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つばき、時跳び 単行本 – 2006/10/19
梶尾 真治
(著)
- 本の長さ320ページ
- 言語日本語
- 出版社平凡社
- 発売日2006/10/19
- ISBN-10458283342X
- ISBN-13978-4582833423
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登録情報
- 出版社 : 平凡社 (2006/10/19)
- 発売日 : 2006/10/19
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 320ページ
- ISBN-10 : 458283342X
- ISBN-13 : 978-4582833423
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,153,233位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 26,532位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年6月29日に日本でレビュー済み
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第45章から50章までの残りの40頁はページをめくるのももどかしい気持ちになり、ラストには久しぶりに涙しました。映画化、ドラマ化を切に希望します。
2017年5月10日に日本でレビュー済み
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この「つばき、時跳び」は単行本として紹介されていますが、文庫本よりほんの少し大きいぐらいの文庫本です。近年はkindleの普及によりあまり関係なくなってしまいましたが、私のように、本は文庫になるまで待つという方は騙されないように(笑)。とにかくこの本は、ハードカバーで出版された時から、早く読みたかった作品です。4年前に本のサイズを見て即、購入、以来再読を何度したことでしょう。さすがタイム・トラベル・ロマンスの名手カジシンさん!しかも長編なので、背景なども細かく描写されています。カジシンさんはいくつになられても(失礼!)、魅力的なヒロインと魅力的なストーリーを生み出せる方だと思います。SF好きな方はもちろん、恋愛小説や時代小説を読む方にもおススメできます。それにしても、つばきさんに会ってみたいですね~。
2015年5月3日に日本でレビュー済み
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さすが梶尾さん。熊本を舞台に現代と過去を行き来するSFファンタジー。予想のつかない展開と、背伸びせずにリラックスして読める点がいい。
2010年8月1日に日本でレビュー済み
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この作品の舞台は、九州は熊本市の高台にある「百椿庵」(ひゃくちんあん)である。この屋敷には実際に著者も幼稚園の頃からしばらく住んでおり、幽霊の噂もあった。この小説は、自分の住んでいた屋敷が実はタイムマシンで、その幽霊が幕末から来た女性であったとしたらというSF的な想像力によって創作されたものである。
主人公の井納淳(いのう・じゅん)は駆け出しの作家で歳は30歳、熊本が舞台の歴史小説の執筆活動に専念するために、百椿庵という古屋敷に住むことになる。しばらくして彼は若い女の幽霊を見る。その女にまた会えないかと家じゅうを探索するうちに、屋根裏に不思議な装置を発見する。その装置を組み合わせたところ、やがて実体化した女が現れる。女はつばきと名のる20歳の幕末に生きる女だった。
物語は淳とつばきの純粋な恋愛感情を中心に、現代から幕末へそしてまた現代へと展開するわけだが、ラストを除くと、あらすじにはあまり意外性はない。おもしろいのは細部の描写である。幕末の熊本の風景や風俗、人物の描写が具体的で、著者の資質がSFだけではなく歴史小説にもあることがうかがえる。特に食べ物の描写は見事で、読んでいて、つばきの手料理やお店のお婆さんの作る団子などはわたしも食べたくなった。SFでありながら著者の目が過去を向いているところに、この小説のおもしろさがあるとも言えるだろう。
主人公の井納淳(いのう・じゅん)は駆け出しの作家で歳は30歳、熊本が舞台の歴史小説の執筆活動に専念するために、百椿庵という古屋敷に住むことになる。しばらくして彼は若い女の幽霊を見る。その女にまた会えないかと家じゅうを探索するうちに、屋根裏に不思議な装置を発見する。その装置を組み合わせたところ、やがて実体化した女が現れる。女はつばきと名のる20歳の幕末に生きる女だった。
物語は淳とつばきの純粋な恋愛感情を中心に、現代から幕末へそしてまた現代へと展開するわけだが、ラストを除くと、あらすじにはあまり意外性はない。おもしろいのは細部の描写である。幕末の熊本の風景や風俗、人物の描写が具体的で、著者の資質がSFだけではなく歴史小説にもあることがうかがえる。特に食べ物の描写は見事で、読んでいて、つばきの手料理やお店のお婆さんの作る団子などはわたしも食べたくなった。SFでありながら著者の目が過去を向いているところに、この小説のおもしろさがあるとも言えるだろう。
2006年10月24日に日本でレビュー済み
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なかば時代小説なタイムトラベル・ロマンス。「ある日どこかで」を、えらくすんなりとハッピーエンドに持ってったな、という感触がする。その持っていき方に、ふたひねりぐらい欲しいように思う。
で、ある種、時代小説でもある。その時代小説な部分で、あれれ?と思うところが2点。主人公は30歳の新進の時代小説家であり、幕末の熊本を舞台とする小説を執筆中という設定だが、それにしちゃあ主人公、作中に登場する長岡監物を知らなすぎなんではないだろうか?これが大疑問。もうひとつは熊本名物・辛子蓮根。この程度の考証で、いいの?非常にひっかっかる。
SFの場合、ある程度むちゃくちゃな設定をしても、全体として整合性が取れてれば結果オーライなんだが、時代小説ではガチガチの考証が求められる。考証の甘さが、ちょっと厳しいかも。
それはそれとして、タイムトラベル・ロマンスとしては、お勧めできます。「時の風に吹かれて」は、わたくし的に読むのツラかったもん(寝る前に読むと眠れなくなるwww)。
で、ある種、時代小説でもある。その時代小説な部分で、あれれ?と思うところが2点。主人公は30歳の新進の時代小説家であり、幕末の熊本を舞台とする小説を執筆中という設定だが、それにしちゃあ主人公、作中に登場する長岡監物を知らなすぎなんではないだろうか?これが大疑問。もうひとつは熊本名物・辛子蓮根。この程度の考証で、いいの?非常にひっかっかる。
SFの場合、ある程度むちゃくちゃな設定をしても、全体として整合性が取れてれば結果オーライなんだが、時代小説ではガチガチの考証が求められる。考証の甘さが、ちょっと厳しいかも。
それはそれとして、タイムトラベル・ロマンスとしては、お勧めできます。「時の風に吹かれて」は、わたくし的に読むのツラかったもん(寝る前に読むと眠れなくなるwww)。
2013年7月14日に日本でレビュー済み
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福田沙紀さんが主演した舞台「つばき、時跳び」は私は観ていないのでせめて文章で読んでおこうと思い購入しました。内容は簡単に言えば時空を超えた男女の出会いを描いているラブ(?)ストーリーです。ツッコミどころは多少あるもののスラスラと読み遂げられるでしょう。ラストはちょっとだけお目々がうるるん来ちゃうかも。
2007年10月17日に日本でレビュー済み
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熊本を舞台に、語り手の男と、つばきという女の間に繰り広げられる、時を超えた出会いと別れのロマンス。タイムトラベルとロマンスの相性はとてもいいものですが、この小説も、そのふたつを使って心地よく、切ないファンタジーの世界に浸らせてくれました。
山本周五郎の名品「その木戸を通って」(『おさん』所収の短篇)を彷彿させる前半から中盤にかけての品のよい味わいは、さながら美味しい緑茶の香りのよう。主人公が惹かれていく江戸幕末の女性、つばきの凛として可憐な美しさが、心にしみましたね。百年以上が過ぎた未来の世界の中にも、昔と変わらずに残っているものがある。そのかけがえのないありがたさを描いたシーンが素敵だったなあ。
ラストの展開は、作者の面目躍如といったところでしょうか。時を超えた愛の主題が、作品の真ん中を発止と射抜いている。胸がいっぱいになりました。
『時をかける少女』『転校生』『さびしんぼう』の大林宣彦監督が映画化してくれたらいいなと、そんな気持ちに駆られた一冊。読後感の胸にしみたことといい、期待以上の読み心地に星五つ。
山本周五郎の名品「その木戸を通って」(『おさん』所収の短篇)を彷彿させる前半から中盤にかけての品のよい味わいは、さながら美味しい緑茶の香りのよう。主人公が惹かれていく江戸幕末の女性、つばきの凛として可憐な美しさが、心にしみましたね。百年以上が過ぎた未来の世界の中にも、昔と変わらずに残っているものがある。そのかけがえのないありがたさを描いたシーンが素敵だったなあ。
ラストの展開は、作者の面目躍如といったところでしょうか。時を超えた愛の主題が、作品の真ん中を発止と射抜いている。胸がいっぱいになりました。
『時をかける少女』『転校生』『さびしんぼう』の大林宣彦監督が映画化してくれたらいいなと、そんな気持ちに駆られた一冊。読後感の胸にしみたことといい、期待以上の読み心地に星五つ。
2011年8月3日に日本でレビュー済み
ツバキという和の響きをもつ単語と、時跳びというSFチックな文字に惹かれて手に取りました。あまりこの手のSFものは読まない人間の感想です。
まず舞台設計が秀逸です。ツバキに囲まれた古い日本家屋に住むだなんて、それだけで心が躍ります。主人公が30代ということも手伝って落ち着いた雰囲気で物語を楽しめますね。そこへ謎の女幽霊が現れ、天井裏で不思議な仕掛けを発見するとお話が一気に進んでいきます。非常に牽引力のある構成だなと感じました。
本の煽りにもあるように『時を超えた恋愛』に二人は落ちていきます。あまり重たいところのないドラマなのは好印象。あくまでさっぱりとしています。この手のタイムトラベルもののお約束というか、途中で展開はあらかた読めます。まとめかたはご都合主義的なもので、目新しさとか驚愕の事実とかはないです。でも、それが一番の落とし所だと思いますし、読者は納得できるのではないかと思います。
私はこの本を読み終えて、ちょっと目頭が熱くなりました^^ 二人には幸せになってほしいです。
まず舞台設計が秀逸です。ツバキに囲まれた古い日本家屋に住むだなんて、それだけで心が躍ります。主人公が30代ということも手伝って落ち着いた雰囲気で物語を楽しめますね。そこへ謎の女幽霊が現れ、天井裏で不思議な仕掛けを発見するとお話が一気に進んでいきます。非常に牽引力のある構成だなと感じました。
本の煽りにもあるように『時を超えた恋愛』に二人は落ちていきます。あまり重たいところのないドラマなのは好印象。あくまでさっぱりとしています。この手のタイムトラベルもののお約束というか、途中で展開はあらかた読めます。まとめかたはご都合主義的なもので、目新しさとか驚愕の事実とかはないです。でも、それが一番の落とし所だと思いますし、読者は納得できるのではないかと思います。
私はこの本を読み終えて、ちょっと目頭が熱くなりました^^ 二人には幸せになってほしいです。