清朝第5代雍正帝の治世、不作が続いた広東州潮陽県に一人の官吏が赴任する。名
前は藍鼎元、雅号を鹿洲という。着任してみると、倉庫は空っぽ、軍隊に支給する
食糧がない。原因は租税の滞納だが、吏員は納税義務者の土豪を恐れて徴税に赴か
ない。督励した前任者は吏員にストライキを起こされ、免職された。どうしようも
ないと部下たちは口を揃えて訴える。
普通の長官なら匙を投げる難局を藍鼎元は持ち前の胆力と機略で次々に解決する。
その手並みの鮮やかさは神業としか言いようがない。読んでいると、本当に胸がす
っとする。気分爽快になる。しかも、本書の 23 話はフィクションではない。実際
にあった話なのである。実社会の諸相を描いて、こんなに面白い本はめったにない。
本書は序文の代わりに 「実際にあってもいい話」と題する創作を載せている。雍正
帝による藍鼎元任命のくだりを小説風に描いたものだが、あの謹厳な先生のどこに
こんな遊び心があったのか。隅に置けない先生です。言うまでもないが、訳文はこ
なれていて読みやすい。
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鹿洲公案: 清朝地方裁判官の記録 (東洋文庫 92) 新書 – 1967/6/1
- 本の長さ218ページ
- 言語日本語
- 出版社平凡社
- 発売日1967/6/1
- ISBN-104582800920
- ISBN-13978-4582800920
登録情報
- 出版社 : 平凡社 (1967/6/1)
- 発売日 : 1967/6/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 218ページ
- ISBN-10 : 4582800920
- ISBN-13 : 978-4582800920
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