総勢42体の仏像をカラー写真付きで掲載しています。それぞれの秘仏を奉る寺院の場所・連絡先・開帳日等の情報と簡単な解説があり、合間に瀬戸内寂聴、白州正子、和辻哲郎、川端康成、水上勉、高村光太郎、瀧井耕作などの有名人の著作から秘仏に関する文章が抜粋引用されています。
巻末には「秘仏とは何か」と題して、秘仏誕生の流れが解説されています。また、「秘仏Q&A」では、「秘仏の定義」や「国宝の秘仏はどのようなものがあるのか」など秘仏に対する疑問をQ&A形式で掲載しています。肝心の秘仏開帳日の情報が写真の上に赤字で書かれているので見にくいのは良くないと思いました。
巻末の「秘仏とは何か」以外は、読み物として得る内容は少ないですが、何よりも写真が美しいので、まぁ、買って良かったとは思います。
その他感想。
清凉寺釈迦如来像を清凉寺で拝観したことがあります。今から二十年ほど前私が家族と訪ねた際、たまたま阿弥陀堂での法事の予定が入っており阿弥陀堂の拝観ができないとかで、本堂の方の釈迦如来像を特別に開帳していました。釈迦如来像は高い須弥壇の上におられて、少し遠くから眺めた記憶があります。その時は存在感は大きかったのの、像自体は大きくは感じられなかったのですが、去年横浜の仏像展で清凉寺式釈迦像を間近で拝した時はほぼ同じ身長ながら大きく感じられました。この本では瀬戸内寂聴氏の文章が添えられていますが、頬の色がわかるほどに近くで拝んだというようなことが書かれています。いつの頃の拝観記録なのでしょうか。
西大寺について、現存の秘仏とは無関係ですが
金銅の七尺あまり(212㎝)の四天王像を奉ったのが始まりだそうで、金銅の天部像はあまりイメージがないですが、飛鳥大仏が275.2㎝で興福寺の仏頭が98㎝で薬師寺の薬師如来が254.7㎝で再興とはいえ奈良の大仏が16mであることを考えると西大寺に7(212㎝)の四天王があっても不思議ではないと思いました。現存していたらきっと素晴らしかったであろうな、と。
救世観音には高村光太郎氏の文章が添えられていますが、彫刻家らしく救世観音から感じられる気迫から彫った仏師の精神的状態を想像しています。救世観音に心惹かれぬ仏像好きは存在しないと思います。私も常々救世観音を拝する機会を伺っていますが、今だ叶わないでいます。
観心寺如意輪観音には小説家瀧井孝作氏の文章が添えられています。瀧井孝作氏が訪れた際は秘仏開帳してさらに厨子から出して撮影も行っていたそうで、荘厳で濃密な息詰まる開帳の後に裏山の枯草の野で寝転がったそうです。
充実した時間を過ごした後には、目を瞑ったりぼーっとするのが一番良いと感じます。私も、東寺の講堂の立体曼陀羅を拝んだ後は、金堂の薬師三尊の前に行ってぼーっとするのが好きです。
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日本の秘仏 (コロナ・ブックス) 単行本(ソフトカバー) – 2002/6/24
コロナ ブックス編集部
(編集)
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- 本の長さ121ページ
- 言語日本語
- 出版社平凡社
- 発売日2002/6/24
- ISBN-104582633951
- ISBN-13978-4582633955
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内容(「MARC」データベースより)
一年ごと、あるいは数十年に一度、御開帳される秘仏を四十数体選び、各像の由来と魅力を紹介。公開スケジュール、寺へのアクセスマップを掲載する本邦初の秘仏ビジュアルガイド。
登録情報
- 出版社 : 平凡社 (2002/6/24)
- 発売日 : 2002/6/24
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 121ページ
- ISBN-10 : 4582633951
- ISBN-13 : 978-4582633955
- Amazon 売れ筋ランキング: - 129,472位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年9月4日に日本でレビュー済み
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2014年3月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
装丁がとてもきれいで、安心しました。
ほしかった本なのでうれしかったです。
ほしかった本なのでうれしかったです。
2021年9月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
・全国的な視野から、信仰に由来して、秘められた仏たちが、丹念に拾われている。
法隆寺救世観音立像などの国宝級も混じるが、馴染みのない仏たちの方が多い。
しかしながら由来などを知ると、美的鑑賞を超えた、出会いも生まれ来て、
信仰の歴史性や土着性の意義を、改めて考えるとともに、訪れの旅を空想したりを楽しむ書ともなった。
法隆寺救世観音立像などの国宝級も混じるが、馴染みのない仏たちの方が多い。
しかしながら由来などを知ると、美的鑑賞を超えた、出会いも生まれ来て、
信仰の歴史性や土着性の意義を、改めて考えるとともに、訪れの旅を空想したりを楽しむ書ともなった。
2016年11月28日に日本でレビュー済み
「秘仏」という言葉は仏像好きの人にはかなりグッとくる言葉だと思います。この「日本の秘仏」にはそんな魅力的な“秘密の仏様”がギッチリと詰まってます。
2012年9月22日に日本でレビュー済み
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全42体です。各仏について1ページ写真(1体を除きカラー)、1ページ解説、イラストマップ、住所、電話番号、アクセス、開帳日です。8体については川端康成らの文章が転載されています。巻末8ページにわたり秘仏一般について解説があります。絶対秘仏は選ばれていないので、レビュー題名を不見仏旅にしないですみますが、表紙福林寺十一面観音立像(重文)など10年以上の開帳間隔があるのが7体あり、直近の開帳年月日が記載されてないのは不便です。といっても老い先短い者にはまず拝観できなさそうですが。それにつけても納得しかねるのは長期秘仏とする愚かさです。常時見れない期間が長いほど有り難味が増すということでしょうが、お経は聴いてもチンプンカンプン、坊主の説法はしびれが切れるでも仏像に正対すればたちどころに仏の慈悲が感得できる、これが仏像の効用でしょう。何十年も厨子の奥にしまっているのでは無いも同然です。その他は毎年または毎月開帳されるもので、長期秘仏の後ではさして障害に思えないのは皮肉です。盛安寺の十一面観音立像(重文)、葛井寺の千手観音坐像(国宝)などを目当てに出かけようという意欲がわいてきました。
2005年5月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大きめの写真と文章の構成がとても良く、思わず惹き込まれてしまいました。写真提供のため白黒の写真が一枚混じっていますが、逆に興味が湧いてきます。巻末の「秘仏とは何か」も参考になります。
欲をいえば、写真掲載のない秘仏についての情報がもっと欲しかったです。
都合がつけば拝観したいものです。ただし中には49年に1度のご開帳がありますが....
欲をいえば、写真掲載のない秘仏についての情報がもっと欲しかったです。
都合がつけば拝観したいものです。ただし中には49年に1度のご開帳がありますが....