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会社はだれのものか 単行本 – 絵本, 2005/6/25

4.0 5つ星のうち4.0 41個の評価

会社にとって「人こそ資本である」。この言葉が比喩以上の意味を持ち始めています。世の中を見回すと、おカネの論理がますます強まっているようですが、実は、21世紀は、おカネの没落の世紀でもあるのです。本書では、このことを分かりやすく明らかにしています。

商品の説明

メディア掲載レビューほか

会社はだれのものか
 マクロ経済学者による会社論。ライブドアによるニッポン放送株買収などで話題になった「会社はだれものか」という命題を解くために、「会社とは何か」を解説し、最近、注目を集める「企業の社会的責任(CSR)」の考察へと発展させる。

 では、会社とは何か。会社は「法人企業」の別名である。法人とは「法律上、ヒトとして扱われているモノ」のこと。著者はこの解釈をもとに、会社を2階建て構造で説明する。2階部分では株主が会社をモノとして所有する。1階部分では株主に所有されている会社がヒトとして会社資産を所有する。「会社は株主のもの」という米国型の株主主権論は、2階部分を強調したものと指摘する。

 では、こういう構造を持った会社にとって、CSRはどんな意義があるのか。

 現在のところ、CSRに取り組むことでブランドイメージが上がり、長期的に会社の利益に結びつく点を挙げる論調が多い。だが、著者はこの考え方は株主の利益を最大化するという株主主権論に沿ったもので、2階建て構造の2階部分にしか焦点を当てていないと否定する。社会から、法人というヒトとして承認されている会社にとって、単なる利益の追求を超えた何か、法的な義務を超えた何かを追求するのは当然であり、それが社会的責任であると指摘しているのだ。

「CSRは得にはならない」

 リサイクル、有害化学物質の使用低減、CO2の排出削減……。企業が取り組むべき環境対策は多い。こうした環境への対応が、企業の利益になるのか否かという議論は度々されてきた。多くの企業は結局、その答えを追求せず、膨らむ環境対策のコストに頭を痛めつつも、時代の流れに沿って、できることをしてきたというのが実情ではないか。

 本書が、CSRについて「得にはならない」と明言しているのは新鮮である。1つの会社が単独でCSRを実践するのでは競争上不利になるが、多くの会社が同時に実践すれば会社存在の基盤として定着するから、今の「CSRバブル」にも意義があるとの見方も面白い。得ではないが、社会的存在としては当然すべきこととCSRを位置付けることで、企業のスタンスが明確になるように思う。

  平易な言葉を使いながら、徹底して論理を追求し、会社のあり方、CSRのあり方を根本から考えさせる良書である。


(日経エコロジー 2005/10/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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日経BP企画

著者について

岩井克人(いわい・かつひと)
1947年生まれ。専門は経済理論。東京大学経済学部卒業、マサチューセッツ工科大学Ph.D.。イェール大学助教授、東京大学助教授、プリンストン大学客員準教授、ペンシルベニア大学客員教授などを経て、89年より東京大学経済学部教授。2001年より2004年まで同学部学部長を務める。著書に“Disequilibrium Dynamics”(Yale U.P.)、『ヴェニスの商人の資本論』、『貨幣論』、『二十一世紀の資本主義論』(以上、筑摩書房)、『会社はこれからどうなるのか』(平凡社)など。“Disequilibrium Dynamics”で日経・経済図書文化賞特賞、『貨幣論』でサントリー学芸賞、『会社はこれからどうなるのか』にて小林秀雄賞を受賞。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 平凡社 (2005/6/25)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2005/6/25
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 183ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4582832709
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4582832709
  • カスタマーレビュー:
    4.0 5つ星のうち4.0 41個の評価

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岩井 克人
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上位レビュー、対象国: 日本

2018年4月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
村上・ホリエモン流の株主主権主義は、一般の人間をカモにして、自分だけが儲けようという、非倫理的な考え方と思います。それをきちんと理論的に示してくれる本です。
2019年12月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
〇前著「会社はこれからどうなるのか」の二番煎じである。前著を読めばそれで充分だと思う。それでも、面白い記述が2,3あるので紹介すると、次のとおり。
〇新技術を導入した会社が利益を上げて人を採用する→産業界全体の賃金が上がる→それまで何とかやってきた最も生産性の低い会社が倒産する→そこで働いていた人が新企業・新産業に移っていく、という新陳代謝が起こる。これが資本主義だ。
〇日本の銀行は、大企業でも中小企業でも同じように担保をとって同じ利率で貸す。アメリカの銀行は、良いと思った中小企業には無担保で貸すが、その代わりプレミアムを取る。
〇日本の銀行もアメリカの銀行も、中小企業の経営者の個人保証を求めることが多い。破たんした時に、日本の破産制度は経営者のすべての資産を担保にする。アメリカの破産制度は、再出発に必要な資金や住居などには手を付けない。
〇ソロスは投機する時には容赦しない。自分がやらなくても誰かが利益のチャンスを逃さないからだと言う。しかし設けた金の使い方になると、社会的責任を全うすべく有数の社会慈善家になる。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年3月5日に日本でレビュー済み
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難しい言葉を使って遠まわしで説明することなく,これまでの資本主義の変遷と要点を,たとえ話なども使って大変分かりやすく説明してくれている.目的にもよるが,最初の約100ページ(第一部)だけでも読めば十分かと.
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2005年7月6日に日本でレビュー済み
なぜ会社は株主のものと考えるのが合理的なのか。
株主が残余利益権者だからだ。株主は最後に残った金を
配当で得るか、内部留保が株価に反映される形でキャピタルゲインを
得るかのどちらかの方法しかない。
最後に取るしかないので、それ以前に支払いをする人たちに対して
しっかりとチェックをしようという動機が出てくる。
残念ながら経営者にも従業員にも顧客にもこの役目はできない。
人が大切というのは経営資源のうちで一番希少なものに高い値段が
ついているというだけで、別に経済原則が変わった訳ではない。
高い報酬を金だけでなく、やりがいのある仕事やその社会的評価で
支払うということでも成り立つのだということを企業も学びつつあり、
それが筆者の目では新しい現象に見えるのだろう。
内容は悪くはないが、日本企業という徹底的に株主を軽視してきた
集団に対しては、もっと株主の権利を主張する人間がでてくるべき
だと思う。
15人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2005年6月29日に日本でレビュー済み
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ホリエモン騒動のお陰で、最近この手の本がたくさん出ていますが、そのなかでも買う価値ありだと思います。
個人的には、某ファンドのように、いきなり株主になって ( ゚д゚)ノ ハイ!私株主です。配当出しなさい。ありがとうでは株主辞めます・・・的な行動をしている、物言う株主・・いや物乞いする株主には、会社経営を経営する立場からは、ただの脅威でしかないと感じています。もちろん資本主義である以上株主を意識するのは当然です。なので会社とはだれのものかを考えていたときに、たまたま岩井大先生のこの著書に出会い、ある程度考え方の整理ができました。整理した考えを自分なりの信念に消化し、行動できるようになれれば良いのですが・・・。そんな切っ掛けになる本でした。
後半の対談も、興味を引かれるものでした!
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2005年7月2日に日本でレビュー済み
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突然だが私は岩井克人教授のファンである。数年前に彼の講義を少し拝聴したことがあるが、熱のこもった迫力ある講義に興奮した。彼の著作の魅力はなんといってもその「逆説的な」思考のユニークさと論理の明快性であろう。本書は『会社はこれからどうなるのか』の続編であるが、「第二部」の対談と併せ読むと、岩井先生の会社論・法人論の意味内容はもちろん、彼の人間論をも垣間見ることができるではないか。資本主義の基本原理を「差異」から利潤を生み出す仕組みであることの具体的内容を、商業資本主義、産業資本主義、そしてポスト産業資本主義という諸形態に分類したうえで的確に論じ(資本主義が古代太古から存在するという資本主義論にはむろん異論はあろうが)、日本の経営システムがポスト産業資本資本主義へと突入しつつある現代においてまさに桎梏になっていると指摘する。機械制工場の出現に伴う労働生産性の向上によって利潤を確保しえる産業資本主義の時代は終わり、利潤はまさにシュンペーター的な「革新(新製品や新技術の意識的な創造)」を行い続けることによってしか維持できない時代になってきているからである。「ポスト産業資本主義という時代の最大の特徴は、おカネの価値が下がり、代わりに、ヒトの価値が上がる、ということにある」(49頁)という見解も、常識とは逆説的で示唆に富む。そして21世紀の会社のありかたは決してアメリカ型の株主主権論(株価至上主義)ではないことをまさに「会社はだれのものか」(本書のタイトル)という最も根源的な問いに答えることを通じて自説が展開される。その論理展開はきわめて爽快だ。かつての『資本主義を語る』のあとがきには「資本主義についての大きな書物を書くことはわたしの長年の夢である」とあるが、本書はそれに向けた著者の思考認識の深化を端的に示す存在ではないか。「大きな書物」の完成を心から期待したい次第である。
13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2023年1月2日に日本でレビュー済み
「会社は社会のもの」この結論に至った理由を、様々な事例や法律を挙げて説明した本。
株主主権論を否定するため、会社資産の法律上の所有者が、個人企業と法人企業とで違う点を挙げたのは秀逸で、理解しやすい。
本の後半が対話形式だったのは残念。
2011年2月13日に日本でレビュー済み
私は、これまで常に「会社はだれのものか」という疑問を抱いてきました。何故人は、会社という組織の中で階級社会を作り上げ、プライベートを犠牲にし、会社にコミットし、身を粉にして働くことができるのか。もっともこれは日本において顕著に見られる現象なのかもしれませんが、私は、一度銀行に勤めていたとき、このことが全くわかりませんでした。

もっとも、この本は、こうした疑問に答えるものではありません。しかし、論旨は明快で、面白く読みやすい本です。私は経済学部出身なのですが、いわゆる経済学が失いがちな重要な視点をふんだんに提供しており、はっとさせられることが多かったです。著者は、会社の法人としての性格、産業構造の変化によって人的資産の価値が高まったことなどを挙げながら、いわゆる「株主至上主義」を徹底的に批判します。

本書の後半は、大企業の経営者の方などとの対談が収められています。著者はもとは抽象的な理論経済学を専門にしていた方ですが、著者の持つ会社に対する問題意識は、多くの人の共感を得るところだと思います。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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