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夏目漱石「こゝろ」を読みなおす (平凡社新書 287) 新書 – 2005/8/1

4.4 5つ星のうち4.4 7個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 平凡社 (2005/8/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2005/8/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 212ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4582852874
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4582852875
  • カスタマーレビュー:
    4.4 5つ星のうち4.4 7個の評価

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水川 隆夫
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上位レビュー、対象国: 日本

2015年12月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
授業の参考資料として使っています。これ単品だけだと個人的には少々タイトル負けの本かな?と思います。
しかし、併用して使えば用途意義がある本です。特にKと私とお嬢さんの人物像がつながって分かります。
2006年12月5日に日本でレビュー済み
 自分の一番好きな小説は「こころ」であり、他者の解釈や解説も参考に

して「こころ」をより深く理解したいと思い、本書を購入した。

 元文学部教授による解説だけあって、さすがによく検討されていると思

った。文章もかなり論理的で、ほとんどの部分は作者の解釈に納得がいっ

た。

 例えば、自分は、若者の「私」がなぜ年上の先生にあんなに惹かれたの

か不思議に思っていた。周囲でこのような交友関係をあまり見ないからで

もある。筆者は、当時、漱石の周囲に集まった弟子たちも漱石に父と師と

友達と恋人とを求めており、作中の「私」と先生の関係は、弟子と漱石と

の関係を念頭において書かれたとしている。また、「私」の「先生」に対

する感情の中に「同性愛的感情」が含まれていることを指摘している。自

分はこうした解説に納得がいった。

 ただし、いくつか、論理的な裏づけがなく納得すべきかわからない解釈

も見られた。「黒ずんだ葉におおわれている「木犀」は、「先生」の暗い

秘密を表している。」「癖がついてなかなか父の自由にならない証書は、

教育を受けたせいで父の自由にならなくなった親子関係を、ややユーモラ

スに表現している。」といった記述で、そうかもしれないが、読み手の勝

手なこじつけなのかもしれず、根拠が薄弱だと感じた。

 また、本書では、いくつかの「こころ」解釈上の対立が引用されている。

が、どちらもそれぞれの解釈を述べ合うだけで、根拠を示すことが本質的

にできないため、結局は漱石にインタビューでもしない限り、どちらが正

しいのかわからない。

 自分は理系なので、学問上の論争がある場合には実験や観測を重ねれば、

双方が納得する結論がいずれ得られる場合がほとんどであるが、本書を読

み、文系の(一部の)学問というのはこうも客観性に欠ける議論をし合っ

ているのか、と驚いた。

 

 いずれにしても、「こころ」を深く考える上での参考資料の一つとして、

読んでよかったと思う。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年10月8日に日本でレビュー済み
 学校国語の指導要領みたいな本である。一文、一文に注釈を加えて意味を膨らませていくそのやり方は、さすがは元・中高の教員を忍ばせる。基本的に真面目なのである。

 それはそれでよいが、木は見えても森が見えてこないのが残念。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2008年4月25日に日本でレビュー済み
 夏目漱石の作品の中では,「こゝろ」が一番好きである。「先生」と「私」,「先生」と「K」という風に,分かりやすい対比の中で話が進んでいくし,テーマも明確なので,読みやすいのだと思う。
 本書は,その「こゝろ」を冒頭から(小説では書かれていない)その後まで,ストーリーに沿って詳しく説明してくれている本である。

 筆者は,漱石が明治44年に大阪公会堂で行った「文芸と道徳」という講演に着目する。
 漱石は,この講演で,「昔の道徳」は,完全な模範を前に置いて,その意思・努力のいかんによっては模範どおりのことができるのだという考え方,徳義の立て方をしているとする。他方,「今の道徳」は,人間は完全なものではないという認識から,自他の弱点をさらすことをとがめることなく,その意味で社会が自由を認めているのだとする。
 そして,漱石自身は,どっちつかずの教育を受けてきた「海陸両棲動物」であるという。

 上記講演の趣旨に照らすと,明治9年ころに生まれたと推定される「先生」も「K」も「海陸両棲動物」に属することになる。模範を目指してわき目も振らず邁進するという強さに欠けるところがある一方で,女性への恋心に素直になったり,これを親友に告白したりという自由もない,というところであろう。
 これに対して,明治20年ころに生まれたと推定される「私」は,おそらく「今の道徳」に従う世代であろう。

 本書で指摘されている点などに気をつけて読んでみると,また面白い発見があるのではないか。「こゝろ」をもう一度読みたくさせる本である。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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