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時計じかけのヨーロッパ: 近代初期の技術と社会 単行本 – 1997/6/1

4.0 5つ星のうち4.0 1個の評価

商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

大聖堂の荘厳な塔時計に魅せられた大陸ヨーロッパと、時計の自律性のなさを嘲ったイギリス。技術の発達と高度な職人わざが生み出した複雑なメカニズムが文化に与えた影響を探る。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 平凡社 (1997/6/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1997/6/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 324ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4582532152
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4582532159
  • カスタマーレビュー:
    4.0 5つ星のうち4.0 1個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

2013年11月10日に日本でレビュー済み
一説によると、機械仕掛けの時計が生まれたのは、中世ヨーロッパ、イタリア北部からイギリスに至る一帯のどこかだった。日時計とは違って、季節ごとに長さが変わることのない機械時計は、共同体の規律の証・文化的生活の象徴としてヨーロッパの国々に熱狂的に受け入れられ、瞬く間に浸透した。教会や市庁舎、都市の門には機械式の時計が掲げられ、特にドイツ、アウクスブルクにて、時計は大量に生産されるようになり、時計といえばドイツ人、といったイメージさえあったようだ。

一方、なぜかイギリス人たちは機械時計を憂鬱そうに眺めていたらしい。シェイクスピアを始めとする、当時の英国詩人・作家たちは、時計を否定的に扱ったメタファーを多用している。当時のイギリス人にとって、機械時計は「規則的」で「冷酷」で「陰気」「憂鬱」で「不確か」なもの、だったらしい。「1秒ごとに私のもとを訪れて 私に死を想起させる」と憎んだり、「大切なときにかぎって針をやけに速くすすめる」と苛立ったり。

英語の「エンジン」及び「メカニカル」には否定的な意味が含まれている。「エンジン」には「策略」「ぺてん」「陰謀」、「メカニカル」には「卑しい職業」という意味があるらしい。
なぜ、イギリス人は機械じかけの時計を嫌うのか、その感覚が歴史を経て、言葉に刻み込まれたようで、興味深い。

そして新しい発明は、新しい思想をも生む。「時計も、この世界も、仕組みは同じである」「動物や人間の精神、神までもが機械じかけである」といった奇想が生まれ、主知主義者と主意主義者が対立する。神は全知全能であるはずだ。だが全知であるのなら全能ではありえない。全能であるのならば世界を創造したあとも自らが統治し続けることが不可欠であるはずだ。「神の全知と全能が互いに排除し合う」ジレンマ。これがライプニッツとサミュエル・クラークの大論争へと発展するくだりは、微笑ましくもあり、深遠でもある。

デカルト、パスカル、スピノザ、カント・・・彼らの主張と思想、ヨーロッパの文化・経済を、「機械じかけの時計」というメタファーを通して、真摯に読み解いていく。著者の主張が正論か否か、特に終盤の経済学については、不勉強な私には難しすぎて判断が出来かねるが、多くのページを割いて述べられる機械時計の歴史は、それだけでも充分読み応えがあり、イギリス人とドイツ人の感性の違い、当時の知識人たちの残した文章を、写真や挿し絵、図解、引用を多用し、冷静に分析している著者の姿勢がすばらしい。
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