〜〜いキレ』。
主人公が快刀乱麻、バッサバッサと敵を倒す・・・みたいな展開には絶対ならない。
読者が『行け!テツ!!』と思うと、なぜかテツはずっこけるし、
『あんなヤツ、やっつけろ、チエちゃん!』と思うと、なぜかヘンな邪魔が入る。
この作者、カタルシスを拒否しているんじゃないかって思ったりする。
今回もジュニアだって小鉄だって、なぜか大事な所でずっこける。
なんだかんだ、ラッキーとか偶然が手伝って、めでたしめでたしになる。
なんかそう言う、微妙に読者を裏切る感じ。
きっと作者はヒーロー的な正義を、ハナっから信じてないのかも。
そんなへそ曲がりな所が、やっぱり魅力なのかな。
だけどやっぱり個人的には『チエちゃんのこぼれ話』と言いたい。
『じゃりン子チエ』のストーリーの特徴。
それは独特の『ぬる〜〜いキレ』。
主人公が快刀乱麻、バッサバッサと敵を倒す・・・みたいな展開には絶対ならない。
読者が『行け!テツ!!』と思うと、なぜかテツはずっこけるし、
『あんなヤツ、やっつけろ、チエちゃん!』と思うと、なぜかヘンな邪魔が入る。
この作者、カタルシスを拒否しているんじゃないかって思ったりする。
今回もジュニアだって小鉄だって、なぜか大事な所でずっこける。
なんだかんだ、ラッキーとか偶然が手伝って、めでたしめでたしになる。
なんかそう言う、微妙に読者を裏切る感じ。
きっと作者はヒーロー的な正義を、ハナっから信じてないのかも。
そんなへそ曲がりな所が、やっぱり魅力なのかな。
2014年2月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
もともと「じゃりんこちえ」の漫画が大好きですが、この猫たちの哲学には感心してしまう。大人になって改めて読むと、言葉の深さをさらに知ることになります。映像で一度見てから読むと、セリフのイントネーション、声質が頭の中で再現されてさらにいいと思います。ただDVDがお高い。
2015年5月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
第一作目の小鉄シリーズのように
面白いかと期待して買ったけど、そうでは
なかった。やはり作風が全体的に丸っこく
可愛らしいのである。初代のように、切り詰めた
緊張感にとぼしいのである。逆に一作目をムショーに
読みたくなったが、家のどこにあるか分からない。
やはりオリジナル版は、痛快で偉大だったのだ。
甘ったるくないのが好きな方は、「どらん猫小鉄」
を買うのを薦めます。
面白いかと期待して買ったけど、そうでは
なかった。やはり作風が全体的に丸っこく
可愛らしいのである。初代のように、切り詰めた
緊張感にとぼしいのである。逆に一作目をムショーに
読みたくなったが、家のどこにあるか分からない。
やはりオリジナル版は、痛快で偉大だったのだ。
甘ったるくないのが好きな方は、「どらん猫小鉄」
を買うのを薦めます。
2013年10月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今回、上巻と下巻をセットで購入し、期待通りのもので大変満足しています。
2008年6月6日に日本でレビュー済み
第一作もよかったけど、これもオモロイです。なんも考えんと読めてオモロイ。それが漫画や〜という感じ。