雑木林の春夏秋冬を追い、それぞれの季節に見られる生きものやその痕跡などを紹介する一冊。写真が中心ではあるが、文章による説明も少しは付いている。
紹介される生きものは、植物と昆虫が中心。秋のところでは、きのこも２ページ分だけ紹介されている。鳥、獣の姿は登場しない。鳥については林に落ちた羽毛が、獣については雪のうえについた足跡や糞などが登場するだけだ。だが、雑木林の生きもの（や、その痕跡）のさまざまな表情が鮮明な写真によって捉えられており、読んでいてうれしくなる。
上述の理由から、特に四季折々の植物と昆虫の表情を知ったり味わったりするのに適した一冊だと思う。図鑑のような部分もあるが、どちらかと言えば写真集よりだろうか。ページいっぱいに載せられた写真は少ないが、本のサイズが大きいので全体的に見応えはある。この本を読んだら、自然の豊かなところへ出かけて、いろいろな体験や発見をしたくなった。
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